Post
≪ピン G410 SFT フェアウェイウッド | HOME | BUDDY Episode D ドライバー & プロギア RS ドライバー≫
2019年02月17日
ホンマ TOUR WORLD TW747 Vx アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは HONMA TOUR WORLD TW747 Vx アイアン の7番 です。

シャフトは VIZARD IB-WF です。
ロフトは30度、クラブ長さは37.125インチ、シャフトフレックスはS、トルクは3.6、キックポイントは手元調子 です。

ホンマのカッコいいキャビティアイアンです。
普通のフルキャビティですが、バックフェースのデザインがオシャレです。
ホンマといえば、昔からパーシモンの優秀さが有名ですが、アイアンにも定評があります。
ウッドとアイアンのバランスが取れているゴルフ総合メーカーです。
他の大手メーカーと違い、『ゴルフオンリー』というのが、昔から私がホンマに対して好意を持っていたところでもあります。
このアイアンの美しさを見て、さすがはホンマのアイアンだな・・・。と嬉しくなりました。

フルキャビティですが、ラージサイズではなく、ノーマルです。
シャープな形状でありながら、輪郭は適度に丸みがあって、尖った感じはしません。
軟鉄のいい感じが出ているな・・・。と目を細めながら見ていました。
最近のホンマは機能的なアイアンばかり試打してきたので、このようなベーシックなタイプは久しぶりな感じがします。
昔からホンマの軟鉄アイアンに慣れ親しんでいる私はとても嬉しく、そして興味津々で、このアイアンのことを見ていました。

トゥ側にはウェイトのようなものが組み込まれているのが分かりました。
やはりタングステンでしょうか?
バックフェースの形状といい、この位置にウェイトが配置されているということもあって、このアイアンはセンターではなく、ややトゥよりに重量をもってくるような設計になっているのかもしれません。
私はどちらかというと、センターから少しヒール寄りでヒットすることが多いのですが、少しトゥ寄りでヒットされる方もたくさんいらっしゃいます。
そういった方々の為に設計されたアイアンなのでしょうか?

彫りの深さはたっぷりとありますが、昔からあるフルキャビティアイアンです。
最近はポケキャビが多いですし、中空も増えてきましたが、このアイアンはノーマルなタイプです。

トップラインの厚さは標準的です。
今のアイアンはトップラインの厚みも多様化していて、バリエーションが豊富になりました。
昔は薄い物が多くありましたが、今は薄いのを嫌う方もいらっしゃると思います。
厚ければいいというわけでもないと思いますし、人それぞれ好みが分かれる部分なのは間違いありません。
私は昔ながらのオーソドックスなタイプが好きなので、このアイアンのトップラインは好感が持てました。

ソール幅も標準的です。
薄くもなく、かといって厚いタイプでもありません。
このアイアンの形状・大きさにマッチしたソール幅です。
今はだんだんと『ワイドソール化』しているように思いますが、このアイアンはそういったタイプではありません。
色々なアイアンを試打していると、一目見ただけで、このアイアンはバランスが崩れてしまっているな・・・。どこに重きを置いて設計しているんだろう・・・?などと感じてしまう物もありますが、このアイアンはとてもバランスが取れているので、好感が持てます。

ネックは適度な長さが保たれています。
昔からすると、やや短めですが、今はこれくらいが標準的といっていいように思います。
私は、この『後姿』といっていいのか分かりませんが、正面からではなく、この角度からクラブを見るのが好きで、そのクラブの全体的な雰囲気などを感じ取っています。
このアイアンは何ともいえない、いい雰囲気があります。

