バルド CORSA PERFORMANCE 380 DRIVER - ゴルフクラブ試打日記。


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2020年04月27日
  

バルド CORSA PERFORMANCE 380 DRIVER

                 



BALDO CORSA PERFORMANCE 380 DRIVER
先日、このゴルフクラブ試打しました。

試打クラブBALDO CORSA PERFORMANCE 380 DRIVER です。



ATTAS11
シャフトは ATTAS11 です。

ロフトは10度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は66g、トルクは3.8、キックポイントは中調子 です。



正面
BALDOの新しいドライバーです。

先日460を試打したのですが、今回は380を手にすることができました。

バルドらしい、黒を基調としたデザインです。

バルドのイメージカラーといっていいと思います。

何色にも染まらない黒は他の色と違う独自性があって、重さを感じさせてくれますし、収縮感があるのがいいです。

『貴方色に染まる』という白とは対極にある色といっていいでしょうか?

全く同じ形状で同じ性能であっても、色によって印象が変わってくることもありますが、このようにほぼ黒で統一されていると、無駄な要素が無いといいますか、シンプルで好感が持てます。

以前も書きましたが、バルドは『黒い騎士』という印象があります。



側面
今時珍しいディープタイプのヘッドです。

『拳感(こぶしかん)』といいますか『塊感(かたまりかん)』があります。

今もディープタイプが無くなったわけではないですが、かなり少数派といえます。

シャロータイプを好まれる方には、このような形状だとあまり親近感はもたれないかもしれません。

シャローヘッドが流行る前は、このようなディープタイプが主流な時代が長く続きましたし、たくさん経験しているので懐かしさがあります。



ウェイト
バックフェースにはウェイトがひとつだけ配置されています。

数字が刻印されていないので、重さは判りません。

交換するタイプではないのかもしれません。



ディープヘッド
ディープバックタイプのヘッドです。

今はシャローバックが圧倒的に多いので、珍しさもありますし、懐かしさもあります。

昔はこのようなタイプで気持ちよく叩きまくっていたな・・・。と思いました。

薄い『円盤』のようなドライバーが多く、このような『拳(こぶし)』といいますか『拳骨(げんこつ)』のような立体的な形状のドライバーを見ると、やはりこれこそがドライバーだな・・・。と思います。

今のシャロータイプのドライバーは確かに球があがりやすくなっていて、いいところも多いのですが、FWの要素も多分に含まれているように思います。

クラブの中での『唯我独尊』といいますか、『狙うクラブ』が多い中、ドライバーは明らかに『飛ばすため』のクラブなので、このようなポテンシャルの高そうな形状には魅力を感じます。

あくまでも私の中でのことなのですが、ラージサイズでシャローなドライバーを使うよりも、ある程度小ぶりでディープなドライバーを使ったほうが、ラウンドや練習でもアイアンやウェッジの調子がいいです。

クラブ同士のバランスがとれているといいますか、上手く連携がとれているのかもしれません。

14本のクラブの中で、ドライバーだけが今は特異性があるような気がします。



ネック長さ
ネックは適度な長さがあって好感が持てます。

ロングというほどではないですが、かといってショートでもありません。

ノーマルな長さといっていいように思います。

ネックに調整機能は搭載されていません。

調整機能に使う部分を、ヘッドの性能アップに使われているのではないでしょうか?

