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2020年08月23日
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基準となるクラブ アイアン編 その1
今日は、いつもと違って、『基準となるクラブ』について、書かせていただきたいと思います。
2006年から、このゴルフクラブ試打日記というブログを立ち上げ、これまで多くのゴルフクラブを試打して記事にしてきました。
そして読者の方から、
「これだけいろんなタイプのクラブを試打して、調子が悪くなったり感覚が狂ったりすることは無いですか?」
といったコメントを頂戴することが何度かありました。
今回はそのコメントにお答えする形で、記事を書かせていただきます。
おっしゃる通り、色々なゴルフクラブに出会い、正直『かなり合わない』といいますか、難しく感じたクラブがたくさんあります。
『自分主体』ではなく『クラブ主体』で、クラブに合わせて打っていかざるを得ないことがたくさんありましたし、それは今も続いています。
試打した後、すごく楽しめてスッキリしたこともあれば、あまりその感覚を残したくはないと思ったこともありました。
そのまま放置すれば、感覚が狂ってしまうので、苦手なクラブを試打した後は、いつも『基準となるクラブ』で感覚を取り戻していました。
嫌な感覚を忘れる為には、『自分の中での基準となるクラブ』が必要です。
今回は、その『基準となるクラブ アイアン編(その1)』をご紹介します。
その基準となるクラブ(アイアン)が、

三浦技研 MB-5003 です。
『キング・オブ・マッスル』です。

シャフトはトゥルーテンパー ダイナミックゴールド です。
これは『鉄板』です。

私には、このアイアンがベストです。
このアイアンは私の中での『2009年 アイアン・オブ・ザ・イヤー』に輝いたクラブです。
初めて出会ってから10年以上の年月が流れましたが、未だに輝きを失っていません。
むしろ、輝きを増しているほどです。
私はラージサイズで色々な工夫が組み込まれたハイテクタイプのアイアンよりも、このようなベーシックなタイプが好きで、親近感をもちます。
アイアンの素材はステンレスなどもいいと思うのですが、私は『軟鉄一択』です。
試打するときは、色々な素材のアイアンに出会いますが、自分が購入するのであれば、軟鉄以外考えられません。
初めて購入したアイアンも軟鉄で、その良さが骨身にしみているのかもしれません。
あの芯を喰ったときの『くっつく』ような感触は、たまらないですね。
ゴルフの楽しみのひとつでもあります。
私は、このアイアンに心底惚れています。

トップラインの厚み・形状がたまりません。
いいクラブというのは、どの角度から見ても美しいものですが、このアイアンがまさにそれです。
こうして見ているだけでも、いい目の保養ができます。
数え切れないほどたくさん手にしているのですが、何度見ても胸がときめきます。

このアイアンは、私がいつもお世話になっているクラフトマンが、サプライズでプレゼントしてくれたものです。
数年前の誕生日にプレゼントされ、私に合うよう微調整して組んでくれました。
彼は私の好みを熟知しているので、私に合うよう『一部の隙も無く』素晴らしいクラブに仕上げてくれました。
重量やバランスもそうですし、データをとってあるので、ライ角なども調整済みです。
私が色々なクラブを試打して、調子を崩さないようにと、彼なりの親切心だったのかもしれません。
彼にはいつもお世話になりっぱなしで、頭があがりません。
彼はゴルフも上手ですが、それ以上にクラブをいじるほうが好きなようです。

この適切なソール幅・形状もたまらないですね。
こうして見ているだけで、『ソールの着地』をイメージできます。
シャープな形状で、スッキリしています。
アイアンは『刀』と似ているところがあり、ゴルファーを『侍』に例えると、まさに『愛刀』といってもいいほどの『切っても切れない関係』にあると思うのですが、このアイアンはまさに『名刀』ですね。
これまで数え切れないほどたくさんのアイアンが登場してきて、そのほとんどが歴史に埋もれてしまいますが、このアイアンは間違いなくゴルフクラブ史に名を残す名器中の名器です。

