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2021年10月23日
ホンマ T//WORLD TR21 X アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは

シャフトは N.S.PRO 950GH neo です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、キックポイントは中調子、クラブ総重量は419g です。

ホンマの新しいアイアンです。
ホンマらしい落ち着いたデザインで、好感が持てます。
アイアンやウェッジのように『距離感』が求められるクラブは『穏やか』であるべきで、『尖った性能』も必要ありません。
クラブが穏やかだからこそ、プレイヤーが安心して責められるような気がします。

トゥ側には『モグラマーク』があり、昔からのホンマユーザーとしては懐かしくてテンションがあがります。
昔愛用していたアイアンにもあり、このモグラマークを見る度に所有感が満たされ、練習にも熱が入っていました。

プクッと膨らんでいるので、すぐに中空だと分かりました。
最近は中空タイプが増えてきていて、その形状といいますか、膨らみが初期の頃よりも抑えられていて、シュッとしています。
私は中空よりも通常のアイアンのほうが親近感をもつのですが、この膨らみに親近感をもたれる方は多いのではないでしょうか?
そして、ポケキャビよりも中空のほうが好きだという方も増えてきているような気がします。

この角度から見ると、普通のマッスルバックのように見えるのが中空の特徴です。

トップラインは少し厚めではありますが、中空アイアンの中では、かなり狭いほうです。
『中空のトップライン=厚い』ということが当たり前のようになっていたので、この控えめな厚さは珍しい感じがします。
これなら中空と思わずに、普通に構えられるかもしれません。

ソール幅は標準的で、こうして見ると普通のアイアンと変わりません。

ソールは平らではなく、全体的に丸みを帯びています。
特に変わった工夫は見られず、シンプルな形状です。

ネックは長くないですが、適度な長さはキープされています。
少しグースなのが分かりました。

フェース面にミーリングは見られません。
いかにも『スタンプ』というのが分かるスコアラインですが、今はこれが主流です。
『削り感』を出しているスコアラインは角溝が禁止になってから、極端に少なくなったような気がします。
こうして見ると『継ぎ目』がはっきりしていて、『一体感』は無く、フェースを貼り付けているのが分かりました。
究極の理想をいえば『削り出し』で、ワンピースタイプなのかもしれないですが、そうするとかなり高価になってきますし、色々な工夫ができないので、性能も『頭打ち』になってしまうかもしれません。
このアイアンの場合は中空ということもあり、『2ピースタイプ』以上であることが分かります。

装着されているグリップにはホンマのロゴが入ってかっこいいです。

素手(右手)で握る部分はベルベットのようなソフトさ、しっとり感があります。

そして通常はグリップをはめる左手部分はベルベットではなく、グリップ力があって滑りにくいパターンが採用されています。
今はグリップにもいろいろな工夫がされていますが、とてもよく考えられているな・・・。と思いました。
実際に握ってみても、すごくいい感じです。
プレーするときは必ずグローブをはめますが、試打するときは時々左右素手で行うことがあり、今日も両方素手で握ってみたのですが、好感が持てました。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
グースの利きが少し気になりましたが、このアイアンが普通のアイアンではなく、ユーティリティに近いアイアンという認識をもてはば普通なのかもしれません。
トップラインが厚くなく、ボテッとしていないので、イメージがぼやけません。
セミラージサイズで、少し面長に見えますが、これもやはりユーティリティアイアンと思えば普通です。
私はもう少し小振りでグースの利きが弱いほうが好きなのですが、これは人によって分かれるところなので、これで正解なのかもしれません。
試打を開始しました

打感は予想していたよりも、いい感じでした。
中空独特の『ペチャッ』という薄い打感なのかと思っていましたが意外にもソフトで、いい意味で予想を裏切られました。
ユーティリティ含め、中空タイプのアイアンをたくさん試打してきましたが、このアイアンのように好感が持てるタイプと、中空独特の打感で好感が持てないタイプがあります。
このアイアンを試打しながら、タイトリストのユーティリティアイアンのことを思い出していました。

『球のあがりやすさ』は普通といったところでしょうか?
タフなアイアンではないですが、ロフトも立っているせいか、やや抑えられた弾道です。
どちらかといえば易しいヒッター向けアイアンといったところでしょうか?
今のアイアンは中空だけでなく、ポケキャビなどでも『スタンディングロフト化』が進んでいますが、同じロフトでもポケキャビのほうがあがりやすいような印象を受けました。
このアイアンは中空タイプでありながら、『アイアンらしい弾道』といっていいように思います。

『安定性』は高く、中空らしい易しさを感じました。
見た目はマッスルバックのようでも、実際はフルキャビティのような易しさがあります。
セミラージサイズですが、グースタイプであり、お互いの短所が相殺され、球がつかまりやすくなっているのが、このアイアンの特長です。

フェース面の弾きもあり、飛距離性能はなかなか優れています。
ただ、今のアイアンの中では普通かな・・・。と思いました。
全体的に見れば、『やや飛び』系のアイアンといったところでしょうか?

『操作性』は、まずまずです。
易しさもありますが、曲げにくいアイアンではなく、左右どちらにも曲げることができました。
ただ構えたときにあまり操作するイメージが出なかったので、極端にやらず無難に打ちたいアイアンです。
もう少しグースが弱いと、もっと細工をしたくなるような気がします。
試打後の感想

初見から派手さのない実直そうな印象をもっていました。
アイアンには欲しい『穏やかさ』があります。

全体的にバランスのとれているのも魅力です。
アイアンテイストを崩さずに、今のニーズである飛距離にも応えているところが、さすがだな・・・。と思いましたし、アイアンの老舗メーカーとして、技術の蓄積を感じました。

昔のホンマと今のホンマはずいぶん変わってしまったという印象があり、もう何年もホンマのクラブを購入していません。
昔は『唯一の』といいますか、『孤高の存在』であったのですが、今はたくさんの優れたメーカーが台頭してきて、ホンマの優位性が崩れてしまったような気がします。
『ホンマでなければ』というのが昔はありましたが、今は『ホンマでなくても』というのが一般的な認識かもしれません。

中空らしく球離れが速く、アイアンには欲しい『フェース面をめくれ上がる』ような打感ではありませんでした。
しかし、易しさを優先するのであれば、それも致し方ありません。
易しさをとるか、打感をとるか?といえば、易しさをとる方が多いのではないでしょうか?

派手さのないデザインがホンマらしいな・・・。と思いましたし、今のニーズに応えたハイテクも搭載されたアイアンです。
見た目シュッとしていてシンプルでありながら、球があがりやすくて、そこそこ飛距離も出るアイアンが欲しい・・・。という方は、試してみる価値があるのではないでしょうか?

ホンマの技術が活かされた、センスの良さが魅力です。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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