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2019年06月02日
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ロマロ Ballista 501 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ロマロ Ballista 501 アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは31度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200 です。

久しぶりに出会った、ロマロのアイアンです。
ロマロのクラブはドライバーやFWやUTはもちろん、アイアンやウェッジなど幅広くいい印象があります。
このアイアンはロマロにしては、かなり機能的といいますか、いろいろな工夫が見られるキャビティタイプです。

機能的なデザインですが、ボテッとしたところはなく、シュッとしています。
普通のハーフキャビティと共通している部分もたくさんあるように見えます。
ハーフキャビティをさらに進化させた形といってもいいのかもしれません。

彫りの浅さも魅力ですが、これまであった『古典的なタイプ』ではなく、進化が見られます。
最近ではノーマルなキャビティアイアンを見つけるほうが難しくなってきました。

近くでよく見てみると、アンダーカットがあるのがわかりました。
こういったところは数年前から、よく見られます。
ポケットのあるアイアンだと、ブクッと膨れて分厚くなっているものが多いですが、このアイアンはそうではなく、シュッとしているので親近感がもてます。
易しさを追求するだけでなく、カッコ良さや構えやすさ・イメージの出しやすさにもこだわって設計されているのではないでしょうか?

トップラインの厚さは標準的です。

ソールの幅も標準的ですが、今はワイドなものが多くなってきているので、そういった意味では、少し狭いほうになるかもしれません。
こうして見ると、少し『フェース長』があるように見えました。
小ぶりなタイプではなく、『やや面長』なタイプなのかな?と思いました。

ネックの長さは適度にあります。
最近は、やや太めの物も見られるようになりましたが、このアイアンはノーマルです。
この角度から見ても、なんともいえない、いい雰囲気がありました。

フェース面にミーリングは見られませんでした。
ごく普通のシンプルなフェース面です。
ロマロのアイアンなので、何か工夫をしてくるのかな?と思いましたが、そうではありませんでした。
『彫り』を感じさせるフェース面ではなく、『スタンプ』タイプのフェース面です。
『スコアラインの深さ』はメーカーやそのモデルによっても違いますが、このアイアンはかなり浅く見えます。
スコアラインは幅や間隔以外にも、深さなども細かい規定があるので、メーカーとしてはあまり冒険ができないところだと思いますが、ルール適合としてではなく、『ルール非適合』として作るのであれば、もっといろいろな冒険ができるのかもしれません。
今のクラブはルールによって『がんじがらめ』のようになっていると感じるのは私だけでしょうか?
今年2019年から、ゴルフのルールが大きく変わり、かなり大らかになったように思いますが、ゴルフクラブについてのルールも、もっと大らかになって欲しいと思っています。
そうすると、今よりももっと独創的で魅力のあるクラブが増え、メーカーによっても個性が出てくるので、私たちエンドユーザーは嬉しいですし、それがゴルフ全体の活性化にもつながるのではないでしょうか?
今のクラブは高性能で高品質な物が増え、全体的なレベルは昔と比べ、かなり上がっているのは間違いないですが、『既視感』といいますか、似たようなクラブが多いのも、また事実です。
いろいろなクラブを試打してきて、特にそのように感じます。
ルールがそこまで厳しくなかったということもあると思うのですが、昔はもっとワクワクするものが多くありました。
メーカーの個性も感じられました。

ロマロといえば、このオリジナルのグリップの印象がとても強いですが、このアイアンにも装着されていました。
ロマロファンの方にはたまらないのではないでしょうか?
そして、ロマロのグリップといえば『香り』なので、近くで嗅いでみたのですが、このグリップは『無香』でした。
ゴムの匂いがするだけです。
ロマロのグリップ全てに香りがあるということではないのかもしれません。
また、ロマロのグリップはカラフルなイメージも強いですが、私はこのようなオーソドックスな黒が一番好きです。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じでした。
ラージサイズの『ハイテクアイアン』がもつ、『もったり』した感じはありませんでした。
思っていたよりも『面長感』はなく、ボールとの大きさの対比もいいです。
少しグースが利いていますが、これくらいは想定内でした。
セミグースタイプなので、好まれる方も多いのではないでしょうか?
トップラインの厚さも適正で、ほんの少しだけカーブになっていますが、それがきつくないので構えやすいです。
『包み込む』イメージをもちたい方は、ここが丸くなっているほうがいいのかもしれませんが、私は丸みがきつすぎると引っかけそうなマイナスイメージが出てしまうので、これくらいがちょうどいいですし、もっとストレートでも構いません。
こういったところは好みが分かれるところだと思います。
試打を開始しました。