装着するグリップは、もちろん『ツアーベルベットラバー』です。
このグリップが登場してから、ずっとバックライン無しを愛用しています。
バックラインがあってもいいのですが、私は無いほうが好きなので、いつもバックライン無しを挿しています。
このグリップは量販店はもちろん、工房などでも手に入りますし、安価でコストパフォーマンスが高いですね。
ソフトなだけでなく、その『しっとり感』がたまりません。
もちろん、他にも素晴らしいグリップはたくさんありますが、私はこのグリップ一択です。
方向性や高さなども把握しやすいですし、ウェッジなどで微妙な距離感を出していきたいときにも、高いパフォーマンスを発揮してくれています。
『皮膚感覚』で楽しめるグリップといっても過言ではありません。
そのいいイメージが蓄積されて、安心感につながっています。

この構え感が最高・最強ですね。
イメージの出しやすさ・ラインの出しやすさは秀逸です。
あくまでも『イメージで』ですが、他の普通のアイアンの精度を『1mの誤差』だとすると、このアイアンはその半分の『50cm』といったところでしょうか?
それくらい、ラインに乗せやすいです。
今のアイアンと比べると、『小顔』ということになるのかもしれませんが、ボールとの大きさの対比が絶妙で、最高のクリアイメージが自然と浮かんできます。
グースタイプではなく、ストレートタイプなので、ラインが出しやすく安心感を与えてくれます。
『つかまえ顔』ではなく、どちらかというと『逃がし顔』なので、スライサーの方は球がつかまらず右に押し出してしまいそうに感じる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし結論から申しますと、全くそんなことはありません。
むしろ、よくつかまえてくれます。
それは何故かといいますと、『適度な大きさ』だからです。
これで『大顔』になってしまうと、確かに右に抜けてしまうことも多くなるように思いますし、DGも球をつかまえるタイプのシャフトではないので、スライサーの方には合いづらいところがあるかもしれません。
しかし、『適度な大きさ』なので、操作性が高くなるというメリットがあり、それがとても大きいです。
大顔タイプはフェースを『線』でしか使うことができませんが、小顔タイプだと線だけでなく、『円』として円く使っていくことができ、その円で方向性や強弱などを出していくことができます。
実際に見える形と違う形で使っていくことができ、用途が広がるのです。
昔から『大は小を兼ねる』といいますが、ゴルフにおいて必ずしも当てはまりません。
小が大を兼ねることだってあり得るのです。
今は『フェースコントロール』という言い方をするかしないか分かりませんが、このような適度な大きさだからこそ、色々な使い方ができます。
トップラインもストレートで、ビシッと決まっていて、たまりません。
トップラインが丸みを帯びているほうが『包み込む』イメージが出しやすいという方は多いのではないでしょうか?
しかし私は全く逆で、このようなストレートで逃がし顔だからこそ、安心して包み込むイメージが出せます。
グースが利きすぎていたり、トップラインの丸みがキツすぎると、私は左に引っかけてしまいそうで、『カットめ』に打ちたくなります。
『プル角』が効き過ぎていないのもいいですね。
そのままフェースに乗せて運ぶイメージが出しやすいです。

操作性の高さが最高なので、左右に曲げたりして、一球一球楽しむことができます。
真っ直ぐ打つよりも曲げて打つほうが楽しいですし、その楽しい練習が実戦でも役に立ちますね。
ドライバーなどでもそうですし、アイアンでも『逆球』を打って、スコアを崩したことがあるという方は多いのではないでしょうか?
それは様々な要因があるのかもしれませんが、その大部分が『大顔過ぎる』ところにあるのではないでしょうか?
高い慣性モーメントで曲がりにくくなっていて、それが長所でもあり短所でもあるような気がします。
曲げようとして曲がらなかったとか、フックで打とうとしたのが、逆にスライスになってしまったということは、ヘッドが大きすぎていて、その使っている人にとって『適切な大きさ』ではないのかもしれません。
確かにヘッドが大きいほうが、構えたときに安心感があって当たりそうな印象を与えてくれますが、その代わりに『コントロール性』を失っていることが多いように思います。
私はこのアイアンを使って、逆球を打ったことがありません。
それは、このアイアンがクセが無く、素直な性格をしているということもありますし、こちらのイメージを反映してくれる力があるからだと思います。
球数をこなしていけばいくほど、好感度・親近感が高まります。
ゴルファーの中には、自分が『ドロー系』なのか、『フェード系』なのかご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
今のオートマ系クラブを使う弊害かもしれません。
そういった方には、このようなクセのないベーシックなクラブを使うことによって、自分自身のことを、もっと知ることができるようになるのではないでしょうか?
ゴルフにおいて、何が『敵・戦い』なのか分かりませんが、『彼を知り己を知れば百戦殆からず』という格言(確か孫子の言葉だったと思いますが)のように、ゴルフのレベルアップにつながるのではないでしょうか?

