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2020年09月18日
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ダンロップ スリクソン ZX ユーティリティ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン ZX ユーティリティ


シャフトは N.S.PRO 950GH D.S.T. です。
ロフトは23度、クラブ長さは38.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は96g、トルクは2.7、キックポイントは中調子 です。

スリクソンの新しいアイアン型ユーティリティです。
今年はスリクソンの年なので、NEWモデルに出会えるのを心待ちにしていました。
早速出会うことができたので、胸の高鳴りが抑えられません。
初めて出会うメーカーもいいですが、好きなメーカーのNEWモデルを目にするのもゴルファーとしての大きな喜びのひとつです。

前のモデルよりもシンプルでカッコ良くなりました。
前のモデルも良かったのですが、さらに精悍さが増しています。
この厚みから、『中空』であることが一目瞭然なのですが、マッスルバックアイアン・あるいはハーフキャビティに近いイメージで開発が進められたのでしょうか?
ヘッドの大きさは標準的です。
見比べていないのではっきりしたことは言えないですが、おそらく前のモデルと大きさは変わらないと思います。
ただ『厚み感』が少し減って、すっきりしたような印象を受けます。

トップラインは、やや厚めですが、これはアイアン型ユーティリティでは普通です。
私はもっと薄いほうが好きなのですが、多くのメーカーがこうしているということは、そうせざるを得ない理由があるのではないでしょうか?

ワイドソールではありますが、アイアン型ユーティリティでは標準的です。
シンプルなソールです。

ソールには番手を表す『4』と、ロフトを表す『23』が刻印されています。
これは過去のモデルにもありました。
このクラブはあくまでもユーティリティなので、このようにロフトが表示されていると思うのですが、アイアンだと表示されなくなります。
今の『スタンディングロフト』アイアンも番手は刻印されていても、ロフトは刻印されていないので、いずれ、このクラブのように、どの番手のアイアンにもロフトが表示されてもいいのではないか?と私は思います。
『リアル』を知っておいたほうが『ロフトピッチ』の意識を持つことができるようになり、コースマネージメントが楽になるのではないでしょうか?

ソールの中央付近には『異材』のようなものが見られます。
これはウェイトなのでしょうか?

ソール形状は平らではなく、緩やかに丸みを帯びています。
リーディングエッジは少しだけ削られているような形状です。
こうして見ても、少しグースが利いているのが分かりました。

ネックは、やや短めですが、アイアン型ユーティリティとしては標準的ですし、今の普通のアイアンでも、これくらいの長さの物はたくさんあります。
今はボールの低スピン化が進んでいるので、重心を低くするほうが理にかなっているのかもしれません。

フェース面には綺麗なミーリングが規則正しく刻まれていました。
こういった丁寧で美しいところがダンロップらしいです。
他の部分でもそうですが、このフェース面を見てもダンロップのように丁寧に仕上げられていて美しいクラブもあれば、すごく雑でチープに見えてしまうメーカーのクラブもあります。
こういったところに『温度差』のようなものを感じ、丁寧なクラブは『程よい温かさ』のようなものを感じますが、雑でチープなクラブは冷たい印象を受けます。
血の通っていない冷徹な感じ・・・。といったらいいでしょうか?
もちろんゴルフクラブなので血が通っているわけではなく、あくまでも『印象』に過ぎないのですが、色々なクラブを試打していると、クラブ各々に『温度』のようなものを感じることがあります。
ミーリングには色々なタイプがありますが、このクラブはスコアラインと平行に刻まれています。
『刻む』というよりは、CADで最初から設計されていた・・・。といったほうが近いかもしれません。
全てが同じ幅ではなく、スコアラインとスコアラインのアイアンに一カ所ずつ幅が広くなっていて、それが規則性をもって続いています。
このミーリングには、どのような効果が期待できるのでしょうか?

