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2021年05月21日
キャロウェイ APEX アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャロウェイ APEX アイアン


シャフトは N.S.PRO 950GH neo です。
ロフトは30.5度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は423g です。

キャロウェイの新しいアイアンです。
先日、APEX PRO というアイアンを試打しましたが、今日は姉妹モデルです。
キャロウェイアイアンらしいデザインで、以前試打した、レガシーブラックアイアンを思い出しました。
レガシーブラックの後継モデルという位置づけなのでしょうか?
落ち着いたデザインで好感が持てます。

大きさは標準的です。
セミラージサイズなのかな?と思いましたが、そうではありません。
フェース高が低めで、シャロー系のアイアンといっていいように思いますが、今はこれくらいが主流で、フェース高が高い(ディープフェース)のアイアンは少なくなりました。

彫りの深さもたっぷりあって、メカニカルなフルキャビティといった感じです。

トップラインはやや厚めですが、極端ではないですし、輪郭も丸みが強調されていないので、イメージも出しやすそうです。

ソール幅は標準的です。
バックフェース側の丸みが目立ちます。
私はもっと真っ直ぐなほうが好きですが、このような形状だと『包み込む』イメージを出しやすいという方も多いのではないでしょうか?
つかまりの良さをイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。

ソールは全体的に微妙な丸みがあります。
リーディングエッジとトレーリングエッジの削りはあまり見られません。

ネックの長さは標準的です。
長くもなく、短くもありません。

ホーゼルにはFORGEDの文字があります。

フェース面にミーリングはありません。
シンプルで綺麗なフェース面です。
スコアラインの数は14本なので、平均的といっていいように思います。
キャロウェイのアイアンはスコアライン同士の間隔が狭く、本数が多いイメージがありますが、このアイアンは『日本的』といいますか、奇をてらったところはありません。
スコアラインではなく、その間の平らな部分でボールを乗せて運びたいという方は、これくらい間隔があったほうがいいような気がします。
実際に『熱い』とか『冷たい』ということはないのですが、フェース面にも『温度』のようなものを感じることがあり、このアイアンは『クール』なタイプです。
感情の起伏が無く、常に一定な印象をもちました。

装着されているグリップは、ツアーベルベットでとても良く、キャロウェイのロゴもカッコいいです。
ソフトなフィーリングで、打つ前からテンションがあがります。

素振りをしてみると、なかなかいい感じです。
軽量タイプではありますが、それほど頼りない感じはしません。
タイミングもすぐに整えることができました。

ボールを前にして構えてみても、いい意味で『意外』といいますか、クセの小さい顔で好感が持てました。
もっとクセのきつい顔をしているのかと思いましたが、違いました。
こうして見ると、やはりレガシーブラックの後継なのかな?と思います。
独特の光沢感がキャロウェイアイアンらしいです。
タイトリストのアイアンに近いものがあります。
ボールとの大きさの対比が良く、ボールが際立って見えます。
ラージサイズを好まれる方は小さく感じられるかもしれません。
グースは少し利いていますが、これくらいであれば全く問題ありません。
試打を開始しました

『打感』はまずまずです。
ある程度予想していた通りのフィーリングです。
弾き感はあるものの、それほど強烈ではなく、ややまったりしたところがあります。
『厚みで押していく』とか、『乗せて運ぶ』というフィーリングではないのですが、このようなタイプもたくさん試打してきましたし、違和感などはありません。
キャロウェイらしいといいますか、ハイテクタイプのアイアンらしい打感です。

球はあがりやすく、打ち出しも高いです。
カッコいいアイアンですし、アスリートモデルっぽいデザインではありますが、ハードルは高く設定されておらず、かなり親しみやすいアイアンです。
ヒッタータイプの方はもちろん、スインガータイプの中にも親しみやすいという方は多いのではないでしょうか?
ロフトが立っていることを忘れさせるあがりやすさです。
軟鉄マッスルバックのように、フェースをグッと噛んで乗せていく・・・。というあがり方ではないのですが、この『オートマチック』的なあがりやすさも多くの支持を集めるのではないでしょうか?
とてもあがりやすくてイージーなのですが、何となく『淡白』なあがり方だな・・・。と弾道を目で追いながら思いました。

『安定性』も高いです。
フルキャビティらしい大らかさがあり、慣性モーメントも高いように感じます。
おそらくウェイトなどがヘッド内部に組み込まれているのではないでしょうか?
カッコいいタイプのオートマ系アイアンです。
アイアンだけでなくドライバーなどでもウェイトが組み込まれたクラブが多く、それらはかなり易しさがアップしていますが、ウェイトの位置をずらすと『好打感』のポイントがズレてしまったり、あやふやになってしまうことが多くなります。
このアイアンにも、そのようなことを感じました。
球筋や高さは安定しますが、フィーリングにはズレが生じてしまいます。

『飛距離性能』も優れていますが、『性格の丸い飛び』だという印象をもちました。
いわゆる『バカッ飛び』するのではなく、安定して+15ヤードを飛ばしてくれる感じ・・・。といったらいいでしょうか?
ガツーンと強く引っ叩くのではなく、サラーっとさらっていく感じがちょうどいいです。
打ち出しが高く、キャリーをしっかり稼いでいくことができました。
アイアンのロフトが立つようになって久しいですが、まだ出始めの頃は確かに飛ぶようになったけど、球があがらないとか、あがり方にムラがある・・・。といった声もよく聞きました。
しかし最近のディスタンス系アイアンはそういったところが見事なまでにカバーされていて、安定感が増しています。
よく飛ぶので7番アイアンで5番アイアンの距離感を出していかなければならないのが難しいところですが、日頃から使い慣れてマスターしておられる方には、縦の距離も合わせやすいのかもしれません。
ビッグキャリーで高さも出ますが、なんといいますかフェースにグッと乗るような感じではないですし、スピンも少ないような気がします。
おそらくグリーンでも止まりにくいんじゃないかな?と思いました。

易しくてオートマ系のアイアンであることは間違いないですが、構えやすいので、イメージが出しやすく左右に曲げることができました。
いい意味での『鈍感さによる曲げ方』ができるアイアンだな・・・。と思いました。
左右どちらも曲げ幅が安定しています。
大きく曲げるのは難しいですが、ドローヒッターにもフェードヒッターにも扱いやすいアイアンです。
試打後の感想

構える前、そして打つ前の印象よりも、実際に打ってみて印象が良くなるアイアンです。
変なクセもなく、いい意味でまとまっています。

カッコいいアイアンですが、気難しさのようなものは全く感じません。
むしろ、易しすぎて物足りない・・・。という方がいらっしゃるのではないでしょうか?

実際に打ち比べてみたわけではないので、はっきりとはいえませんが、先日試打したDCBよりも、私はこのアイアンのほうが好きです。

キャロウェイといえば『ハイテク』というイメージが私の中で定着していて、このアイアンもそのようなタイプだと思ったのですが、工夫がされすぎていないといいますか、フィーリングを邪魔していないところがいいです。
以前は、かなりゴチャゴチャしていて、『濁った』ような印象をもったアイアンもあったのですが、最近は余計なものが省かれて必要最低限の工夫に収まっているように感じます。

他のメーカーにも言えることですが、もう『やり尽くしちゃった感』があるのではないでしょうか?
不必要なパーツの組み合わせは止めて、プレイヤーのフィーリングを大切にする設計になったのかもしれません。
とはいっても、ゴルフクラブはファッションと同じように『流行』のようなものがあるので、一周回ってまた同じようなものが出回るような気がします。

これからもキャロウェイには期待していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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