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2020年07月28日
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ヨネックス EZONE CB 301 FORGED アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは YONEX EZONE CB 301 FORGED アイアン の7番 です。

シャフトは REXIS KAIZA Xi です。
ロフトは34度、クラブ長さは37インチ です。

軟鉄の質感が美しい、ヨネックスのニューアイアンです。
ヨネックスのクラブといえば、高い機能性があって、ラージサイズでワイドソールというイメージが強いですが、このようなオーソドックスな軟鉄アイアンも時々発表しています。
ヨネックスのドライバーは使っていたことがあるのですが、アイアンはまだ購入したことがありません。
チープさは無く、質感もいいので新潟県にある、『あのメーカー』が造っているのかな?と思いましたが、真偽のほうは不明です。

大きさも標準的で、綺麗なハーフキャビティです。
今はアイアンのバックフェースが複雑な形状になっている物もありますが、このアイアンはとてもシンプルで好感が持てます。
トゥ側にあるマークのようなものが、『見た目のインパクト大』です。
一瞬『レディスモデル』なのかな?と思いましたが、そうではないことがすぐに分かりました。

彫りの浅いハーフキャビティアイアンです。
ハーフキャビティではありますが、ヨネックスのクラブなので、易しく打てるような工夫がされているんだろうな・・・。と思いました。
ヨネックスのアイアンはポケキャビが多いですが、最近はこのようなシンプルなキャビティアイアンが増えてきましたし、他のメーカーでは中空タイプも増えてきて、バリエーションが豊富になってきたのはいいことです。
色々なタイプのクラブに出会って、どれが自分にマッチするのか試す機会が増えました。
今は多くのショップの設備が整い、購入前に試打することが当たり前のようになってきましたが、私がビギナーの頃は今のような設備が整っていなくて、試打せずに店頭で見ただけで購入することが一般的でした。
購入して、使い込んで『慣らしていく作業』が必要でしたが、今はフィッティングも一般的になり、最初から『ベストマッチ』したクラブを使っていける時代になりました。

トップラインの幅は標準的です。
これなら構えたときに、いいイメージが描けそうです。
バックフェースには、黒いプラスチックのようなものが組み込まれていましたが、これは以前試打したヨネックスのアイアンにも見られました。
『G-BRID』という文字があります。
どのような効果があるのか分かりませんが、おそらく『ショックアブソーバー』のようなものだろう・・・。と思いました。

ソール幅は標準的ですが、今はワイドなものが多いので、今のアイアンの中では、やや狭いほうだといえるかもしれません。
トゥからヒールにかけて、テーパーもきつくなく、ストレートに近いです。
このソールを見ていると、ヤマハのアイアンを思い出しました。

ソールは全体的に丸みを帯びていて、抜けやすそうです。
最近は、このような形状が多くなりました。
ソール全体もそうですが、リーディングエッジやトレーリングエッジも丸みがあり、シャープなタイプではありません。

ネックの長さは標準的です。
『アイアンらしい長さ』といったらいいでしょうか?
ロングだとは思いませんが、今はもう少し短いものが多いので、少し長めといえるかもしれません。
ホーゼルも太すぎず、標準的なのがいいです。
いくら小顔でも、ホーゼルが太くなりすぎてしまうと、ボテッとした印象になってしまい、構えたときに気が散ってしまうこともありますが、これくらいシュッとしていると集中でき、いいイメージが描けそうです。
ゴルフは球を打つことよりも、打つ前の準備が大事だと昔から言われてきましたが、いいイメージを頭に描くということは、その『最たるもの』といえるのではないでしょうか?

