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2020年08月07日
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PXG 0311 ST アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは PXG 0311ST アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは33度、クラブ長さは37ンチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

PXGの新しいアイアンです。
PXGのアイアンを試打したのが、今回で2回目なので、傾向など分からないところも多いのですが、このアイアンはオーソドックスなタイプです。
海外メーカーのアイアンといえば、ディスタンス系の印象が強いですが、必ずしも全てがそうだとはいいきれません。

PXGといえば、このウェイトです。
小さなウェイトがたくさんあるのが特徴的です。
私はアイアンに、このようなウェイトの必要性を感じていないのですが、重心を低くしたり深くしたりするには効果的なのだと思います。
小さなウェイトが7つも配置されていました。
色々な重さのウェイトが用意されているのでしょうか?

オーソドックスなタイプのアイアンです。
大きさも平均的で、ラージサイズではありません。
フラットバックタイプではないですが、このアイアンもマッスルバックタイプといっていいように思います。
大きさや形状はいいのですが、全体的な質感が物足りないです。
仕上げが雑で、ムラのようなものがありました。
PXGは、かなり高価だと聞いたのですが、こうして見る限り、それほど高級感はありません。
ゴルフクラブには『使っているうちにいい味が出て、カッコ良くなるもの』と、『いわゆる使い減りして、使っていけばいくほど消耗するといいますか、輝きを失ってしまうもの』に分かれます。
こうして見るかぎり、このアイアンは後者のように見えました。

彫りは浅いです。
この角度から見ると、『凹型のハーフキャビティ』に見えなくもないですが、マッスルバックとの線引きは曖昧なのかもしれません。
すごく美しいアイアンを見ていると、インスピレーションが自然と湧いてくるのですが、今日はそれがありませんでした。
形はいいのですが、目で楽しむことが出来ず、淡々と見つめていました。

トップラインの厚みは、ちょうどいい感じです。

ソール幅は標準的です。
この角度からソールを見ても、正直魅力を感じませんでした。
何だか『チープさ』を感じ、目で楽しめず、テンションもあがりません。
普段なら、とっくにあがっているはずなのですが・・・。
使っていくうちに、ソールのチープさが目立ってくるような気がしました。
毎回クラブに出会うと、『未来』をイメージすることがあります。
使い続けて、いい味がでるものと、消耗して汚れや傷などが目立ってしまうものがあるのですが、このアイアンは後者のようです。
長く使い続けて、笑顔でいるイメージが出ません。

ソールには工夫が見られました。
ミーリングのような『溝』といいますか、独特な工夫が見られ、フラットタイプではありませんでした。
これにはどのような効果が期待できるのでしょうか?
『滑り』が良くなるのかな?と一瞬思ったのですが、大きな違いはないような気がします。
こういった工夫は、最近ではテーラーメイドのウェッジに見られました。

ソール形状は標準的なもので、特に変わったところは見られません。
それほど丸みを強調された形状ではないですが、平らというほどでもなく、『滑り』をイメージさせてくれる形状です。

リーディングエッジは少し丸みを帯びていました。
これくらいの削りは、よく見られます。

トレーリングエッジは自然な仕上がりです。
大きく削られているということはありませんでした。

ネックの長さは標準的で、少しグースが利いているように見えます。
比較的オーソドックスなタイプです。
この角度から見ると、そのクラブの『色気』のようなものを感じることがあるのですが、今日はそれが全くありませんでした。
心が揺さぶられることもなく、テンションもあがりきらず、淡々と見つけていました。

ホーゼルには『MILLED』の文字があり、特別な工夫がされているのかな?と思いましたが、全体的に見ても、特に変わった感じはしません。
ピカピカ光るミラー仕上げでなく、『つや消し』になっているのはすごく良いのですが、この質感じゃないんだよな・・・。と思いました。
ちょっと表現が良くないかもしれませんが、くすんだ感じでムラのある仕上げです。
MILLEDの文字の塗装も、少し雑でした。
かなり細かいところまで見てしまったのですが、『神は細部に宿る』という言葉があり、そういった意味では、このクラブには宿らないな・・・。と思いました。

フェース面には、とても細かいミーリングのようなものが見られました。
かなり細かいので、近くでよく見ないと分からないほどです。
これにはどのような効果が期待できるのでしょうか?
おそらく、それほど大きな違いはないと思うのですが、メーカーがあえて、このようにしているので、何らかの理由があるのだと思います。

素振りをしてみると、いい感じです。
適度な重量と振り慣れたシャフト。
ヘッドの大きさも適正なのでタイミングがとりやすく、スイングイメージが出しやすいです。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずです。
もっといい顔を予想していました。
思わず見とれてしまうような、美顔を期待していたのですが、違いました。
もちろん構えづらいとか、違和感があるといったマイナスなことはないのですが、目尻が下がったり見とれてしまったりすることもなく、淡々と構えました。
ヘッドの大きさはちょうど良くて、ボールの大きさとの対比はいいです。
トップラインがシュッとしていて、イメージの出方を邪魔しません。
昔、『しょうゆ顔』と『ソース顔』という言葉が流行りましたが、このアイアンは『しょうゆ顔』かな・・・。などと思いながら見つめていました。
くどくなく、あっさりしています。
少しグースが利いていましたが、極端ではありません。
セミグースといっていいと思います。
私はもう少しグースが弱いといいますか、ストレートのほうが好きなのですが、これくらいのグースが好きだという方も多いのではないでしょうか?
構えやすいですが、見とれてしまうような魅力的な構え感ではありませんでした。
テンションがあがることもなく、淡々としたまま球を打つことになりました。
試打を開始しました

