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2021年09月18日
Grandista RS-W ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは Grandista RS-W ウェッジ です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 WEDGE 125 です。
ロフトは52度、クラブ長さは35インチ、シャフト重量は133g、トルクは1.3、キックポイントは中調子 です。

初めて手にした、Grandistaのウェッジです。
Grandistaは以前、ドライバーを試打したことがあるのですが、とてもいい印象をもっています。
今ではほぼ見られなくなったディープタイプのヘッドで構えやすく、『男前』のドライバーです。
Grandistaというメーカーのことを私はほとんど知りませんが、好印象をもっているメーカーのニューモデルに出会えるのがとても嬉しくて、今日は打つ前から既にテンションがあがっていました。

小振りでオーソドックスなウェッジです。
Grandistaのクラブは、こういった傾向なのかもしれません。
日本の地クラブメーカーは、大手有名メーカーのような『異型率』が、かなり低いように思います。
全く無いわけではないですが、その割合はとても低いです。
質感がとてもいいので、ひょっとしたら『メイド・イン兵庫』なのかな?と思いましたが実際のところは分かりません。

ソール部分にある、このGrandistaの刻印がカッコいいです。

『Pure Impact System』という文字がありました。
そのまま読むと『純粋なインパクトのシステム』ということですが、どのような技術が使われているのでしょうか?
外見では分かりませんが、何か特別な工夫がされているのかもしれません。
独特なトゥ側の出っ張りを見て、キャロウェイのウェッジを思い出しました。

オーソドックスなフラットバックタイプのウェッジです。
最近はキャビティタイプのウェッジも見られるようになりましたが、やはりこのフラットバックが主流といえます。
キャビティにして、おまけに大顔にして・・・。
構えやすさや打感・操作性・距離感が失われてしまう・・・。と感じるのは私だけでしょうか?

トップラインは標準的です。
ヒール側よりもトゥ側のほうが少しボリュームがあるように見えました。

ソール幅も標準的です。
トゥからヒールにかけて、『テーパー』になっているのではなく、ストレートに近いタイプです。
全体的にシャープで鋭いというよりは、適度に丸みもあって、穏やかな印象を受けます。

ソール形状もフラットではなく、全体的に丸みがあって、リーディングエッジもトレーリングエッジも削られているので抜けが良さそうです。
いろいろなウェッジのソールを見ていると、ソールのごく僅かな部分で抜いていくイメージが出やすいタイプもあれば、このウェッジのようにソールの『ほぼ半分』を使って抜いていくイメージを出しやすいタイプもあります。
ソール全体で滑らせていくイメージを出しやすいウェッジもあります。
最近はこういった丸みを帯びているものが多くなり、昔のようなフラット感は少なくなりました。
それくらい各メーカー、ソール形状を研究しているのではないでしょうか?
『バンスの効き』は標準的といっていいように思います。

ネックの長さが充分あって、重心が高そうです。
いわゆる私の『大好物』なタイプで、思わず目尻が下がりました。
重心が低いウェッジだと、どうしてもスピンが途中でほどけてしまう印象があります。

角度を変えてみても、この『佇まい(たたずまい)』がたまりません。
『静かなる主張』といったらいいでしょうか?
やたらと主張してくるのではなく、この凜とした佇まいが、とてもいい雰囲気を醸し出しています。
たくさんゴルフクラブを試打していると、何となくですが、『賑やか』に感じることや、逆に『静かさ』を感じるクラブに出会うことがあり、このウェッジは物静かなタイプです。
『静寂感』があるといったほうがいいかもしれません。
ウェッジ好きの私の目尻は下がりっぱなしです。
以前も書きましたが、私はゴルフクラブは料理と同じく、『まずは目で楽しみたい』タイプで、打つ前にじっくり観察することが多いのですが、今日はすごく楽しめました。
こういったクラブで、これから球を打つことができるという喜びに、ゴルファーとしての贅沢を感じずにはいられません。