装着されているグリップは、ツアーベルベットでした。
大好きなグリップなので、つい「分かっているなぁ・・・。このグリップが最高だよ。」とつぶやいていました。
アイアンやウェッジには欠かせないグリップです。
もちろん、これ以外にも素晴らしいグリップはたくさんあるのですが、私はこのグリップが挿してあると、そのクラブに対しての好感度がアップします。
ソフトなフィーリングのグリップはたくさんありますが、この『しっとり感』を出せるグリップは多くありません。

素振りをしてみると、なかなかいい感じでした。
アイアンと同じように振っていけました。
昔のアイアン型ユーティリティは『中途半端』なものが多く、それは顔であったり、振り感であったり、はっきりしないところがあまり好きではなかったのですが、このアイアンは『アイアンの味』を残してくれているので、アイアン好きな私は魅力を感じます。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じでした。
トップラインの厚みが結構目立ったのですが、構えづらいとか違和感があるというほどでもなく、普通に構えられました。
私は薄いほうがイメージが出しやすいのですが、これは『易しさ』という武器を手に入れる為に仕方ないことなのかもしれない・・・。と自分自身を納得させました。
引き込まれるような構え感ではなかったのですが、方向性への不安もないですし、自然に構えられました。
セミグースタイプですが、これもよくあります。
ロフトが立つことによる、つかまりにくさを補うには仕方ないことかもしれません。
それ以外は特に気になるところはありません。
大きさもいい感じですし、完全にアイアンのイメージで構えることができました。
ヒールがプクッと膨れている感じのアイアンが今は多いですが、このクラブは膨れていなくてシュッとしているのがいいです。
アイアン型ユーティリティでは珍しく、『ボールの大きさ』を際立たせてくれているところも気に入りました。
試打を開始しました

『打感』は好感が持てました。
厚み感はあまり無いですが、ユーティリティアイアンや中空アイアンによくある、あの独特の『ペチャッ』とした感じがなく、クールでソフトな打感です。
ボールに対して『当たり負け感』がないのがいいです。
一口にアイアン型ユーティリティといっても、各メーカー色々な特徴がありますが、スリクソンはかなりアイアンに近づけていて、好感が持てます。
このようなクラブに仕上げるには、メーカーとして、かなりの苦労があったんじゃないか?と思いますが、老舗メーカーのダンロップなので、そんなことは杞憂なのかもしれません。
アイアン型にしては、弾き感もあります。
『球乗り感』ではなく、『球離れの速さ』を感じました。

『球のあがりやすさ』という点では、普通といった感じで、予想していた通りでした。
ウッド系のクラブよりも、アイアン系が好きなヒッター向けユーティリティなのは明らかで、ある程度ユーザーを限定しているかもしれません。
あくまでも『4番アイアン』をあがりやすく、そして飛距離を出すためのクラブという認識をもったほうがいいような気もします。
ロフトは23度ということなので、FWやハイブリッド型ユーティリティのほうが易しいという方も多いのではないでしょうか?
軽量スチールが挿してありますが、ある程度『振っていける』方のほうが、このクラブを使うメリットを感じやすいかもしれません。

『安定性』も普通といった感じで、特別ミスに強いとか、曲がりにくいという感じはありませんでした。
ただ、気難しいタイプでもなく、ラインも出しやすくて、そこからブレることなく綺麗な線を描いてくれました。
構えやすかったというのも、大きな要因のような気がします。
不自然に感じるほどの直進性が無いので、これくらいがちょうどいい・・・。という方も多いのではないでしょうか?
昔のアイアン型ユーティリティは、その大きさや『分厚さ』の割には、スイートエリアの狭いものが多かったのですが、このクラブにはそういったものは感じません。
見た目はシュッとしていてシンプルでカッコいいですが、昔のクラブと比べても、『大らかさ』は勝っているような気がします。

『飛距離性能』は、なかなかいい感じです。
23度のアイアン型ユーティリティの中では、結構飛ぶほうかもしれません。
フェースの弾きが良くて、弾道が力強いです。
高~くあがっていくのではなく、中弾道で飛んでいくので効率がいいです。
このように弾きのいいアイアンは、体の前で『サバく』感じがちょうどいいかもしれないな・・・。と打ちながら思いました。

