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2021年06月09日
テーラーメイド HI-TOE RAW ビッグフット ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは テーラーメイド HI-TOE RAW ビッグフット ウェッジ

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

テーラーメイドの新しいウェッジです。
昨年、同じようなモデルを試打しましたが、このウェッジはまた微妙に違うようです。
前のモデルは『カッパーっぽい』質感でしたが、このウェッジは違います。
カッパーもいいですが、このウェッジも重厚感があっていい感じです。
私はクラブを見たときに『重厚感』といいますか『重量感』といったほうがいいのかもしれませんが、『軽さ』ではなく、『重さ』を連想させるクラブに魅力を感じます。
それは軽すぎるクラブでたくさんミスをしてきたからなのかもしれません。

標準的な大きさです。
名前の通り、トゥ側が伸びていますが、こうして見てもそれほど違和感はありません。

この大きな凹みは前のモデルにも見られました。
ここをくり抜いて重心を高くしているのだろうと思います。

HI-TOE、まさにトゥ側が高くなっているウェッジです。
こうすることで、さらに重心が高くなっているのではないでしょうか?
クラシックバレエのトゥシューズではないですが、『つま先立ち』のウェッジといっていいのかもしれません。

この文字は前のモデルにも見られました。

ソール幅はやや広めですが、サンドウェッジということを考えると普通です。
トゥからヒールにかけて、テーパーになっているのではなく、真ん中部分が少し狭くなっています。

ソール形状にかなりの工夫が見られます。
最近はこのようなウェッジが多くなったので驚くようなことはないですが、クラブに革新的な技術を注ぎ込むテーラーメイドなので、この形にも理由があるのだと思います。
ソールにもミーリングがありました。

ネックの長さはしっかりキープされていますが、ウェッジとしては普通です。
ロングというほどではありません。
前のモデルはスルーボアのようになっていましたが、このウェッジは違うようです。

フェース面だけがノーメッキのようです。
ノーメッキといえば、クリーブランドやフォーティーンのウェッジを愛用していたことがあるので、懐かしいです。
フェース面を指で触ってみるとザラザラしていました。
ザラザラしているのですが、ガツガツくるような『強め』ではなく、『目の細かな』感じのザラザラ感です。
砂鉄をフェース面にまぶしているような感じ・・・。といったら伝わりやすいでしょうか?
このフェース面は好みがはっきり分かれるところだと思います。
ノーメッキなので錆びが発生しますが、それがまたいい味を醸し出します。
フェース面には変わった形のミーリングがありました。
これは見たことがありません。
何となくですが、『水はけ』が良さそうです。

装着されているグリップは最近よく見かけます。
ソフトなフィーリングで、アイアンやウェッジに適したグリップです。

ボールを前にして構えてみると、見惚れるようなことはなかったのですが、なかなかいい感じでした。
ヘッドの据わりがいいので、グラグラ浮くことなく、アドレスがすぐに決まります。
ソール形状(特にヒール側)を見たときに、この据わりの良さは予想できました。
『ブラックホール』といったらオーバーですが、何もかも吸収するかのような、この雰囲気が魅力的です。
黒は収縮色ですが、『吸収色』といっていいかもしれません。
これなら晴れの日のラウンドで、太陽がどの位置にあっても眩しくはならないと思います。
このウェッジはフェース面のほぼ全てにスコアラインがあって変わっているのですが、それがあまり目立たず、前のモデルと大きく違うところです。
顔自体も『逃し系』で、カットに打っていくイメージが出しやすいです。

開いて構えてみたのですが、いい感じです。
開きづらいウェッジはヒールの部分が膨らんで邪魔することが多いのですが、このウェッジはそうではありません。
このまま開いてボールの下をくぐり抜けていけそうです。
グースタイプではなく、ストレートタイプではありますが、ほんの少し『ベントネック』になっていて、微妙に曲がっています。
これは好みが分かれるところかもしれませんが、私は好感を持ちました。
勢いを殺した『弱い球』をイメージしやすくなるからです。
試打を開始しました

『打感』は好感が持てました。
ソフトではあるものの、結構しっかりしている感じです。
ボールの乗っかり感もありました。
ボヤケた打感ではなく、ボールの質感もはっきりと感じ取ることができる打感です。

スピン性能はとても高いです。
摩擦力が高く、よく食いつき、ボールがよく止まってくれました。
『静かなるスピン性能』といったらいいでしょうか?
『剛』と『柔』でいえば、柔だな・・・。と思いました。
穏やかで計算しやすいスピン性能です。
高重心だからでしょうか?
途中でスピンが解けること無く、しっかりと掛かり続けてくれました。

球を拾いやすく、いい感じであがってくれます。
ストレートタイプで『歯先』で拾うことができ、薄いライでも活躍してくれそうですし、出球のイメージよりも少し高めに浮いてくれました。
ロブ系のショットにも、かなり適したウェッジです。

『安定性』は普通です。
特別大らかなタイプだとは思いませんが、これくらいの普通がベストな気がします。
オートマチック系のウェッジではありません。

『距離感』という点では、何球か転がして(浮かせて)みて合わせることができました。
イメージよりも少し浮く感じだったので、飛びすぎないといいますか、やや突っ込み気味くらいがちょうどいいように感じました。
飛びすぎないウェッジなので、実戦でも大いに役立ってくれそうです。

『操作性』はとても高いです。
フェースの開閉をしやすく、抜けが良いので、かなり思い切った使い方をすることができます。
私はこういうタイプのウェッジはロブ系の球で遊びたくなるのですが、それがとてもイージーでした。
『転がし系』もいけると思いますが、どちらかといえば『浮かし系(ロブ系)』で真価を発揮するウェッジだと思います。
試打後の感想

テーラーメイドらしい、かなり工夫がされたウェッジです。
テーラーメイドはアイアンやウェッジ系が得意なメーカーですが、ウェッジにも力を入れてきているということなのだと思います。

テーラーメイドのウェッジはこれまでいくつか手にしたことがありますが、タイトリスト(ボーケイ)やキャロウェイほど多くありません。
最も親近感をもつのがクリーブランドですが、これからはテーラーメイドのウェッジも、もっと積極的に試してみたいと思います。

一時期、かなりノーメッキが流行りましたが、いつの間にか見なくなりました。
メッキタイプよりもノーメッキのほうが高価なことが多いので、何故なんだろう?と思っていました。

ノーメッキのほうがメッキよりも確実にスピンを掛けられるとは思いませんが、使う価値は充分あると思います。
フェース面がツルツル滑るようなウェッジは今も普通にありますが、このウェッジのようにザラザラ感があって、しかも特別なミーリングが施されているものは実戦向きだといえます。
テーラーメイドはいつも『流行の発信者』なので、再びノーメッキが流行りだすかもしれません。
ただどうしても錆が発生してしまうので、メッキタイプよりもこまめな手入れが必要となってきます。

キャビティタイプやウェイトが組み込まれたようなオートマチックタイプのウェッジを好まれる方には合いづらいところがあるかもしれません。
完全にマニュアルタイプのウェッジで、ショートゲームが得意でロブ系やピッチ系のような『止める球』で勝負していきたい方には頼もしい相棒となってくれるのではないでしょうか?

久しぶりにノーメッキウェッジに触れたので、懐かしさがこみあげてきました。
☆
構えやすさ・・・・・☆☆☆
打感・・・・・・・・☆☆☆☆
スピン性能・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・☆☆☆☆
安定性・・・・・・・☆☆☆
距離感・・・・・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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