Post
≪ヤマハ インプレス GRX ドライバー | HOME | スリクソン ZR-30とミズノ T-1 ドライバー ≫
2009年07月06日
エナ Tycoon II ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは エナ Tycoon II ドライバー です。

シャフトはTycoon専用オリジナルシャフトです。
ロフトは10.5度、クラブ長さは46インチ、シャフトフレックスはR、トルクは5.2、バランスはD1、キックポイントは先調子、クラブ総重量は264gです。

ずいぶんと久し振りの『ENA』のクラブです。
ENAのドライバーは、一度だけ手にしたことがあるのですが、かなり前のことでして、『カーボンヘッド』のイメージが私には残っています。
『パーシモン』の時代が終わり、『メタル』や『カーボンヘッド』が台頭してきたときに、『ヨネックス』と同様、『エナ』には『カーボンヘッド』の印象が私にはあります。
殆ど接する機会がないせいか、『エナ』に対するイメージはあまり持っていません。

素振りをしてみると、かなり全体的に軽いですし、ヘッドの効きも弱いです。
シャフトはよくしなりますし、それによって『ヘッドの走り』もいいようです。
ただ、振っていて、どことなく『つかみどころのない』感じがして、私の苦手なタイプのドライバーだと思いました。

ボールを前にして構えた感じは、正直いって構えづらい感じがしました。
『フェース面』が左を向いている感じがして、ボールが左へ飛び出していくイメージして湧いてきません。
こうして構えていても、落ち着いた気分では構えられませんし、不安な感じもします。
試打を開始しました。

1球目から予想通り、ボールは大きな『フックボール』となって飛び出していきました。
かなり大きな『フック』です。
『フック』とは、『引っかかる』とか『引っかける』という意味ですが、まさにその通りだと思いました。
最初は真っ直ぐ打ち出して、その後左へ曲がる・・・・。というのではなく、『インパクトの瞬間』からボールは左へ向かって飛び出していく感じです。
かなり難しいドライバーです。
何度か『スライス』を打ってみようと試みたのですが、『フック』しか打てません。
こういったドライバーは、これまでにも他のメーカーで体感済みです。

『打感』は、夢中になるほどの感触ではありませんし、かといって手に嫌な衝撃が残る感じでもありませんでした。
『可もなく不可もなし』といった感じです。
『ミラーフェース』とでもいうのでしょうか?
この『フェース面』を見ても、かなりの『弾き感』を予想できますが、その感じは試打をしていて感じ取ることができました。

『音』は、思っていたよりも静かなので、少し意外な感じがしました。
このような『フェース面』ですと、ちょっと前までは必ずといっていいほど、『高音』が響き渡っていましたが、このドライバーもそうですし、最近のドライバーは必ずしもそういったことは当てはまらないようです。
『高反発全盛』の頃のイメージが強く残っているので、やはりどうしてもそういったことを連想してしまうのですが、最近はどのドライバーも、かなり『静音設計』になっているような気がします。
昨年まではまだ、『耳を塞ぎたくなるような音』のするドライバーに出会っていましたが、今年はまだ記憶がありません。
どれもすごく『耳に優しい設計』になっていると思います。
私は大きな音のするドライバーがすごく苦手なのですが、同じように苦手な方が多いせいなのでしょうか?
メーカー側も以前に比べ、かなり『音』に関しては気を使ってくれているような気がします。

『球のあがりやすさ』という点では、かなりの『高弾道設計ドライバー』であるといえます。
どのように打っても、高い球しか打てません。
いつもよりも『ティ』の高さを低くしても、すごくよく上がってくれます。
『フェアウェイウッドくらいの高さ』でも、充分過ぎるほどよく上がってくれました。

『安定性』という点では、『フックボール』ばかり出る・・・・・。ということであれば、かなり安定していると思います。
右へのミスが1球もありません。
全て左へのミスです。
私は『フッカー』ですので、このような厳しい結果となってしまいましたが、『スライサー』の方でしたら、かなりスライスを『撲滅』してくれるドライバーだといえると思います。
これまでの大きなスライスが解消され、かなり安定して飛ばしていけるのではないでしょうか?

