Post
2019年12月12日
ONOFF FORGED IRON KURO

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ONOFF FORGED IRON KURO の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフト重量は98g、トルクは1.7、キックポイントは元調子、クラブ総重量は418gです。

シンプルなデザインのアイアンです。
最近は色々なパーツが組み合わさったアイアンも見られますが、このようにシンプルで美しいアイアンも見られるようになってきました。
アイアンの二極化が進んでいるのかもしれません。

セミラージサイズのアイアンです。
シンプルなデザインではありますが、小顔感はありませんでした。
バックフェースの膨らみを見て、すぐに中空タイプだと分かりました。
中空タイプで易しさを感じ、親近感をもたれる方もいらっしゃると思いますが、私はそうではありません。

完全なフラットバックタイプの中空アイアンもありますが、このアイアンは違います。
段差のような形状です。

彫りの深いポケキャビばかり見ていると、このようなタイプは少数派のように思いますが、中空なので、ヘッドの内部にかなり工夫されているのは間違いありません。

トップラインは、やや厚めです。
これも中空の特徴のひとつといえます。
中空タイプのアイアンで、これまでチープに見えたものもありましたが、このアイアンにはそんなことは無く、丁寧で美しい仕上がりです。

ソール幅は、ややワイドですが、今は中空でなくても、これくらいの幅が一般的です。
こうして見ても、リーディングエッジが削られているのが分かります。

改めてリーディングエッジを見てみたのですが、いい感じで削られていますし、このような工夫はこれまでも見られました。
普通のアイアンならともかく、中空タイプではちょっと珍しいような気もします。
このアイアンは中空タイプではあっても、普通のアイアンといっていいのかもしれませんが、私の頭の中は『ユーティリティアイアン』というカテゴリーでした。
トレーリングエッジはそれほど削られていません。

ネックは、やや短めではありますが、今はこれくらいが多いです。

フェース面を見てみると、綺麗なミーリングがありました。
『Xマーク』といっていいような、独特なミーリングです。
すごく綺麗で繊細な感じがして、丁寧な仕事をしているなぁ・・・。と思いました。
先日試打したウェッジは、かなり特徴的なミーリングが施されていましたが、このアイアンは全く異なるタイプです。
番手によって、適したミーリングの形状というものがあるのでしょうか?

装着されているグリップは何度か出会ってきましたが、好感が持てます。
ONOFFのロゴもカッコいいです。

素振りをしてみた感じは、まずまずです。
私には少し軽く感じたのですが、これくらいが今は普通ですし、もっと軽いものも多くなったので、そういった意味では親しみやすくて振りやすいタイプです。
振っていて、頼りなさのようなものは全く感じません。
すぐにタイミングをとることができました。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずでした。
見とれるようなことはなかったのですが、苦手意識は芽生えません。
いわゆる『中空らしい』構え感です。
少し大きく見えたので、安心感があるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
グースは少し利いていますが、ほとんど気になりません。
全体的に角張った感じで、『滑らかさ』はないですが、このようなタイプは『器用タイプ』ではなく、『不器用タイプ』に見えます。
ただ、これはあくまでも私の感覚的なものによるのですが・・・。
試打を開始しました

『打感』は物足りません。
中空独特の『ペチャッ』とした打感です。
中空だと分かっているので、これは仕方ないな・・・。と思うのですが、打っていて楽しくはありませんでした。
『易しさ』を得る代わりに、打感が犠牲になっているようです。

『球のあがりやすさ』は、なかなかいい感じです。
見た目の印象よりもあがりやすくなっていて、親しみやすさがあります。
タフなタイプではありませんが、どちらかといえばヒッタータイプの方に合いやすいような気がします。

『安定性』は、なかなかいい感じですが、今のアイアンでいうと普通かな・・・。と思いました。
見た目よりも易しいアイアンで、シビアさは感じません。
これが中空のいいところだと思います。
ラインも出しやすく、気難しいところはありませんが、ラージサイズのイージー系アイアンほどの高い直進性は感じられませんでした。
『易しさ最優先』というアイアンではありません。

『操作性』は、なかなかいい感じで、左右へも曲げることができました。
これまで中空アイアンは、もっとグースがきついものが多かったのですが、このアイアンはそこまできつくなく、『ほぼストレート』に近いので、イメージを出しやすく左右の曲線で遊ぶことができました。
『球の乗り』がそれほど良くないので、『くっつけて運ぶ』感覚はもてなかったのですが、普通に扱いやすいアイアンだと思いました。
ヘッドが大きすぎると遅れてくることも多く、なかなか意思の疎通が難しいですが、このアイアンは比較的楽でした。

『飛距離性能』という点では、『やや飛び』くらいかな・・・?という感じでした。
今のアイアンらしく、番手の感覚があまりつかめないですが、ある程度打ち込んでいけば距離感が出せるようになるのかもしれません。
私には6番くらいに感じたのですが、今はアイアンの刻印を信じないようにしているので気になりません。
やや飛びタイプではありますが、今のアイアンの中では標準的な飛びといっていいのではないでしょうか?
試打後の感想

オノフらしい、とても美しくて雰囲気のいいアイアンです。
中空らしい特徴がたくさん出ていました。
シンプルでいいな・・・。と思いましたが、先日試打したアイアンのほうが私はやはり好きです。

易しさを優先し、フィーリングが少し犠牲になった感じはしますが、大きく劣っているわけではありません。
むしろ、それが少なくなるように最小限に抑えられている感じもします。
易しさとフィーリングが、いい意味でバランスがとれているといっていいかもしれません。

最新のクラブですが、驚いたとか目新しさというものは感じませんでしたが、それはこのアイアンに限ったことではありません。
今は多くのアイアンがそのような感じです。

試打して、すごく魅了されたということは正直なかったのですが、これくらいが平均なのかもしれないですし、私自身がすごく贅沢になってきているような気もします。
今はそれだけ、いいクラブがたくさんあります。

また機会があれば試打したいですし、他のメーカーの中空アイアンと打ち比べてみたいと思いました。
これからもオノフには期待していきたいです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆
打感・・・・・・☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
(最高=☆☆☆☆☆、普通=☆☆☆)
コメント