ホーゼルには『MADE IN JAPAN』と、はっきり刻印されていました。
控えめではなく、よく目立ちます。
日本製ということをアピールしたいのだと思いますし、日本製だと好感度があがるのは事実です。
これからはメイドインジャパンのゴルフクラブが多くなってくるかもしれないですし、これまで以上にベトナムなどの東南アジアやインドなどの国がゴルフクラブを造るようになるかもしれません。
性能や品質がしっかりとしているのであれば、どの国で造ってもいいと思っていますが、やはり日本製は特別ですし、日本で日本人の熟練の職人さんが造ったクラブを使うことは、ゴルファーにとって『最高の贅沢』といえます。
会員制のプレーフィーが高いゴルフ場の豪華なクラブハウスで食事をすることよりも、誰でも予約無しで回れるリーズナブルな価格設定の河川敷やショートコースで、最高のクラブを使ってラウンドすることのほうが私には贅沢に感じられますし、ゴルファーとしての喜びを感じます。

フェース面にミーリングはなく、シンプルです。
雑な仕上げになっていなくて、スコアライン一本一本が丁寧です。
チープさはなく、このフェース面を見ているだけで、柔らかそうな感じが伝わってきます。
今は多くのアイアンのフェース面が、チープさが目立つようになってきていて、残念に思うことがあるのですが、このアイアンのフェース面は好感が持てます。
アイアンに限らず、ドライバーからパターまで、フェース面は『唯一のボールとの接点』なので、チープさがあってはいけません。
そういった意味でも、このアイアンは好感が持てます。
綺麗なフェース面なので、近くでマジマジと見つめてしまいました。

装着されているグリップはツアーベルベットで、さらに好感度があがりました。
微妙なフィーリングを出していきたいアイアンやウェッジには最適で最強のグリップだと思っています。
アイアンやウェッジでは、私はもうずっと、このグリップ一筋です。
このしっとりくる感じがたまりません。
このグリップを見ているだけで、右脳が刺激されているように感じます。
いいインスピレーションを出させてくれるグリップといっても過言ではありません。

素振りをしてみると、軽量感があったのですが、全体的にそれほど頼りない感じはなく、何度か素振りを繰り返してタイミングを整えることができました。
ヨネックスはグローブライド(旧ダイワ)同様、カーボンにすごくこだわりのあるメーカーなので、装着されているシャフトにも、色々な工夫がされているのだと思います。

ボールを前にして構えると、すごくいいです。
やや小ぶりな感じのストレート顔です。
クセが無く、いい意味で『のっぺり』としているといいますか、方向性やあがりやすさをクラブが決めるのではなく、あくまでもプレイヤー側にイニシアチブを持たせてくれているように感じます。
構え感を『剛』『柔』で表すとするならば、このアイアンは『柔』の深みがあります。
『つかまえる』『逃がす』でいうと、完全に『中立系』の顔です。
私はプル角の効いた『つかまえ系』の顔や、グースの強いタイプのアイアンは苦手で、どちらかというと『逃がし系』の顔が好きなのですが、このアイアンのような中立系も大好きです。
ストレートタイプのアイアンでも、今はネック周りがプクッと膨れて広く見えるものもありますが、このアイアンはちょうどいい感じです。
ヘッドが適度に小ぶりなので、ボールが大きく見えるのがいいです。
ラージサイズのアイアンだと、ボールが膨張色の白であっても、小さくて萎縮しているように見えることもあるのですが、今回はボールが大きく見えて、ボール自身が伸び伸びしているように見えます。
トップラインの見え方も良くて、いいイメージが鮮明に浮かんできました。
ヨネックスのアイアンとしてもそうですし、今年出会ったアイアンの中でも、ここまでいい顔をしたアイアンはあったかな・・・?と思いました。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、すごく良いです。
柔らかくて程よい手応えがあるのですが、『球当たり』が優しいといいますか、インパクトの衝撃が包み込まれるような感じで、少しクッションが効いているようでした。
イメージとしてはヘッド全体が、『天女の羽衣』をまとっているような感じ・・・。といったらいいでしょうか?
あくまでもイメージとしてですが、試打しながら、そのようなことを感じていました。
それくらい、当たり(インパクトの衝撃)がソフトでした。

『球のあがりやすさ』という点では、普通でした。
特別あがりやすくなっているという感じはしませんが、7番アイアンとしては、これくらいが普通だな・・・。と思いました。
打ち出しをしっかりと高くとることができ、イメージしたキャリーが稼げました。
イージー系アイアンのようなあがりやすさはあまり感じず、どちらかといえば、ヒッター向けのアイアンといっていいように思います。
『スタンディングロフト』アイアンのような、最初やや低めのライナー系で飛んでいくような弾道ではありませんでした。

