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2019年08月30日
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PING BLUEPRINT アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは PING BLUEPRINT アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS³ TOUR 120 です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、トルクは1.7、バランスはD2、キックポイントは中元調子、クラブ総重量は430g です。

とても珍しいPINGのマッスルバックアイアンです。
ピンのアイアンは昔から、その独特な形状から、強い苦手意識をもっていたのですが、ここ数年は親近感の持てるモデルも出てきています。
しかし、このようなマッスルバックタイプと一番縁遠いメーカーという認識をもっていました。
以前、i500というアイアンを試打したことがあるのですが、それとはまたちょっと雰囲気が違います。
今度機会があれば、見比べてみたいです。

シンプルでシャープな形状のアイアンです。
大きさは普通ですが、かなり薄いといいますか、スリムな感じがします。
昔はよく見られましたが、今では珍しいです。
今のアイアンはドライバーのように、重心が深いタイプが増えてきましたが、このアイアンは浅そうに見えます。

トゥ側には『FORGED』の文字があります。
おそらくPINGでは初めてのような気がします。
PINGはステンレスのイメージが強いですが、このアイアンは軟鉄なのでしょうか?
PINGはずっとステンレスにこだわり続けて、これからもそうするだろうと思っていたのですが、ピンユーザーからフォージドアイアンのリクエストがあったのかもしれません。
今のPINGのアイアンは、昔よりも親しみやすくなっているとはいえ、ステンレスなので購買意欲は刺激されないのですが、このアイアンはちょっといいかな?と思いながら見ていました。

ヒール側には『BLUEPRINT』の文字がありました。
これはどういうことなのでしょうか?
クラブには使われない単語があるので、メーカーの特別な思いがあるのかもしれません。

彫りも浅く、シャープなタイプです。
シュッとしていて、カッコいいです。
易しいとか難しいという前に、まずは打ってみたくなります。

トップラインの厚さも標準的です。
こうして見ても、PINGのアイアンとは思えません。
このアイアンは、これまでの流れと逆行する特別なモデルなのでしょうか?

ソール幅も薄いです。
ワイドソールが多いPINGのアイアンの中で、『異色』ともいえる薄さですが、ソールの形状自体はPINGらしいです。
ソールの形状も、いろいろと好みがありますが、正直PINGの形状はあまり好きではありません。
昔の苦手だった頃の印象が強いということもありますし、もっと工夫が欲しいです。

リーディングエッジは微妙に削られているようです。

ネックの長さは適度にあり、太さも適正です。
軟鉄だからでしょうか?
PINGアイアンの代名詞ともいうべき、『ネックの凹み』がありません。

フェース面にはとても細かいミーリングがあります。
近くでよく見ないと分からないほどの細かなミーリングです。
ひとくちにミーリングといっても、メーカーによっていろいろなタイプがありますが、このアイアンのミーリングは『指紋』のようなタイプです。
このミーリングには、どのような効果が期待できるのでしょうか?

グリップは硬めで、やや太いタイプです。
アイアンやウェッジのグリップに欲しい『しっとり感』はありませんが、このグリップが好きだという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

素振りをしてみると、タイミングがとりやすくていい感じです。
特に不満はありませんでした。

ボールを前にして構えてみると、その極上の顔に、いい意味で驚きました。
PINGらしくない顔です。
これまでのPINGのアイアンでは見られない構え感です。
精悍さがあり美しい顔で、タイトリスト顔に近いけど完全にそうではないですし、かといってBS顔でもMP顔でもありません。
打感が柔らかそうなフェース面だな・・・。と思いながら見ていました。
この光沢感といいますか、独特な雰囲気はタイトリストアイアンと似ています。
ストレートタイプなのもピンらしくないですが、私はストレートネックが好きなので惹かれました。
ピンのアイアンは、グースのイメージが強いです。
この構え感も、おそらくPING初ではないでしょうか?
何だかワクワクしてきました。
試打を開始しました。