『打感』は、まずまずです。
もちろん、いい打感ではあるのですが、ヘッドの形状からくる期待感ほどではありませんでした。
ソフトではあるのですが、なんと言いますか『打感に厚みが足りない』といいますか、少し『空洞感』があって、中空に近い印象をもちました。
『球の乗っかり感』というよりは、やや『弾き感』があります。
大きな不満は無いのですが、正直ちょっと物足りなさが残りました。

『球のあがりやすさ』という点では見た目よりもあがりやすくて、イージーさを感じましたが、ヒッター向けであることは事実です。
ソールにウェイトが7つもあって、重心も低くなっているのだと思いますが、基本的には上から打ちたいタイプです。
このウェイトが『PXGの特徴・個性』といっていいと思いますが、私は無くてもいいな・・・。と思いました。
しかし、それではPXGの個性が無くなってしまい、他社との差別化が出来なくなるので、やはりあるべきなのかもしれません。

『安定性』はマッスルバックらしい正直さがありますが、昔のようなシビアさはあまり感じません。
これは今の多くのクラブに共通していることです。
形を崩さずに、易しさをひたすら追求しているのが今のクラブの特徴といっていいように思います。
高い直進性と寛容さで勝負するアイアンではないですが、ラインも普通に出していけましたし、右に逃げずしっかりと『つかまったストレート』を打つことができたので、そういった意味では易しいな・・・。と思いました。
ソールのウェイトが、よく効いているのかもしれません。

『飛距離性能』は、まずまずですが、今のアイアンの中では飛ばないほうだと思います。
正直、中途半端な飛距離性能だな・・・。と思ってしまいました。
飛ばすのなら飛ばす、飛ばさないのなら飛ばさない・・・。というメリハリの利いた、はっきりした性格ではなく曖昧さがあり、それが長所でもあり短所でもあるのかもしれません。
私はもう少し飛ばさないほうが好きですが、このアイアンの飛距離に物足りなさを感じる方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
いわゆる『ディスタンス系』ではないですが、普通にキャリーを出していけますし、特に変わったところはありません。
やや『弾き感』のある打感なのですが、それが飛距離に直結しているようには感じませんでした。

『操作性』は、とても高いです。
左右へも上手く反応してくれました。
これ以上ヘッドにウェイトが付いて、『頭』が重くなりすぎてしまうと、操作性にも影響が出そうでしたが、このアイアンはそこまでの『頭重』ではないので、扱いやすいです。
少しグースが利いているからなのか、球がよくつかまりました。
右にプッシュする球は出づらいですが、それはこのアイアンの『適度な大きさ』からくるところも大きいのかもしれません。
ドローヒッターの方にも、フェードヒッターの方にも合いやすいアイアンだと思います。
試打後の感想

PXGのことをまだよく知らないので、特徴などもよく把握できていないのですが、このアイアンは私のストライクゾーンからは少し外れていました。
『初見』から・・・。このクラブをひと目見たときから、なぜかテンションがあがらず、それが最後まで続きました。

バックフェースに組み込まれた7つのウェイトが特徴的ですが、それ以上強く印象に残ったのが『質感』です。
その質感が好きになれませんでした。

仕上げが少し雑なところがあって、それが目立っていたということもあり、興味がどんどん失われてしまいました。
使っていて『味が出る』タイプではなく、どんどん失われていくタイプのような気がしました。

性能的には、よくまとまっていて、バランスがとれています。
特別ここが凄い・・・。というところがなく、いい意味で特徴がありませんでした。

私はアイアンやウェッジが好きで、ウッド系のクラブよりも手にする時間が長いのですが、このアイアンは特に惹かれるところもなく、予定の球数と時間で試打を終えました。
質感や構え感・打感などが物足りなかったのですが、それは私がこのアイアンに期待しすぎていたのかもしれません。
これまで多くのアイアンを試打してきて、もっと魅力を感じなかったものはたくさんあります。
特別魅力的ではないけれど、かといって大きな不満があるわけでもない・・・。
全体的に見て、普通です。

私はPXGのアイアンを購入したことがないのですが、かなり高価なようで、手が出しづらいメーカーというのを聞きました。
このアイアンのコストパフォーマンスはそれほど高くないと、私は感じました。
期待値が最初から高すぎたのかもしれませんが、試打を終えて、心が揺さぶられることもなく、淡々といった感じでした。
もちろん、これからどんどんニューモデルが登場してくると思いますし、期待していきたいですが、このメーカーに『特別感』はなく、他のメーカーよりも大きく秀でていたりだとか、魅力的だということはありませんでした。
ただ、これはあくまでも私の感想であって、このアイアンが優れていないとか、劣っている・魅力的でないということではありません。
あくまでも私の好みによるものですし、このアイアンを好まれる方はたくさんいらっしゃると思います。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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2020-09-02 12:36 編集