『飛距離性能』は、決して優れているとはいえませんが、それがまた魅力的です。
アイアンに飛距離性能を求めておられる方は多いと思いますが、私は『飛びすぎない』ことのほうが重要だと思っています。
今はかなり技術が進んでアイアンでも飛距離が出せるようになっていますが、突き詰めていけばアイアンの飛びというのは『ロフト』と『長さ』で決まると思っています。
もちろん『フェースの弾き』を高めたアイアンも増えてきましたが、ロフトほどの大きな効果はありません。
今の『ディスタンス系』アイアンは間違いなく『スタンディングロフト化』しています。
ロフトを立てず、昔のように36度や37度といったロフトの7番アイアンで、今のように200ヤードくらい飛ばせれば、『本当の飛び系アイアン』といえますが、実際はそうではありません。
ロフトを立てて、『番手ずらし』をしているのが現状です。
だから各メーカー、アイアン以外のクラブ(ドライバー・FW・UT・ウェッジ)にはロフト表示をしても、アイアンにはできないのではないでしょうか?
ウェッジのようにアイアンも番手ではなく、ロフトで呼ぶような時代が来てもいいと思うのですが、それでは『飛ばしている』と感じられなくなるのが目に見えているから、各メーカーがやらないのだと思います。
今はアイアンのロフトが立ちすぎていて、本数が少なくなっているようです。
それだけFWやUTの役割が大きくなったといえますが、『飛ばすクラブ』と『狙うクラブ』の役割が曖昧な時代といえるのかもしれません。
今の形が『最終形』なのでは決してなく、これからもセッティングが大きく変わっていくような気がします。
基準となるクラブを持っておられない方は多いかもしれません。
どのクラブが自分にとっての『原点』なのか。
どこに『向かう』べきなのか、『還る』べきなのか。
そういうことを考えると自分自身のゴルフへの方向性を見失わず、ゴルフをエンジョイできるような気がします。
私自身、このアイアンでいい球が打てると安心できます。
人によって違うと思いますが、私にとって『難しいクラブ(ヘッド)』とは、
1.軽すぎるクラブ
2.大きすぎるクラブ
3.イメージが出にくいクラブ
4.構えづらいクラブ
5.ミスしても、それが球筋に反映されないクラブ
6.打感や音が馴染めないクラブ
です。

いつもゴルフクラブを試打するときは『最低50球』くらいは打つようにしています。
しかし、このアイアンは試打した後に、100球以上打つことも多いです。
試打するクラブよりも多く打って、感覚を取り戻しています。
このアイアンがいい感じで打てていると、すごく安心できますし、今の感じでいいんだな・・・。と、自分自身で確認することができます。
ゴルフは自分で確認するのが難しいスポーツだと思いますが、それをやるにはある程度正直なクラブのほうが実感しやすいと思います。
そういったことから、このクラブが私の中での『基準となるアイアン』のひとつです。
他にも素晴らしいマッスルバックアイアンがたくさんあるのですが、私はこのアイアンが一番好きです。
私はゴルフを始めてからずっと、ゴルフクラブに惚れ続けてきましたが、それはゴルフを辞めるまで続くと思います。
もうひとつ、基準となるアイアンがあるので、また次回ご紹介させていただきます。
☆
構えやすさ・・・・・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・・・☆☆☆
安定性・・・・・・・・・☆☆
距離感の出しやすさ・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2006年から、このゴルフクラブ試打日記というブログを立ち上げ、これまで多くのゴルフクラブを試打して記事にしてきました。
そして読者の方から、
「これだけいろんなタイプのクラブを試打して、調子が悪くなったり感覚が狂ったりすることは無いですか?」
といったコメントを頂戴することが何度かありました。
今回はそのコメントにお答えする形で、記事を書かせていただきます。
おっしゃる通り、色々なゴルフクラブに出会い、正直『かなり合わない』といいますか、難しく感じたクラブがたくさんあります。
『自分主体』ではなく『クラブ主体』で、クラブに合わせて打っていかざるを得ないことがたくさんありましたし、それは今も続いています。
試打した後、すごく楽しめてスッキリしたこともあれば、あまりその感覚を残したくはないと思ったこともありました。
そのまま放置すれば、感覚が狂ってしまうので、苦手なクラブを試打した後は、いつも『基準となるクラブ』で感覚を取り戻していました。
嫌な感覚を忘れる為には、『自分の中での基準となるクラブ』が必要です。
今回は、その『基準となるクラブ アイアン編(その1)』をご紹介します。
その基準となるクラブ(アイアン)が、