フェース面にミーリングはありませんが、指で触れてみると適度にザラザラしています。
パッと見て、すごくシャープだな・・・。と思いました。
角溝ではないと思いますが、スコアラインの角が(猫背のように)丸まっているのではなく、しっかりと立っている感じがします。
仕上げも綺麗で、チープさはありません。
そのクラブの本質というものは『顔』に表れるといいますが、本当だな・・・。と思いました。
いろいろな角度から、ゴルフクラブには『顔』がいくつかありますが、フェース面はまさに『顔』です。
ボールとの唯一の接点がフェース面です。
そういったことを考えてみても、このウェッジの顔は男前だな・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみても、すごくいいです。
いい顔は予想できていたのですが、その私の予想を裏切らない整った顔立ちで、テンションが爆上がりしました。
最新のクラブでありながら、クラシカルな雰囲気もあります。
『くの字』といいますか、『逆三日月型』に反っている・・・。といったらいいでしょうか?
カットに入れるイメージが出しやすいウェッジです。
ドライバーなどのウッド系に限らず、アイアンやウェッジでも、このウェッジとは真反対な『逆くの字』タイプといいますか、『三日月型』に見えるクラブが多くなりました。
私はそういったクラブが苦手なのですが、このウェッジは好感が持てます。
ヒール側がボテッとしていなくて、キュッと絞り込まれているのもいいです。
フェースをストレートに使いたい方には、あまりこだわらない部分かもしれませんが、私は常に『開いて閉じる』といいますか、そういった使い方が多いので、フェースターンをイメージしやすいウェッジやアイアンには好感が持てます。
あくまでも経験上ですが、そのほうが『球持ち』もいいように感じています。
ヒール部分が『幅広』でボテッとしていると、どうしてもその『開いて閉じる』のイメージが薄くなってしまうので、あまり使いたくはありません。

フェースも開きやすいです。
最近は開きづらいウェッジのほうが少なくなりました。
バンスも邪魔にならず、しっかりと抜いていけそうです。
あくまでもイメージですが、フェースをボールに乗せるというだけでなく、ソール(主にバンス)で大地をつかむ・・・。といいますか、『接地』のイメージが出しやすいウェッジとそうでないウェッジがあり、このウェッジは前者のタイプです。
実戦ではロブショットの頻度はピッチングなどと比べるとそれほど多くないですが、ロブ系のショットで遊ぶことが好きな私はこのようなウェッジが好きです。
いかに開いて抜いていけるかが、アプローチのバリエーションを増やし、成功率を高めていくのに大切だと思っています。
試打を開始しました

『打感』はとてもソフトでグッドフィーリングでした。
見た目から、この打感の良さは予想通りでした。
ソフトで厚みも適度にあり、球持ちがいいです。
この心地よさを何と表現したらいいだろうか・・・。と考えていたら、ちょうど練習場のネットのそばで小さな鳥がチュンチュン鳴いていたので、『鳥のさえずり』のような心地良さかな・・・。などと考えていました。
学生時代、私が一人暮らしをしていたアパートにはよく鳥が来ていて、その鳥のさえずりで目を覚ますこともあったので、そんな昔の記憶が蘇ってきました。
鳥が起こしてくれたお陰で、試験に遅れず単位を落とさずに済んだことがあり、感謝しています。

『スピン性能』はとても高いです。
間違いなく、今のウェッジの中でもトップレベルといっていいと思います。
『球の乗り』がいいというのもありますし、上からしっかりと潰し気味にいって、スピンが途中でほどけることなく、しっかりと止まってくれました。
『ガツン』という堅い感じの打感ではなくソフトですが、スピンの利きは確かです。
『激スピン系』というよりは、『急速スピン系』といったらいいかな・・・。などと考えていました。
『強さ』というよりは『スピード感』のある、『止め性能』です。
『剛』ではなく、『柔』といったところでしょうか?

球も拾いやすくて、出球のイメージも合いやすいです。
クラブのもつ『あがりやすさ』にもいろいろとあると思うのですが、ハイテクタイプのものもあれば、このウェッジのようにベーシックタイプの自然なあがりやすさもあります。
どちらがいいか、人によって好みが分かれると思いますが、私は後者のほうが好きです。
それは、そういったタイプにたくさん接してきたから・・・。といえるのかもしれません。
大切なのは『正解は一つ』と決めつけるのではなく、『多様性』があって、選択肢が多いということです。
オートマチックタイプにはオートマチックの、マニュアルタイプにはマニュアルタイプの良さがあります。

ラインも出しやすく、乗せていきやすいですが、ミスに対する寛容さが大きいタイプのウェッジではありません。
しかし元々ロフトが寝ているウェッジなので、フェースコントロールさえしっかりしていれば、少々芯を外してもそれほど大きなミスにはなりにくいように思います。
それよりも『ソールコントロール』といったらいいでしょうか?
どのようにソールを使っていくかが、キーになるような気がします。

