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2021年02月09日
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テーラーメイド SIM2 MAX ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは テーラーメイド SIM2 MAX ドライバー


シャフトは TENSEI BLUE TM50 です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は55g、トルクは4.4、キックポイントは中調子、クラブ総重量は300g です。

テーラーメイドSIMの新しいドライバーです。
前のモデルを試打したのが、もう1年近く前になるのかと思うと、すごく早く感じます。
2代目のモデルということで、SIM2という名前になっています。
ということは、来年はSIM3なのかな?と思ってしまいますが、テーラーメイドは名前をいろいろと変えてくるので先が読めません。
ブルーがよく目立っていてカッコいいです。
前のモデルよりも見た目のインパクトがあり、いい意味での派手さがあってオシャレになっています。
テーラーメイドにブルーのイメージはあまり無いのですが、いい感じです。
昨年のモデルはウェイトを移動できるようになっていましたが、この最新モデルでは採用されていません。
必要ないということでしょうか?
それとも何か他の理由があるのかもしれません。

ラージサイズでシャロー系なのは、これまでのモデルと同じです。

この出っ張ったようなウェイトも前と同じです。
こうして見ると、かなり目立ちますが、ボールを前にして構えたときに邪魔にならないので、好感が持てます。
『24G』という文字があるので、24gということなのかもしれませんが、真偽のほどは定かではありません。
違う意味があるのかもしれないですし、もし24gだとすると結構な重さになります。
専用の工具があれば取り外しができそうですが、いろいろな重さが用意されているのでしょうか?

ヒール側にもウェイトのようなものがあります。
刻印が無いので重さは分かりませんが、『HIGH』『MOI』という文字があるので、違う意味があるのかもしれません。

ソールには溝のようなものがあり、『SPEED POCKET』と表示されています。

角度を変えて見ると、かなり浅いので、『段差』といったほうがいいかもしれません。
深い溝は必要なくなったというよりは、反発係数があがりすぎて不適合になったり、強度的な問題があったりするのかな?と思いました。

ネックの長さは標準的で、前のモデルと変わりません。
こうして見ても、ゴツいタイプのヘッドです。

ネックには調整システムが搭載されています。
試打するのは『STD LOFT』です。

シャローバックなのに大きなウェイトがあるので、セミディープに見えるようになっていて、かなり重心が深そうです。
このバックフェースの工夫に、かなり大きな意味があるような気がします。
テーラーメイドは『浅重心』を流行らせたメーカーですし、かなりそのイメージが強いですが、このドライバーは深重心のようです。
ライバルメーカーのPINGを意識しているのかな?と思いました。
トライアングルヘッドもそうですが、このようにバックフェースの中央部分が重くなっていると、フェースローテーションのイメージがあまり浮かばず、どちらかというと、そのまま真っすぐ振り抜いていくような感じです。
しかし実際は、フェースローテーションは自然に行われるものなので、それにも対応できているのだと思います。

顔はまずまずです。
異型ということもないですし、特に強いクセのようなものはありませんが、見惚れるようなこともありませんでした。
今回のモデルは、クラウンが黒くなっています。

このカーボンコンポジットはお馴染みです。
一口にカーボンクラウンといっても色々とあるような気もするのですが、こうして見る限り、これまでのモデルを踏襲しているようです。
あまり変えようが無いのかもしれません。
しかし、色には変化が見られます。
白いヘッドが好きだという方は多くいらっしゃると思いますし、グレーが好きだという方もいらっしゃると思いますが、私はこのような黒はビシッと引き締まって見えるので好きです。
ヘッドを大きく感じたい・・・。とか、『残像効果』を得たいという方は白いヘッドのほうが合いやすいのかもしれません。

フェース面のデザインも過去のモデルと同じです。
トゥ側には『TWIST FACE』の文字があります。
特に変わったところは見られませんが、前のモデルにあった、2本のビスのようなものがありません。
一旦高反発にして、後でルール適合にするように反発係数を調整するという方法をとらなくなったのかもしれません。
違う方法で、フェースの弾きをルールギリギリまで高められているような気がします。
クラブメーカーの中でも、テーラーメイドは特に『アイデアが豊富』なメーカーで、常に先進的な開発をしてくるので、そのアイデアがどんどんクラブに取り入れられているのではないでしょうか?

装着されているグリップはソフトなフィーリングですごくいいです。
14本のクラブの中で、一番ヘッドスピードが速くなり、ハードヒットすることの多いドライバーは、やはりソフトなグリップを挿したくなります。
雨の日のラウンドで滑りにくいという機能も大切になってきますが、それと同等かそれ以上にソフトなフィーリングが欲しいです。
そういった点でも、このグリップには好感が持てます。
私はビギナーの頃、滑りにくさと耐久性を重視してグリップを選んでいましたが、今は完全にソフトフィーリング派になりました。
『握る』というよりは、優しく手のひらで包み込むようにグリップに接していたいと思うようになったからです。