三浦技研 MB-5003 です。
『キング・オブ・マッスル』です。

シャフトはトゥルーテンパー ダイナミックゴールド です。
これは『鉄板』です。

私には、このアイアンがベストです。
このアイアンは私の中での『2009年 アイアン・オブ・ザ・イヤー』に輝いたクラブです。
初めて出会ってから10年以上の年月が流れましたが、未だに輝きを失っていません。
むしろ、輝きを増しているほどです。
私はラージサイズで色々な工夫が組み込まれたハイテクタイプのアイアンよりも、このようなベーシックなタイプが好きで、親近感をもちます。
アイアンの素材はステンレスなどもいいと思うのですが、私は『軟鉄一択』です。
試打するときは、色々な素材のアイアンに出会いますが、自分が購入するのであれば、軟鉄以外考えられません。
初めて購入したアイアンも軟鉄で、その良さが骨身にしみているのかもしれません。
あの芯を喰ったときの『くっつく』ような感触は、たまらないですね。
ゴルフの楽しみのひとつでもあります。
私は、このアイアンに心底惚れています。

トップラインの厚み・形状がたまりません。
いいクラブというのは、どの角度から見ても美しいものですが、このアイアンがまさにそれです。
こうして見ているだけでも、いい目の保養ができます。
数え切れないほどたくさん手にしているのですが、何度見ても胸がときめきます。

このアイアンは、私がいつもお世話になっているクラフトマンが、サプライズでプレゼントしてくれたものです。
数年前の誕生日にプレゼントされ、私に合うよう微調整して組んでくれました。
彼は私の好みを熟知しているので、私に合うよう『一部の隙も無く』素晴らしいクラブに仕上げてくれました。
重量やバランスもそうですし、データをとってあるので、ライ角なども調整済みです。
私が色々なクラブを試打して、調子を崩さないようにと、彼なりの親切心だったのかもしれません。
彼にはいつもお世話になりっぱなしで、頭があがりません。
彼はゴルフも上手ですが、それ以上にクラブをいじるほうが好きなようです。

この適切なソール幅・形状もたまらないですね。
こうして見ているだけで、『ソールの着地』をイメージできます。
シャープな形状で、スッキリしています。
アイアンは『刀』と似ているところがあり、ゴルファーを『侍』に例えると、まさに『愛刀』といってもいいほどの『切っても切れない関係』にあると思うのですが、このアイアンはまさに『名刀』ですね。
これまで数え切れないほどたくさんのアイアンが登場してきて、そのほとんどが歴史に埋もれてしまいますが、このアイアンは間違いなくゴルフクラブ史に名を残す名器中の名器です。

装着するグリップは、もちろん『ツアーベルベットラバー』です。
このグリップが登場してから、ずっとバックライン無しを愛用しています。
バックラインがあってもいいのですが、私は無いほうが好きなので、いつもバックライン無しを挿しています。
このグリップは量販店はもちろん、工房などでも手に入りますし、安価でコストパフォーマンスが高いですね。
ソフトなだけでなく、その『しっとり感』がたまりません。
もちろん、他にも素晴らしいグリップはたくさんありますが、私はこのグリップ一択です。
方向性や高さなども把握しやすいですし、ウェッジなどで微妙な距離感を出していきたいときにも、高いパフォーマンスを発揮してくれています。
『皮膚感覚』で楽しめるグリップといっても過言ではありません。
そのいいイメージが蓄積されて、安心感につながっています。