フェース面にミーリングはありませんでした。
スコアラインの数や間隔もベストです。
こういったところは、メーカーによって色々と違いが見られます。
日本のメーカーと海外のメーカーで違うこともあります。
特にキャロウェイはスコアラインの間隔が狭くて数が少し多いイメージがあり、それが『洋』だとすると、このアイアンは完全に『和』です。
洋もいいですが、私は和のほうが好きです。
昔からたくさんのアイアンを試打してきて、7番アイアンのスコアラインの数は『13本』がベストだと思っています。
もちろん、それよりも少し多くても、逆に少なくても問題は無いのですが、13本が『基準』です。
それはあくまでも私の中のことなのですが・・・。
このアイアンは昔ながらの13本になっているので、好感度がさらにあがります。
スコアラインの数や間隔なんて気にしてないよ・・・。という方もいらっしゃると思いますが、私は昔から自分なりの物差しをもっています。
スコアラインの間隔が狭ければ狭いほうが、スピンが掛かるということでもないですし、そういったところもルールではっきりと定められています。
各メーカー、『ルールに抵触しない範囲』で、様々なアプローチをかけています。
色々なフェース面がありますが、私はこのアイアンのようなノーマルなタイプが好きです。
アイアンのフェース面を見ていると、使っていけばいくほど『いい味が出る』といいますか、カッコよくなるタイプもあれば、逆に『使い減り』するといいますか、くすんでしまったりチープに見えてしまったりするものもあります。
このアイアンは完全に前者です。
長く使い込んでいきたくなる顔(フェース面)をしています。

装着されているグリップは、グリップ力があって滑りにくいタイプです。
これまでのモデルにも採用されています。
せっかく、ここまでヘッドがいいのだから、ツアーベルベットだともっと良かったな・・・。と思ったのですが、それはあくまでも私の好みなので仕方ありません。
このグリップのしっかり感・滑りにくさに好感をもたれる方もたくさんいらっしゃると思いますし、私自身もこのグリップに対して、特に大きな不満はありません。

素振りをしてみると軽量感はありますが、それほど頼りない感じはしませんでした。
久しぶりにカーボンシャフト装着モデルを試打することになりました。
できればスチールを・・・。と思ったのですが、このシャフト装着モデルしかありませんでした。
ホンマはヘッドだけでなく、シャフトやグリップも全て『自社生産』していると聞いたことがあるので、他者であるトゥルーテンパーや日本シャフトのシャフトではなく、このカーボンが『純正』なのかもしれません。
このヘッドにカーボンシャフトは『ミスマッチ』ではないかな?と思うところもあったのですが、このまま続けることにしました。

ボールを前にして構えてみると、そのあまりのいい顔に笑みがこぼれました。
目尻は下がり口角はあがって、『ニタ~ッ』としてしまいました。
他のメーカーも含め、軟鉄アイアンでも結構クセのあるものが増えてきたように感じるのですが、このアイアンはクセがなく、いい顔をしていて構えやすいです。
大きさもちょうどいいですし、いいイメージがどんどん湧き出てきます。
リーディングエッジとトップラインが『綱引き』をしているような感覚・・・。といったらいいでしょうか?
お互いがいい意味で引っ張り合い、それでバランスが取れているように感じられました。
バランスが取れていないアイアンだと、どちらかが崩れてしまっているように見えてしまいます。
そういうアイアンは今でもたくさんあります。
『MP顔』でも『BS顔』でも『SRIXON顔』でもない、『HONMA顔』です。
どれも男前なアイアンたちですし、他にもまだまだたくさんあり、それらを挙げればキリがありません。
美しくて構えやすいアイアンは、いい目の保養になりますし、何よりナイスショットのイメージを高めてくれるので、成功の確率がグンと跳ね上がります。
一口に『易しいクラブ』といっても、人によって様々です。
ある人はとにかく大きくてスイートエリアが広いタイプ・・・。ということもあると思いますし、あがりやすさ・トップやダフりに強いアイアンが易しいということもあると思います。
小顔を敬遠される方は多いかもしれません。
私はこのアイアンのように大きすぎず、いいイメージがどんどん湧き出て笑顔にさせてくれるアイアンが好きですし、易しいと感じます。
ストレートタイプなので、グースタイプを好まれる方には構えづらいところがあるかもしれないですし、ラージサイズを使い慣れておられる方には小さく見えて、難しそうに感じられるかもしれません。
そういった意味で、フルキャビティでありながら、幅広い層に合う・・・。ということにはなりにくいのかもしれません。
しかし昔からある形状と大きさですし、今はそれだけアイアンの形状や大きさ・機能性が多様化してきたということになります。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、好感が持てました。
イメージした通りの柔らかさです。
マッスルバックやハーフキャビティのような『厚み感』はあまり感じませんでしたが、この打感も好感が持てます。
最初見たときに、バックフェースの形状やトゥ側にウェイトのようなものがあるということで、少しヒール寄りで打つことが多い私は、打感がちょっとボヤけてしまうのかな?と、ちょっとだけ思ったのですが、そんなことはありませんでした。
これまで通り普通に打感を楽しむことができましたし、こういったタイプは初めてではないので、予想していました。
トゥ側にある工夫が、フィーリングの邪魔をすることはありませんでした。

