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2021年02月11日
キャロウェイ APEX DCB アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャロウェイ APEX DCB アイアン


シャフトは N.S.PRO ZELOS 7 です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は77.5g、トルクは2.6、バランスはD0、キックポイントは先調子、クラブ総重量は408g です。

キャロウェイAPEXのニューアイアンです。
派手さが無く、落ち着いた感じのデザインで好感が持てます。
バックフェースが黒というのも、これまでのモデルと同じで、ひと目でキャロウェイだと分かります。

DCBとはどういう意味なのでしょうか?
また新たな技術が注ぎ込まれているのかもしれません。

ベーシックなタイプですが、それほどシャープさはありません。
むしろ、少し厚みがあります。
バックフェースはゴチャゴチャしていなくて、すっきりとしたキャビティアイアンです。
『半光沢感』といったらいいでしょうか?
ミラー仕上げのようにピカピカ光るタイプではなく、しかしツヤと光沢感があり、独特な質感です。
キャロウェイアイアンにはよく見られるので、キャロウェイの個性といっていいように思います。


彫りの深さも結構あって、標準的なフルキャビティといっていいように思います。

トップラインは、やや厚めです。
私はもう少し薄くてシャープな感じが好きですが、これくらい厚みがあるほうが安心感が得られるという方も多いのではないでしょうか?
よく見られる厚みです。

ソール幅は少しワイドですが、今のアイアンの中では平均的です。
バックフェースが丸くなっていて、グースも効いているので、かなりフックのイメージが湧いてきます。
ドライバーなど、ウッド系のクラブでいうところの『フックフェース』に近い印象です。

ソール全体の形状は平らに近く、微妙に丸みを帯びています。
リーディングエッジやトレーリングエッジも同様でした。

ネックは短めで、やや太めです。
寸胴タイプのアイアンですが、『頭でっかち感』はそれほどありません。

フェース面にミーリングは無く、特別な工夫は見られません。
キャロウェイのアイアンといえば、スコアラインの感覚が狭く、数が多い印象がありますが、このアイアンは14本なので、標準的な部類といえます。

軽量タイプのアイアンです。
小手先で振らないよう、大きな筋肉(特に背筋)を意識して振っていきました。
適度な重さに任せて振っていくことができないので、今日はいつも以上に気を使いました。
このN.S.PRO ZELOS 7というシャフトはあまり試打していないので、よく知らないのですが、N.S.PRO 950GHの軽量版といったところでしょうか?
最近は軽量スチールのバリエーションが豊富になってレベルもあがっているので、ユーザーとしては選択肢が増えていいことです。
カーボンシャフトも素晴らしいですが、スチールシャフトもまだまだ使う余地は十分にあります。

このロゴがとてもカッコいいので、キャロウェイファンの方はたまらないのではないでしょうか?
アイアンに最適なツアーベルベットが挿してあるので好感度が爆上がりです。
ソフトというだけでなく、この『しっとり感』がたまりません。
『手に馴染む』『吸い付くような』というだけでなく、『グリップが凹む』感じ・・・。といったらいいでしょうか?
ゴルフグリップにも『凹型』と『凸型』があるとするならば、『サンドラップタイプ』などは『凸型』であり、このツアーベルベットは完全に『凹型』です。
グリップが凹んでくれるような、皮膚との一体感が味わえるグリップです。
ゴルフを馬術に例えるとすると、クラブは馬で、ゴルファーは騎手であり、まさに『人馬一体』となりうるグリップといっても過言ではありません。
安価でありながら、かなり高性能でベストセラーを続けています。
グリップはたくさんありますが、コストパフォマンスの高さでもナンバーワンといえるのではないでしょうか?

ボールを前にして構えて見ると、フェース面の独特な光沢感が目に入り、これもキャロウェイアイアンではよく見られます。
『淡いミラー効果』といいますか、ボールが少し反射しているのが分かります。
思っていたよりもグースの効きが強く、少し遅れるイメージが湧いてきました。
トップラインの厚さも目に入りましたが、ヘッド自体は大顔というよりは標準的な大きさなので、大雑把な感じがせず、適度に集中していけそうです。
見惚れるようなことはなく、淡々と見ていました。
少しアップライトに見えましたが特別珍しくはありません。
試打を開始しました