この構え感が最高・最強ですね。
イメージの出しやすさ・ラインの出しやすさは秀逸です。
あくまでも『イメージで』ですが、他の普通のアイアンの精度を『1mの誤差』だとすると、このアイアンはその半分の『50cm』といったところでしょうか?
それくらい、ラインに乗せやすいです。
今のアイアンと比べると、『小顔』ということになるのかもしれませんが、ボールとの大きさの対比が絶妙で、最高のクリアイメージが自然と浮かんできます。
グースタイプではなく、ストレートタイプなので、ラインが出しやすく安心感を与えてくれます。
『つかまえ顔』ではなく、どちらかというと『逃がし顔』なので、スライサーの方は球がつかまらず右に押し出してしまいそうに感じる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし結論から申しますと、全くそんなことはありません。
むしろ、よくつかまえてくれます。
それは何故かといいますと、『適度な大きさ』だからです。
これで『大顔』になってしまうと、確かに右に抜けてしまうことも多くなるように思いますし、DGも球をつかまえるタイプのシャフトではないので、スライサーの方には合いづらいところがあるかもしれません。
しかし、『適度な大きさ』なので、操作性が高くなるというメリットがあり、それがとても大きいです。
大顔タイプはフェースを『線』でしか使うことができませんが、小顔タイプだと線だけでなく、『円』として円く使っていくことができ、その円で方向性や強弱などを出していくことができます。
実際に見える形と違う形で使っていくことができ、用途が広がるのです。
昔から『大は小を兼ねる』といいますが、ゴルフにおいて必ずしも当てはまりません。
小が大を兼ねることだってあり得るのです。
今は『フェースコントロール』という言い方をするかしないか分かりませんが、このような適度な大きさだからこそ、色々な使い方ができます。
トップラインもストレートで、ビシッと決まっていて、たまりません。
トップラインが丸みを帯びているほうが『包み込む』イメージが出しやすいという方は多いのではないでしょうか?
しかし私は全く逆で、このようなストレートで逃がし顔だからこそ、安心して包み込むイメージが出せます。
グースが利きすぎていたり、トップラインの丸みがキツすぎると、私は左に引っかけてしまいそうで、『カットめ』に打ちたくなります。
『プル角』が効き過ぎていないのもいいですね。
そのままフェースに乗せて運ぶイメージが出しやすいです。

操作性の高さが最高なので、左右に曲げたりして、一球一球楽しむことができます。
真っ直ぐ打つよりも曲げて打つほうが楽しいですし、その楽しい練習が実戦でも役に立ちますね。
ドライバーなどでもそうですし、アイアンでも『逆球』を打って、スコアを崩したことがあるという方は多いのではないでしょうか?
それは様々な要因があるのかもしれませんが、その大部分が『大顔過ぎる』ところにあるのではないでしょうか?
高い慣性モーメントで曲がりにくくなっていて、それが長所でもあり短所でもあるような気がします。
曲げようとして曲がらなかったとか、フックで打とうとしたのが、逆にスライスになってしまったということは、ヘッドが大きすぎていて、その使っている人にとって『適切な大きさ』ではないのかもしれません。
確かにヘッドが大きいほうが、構えたときに安心感があって当たりそうな印象を与えてくれますが、その代わりに『コントロール性』を失っていることが多いように思います。
私はこのアイアンを使って、逆球を打ったことがありません。
それは、このアイアンがクセが無く、素直な性格をしているということもありますし、こちらのイメージを反映してくれる力があるからだと思います。
球数をこなしていけばいくほど、好感度・親近感が高まります。
ゴルファーの中には、自分が『ドロー系』なのか、『フェード系』なのかご存じない方がいらっしゃるかもしれません。
今のオートマ系クラブを使う弊害かもしれません。
そういった方には、このようなクセのないベーシックなクラブを使うことによって、自分自身のことを、もっと知ることができるようになるのではないでしょうか?
ゴルフにおいて、何が『敵・戦い』なのか分かりませんが、『彼を知り己を知れば百戦殆からず』という格言(確か孫子の言葉だったと思いますが)のように、ゴルフのレベルアップにつながるのではないでしょうか?