『球のあがりやすさ』という点では、
まずまず・・・。という印象をもちました。
打つ前にイメージしていた弾道よりは少し抑えられていて、『昔ながらの7Iの打ち出し』という感覚ではなく、6番に近い感じがしたのですが、それをシャフトが少し抑えてくれているのかな?と思いました。
すごくよくあがるというタイプではないのですが、タフさはありませんでした。
今の7番アイアンの中では、『中間』といったところでしょうか?
ただ、このアイアンにスチールシャフトが挿してあると、かなりタフに感じる方もいらっしゃるかもしれません。
そういった意味では、やはりこのカーボンが『純正』ということになるのかな?と思いました。
どちらかといえば、ヒッタータイプの方に合いやすいアイアンといった感じがします。

『安定性』はフルキャビティらしい易しさを充分感じることができました。
トゥ側にあるウェイトのようなものは何の為にあるのだろう?重心距離を長くする為かな?と思いましたし、そういった意味もあると思うのですが、先日試打したバルドのアイアンのように、『インパクトでブレにくくなる』という効果も期待できるのではないかな?と思いました。
トゥ側が『当たり負け』しない感じがしました。
私は『ピュア』なままでもいいと思ったのですが、こういった見た目を変えずに様々な工夫をしてくれているメーカーの企業努力には頭が下がります。
ヘッドにタングステンなどのウェイトを組み込むのはノーマルサイズよりも、ラージサイズのほうが効果は大きいような気がします。

『飛距離性能』は高めで、打つ前の予想とは違っていました。
もっとベーシックなタイプかと思っていましたが、私の感覚では『一番手以上』違います。
ちょっと飛ぶ6番アイアンだけど、『7と刻印されている』といった印象をもちました。
最近はこういったことが普通になってきているので、特別驚くようなことはないのですが、ホンマの、そしてこういうタイプで『番手ずらし』をしてきているのが意外でした。
飛ぶようにすれば、そのデメリットを解消する為の、いわゆる『お助け機能』が搭載されていることが多いですが、このアイアンはそういったことが無いので、難しく感じられるかもしれません。
私には『飛び過ぎ』に感じるのですが、こういったことも、時代の流れなのかもしれないですし、メーカーもニーズに合わせて作っているのだと思います。

『操作性』は、なかなかいい感じです。
安定感があり易しいタイプのアイアンですが、操ることに対しても、いい感じで反応してくれました。
左右に同じように打っていくことができました。
易しくて大らかさが全面に出たアイアンではありますが、その『オートマ性』が強すぎないところが魅力的です。

最近のホンマはBeZEALの印象が強かったのですが、このTOUR WORLDシリーズも充実しています。
ホンマは色々なタイプのゴルファーに対応していけるよう、様々なブランドを展開しています。

易しめのTOUR WORLDもありましたが、このアイアンは『中間的』といった印象をもちました。
見た目のカッコよさは、さすがホンマといったところで、目で楽しむことができました。

すごくシンプルなキャビティアイアンで、最初は単一素材だと思っていましたが、おそらく『複合素材』なのではないでしょうか?
トゥ側にあるウェイトのようなものが大きな工夫ですが、正直私は『無くてもいいな・・・。』と思いました。

軟鉄の柔らかさと全体的な雰囲気を堪能し、そのカッコよさ・美しさに目が喜び、楽しい時間を与えてくれたアイアンです。

ポケキャビや中空でないと嫌だ・・・。という方もいらっしゃると思いますが、私はこのようなノーマルなキャビティのほうが好きなので、今日はとても楽しめました。

今日はカーボンシャフト装着モデルでの試打でしたが、できればスチール装着モデルでも試してみたいです。
コメント