『打感』は普通でした。
特に大きな不満は無いですが、極上の打感ではありませんでした。
トゥ側にフォージドという文字がありますし、軟鉄、そしてこの精悍なフォルムから、もっとグッドフィーリングを予想していました。
勝手に私がハードルをあげてしまったのかもしれません。
『球当たり』は優しい感じがしますが、厚み感がなく、少し薄い感じがしました。
この打感では距離感をつかむのに、ある程度の時間と球数が必要になってきそうです。
大きな不満はないですが、見た目のカッコ良さと打感がマッチしていませんでした。
私がアイアンに求めたい打感ではないのですが、ここまでシビアに要求するのも、見た目のカッコ良さがあったからです。
構えづらくて好みの顔ではないアイアンには、ここまでハードルを上げません。

『球のあがりやすさ』という点では、明らかにタフなタイプです。
ある程度のHSが無いと球が浮いてくれないと思いますし、このアイアンを使いこなせるのは、限られた層になるのではないでしょうか?
今はカッコいいアイアンでも、比較的ハードルが下がっているものが多いですが、このアイアンは見た目通りといった感じがします。
幅広い層をターゲットに作られたアイアンでないのは明らかです。

『安定性』という点でも、正直なタイプなので、好みが分かれると思います。
普段からマッスルバックやハーフキャビティを使っておられる方であれば、何の問題もないと思いますが、ミスに強く易しいアイアンを好まれる方にはあまり馴染めないかもしれません。
寛容さはあまり感じませんでした。

『飛距離性能』は標準的といいますか、本来の7番らしい感じがしました。
飛距離性能でアドバンテージをつかむというタイプではありませんが、飛びすぎないことも性能のひとつですし、そういったものをアイアンに求めておられる方には、マッチしやすいのではないでしょうか?
今はアイアンにも飛距離性能が求められていますが、その流れには乗らない、『元々の飛距離』で勝負できるアイアンも増えてきて、『二極化』が進んできているようです。

『操作性』はとても高いです。
左右へも敏感に反応してくれました。
こういったところは、『顔のイメージ』のままでした。
オートマチックタイプではなく、完全にマニュアルタイプなので、球を操っていきたい方には、頼れる相棒となってくれそうです。

いい意味でPINGらしくないアイアンだな・・・。と思いましたが、すごくカッコいいですし、打つ前からテンションがあがりました。
ボテッとしたところがなく、シュッとしているので、ショットのキレで勝負していけそうです。

構えやすくて、操作性はかなり高いです。
今はオートマ系のアイアンへのニーズが高まっていると思いますが、このようなタイプのアイアンへのニーズもまだまだあるのではないでしょうか?

『打感』は正直、ちょっと物足りないところがあったのですが、これはあくまでも私の好みによるものですし、このアイアンの打感が好きだという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

アイアンを選ぶときに素材などよりも、まずは『バックフェースの形状』で選ぶという方がほとんどではないでしょうか?
極端にいうと、それは『MB』か『CB』かということです。
もっといえば、CBでもポケットタイプもありますし、ノーマルなタイプもあります。
キャビティのバリエーションが昔よりも増えました。

アイアンはキャビティしか使わない。マッスルバックなんてもってのほか・・・。という方には、このようなタイプのアイアンは試打するまでもなく、候補から除外されるのかもしれません。
ミスへの寛容さという点では、マッスルバックはキャビティには敵いませんが、今では比較的親しみやすいものも多いですし、中空タイプであれば、見た目以上に易しくなっているものもあるので、敬遠されずいろいろと試していただきたいと思います。

最初から最後まで、いい意味でPINGらしくないな・・・。と思いながら試打していたのですが、このようなタイプのアイアンを発売して欲しいと思っていましたし、今日はその願いが叶って嬉しくて、予定よりもたくさん楽しんでしまいました。
イージーなタイプではないので、それほど大きな支持は得られないかもしれませんが、コアなファンには大きなアピールになったのではないでしょうか?
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