『飛距離性能』は、決して優れているとはいえませんが、それがまた魅力的です。
アイアンに飛距離性能を求めておられる方は多いと思いますが、私は『飛びすぎない』ことのほうが重要だと思っています。
今はかなり技術が進んでアイアンでも飛距離が出せるようになっていますが、突き詰めていけばアイアンの飛びというのは『ロフト』と『長さ』で決まると思っています。
もちろん『フェースの弾き』を高めたアイアンも増えてきましたが、ロフトほどの大きな効果はありません。
今の『ディスタンス系』アイアンは間違いなく『スタンディングロフト化』しています。
ロフトを立てず、昔のように36度や37度といったロフトの7番アイアンで、今のように200ヤードくらい飛ばせれば、『本当の飛び系アイアン』といえますが、実際はそうではありません。
ロフトを立てて、『番手ずらし』をしているのが現状です。
だから各メーカー、アイアン以外のクラブ(ドライバー・FW・UT・ウェッジ)にはロフト表示をしても、アイアンにはできないのではないでしょうか?
ウェッジのようにアイアンも番手ではなく、ロフトで呼ぶような時代が来てもいいと思うのですが、それでは『飛ばしている』と感じられなくなるのが目に見えているから、各メーカーがやらないのだと思います。
今はアイアンのロフトが立ちすぎていて、本数が少なくなっているようです。
それだけFWやUTの役割が大きくなったといえますが、『飛ばすクラブ』と『狙うクラブ』の役割が曖昧な時代といえるのかもしれません。
今の形が『最終形』なのでは決してなく、これからもセッティングが大きく変わっていくような気がします。
基準となるクラブを持っておられない方は多いかもしれません。
どのクラブが自分にとっての『原点』なのか。
どこに『向かう』べきなのか、『還る』べきなのか。
そういうことを考えると自分自身のゴルフへの方向性を見失わず、ゴルフをエンジョイできるような気がします。
私自身、このアイアンでいい球が打てると安心できます。
人によって違うと思いますが、私にとって『難しいクラブ(ヘッド)』とは、
1.軽すぎるクラブ
2.大きすぎるクラブ
3.イメージが出にくいクラブ
4.構えづらいクラブ
5.ミスしても、それが球筋に反映されないクラブ
6.打感や音が馴染めないクラブ
です。