距離感も合わせやすくて、頼もしいです。
装着されているシャフトが中調子ということなので、ウェッジのような繊細なコントロールショットには少し不安がつきまとうのですが、実際に打ってみると特に問題はありませんでした。
球が浮きすぎることも無く、トップしたり、逆にダフったりすることもなく綺麗に拾ってくれました。
シャフトの『調子』も明確な基準があるわけではなく、メーカーによってバラバラです。
こういったところはフレックスと共通するのかもしれません。
軟らかくて頼りない感じの『S』もあれば、しっかりしてタイミングをとりやすい『R』もあります。
私はDGをずっと使っていて、どうしても『手元調子』を選びたくなりますが、このウェッジに挿してあるモーダスには扱いづらさを感じることはありませんでした。
先調子だとフェースがブレる感じがしてコントロールが難しくなりますが、それが手元にあると、低く出したいときは低く、高くフワっとあげたいときは高く・・・。といったことをしやすくなるように思います。
ティショットと違い、アプローチやパッティングのように、ピン(カップ)に近くなればなるほど、方向性よりも距離感のほうが大切になってきますが、このウェッジはその微妙な距離感が出しやすいです。
クラブが軽すぎると、その『軽さによるミス』が出やすくなりますが、今日はそれがありませんでした。

『操作性』は最高レベルです。
先ほども書きましたが、私はフェースの開閉を多く使うタイプなので、微妙に調整できるタイプのウェッジが好きです。
『二段階』『三段階』といった明確に段階が決められているのではなく、『無段階』といったらいいでしょうか?
ラジコンが好きな方には『無段階変速機』といえば伝わりやすいかもしれません。
例えば二段階と三段階の『間』で寄せたくなります。
私が大好きな一蘭や丸亀製麺など、ラーメンやうどんの製麺では、その日の気候や湿度などで微妙に粉の配合や水の量を変えているそうですが、このウェッジを楽しみながら、そういったことを思い出しました。
ラウンドする日の天候やライなどによって、微妙に変化させていく・・・。といったらいいでしょうか?
まさにマニュアルタイプなクラブの強みですし、そういったこともゴルフの楽しみのひとつです。
試打後の感想

試打する前から、すごくいい雰囲気があったのですが、やはり期待通りでした。

全てがオーソドックスといえるのですが、やはり『構えやすさ』と『打感の良さ』、そして『スピン性能の高さ』が強く印象に残りました。

ラージサイズの大らかなタイプを好まれる方には、合いづらいところがあるかもしれません。
『球持ち系』ではなく、『弾き系』の打感を好まれる方にも、あまり好評は得られないような気がします。

色々な球を打ち分ける・・・。というよりも、とにかく『オートマチック』的に、シンプルで再現性の高いアプローチをしていきたい方にも満足感は得られないのかもしれません。
『マニュアルの中のマニュアル』といったらいいでしょうか?
『業師』のためのウェッジといっていいように思います。

今回も、途中から試打ということを忘れて、完全に楽しんでしまいました。
打感が良くて球持ちのいいウェッジはコントロール性が高まるので、一球一球が楽しくなります。
このウェッジと出会うことができて、幸運でした。

とてもいい印象をもったので、これからもGrandistaには期待していきたいです。
☆
構えやすさ・・・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・☆☆☆
安定性・・・・・・・☆☆☆
距離感・・・・・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント
タングステンソケット
2021-09-21 12:38 ヤグリン URL 編集
初めまして!
golfdaisukiと申します。
この度は、私のブログを読んでいただき、またコメントを寄せていただき、誠にありがとうございます。
そうですか、このウェッジはソケットにタングステンが使われているのですか。
とても斬新な発想ですね。
そういえば昔、アイアンやウェッジでソケットの上に鉛を巻いて使っていたことがあったのですが、このウェッジはその効果をさらに高めたことになるのでしょうか。
とてもいいアイデアですね。
このウェッジのことを教えていただき、ありがとうございます。
私も相棒に迎えたくなりました。
これからも記事を書いていきたいと思いますので、お時間がございましたら、また私の記事にお付き合いいただけると幸いです。
それでは失礼いたします。
2021-09-23 00:48 golfdaisuki URL 編集