ヒール側に大きく『380』と表示されているので、この小ぶり感からヘッド体積のことだということがすぐに分かりました。

今は460ccというルール上限の大きさが主流で、420ccくらいになると『小ぶり』『小顔』になることもありますが、そのさらに上を言っている感じがします。

『大きさ=易しさ』というところもあるので、この小ささはあまり受け入れられないかもしれませんが、私は好きですし、魅力的です。

以前使っていたロイヤルコレクションのCVPROというドライバーを思い出しました。

あのドライバーは確か390ccだったと思います。



ミーリングあり
フェース面には綺麗なミーリングがありました。

スコアラインと平行になっています。

ドライバーにミーリングが採用されることは少ないですが、以前試打した460ドライバーでも見られたので、このフェース面は予想していました。

ただ単に美しいというだけでなく、他のメーカーのクラブに埋没しない個性があるので、好感度がさらにあがります。

このミーリングはもちろん、『性能アップ』の為だと思いますが、そこに『美的センス』が加わっているのがいいです。

性能にこだわりすぎるあまり、美観が損なわれているクラブも少なくありませんが、こういった細かいところまで配慮されているのがさすがだな・・・。と思いました。



顔
惚れ惚れするほど、いい顔をしています。

小ぶりでシンプルな形状がたまりません。

今はソールだけでなく、クラウンにも多くの工夫が見られるようになってきましたが、このドライバーにはそれが見られません。

今はカーボンコンポジットも多くなりましたが、こうして見る限り、このドライバーは違うようです。

丸形というよりは、洋なし型に近い顔なので、逃がすイメージが出しやすいのもいいです。

昔はよく見られた顔ですが、今では『希少』といっていい大きさと形状です。

今の主流とはいえないと思いますが、こういった思い切ったことができるのが地クラブメーカーのいいところだと思います。

多数のロット数で勝負する大手メーカーと、少ないロット数でも限られた数のユーザーの満足度を重視する地クラブメーカーといったところでしょうか?

品質の高さや、精度のバラツキの小ささでも勝負できるという強みもあります。



振り感
適度な重量があって、素振りをしてもタイミングがとりやすいです。

こういったところは『吊るし』ではなく、ヘッドパーツメーカーの良いところなのかもしれません。

装着されているシャフトは中調子ということですが、結構先が動く感じがします。

ヘッドにも期待がもてますし、久しぶりに出会ったアッタスのニューシャフトなので、2倍の期待感がありました。



構え感
ボールを前にして構えてみても、すごくいいです。

久しぶりに、このような『小ぶり感』『立体感』に出会ったような気がします。

今は投影面積の大きさが勝負といったところがあり、円盤のようなラージサイズが多くなったので、新鮮に感じられます。

以前は主流だった顔ではありますが、今は殆ど見られなくなりました。

最新のモデルでありながら、10年以上前のクラブを見ているようです。

このコンパクト感に苦手意識をもたれる方はいらっしゃると思います。

この顔(小ぶり感・立体感)には好感が持てるけど、真っ直ぐ飛ばなさそう・・・。球があがりづらそう・・・。ということで敬遠される方もいらっしゃるかもしれません。

久しぶりに400cc未満のドライバーを構えてみて、懐かしさがこみ上げてきましたし、昔の記憶が蘇ります。

ラージサイズがどうも苦手で、コンパクトなほうが好きだという方もたくさんいらっしゃると思うので、そういった方々には、是非構えてみていただきたいです。

大顔では出なかった、いいイメージ・インスピレーションが、このドライバーによって生み出されるかもしれません。

小顔なので『ひたすら真っ直ぐ』という感じはなかったのですが、曲線をイメージしながら、どちらかというと『逃がし顔』なので、左へのプレッシャーが軽減されました。

小顔が苦手な方はもちろんですし、フックフェースを好まれる方にも、構えづらいところがあるかもしれません。

以前も書きましたが、ドライバーやFWなどのウッド系で重心深度の深いクラブを構えたとき、私は高~い弾道ではなく、やや低めの強いライナー系をイメージしたいのですが、今日はそれがとても楽でした。

方向性だけでなく、高さのイメージもいい感じです。



試打を開始しました


フェース面
『打感』はソフトでありながら、しっかりと『芯』を感じさせてくれて、好感が持てました。

これが『バルドフィーリング』なのかもしれません。

バルドらしく、弾き感がかなり強いです。

ディープフェースの長所といっていいと思うのですが、フェース全体でボールを包み込んで、そこから一気に弾き飛ばすような感覚があります。

これはシャローフェースでは味わえません。

最近はシャローバックタイプのドライバーでもディープフェースが多くなっていますが、それはこういうメリットを追求しているからではないでしょうか?