素振りをしてみると、フレックスはSですが、これまで同様シャフトがかなり動く感じがしました。
シャフト全体がしなる感じで、スピード感があります。
大きな不満はありませんが、なんとなく『押す力』が弱そうです。
重さは300gということですが、実際はもう少し軽く感じられました。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまず・・・。といいますか、普通です。
おおらかさもありながら、どこか大雑把といいますか、大味な感じがしました。
研ぎ澄まされた顔でイメージを色濃く出していくというよりは、全体的に少しぼやけた感じにしながら、アバウトさを出して方向性を出していく感じ・・・。といったらいいでしょうか?
これは打ちながら慣れていくしかない・・・。と思いました。
違和感は特に無く、変なクセも無いですが、見とれてしまったりテンションが急激にあがっていくということもなく、淡々と構えていました。
試打を開始しました

打感はいい感じでした。
想像していた通りの『テーラーフィーリング』です。
ズシリとくるというよりは、サクサク打てる打感で、『球持ち感』よりは『弾き感』がありました。

音は小気味いい感じです。
はっきりしているのですが、甲高くなく大きすぎないので、好感が持てました。
音にも『長い』『短い』があるのですが、このドライバーの音は短いタイプです。
余韻を楽しむタイプではありません。

球はよくあがりました。
ゴツいタイプのヘッドで、少しタフなタイプかと思いましたが、実際に打ってみると全然そんなことはありませんでした。
ロフトが10.5°ということもあったのかもしれませんが、私にはあがり過ぎな感じがしました。
もう少し打ち出しを抑えたほうが、いい伸びをしてくれたような気がしましたが、このままでも大きな不満はありません。
次試打することがあれば、違うロフトでも試してみたいです。
スピンも結構あって、球がドロップすることはありませんでした。
深重心タイプのドライバーによくありますが、インパクト後にフェースが急激に上を向きやすいタイプです。
バイクの『ウィリー』や、乗馬で手綱を引っ張りすぎて馬が後ろ足で立ち上がる感じ・・・。といったらイメージしやすいでしょうか?
ちょっと極端な例かもしれませんが、そういったことが浮かびました。

『安定性』も高く、シビアさは全く感じません。
構えたときに球筋のイメージはあまり鮮明に出なかったのですが、球のつかまりはいいほうだと思います。
私はフッカーだからなのか、つかまりが強く感じられましたが、これくらいのつかまりが今は標準といっていいように思います。
シャフトが結構動くタイプなので、タイミングが合えば、かなり球筋を揃えやすいように感じました。

『飛距離性能』は、なかなかいい感じです。
前のモデルのイメージが残っているので、それとダブルところがあり、『予想の範囲内』した。
ヘッドの見た目はすごく似ていますが、見えないところにも、おそらく最新の技術が投入されているのだと思います。
球は高く打ち出され伸びていき、そこから急激に落ちることなく、緩やかに下降していきました。
テーラーメイドらしい、弾きの良さが感じられますが、強烈に初速が出ているという印象はありませんでした。
『一発の飛び』というよりも、『安定した飛び』といえるのかな?と思いました。

『操作性』はまずまずです。
私には球がつかまりやすいので、ドロー系が自然な感じがしましたが、フェード系の方はかなりストレートに近い球が打ちやすいのではないでしょうか?
オートマチックタイプのドライバーであることは間違いないですが、曲がりにくいというタイプではなく、プレイヤーの持ち球を活かしてくれるセミオートマチックタイプというように感じました。
シャフトも軟らかいですし、あまりインテンショナルなショットは打ちたくないタイプです。
試打後の感想

試打していて、やはりお尻(ヘッド後方)が重いタイプだな・・・。と思いました。
フェース面近くのヒール側にウェイトのようなものがありますが、バックフェースにあるウェイトのほうがよく効いているように感じました。
いい意味での『反応の鈍さ』といったらいいでしょうか?
『深重心』らしい、『お尻(バックフェース)で押すような感覚』です。
(フェース面との)『時間差』のようなものを感じました。

特に欠点も見当たらず、今のニーズに合っていて、全体的なバランスの取れたドライバーだと思います。
私は叩きたいタイプなので、叩きにいくと少し暴れる感じがありましたが、これはシャフトを替えればかなり改善できるような気がしました。
できれば、もっと押せたらなぁ・・・。と、少し残念でした。

少し逃がすイメージで私にはちょうどいいような気がします。
ブルーが見た目のインパクト大で、オシャレになっていますが、使い続けていくうちに、あちこちの塗装が剥げなければいいな・・・。と思いました。
ちょっと前のモデルでも、そのようなことがあったので・・・。
ただ、テーラーメイドはそのようなことを気にせずにクラブ作りをしているのかもしれません。
使い続けていくうちに味の出るクラブというよりは、どんどん新商品を買ってもらいたいというスタンスのメーカーだと思います。

前のモデルよりも、いろいろな工夫が加わっていると思うのですが、あくまでも『マイナーチェンジ』であり、特別驚くようなことはありませんでした。
ただ、それはこのドライバーのポテンシャルが低いということではなく、むしろ逆で、それだけこれまでのモデルが高性能だということです。
まだ寒さは厳しいですが、もうちょっとしたら本格的なゴルフシーズンがやってきます。
その新たなシーズンスタートを、この高性能なドライバーで飾るのはいいことではないでしょうか?
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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