いつもゴルフクラブを試打するときは『最低50球』くらいは打つようにしています。
しかし、このアイアンは試打した後に、100球以上打つことも多いです。
試打するクラブよりも多く打って、感覚を取り戻しています。
このアイアンがいい感じで打てていると、すごく安心できますし、今の感じでいいんだな・・・。と、自分自身で確認することができます。
ゴルフは自分で確認するのが難しいスポーツだと思いますが、それをやるにはある程度正直なクラブのほうが実感しやすいと思います。
そういったことから、このクラブが私の中での『基準となるアイアン』のひとつです。
他にも素晴らしいマッスルバックアイアンがたくさんあるのですが、私はこのアイアンが一番好きです。
私はゴルフを始めてからずっと、ゴルフクラブに惚れ続けてきましたが、それはゴルフを辞めるまで続くと思います。
もうひとつ、基準となるアイアンがあるので、また次回ご紹介させていただきます。
☆
構えやすさ・・・・・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・・・・・☆☆☆
安定性・・・・・・・・・☆☆
距離感の出しやすさ・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント
(とは言え、ほぼ毎日拝見しております)
基準のクラブ、基準の番手があるというのは、とても大事だと私も同意いたします。
私は使用してから10年ほどになった、『ナイキ VRフォージド PROコンボ アイアン(初期型の日本製)』の7番です(勿論、メンテンナンスはしてます)。
普段は58度のウエッジや3wの練習が主ですが、調子が悪くなった時は、7番で高い玉、低い玉、ドロー、ややドローなど、それなりにイメージ通りに打てるかどうかの練習します。
『いい加減、買い替えようかな?(ミズノとか)』なんて思うこともしばしばありますが、ミスショットが出た時に『自分自身のミス』っていうのがハッキリ分かるのは有難いことだと思います(迷路に入り込む確率が減りますし)。
とにかく、今回の記事はとても参考になりました。
今後ともよろしくお願いいたします。
2020-08-24 13:04 葬儀屋さん URL 編集
お久しぶりです
日本全国で猛暑が続いていますが、体調を崩されていませんか。
私はとても元気で、ゴルフをエンジョイしております。
基準となるクラブがあるとないのとでは、大きな違いが出てくると思います。
調子が悪くなったときに振り返ることができて、調子の波を小さくすることができますね。
葬儀屋さん様は素晴らしいクラブをお使いで、濃い内容の練習をされていますね。
これからもよろしくお願いします。
それでは失礼いたします。
2020-08-25 23:04 golfdaisuki URL 編集
私も、自分に合ったクラブは何なのかを次第に深く考えるようになり、チャレンジも半分で韓鉄鍛造のアイアンを、フィッティングを経て注文いたしました。。
また新しいクラブのご紹介を楽しみにしております。
2020-08-27 06:51 Mitata URL 編集
基準になるアイアン良いですね。それがご自身にフィットされているものとは素晴らしい!
しかし、加齢とともにアイアンが難しくなってきますよね?家の父は「もうアイアンは振れない」と嘆いております。(まあ、80過ぎでゴルフをやれているのが奇跡的ですが)
その辺は日頃鍛えていらっしゃるのでしょうか?
2020-08-28 18:46 くまごろう URL 編集
初めまして!
golfdaisukiと申します。
この度は、私のブログを読んでいただき、またコメントを寄せていただき、誠にありがとうございます。
人それぞれ、ゴルフクラブの好みは違いますが、自分が一番好きなクラブでゴルフをするのが楽しいですね。
私は昔から、大型タイプのアイアンが苦手で、扱いづらいと感じていました。
自分ではミスしたと分かっていても、ボールが真っ直ぐ飛んでいくので、気持ち悪く感じたことがあります。
イージー系のアイアンには魅力もたくさんありますが、私はまだ使いたいとは思っていません。
惚れたクラブで18ホールを回る・・・。
ゴルファーにとって、最大の喜びですね。
これからも記事を書いていきたいと思いますので、お時間がございましたら、また私の記事にお付き合いいただけると幸いです。
それでは失礼いたします。
2020-08-29 01:43 golfdaisuki URL 編集
golfdaisukiです。いつもありがとうございます。
私はキャリアこそ、ある程度積んできましたが、まだまだ下手くそで、ビギナーにちょっと毛が生えたくらいのゴルファーだと思っています。
なかなか思うように上手くなれませんが、生まれながらにして体格に恵まれているのか、体力だけは人よりも少しあるのかもしれません。
しかし私は普段から、腕立てや腹筋・スクワット・ストレッチなどを時間を見つけては少しでもやっていますし、ビルなどでもなるべくエレベーターを使わず階段で上り下りしていて、歩くようにしています。
それと、これまでも何度か書いてきたのですが、私は素振りを日課にしていて、それが『振る力』を高めてくれているような気がします。
野球のバットにウェイトを付けて振っています。
https://golfclubtesthitting.com/blog-entry-1741.html
DGは今では「重量級スチール」などといわれているようですが、昔から慣れ親しんでいる者からすると、あくまでも『標準』であり、NSプロなどが『軽量』だと私は思っています。
そのDGもバットと比べると、すごく軽いですし、しなりも感じられます。
なので、DGが重いとか硬いと思ったことはありません。
ゴルフクラブは何が正解なのか、人の数だけ答えがあると思います。
なので、人の意見や雑誌の記事などに惑わされず、自分自身の感覚で選んでいきたいですね。
私は特別なトレーニングなどは特にしていませんが、少しでも体を動かすのが好きです。
何事もやり過ぎは良くないですし、体を痛めてしまっては元も子もないので、マイペースでゴルフをエンジョイしていきたいですね!
これからもよろしくお願いします。
それでは失礼いたします。
2020-08-29 02:19 golfdaisuki URL 編集
管理人のみ閲覧できます
2020-09-02 12:17 編集