『安定性』も普通といっていいように思います。
いわゆる『イージー系』ではなく、ミスヒットを大幅に軽減してくれるタイプではありません。
これまでのハーフキャビティほどのシビアさは無いように思いますが、ある程度の正直さはあります。
しかし、昔のように『点で打つ』感じではなく、『面で運んでいける』アイアンだと思いました。
見た目の印象よりは、大らかさをもっているのも魅力的です。

『飛距離性能』も、本来の7番アイアンらしく普通ですが、今のアイアンの中では、明らかに飛ばないほうだと思います。
アイアンでもドライバーのように少しでも飛ばしていきたいという方には合いづらいところがあるかもしれませんが、『飛びすぎないこと』が性能の一部だと達観しておられる方には、易しく信頼できるアイアンといえるのではないでしょうか?
『縦の距離感』を大切にしていきたい方の為のアイアンといっていいように思います。

『操作性』はとても高くて左右に曲げるのも簡単でした。
今はオートマ系のアイアンが主流ですが、このようなマニュアル系のアイアンも増えてきているので、嬉しく思っています。
ミスヒットしても真っ直ぐ飛ばすアイアンも凄いですが、ミスしたらミスしただけの結果が返ってくるアイアンは正直で信頼できるといいますか、使っていて『怖くない』ので、長くつきあっていけます。
真っ直ぐ飛ばす(直線)ということよりも、自分の球筋(曲線)でいったほうが、結果がいいことが多いです。
野球のピッチャーに例えると、ストレートだと球が暴れてコントロールしづらいが、カーブやスライダーのほうがコントロールしやすい・・・。といったところでしょうか?
球速(ゴルフの場合は飛距離)でいったら、直球(ストレート)かもしれないけど、制球力(コントロール)でいえば曲球です。
野球経験者(特にピッチャー)の方には、分かっていただけるのではないでしょうか?
野球とゴルフなので、直接的な比較はしづらいのかもしれませんが、球を曲げながら、そのようなことを考えていました。
左右同じように反応してくれました。
球が自然につかまるタイプではないので、スライサーの方や、グースネックを好まれる方には扱いづらいところがあるかもしれません。
強いグースは、あの独特な『間』といいますか『時間差』があり、それが魅力でもあり、難しく感じる部分でもあります。
私はグースタイプを難しく感じることが多く、苦手にしているのですが、このようなストレートだと、イメージした(といいますか、慣れて体に染みついた)タイミングで打っていけるので、とても易しく感じます。

あくまでも私の経験によるものですが、重心が浅く、前にあるほうが逆球は出にくいように思います。
もちろんヘッドの大きさによる『重心距離の長さ』も大きく関係しているのは明らかですが、重心が後ろにあるクラブよりも、重心が前にあって浅いクラブのほうが『面(フェース面)の管理』をしやすく、逆球が出にくいように思います。
ゴルフをプレーしていて、とても怖いミスのひとつに『逆球』があります。
ある意味、逆球が一番怖いミスといえるかもしれません。(もちろん、私は他にもチーピンやシャンク・フライヤー・ダフり・トップなどもあるのですが・・・。)
例えば左に曲げようと思って打ったのに、左に曲がらずむしろ逆に右に曲がってしまった・・・。とか、ドッグレッグホールなどで、曲げようと思ったのが全く曲がらずに真っ直ぐ飛んでいってしまい、林の中に打ち込んでしまった・・・。など、挙げればキリがありません。
それはドライバーのようにヘッドが大きくなって慣性モーメントが高まって、より多くなったように思います。
昔のパーシモンでは、『曲がる球が当たり前』で、ヘッドも小さかったので、逆球が出ることは、全くといっていいほどありませんでした。
私はゴルフを始めた頃はひどいスライサーで、よく曲がってO.B.を連発していましたが、最初のうちはフックを打ったことはありませんでした。
その頃はフックに憧れのようなものをもっていましたが、今では自分のフックボールを見るのも嫌で、まだスライスを打ったほうが修正をしやすいのでいいです。
フック(特にチーピン)はシャンク同様、『連発してしまう』おそれがある、大きなミスです。