『操作性』という点では、私には『フックボール』しか打てなかったので、正直いいとはいえない感じがしました。
『スライス』も打ってみようと、何度か試みたのですが、どうも打てません。
私は普段、練習場でだいたい真ん中あたりの打席を選ぶことが多く、今日もそうだったのですが、少しでも『スライスのイメージ』をもって打ちたい・・・・。と思い、ちょうど一番右側の打席が空いていたので、そちらに移動して打ってみたのですが、やはり『フックボール』しか打つことができませんでした。
何度打っても、同じようなフックばかりで、次第に冷や汗をかいていました。
『高低』もつけづらく、かなり『高い球』ばかりが出てしまいました。
私は『チーピン恐怖症』を抱えておりまして、最近は『なりを潜めて』いたのですが、今日は少し姿を見せ始めたような気がします。
狙ってフックを打っているのならいいのですが、今日のような場合は深刻です。
『スライス』ばかりが出ているときは、それを修正するのは比較的容易に行うことができるのですが、『フック』が出始めるとそれが連発してしまいます。
『シャンク』が一発で治まらずに何球も出てしまうように、『フック』は厄介です。
『スランプの入り口』に迷い込んでしまったのかもしれません。
こういった状態を打破するには、『素振り』しかありません。
症状が軽いうちに、『処方箋』を投与しなければなりません。
その最適な処方箋が『素振り』です。
今日、帰ったらすぐに素振りを開始し、いつもの倍の回数をこなそう・・・・。と思いました。

『飛距離性能』という点では、この『球のつかまりのよさ』『高弾道設計』『シャフトのしなり』『反発力の強さ』『ヘッドの走り』という具合に、かなりの可能性を秘めていると思います。
残念ながら、私には『フックボール』しか打てず、このドライバーの性能を最大限引き出すことができませんでしたが、先ほども書きましたが『スライサー』の方には、かなりこのドライバーに魅力を感じられる方が多いのではないでしょうか?
軽量ドライバーで、しっかりと球をつかまえて、高い弾道でボールを飛ばしていきたい・・・・。と考えておられる方には、かなり高いパフォーマンスを発揮してくれそうです。
特にこの『弾き感』に大きな魅力を感じられる方が、きっと多いことと思います。

『ヒール側』から見ても、このドライバーは、かなり『シャローバック形状』ですし、『三角形』に見えます。
こういった形状のドライバーは『コブラ』をすぐに思い出します。
そのコブラのドライバーはとても印象的で、今でもはっきりと覚えています。
私にはあまり馴染めない感じもしていたのですが、一種の『海外メーカーらしさ』も感じていました。
しかし、このドライバーは『MADE IN JAPAN』なのだそうです。
これまでのこういった形状のドライバーは、『ボールの上がりやすさ』『推進力』が強く、余計な『サイドスピン』が軽減され、『直進性』が高いものが多かったのですが、このドライバーは珍しく左へ曲がってばかりでした。
しかし、私はこのドライバーは決して性能が低いとは思いませんでした。
むしろ、かなりの高性能だと思いましたし、私のスイングレベルが低いせいです。
このドライバーは、いわゆる『エグゼクティブ世代』の方を対象として開発されたドライバーだと思いますし、私が使うには正直まだ早すぎる感じがしました。
私はおそらくこれからも、こういったタイプのドライバーのお世話になることはないと思うのですが、先輩や仲間達にもちょっと薦めてみようと思いました。
今日試打した、このドライバーは私には厳しい結果となってしまいましたが、私はもっともって練習を重ね、いつかはこういったドライバーも打ちこなせるようになりたいです。
コメント