『打感』はマイルドな感じで好感が持てました。
当たりは優しいので、しっかりとヒットしていくことができました。
『抜群の柔らかさ』『厚みで押していける』というよりは、やや薄めで弾く感じもあったのですが、それが今のアイアンの特徴のように感じますし、その中でもこのアイアンの打感は優れています。
ハイテクに邪魔されないフィーリングといったらいいでしょうか?
一球一球楽しませてくれる打感です。

『球はあがりやすい』です。
打つ前はもっとハードなのかな?と思っていましたが、そうではありませんでした。
打ち込んでいくのはもちろん、やや横からはらうイメージで打っていっても、ボールをしっかりとあげてくれました。
ヒッター向けのアイアンだとは思いますが、そのハードルは高すぎません。
アンダーカットの効果でしょうか?

『安定性』も、ハイテクキャビティらしく、高いです。
見た目シュッとしているので、気難しいタイプかな?と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、実際はそんなことはないので、多くの方に試していただきたいです。
スイートエリアも結構広い感じがしますし、少々打点がブレてもそれをあまり感じさせない大らかさをもっています。
『横のブレ』に強いアイアンといった印象をもちました。

『飛距離性能』は優れています。
今のアイアンらしい特徴です。
私には完全に『一番手以上』の飛びに感じられるのですが、今はこれくらいが普通です。
クセがなく、易しく飛ばしていけるところも魅力のように思います。
今のディスタンス系アイアンは、結構性格が尖っていたり、クセのきついものが多いように思うのですが、このアイアンにはそういったことは感じませんでした。
カッコ良くて易しいアイアンを使いたいけど、飛距離性能も譲れない・・・。という方には魅力的に感じられるのではないでしょうか?

『操作性』も、なかなかいい感じでした。
構えやすかったですし、変なクセがないので、普通に遊ぶことができました。
どちらかといえば『マニュアル系』というよりは、『オートマ系』なのかな?と思いましたが、曲げようと思えばそれに対応してくれる反応の良さもありました。
実戦でも、普段は曲がりの小ささで勝負していきながら、『ここ一番』というときや、トラブルになってしまったときにも頼りになるような気がします。
真っ直ぐにしかいかないクラブは融通が利きづらいので、実戦では難しく感じることが多いです。

カッコいい『イケメン』で、易しさをもった親しみやすいアイアンという印象をもちました。
ラージサイズでワイドソールの『巨大化』したアイアンがミスに強いのは当たり前ですが、このアイアンはそこまでではないけど、かなり親しみやすい性格をしています。
尖った性格ではなく、丸い性格です。

軟鉄らしい『質感の良さ』とフィーリングの良さがあり、とても魅力的でした。
いろいろな工夫がされていますが、それが出過ぎていなくて、きちんとフィーリング性能が保たれているのがいいな・・・。と思いました。

軟鉄なので、『調整しやすい』というのも、大きなメリットです。
今のハイテクオートマ系アイアンはステンレスが使われているものも多く、たくさんの異材が組み込まれていて、まさに『異材のオンパレード』といったところもありますが、このアイアンはそこまでではないですし、自分に合わせて角度を調整できるのも、大きな魅力です。
それが易しさにもつながります。
いくら『物理的な性能』が高くでも、自分に合っていなければ『易しいアイアン』とはいえません。

そういったことからも、このアイアンの好感度がアップしていきました。
いかに見た目の良さを保ちながら、フィーリングも犠牲にせず、易しさを追求していくか・・・。ということが、このアイアンの『開発テーマ』なのではないでしょうか?
フィーリングや見た目の良さなどを考えなくて、ただひたすら『易しい』アイアンを作ろうと思えば簡単なのかもしれませんが、ゴルフクラブは感情のもたないマシンではなく人が使うものです。
なので、どうしても『フィーリング』という課題と向き合わなければなりません。
それを、このアイアンはクリアしていました。

見た目以上に易しいアイアンですが、総合的に見ても、バランスがとれているように感じられました。
ここが大きく劣っている・・・。というところはありませんでした。
私はストレートタイプを好みますが、このアイアンはセミグースタイプで、こういったタイプを好まれる方が一番多いような気がします。
逃がして・・・。というよりは、つかまりの良さを利用しながら放物線を描いていく・・・。といったところでしょうか?
私は強いグースタイプを苦手にしているのですが、これくらいであれば、難しく感じることもなく、普通に打てました。

たくさんの工夫がされていますが、それが邪魔に感じられない、バランスのいいアイアンです。
これからもロマロには期待していきたいです。
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