『打感』は、なかなかいい感じで好感が持てました。
『ゴツン』とくることもなく、ソフトではありますが、ソフトフィーリングの中では、ややしっかりめです。

球はあがりやすくて、イージーです。
グースがきついので、少し低く飛び出すイメージが出ていたのですが、実際はそんなことなく、充分あげてくれました。
タフさは全く感じません。
シンプルなデザインでカッコいいですが、ヒッター限定ということはなく、ハードルの低いアイアンです。
打ち出しの高さに驚きます。
最近のアイアンは飛距離でも『番手ずらし』になっていますが、この弾道の高さでも『(逆方向に)番手ずらし』になっています。
7番アイアンの打ち出しとは思えませんが、最近はこのような高弾道系アイアンが増えてきました。
8番か9番のような打ち出しの高さがありながら、5番アイアンのような飛距離を出せるアイアンといったらいいでしょうか?
構えたときのイメージと、実際の打ち出しが合っていませんが、それがハイテクアイアンたる所以なのかもしれません。
見た目は比較的シンプルでベーシックタイプのキャビティアイアンなのかな?と思っていましたが、このような弾道を目にすると、やはり見えない部分(ヘッド内部)にいろいろな工夫がされているのではないか?と思いました。

『安定性』も高く、おおらかなタイプのアイアンです。
ラージサイズのような『まどろっこしさ』がありません。
フェースターンが遅れることなく合いやすいので、右に抜けることもありませんでした。
むしろ、かなりつかまりやすいアイアンです。
ラージサイズではなく、ノーマルサイズのアイアンですが、スイートエリアはかなり広く感じます。
おおらかなタイプによくある、ミスヒットが伝わりにくいところがあり、打点のブレにも寛容です。

『飛距離性能』も高いです。
高弾道で飛ばしていけるタイプのアイアンです。
今のディスタンス系アイアンは弾き感が強いものが多いですが、このアイアンはそこまで強くはないものの、軽く振って距離を出せるアイアンです。
普段なら『7』の力を使って『10』の飛距離を出すとするならば、このアイアンの場合は『5~6くらい」の力で『10』の飛距離を出す・・・。といったところでしょうか?
それほどハードヒットしなくても、確実に距離を稼いでくれるアイアンです。

『操作性』という点では、まずまずといったところで、それほど秀でているようには感じませんでしたが、一応左右にも曲げることはできました。
しかし球がつかまりやすいので、私はフック系のほうが自然に感じられました。
ソール形状を見たときから、そして構えてみてもつかまりそうな印象をもちましたが、実際に打ってみてもその通りでした。
私はもっと逃がしやすいタイプが好きですが、このつかまりやすさを好まれる方は多いのではないでしょうか?
試打後の感想

オートマチックタイプのアイアンですが、それが極端な感じが無く、適度なところで抑えられているのがいいな・・・。と思いました。
易しいけど、感覚を邪魔するような易しさではない・・・。というアイアンです。

このようなグースタイプのアイアンはラージサイズやセミラージサイズが多かったのですが、このような標準的なサイズはあまり無いので、このようなタイプを待っていた・・・。という方も多いのではないでしょうか?
適度な大きさによる扱いやすさも魅力です。

アイアンは正確に距離を刻むのが目的のクラブですが、今は飛距離が重要視されるようになりました。
アイアンには、『飛ばしながら合わせるタイプ』と、逆に『飛ばさないで合わせるタイプ』があるように思います。
前者は『ディスタンス系(スタンディングロフト)』で、後者は『ベーシック系(ノーマルロフト)』です。
今は圧倒的に前者が多く、飛ばしながら距離を合わせる技術が求められる時代なのかもしれません。

アイアンに限らず、どのクラブでもロフトが立てば立つほど距離を合わせるのが難しくなり、方向性も乱れやすくなります。
その難しいことを、『飛距離』を手に入れたことでやらなくてはならなくなりました。
何かを得れば、何かを失うということです。

このようなディスタンス系アイアンで距離を合わせられるようになるには、かなりの練習量が必要になってくると思いますが、今はアイアンの本数も減ってきていますし、アイアンの距離をユーティリティや『ロフトの立ったウェッジ』でカバーしていく時代なのかもしれません。

このアイアンを試打して、よく飛ぶなぁ・・・。と思いながら、そのようなことを考えていました。
見た目はシンプルですっきりしていますが、かなりたくさんの工夫がされているように感じる『粋な』アイアンです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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