『操作性』は、好感が持てました。
フェースの弾き感があるので、『乗せて運ぶ』イメージで打つよりも、弾く分だけ『勝負を早くする』といいますか、『早め早め』のコントロールがいいように感じました。
ある程度の寛容さも持ち合わせていると思いますが、これだけロフトが立って、重心が深くないので、曲げることのほうが自然です。
ドライバーはもちろん、今のクラブの多くが『深重心』ですが、それは球を上げやすくしてくれ、結果的に曲がりを抑えてくれていますが、『フェースコントロール』ということで考えると、重心が浅いといいますか、前にある方が有利だと、これまでの経験上感じています。
車で例えると、今は『FR』よりも『FF』のほうが多くなりましたが、クラブでいうと『FR』あるいは『RR』が多いといえるかもしれません。
私は昔、冬になると週末にはよくスキーに行っていたのですが、FR車で行くと4輪全てにチェーンを掛けないといけなかったのですが、FF車だと、前輪だけで済んだので楽でした(もちろん本当は4輪全てに掛けるべきですが)。
ゴルフから話が離れてしまい、申し訳ありません。
ついつい、色々なことがゴルフと結びついてしまいます。
私の頭の中はゴルフでいっぱいです。
このクラブはユーティリティというカテゴリーの中に入っていても、アイアンと同じように構えることができたので、いつもの7番アイアンを試打するときのように左右へ曲げてみたのですが、どちらにも上手く反応してくれました。
試打後の感想

第一印象から、すごくカッコいいな・・・。と見とれていて、さすがスリクソンだと思いました。
スリクソンは高性能であることは当然ですが、カッコいいということも求められます。
『カッコいい』『美しい』ということも、立派な性能の一部です。
このクラブにはそれがありました。

料理と同じように、ゴルフクラブもまずは目で楽しみたいと私はいつも思っているのですが、今日は打つ前からじゅうぶん楽しめました。
質感が良く、チープさは全くありません。
どの角度から見ても綺麗で、いい目の保養ができました。

アイアン型ユーティリティといっても、アイアンのように構えられないクラブがこれまでたくさんありました。
かといってウッド型ともいえず、中途半端な感じがして、馴染めない物も多くありました。
その中途半端がユーティリティには許されていたのかもしれませんが、私はあまり好きになれず、アイアン型ユーティリティが欲しいと思っていても、購買意欲を刺激するものは殆どありませんでした。
初めて購買意欲を刺激してきたのが、タイトリスト712U です。

しばらくは『タイトリスト一強』が私の中で続いたのですが、それを突き破ったのがスリクソンです。
スリクソンも素晴らしいアイアン型ユーティリティを発表してきて、目尻が下がったことを覚えています。
そんな素晴らしいスリクソンアイアン型ユーティリティの中でも、このアイアンが一番カッコ良くて、気に入りました。
上がりやすさでは程よい感じでタフな印象はありませんでしたし、安定性でもシビアで気難しいとは思いませんでした。

見た目がいいので、打てば打つほど好きになります。
このクラブは『アイアン型ユーティリティ』ということですが、私はあくまでも『4番アイアン』あるいは『4番アイアンのイージー版』として使っていきたいので、もう少し重量を足して打ってみたいと思いました。
このユーティリティをバッグの中に入れたいと思いましたが、他の番手とのバランスもあるので、このままで使うことはありません。
おそらく、このクラブにはいろいろなシャフトが最初からラインアップされているのではないでしょうか?

必ずしも『最新=最高』ではないと、これまで何度も書いてきましたが、このクラブはすごく魅力を感じました。
前のモデルよりも、断然こちらのほうがいいです。
もちろん前のモデルも良かったのですが、それはスリクソンのクラブというレベルの高さでの比較になってしまいます。
野球に例えると、そのチームの7番バッターが、他のチームにいけば『クリーンアップ』を任されるような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
それくらい、スリクソン(ダンロップ)のクラブはレベルが高いです。
なんと言いますか『気の緩みの無いメーカー』といいますか、世界的トップメーカーとしての地位を確立していながら、その地位に驕ることなく、常に問題提起して前進しているような印象を受けます。
戦い続けるメーカーといったらいいでしょうか?
色々なメーカーのクラブを試打していると、過去には
こんなのはクラブじゃない、あってはならない・・・。と思ったことがいくつかあります。
それくらい、何の工夫もなく、チープで他のメーカーの後追いをしているだけでした。
しかし、スリクソン(ダンロップ)では、そういったことを感じたことがありません。
だから、毎回NEWモデルに出会えるのが楽しみでなりません。
パーシモンの頃から馴染みのあるメーカーということもありますが、これだけ長い間イメージが低下せずに好感度を保ち続けているメーカーは珍しいような気がします。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2020-09-23 17:17 編集