打球音
『音』もいいです。

高すぎず大きすぎず、小気味良い音で心地よいです。

しっかりと叩いていける音です。

バルドは『異音』のイメージが無いので、安心して打っていったのですが、不満は全くなく気持ちよく振り切ることができました。

弾道の強さをイメージさせる音といってもいいように思います。



トゥ側
『球のあがりやすさ』という点では、このようなディープなタイプなので、幅広い層に対応してはいなくて、一部のヒッタータイプの方に合いやすいドライバーなのは間違いありません。

カッコいいドライバーですが、打つ前から、かなりタフでハードなドライバーだと予想していました。

しかし、実際に打ってみるとイメージしていたよりも打ち出しが高く球があがりやすい印象をもちました。

強いライナー系であることは変わりないのですが、『低弾道』というよりは、『中弾道』といったほうが正しいように思います。

予想していたよりも高く打ち出していって、それほどハードさは感じませんでした。

ディープタイプなので見た目はハードそうな感じがしますが、実際はそこまでではないので、ヘッドの内部に色々な工夫がされているのかもしれません。

シャフトも先が動く感じで、打ち出しが高くなるような印象を受けました。

先ほども書きましたが、中調子というよりは、私の感覚では先調子に近い球の浮きやすさと高さがありました。

外見は昔のディープタイプのドライバーを彷彿とさせますが、こういった見た目では感じられない易しさがあって、今のクラブの特徴といっていいように思います。



バックフェース
『安定性』という点では、高い直進性や曲がりにくさが得られるタイプではありません。

直線よりは自分の持ち球の曲線をイメージしたほうがショットの成功率があがるような気がします。

私もそうですが、直線よりも曲線のほうがイメージしやすくて、実現性が高くなる・・・。という方もいらっしゃると思います。

そういった方には、このドライバーはまるで『手の延長』として機能してくれるのではないでしょうか?

スイートエリアも今のドライバーの中では狭いほうだと思いますし、寛容さという点ではそれほど感じられないのかもしれませんがその分、芯を喰ったときの感触の良さと弾道の力強さは秀逸です。



飛距離性能
『飛距離性能』はバルドらしい、レベルの高さがあります。

私は以前試打した460よりは、こちらのほうが明らかに飛ばせるように感じました。

もちろん、シャフトなども違うので、純粋にヘッドだけの比較ではないのですが、もし同じシャフトで打ち比べてみても、私はこちらのほうがポテンシャルが高いような気がします。

高~い弾道ではないですが、いい感じで浮いてくれましたし、効率よく飛ばせる感じがします。

無駄のない力強い弾道が頼もしいです。

これまでの経験から、ライナー系の弾道はよく飛ぶという認識をもっていますが、このドライバーがまさにそんな感じです。

風にも強そうですし、ランも稼げそうです。



操作性
クセがないので、左右へも上手く対応してくれました。

逃がし顔なので右にも曲げやすいですが、私の持ち球のフック系も易しく打たせてくれました。

左右へも対応してくれる『中立タイプ』ですが、昔のドライバーのような曲がり幅の大きさはなく、小さい曲がり幅で抑えてくれました。

こういったところは球離れが速い、今のクラブの特徴といっていいのかもしれません。

球持ちの良さ・長さはあまり感じませんが、その分だけ曲がりにくいというメリットがあるような気がします。



試打後の感想


ヒール側
カッコ良くて、打つ前から魅了されていました。

先日試打した460が私にはちょっと合いづらくて、バルドなのに・・・。と思っていたのですが、こちらは『ドンピシャ』という感じでハマってしまいました。

久しぶりに、このような小ぶりなタイプに出会って、やはりいいです。

460ccというのは、あくまでもルールで決められた上限であって、必ずしもベストな大きさとは限らないと、改めて思いました。

ボールの大きさは変わらないのに、ドライバーだけが大きくなっていて、違う番手のクラブとの『大きさのバランス』がとれていないように感じることもありますが、これくらいの大きさであれば、全ての番手のクラブが、まるで『糸でつながった』ように連携させていけるような気がします。



BALDO CORSA PERFORMANCE 380 DRIVER
今のドライバーの中では明らかに小ぶりで、際立った感じがします。

いいクラブだと思いますが、幅広い層に支持されて人気爆発ということにはなりにくいと思います。

メーカーもそれをあえて承知で、一部のゴルファーをターゲットにして、このドライバーを開発したのではないでしょうか?