それはアイアンでも同じですが、今はアイアンもヘッドが大きく、重心が深くなっているので、安定性は増したものの、操作性といいますか、『反応の良さ』が失われてきて、『咄嗟(とっさ)の行動』に対応してくれなくなっているように思います。
それが『安定性』であり『直進性』だといえなくもないのですが、本来なら曲がったはずなのに真っ直ぐ飛んでいくように造られたクラブよりも、曲がるスイングをしたらしっかりと曲がってくれるといいますか、『正直さ』『反応の良さ』をもったクラブのほうが、安心感があって好きです。
ラージサイズの深重心アイアンを使って、逆球を経験したという方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
それが、このような小ぶりで重心が深すぎない(後ろに行きすぎていない)アイアンだと、そういった球は出づらいように思います。
アイアンは元々、『重心の浅さ』が魅力のひとつだったと思うのですが、今は真逆の性能をもったアイアンも増えてきて、アイアンの性質が変わり、『ウッド系』に近づいてきたような気もします。
アイアンならば、まだそれもアリなのかもしれませんが、もしウェッジがウッド系のように重心が後ろに行きすぎてしまったら、かなり難しくなるのではないでしょうか?
メーカーは様々な角度からアプローチして、クラブ開発をしています。
特に最近は扱いやすさは変わらず、昔ほどのシビアさが和らいで球のあがりやすい、カッコいいアイアンが増えてきているので、敬遠されず、是非試していただきたいです。
先日も書きましたが、今のクラブは『カッコ良くて易しい』クラブがたくさんあります。
ゴルファーの目も肥えてきて、中途半端な性能では、ゴルファーのハートをキャッチできなくなっているのではないでしょうか?
今は本当にいいクラブがたくさんあります。
試打後の感想

ヨネックスらしい機能性を感じながらも、それがフィーリングを邪魔していないのがいいです。
ヨネックスのクラブは『高機能性』といいますか、色々な工夫がくみこまれた『複合性』の印象が強いですが、このアイアンはバックフェースにプラスチックのようなものがあるものの『ベーシックタイプ』で、ある意味希少といえます。
ヨネックスのアイアンでは少数派といえますが、すっきりしていてシンプルなのがすごくいいです。
川の水に例えると『濁流』の濁った水ではなく、『清流』の澄んだ水といったところでしょうか?
このアイアンの顔と打感を楽しみながら、そのようなことを感じていました。

小ぶりでカッコいいアイアンを使いたいけど、マッスルバックにはどうも抵抗感があるのでキャビティを使いたい・・・。という方には、是非試していただきたいです。
このアイアンのもつ『顔の良さ』『打感の良さ』『コントロール性の高さ』に、多くの方が魅了されるのではないでしょうか?

左右への『白い曲線』を目で追いながら、やっぱり曲げるのって楽しいな・・・。と思いました。
つかまえにいったときはつかまえたときの『くっつき感(ホールド感)』があり、逃がして打ったときはそれなりの『抜き感(離れ感)』といったらいいでしょうか?
ボールとの『くっつき加減』を楽しめるアイアンです。
ディスタンス系の『弾きの良さ』をウリにしているアイアンでは、味わえない感覚です。
ラーメンのスープでいうならば、『醤油系のあっさりスープ』というよりは、『背脂の乗ったこってり豚骨スープ』といったところでしょうか?
私はラーメンが大好きでいろいろなお店に食べに行くのですが、醤油ラーメンも好きですし、味噌や豚骨・魚介系なども好きで、どれも甲乙付けがたくて迷ってしまいます。
しかし、アイアンの打感でいえば、『あっさり系』よりも『こってり系』といいますか、『くっつく感覚』を味わいたいです。
その一瞬ではありますが、くっつく時間が長く感じられるほど、コントロールしやすいです。
それはアイアンに限らず、ウェッジでも同じことがいえます。

試打するのが楽しくて、ついつい予定よりも多く打ち過ぎてしまいました。
いい意味でヨネックスアイアンらしくない顔だな・・・。と思い、どのメーカーのアイアンを試打しているということを忘れ、途中から完全に楽しんでいました。
いわゆる『イージー系』のアイアンではないですが、昔のアイアンのような気難しさといいますか『とっつきにくさ』のようなものも無いので、ストレート系で小顔が好きな方には、まず手に取って試していただきたいアイアンです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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