BALDO CORSA PERFORMANCE 380 DRIVER
今の人気クラブもいいけど、どうもしっくり来ないんだよな・・・。

とか、いいクラブだけど『どハマリ』はしないな・・・。と感じておられる方は少なくないのではないでしょうか?

ゴルファー1人1人に個性があります。

その個性に合わせるには、クラブもある程度は個性的であるべきだと思っています。

そして今は、様々な個性をもったゴルフクラブに出会えるので、すごく恵まれた時代です。

まだゴルフを始めて間もないビギナーの方には、どのようなクラブが自分に合っているか分からない・・・。という方が殆どだと思います。

そういった方々に私が申し上げたいのは、できるだけ多くのクラブに触れて、実際に球を打ってみていただきたいということです。

多くのクラブに触れることによって、『自分なりの物差し』を作っていくことができます。

それには雑誌などの情報はそれほど重要ではなく、あくまでも参考程度にしておいて、大切なのは自分がどう感じたか?ということです。

クラブに易しさだけを求めるのではなく、ゴルフにミスはつきものなのだから、最初からミスすることを恐れず、自分が心から好きだと思えるクラブ(惚れたクラブ)を使っていただきたいと思っています。

するとゴルフが楽しくて練習も楽しくて、自然とレベルアップできます。

いくら人気があるクラブだからといって、自分に合っていなかったり、好きになれないクラブでは上達は見込めません。



BALDO CORSA PERFORMANCE 380 DRIVER
パワーのある人が、まだ初心者だからといって、軽量の軟らかいクラブを使っておられることは今でも見受けられます。

私がビギナーの頃はまだ情報も少なかったですし、リシャフトなども一般的ではなかったので、選択の幅が少なかったのですが、今はいいクラブが大手メーカー・地クラブメーカー共たくさんあるので、たくさん試していただきたいと思っています。

そのときに、このバルドのドライバーも是非試していただきたいです。

この顔の良さ・打感の良さ・弾きが良くて力強い弾道を実感されると、購買意欲が刺激されるという方も多いのではないでしょうか?

私は購買意欲が刺激されてしまいました。

ラージサイズが易しいというのが一般論といいますか、そういった考えが主流だと思いますが、それが絶対ではなく、大きいから難しくなっていることもあります。

少しコンパクトにしたほうがゴルフの内容が良くなったという人も私はたくさん見てきているので、このような昔ながらのコンパクトなドライバーも敬遠されず、試してみていただきたいと思いました。



BALDO CORSA PERFORMANCE 380 DRIVER
これからも、こういう小顔タイプはそれほど多く登場してこないと思いますが、バルドだけでなく、他のメーカーでも数量限定でもいいから発売して欲しいです。

こういう小顔タイプはアイアンでいうところのマッスルバックのような存在でしょうか?

大きな支持は得られないかもしれませんが、ハマる人には『どハマリ』してしまうクラブです。

クラブに物理的な易しさを最優先するのではなく、ある程度はゴルファーがイニシアチブを握りながら楽しんでいけるドライバーです。

今のドライバーは一本のクラブでなるべく多くのゴルファーをカバーできるように開発されています。

調整システムやウェイト交換システムはその最たるものです。

そういった意味では、このドライバーは幅広い層ではなく、一部のゴルファーにしか支持されないかもしれませんが、一度ハマってしまえば、強い絆で長い間頼もしい相棒となってくれるのではないでしょうか?

『易しさ最優先』のクラブではないですが、昔の同じようなディープタイプのドライバーよりは易しい、不思議な魅力があるので、多くの方に試していただきたいです。


構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
音・・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

                         
        

                         

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