Post
≪テーラーメイド M5 フェアウェイウッド | HOME | ピン G410 クロスオーバー≫
2019年02月13日
PR
ブリヂストンゴルフ PHYZ アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ PHYZ アイアン の7番 です。

シャフトは PZ-509I です。
ロフトは26度、クラブ長さは37.75インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は49g、トルクは4.3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は354g です。

久しぶりに出会った、ブリヂストンのファイズです。
このブランドのことは強く印象に残っていたのですが、しばらく出会うことができなかったので、もう廃止されてしまったのかな?と思っていました。
しかし、今日久しぶりにニューモデルに出会うことができて、とても嬉しいです。
色々なクラブを試打している私としては、ひとつでも多くのメーカーやブランドが存在し続けて欲しいです。
新しいクラブに出会えるだけで、ワクワクしてきます。

PHYZらしく、美しくて高級感があります。
緑が存在感を放っていますが、控えめでセンスのいいデザインです。
そして、かなりのラージサイズでもあります。
これまでもPHYZはラージサイズのイメージがありますが、ここまで大きかったかな?と思いました。
このクラブは7番アイアンということですが、まるでユーティリティを見ているようです。
昨日試打した、PINGのクロスオーバーとは真逆な感じもします。

彫りの深さはたっぷりあります。
かなりのラージサイズなので、ここまで彫りを深くしていかないと、重くなりすぎてしまうのは間違いありません。
これまでも、こういうタイプはたくさん出会ってきましたが、最近では少なくなってきているので、少し珍しい感じもします。
PHYZはずっと、こういうタイプでいくのでしょうか?

トップラインは、やや厚めではありますが、極端ではありません。
輪郭も丸っこすぎないので、好感が持てます。

かなりのワイドソールです。
『超ワイドソール』といってもいいかもしれません。
こうして見ていると、やはりアイアンというよりはアイアン型ユーティリティといったほうが近いですが、ずっと前からクラブのカテゴリー分けが、曖昧なところがあります。
サンドウェッジでも、これより狭いソール幅の物はたくさんあります。
かなり思い切った設計だな・・・。と思いました。

ネックは短めです。
太さもあるので、『寸胴タイプ』といっていいと思います。
こうして見ても、かなりグースが利いているのが分かります。
イージー系に多い、『頭でっかち』タイプでもあります。

フェース面にミーリングはありませんでした。
ごく普通の、『スタンプ感』のあるフェース面です。
特に変わった工夫は見られませんでした。

装着されているグリップは、ソフトというよりは、しっかりとしたタイプです。
これまでもたくさん見てきました。
しっとり感のようなものはないですが、グリップ力があって滑りにくいので、雨の日のラウンドでも活躍してくれそうです。

素振りをしてみると、かなり軽く感じますが、この軽さが、メーカーがターゲットにしている層に受け入れられるのではないでしょうか?
PHYZはやはりヤングゴルファーというよりは、ベテランゴルファーの為のブランドなのだということが分かります。
アイアンというよりは、ユーティリティを振っているような感覚です。

ボールを前にして構えてみると、そのヘッドの巨大さとグースの強さで、ちょっと後ずさりをしてしまいました。
腰が引けて、重心が後ろに行ってしまったような感覚です。
かなり極端なタイプで、正直構えづらいです。
どのように打っていけばいいのか見えて来ず、一旦アドレスを解き、しばらく時間をおいて呼吸を整え、再び構え直しました。
頭の中が、モヤモヤしたところがありましたが、何とか上手く打てればいいな・・・。という思いで一杯でした。
試打を開始しました。

一球目はチョロが出てしまいました。
フェース面を確認すると、かなりトゥ側で打ってしまっていました。
普段使っているようなタイプのアイアンだと、いちいちフェース面を見なくても、どこでヒットしたかはだいたい分かるのですが、こういうタイプではそれが難しいです。
しっかりと目視で確かめ、トゥ側で打っていることを確認しました。
ラージサイズ過ぎると打点がブレやすくなるという、私の悪いところが出てしまいました。
それは、このアイアンがどうこうというのではなく、あくまでも私の技術の未熟さが問題です。
今日はこのアイアンの試打を諦めようかな?と一瞬思ったのですが、またいつ試打できるか分からないので、再び打席を外し、呼吸を整え素振りをし、再チャレンジすることを決めました。
試打を再開し、今度はいい感じで打つことができました。

『打感』は、なかなかいい感じでした。
想像していたよりも好感のもてる打感です。
ラージサイズのアイアンですが、大味な感じはしませんでした。
割としっかりめな打感ですが硬すぎず、上品な印象です。
この上品な打感はPHYZのイメージに合います。
アイアンの打感でも、ただ単に柔らかいか硬いかというだけでなく、『しばらく残るか』『残らないか』ということで分けられます。
その心地よい感触がしばらく手に残るアイアンもあれば、バーンと弾く感じで、一瞬で消えてしまう打感もあります。
このアイアンは後者ですが、今はこういうアイアンが多くなりました。

球はあがりやすく、かなりロフトが立っているということを感じさせません。
このソール形状を見ると、上から打つというよりは、完全に横から滑らせるようにして球を拾っていくイメージを出しやすいという方も多いのではないでしょうか?
こういうタイプは昔からありますが、ここまで極端なのは久しぶりなので懐かしさもありました。
アイアンというよりは、UTの性質のほうが強いです。
少々ダフり気味にヘッドが入っても、ソールが上手く滑ってくれるので、いい意味でかなりアバウトに打っていけるクラブです。

『安定性』という点でも、かなり高く、完全なるオートマチック系アイアンです。
しかも、かなり『大船』タイプです。
少々のミスヒットには動じない、大らかさがあります。
船に例えると、『タンカー級』といったところでしょうか?
上手く拾えれば、球の曲がる気配を全く感じさせません。
私は一球目にトゥ寄りでヒットしてしまったのですが、それでもかなり真っ直ぐに近い感じで飛んでいきました。
ミスを極力ミスにさせない寛容さをもったアイアンです。

『飛距離性能』はかなり優れていますが、こういうタイプはあくまでも『軽めに振って』結果を出すタイプだと思います。
ちょっとでも強く振ってしまうとヘッドが暴れる感じがするので、このアイアンのもつ軽量感にマッチした振り感で勝負すべきだと思いました。
7番アイアンどころか、よく飛ぶ5番アイアンという認識をもちました。
よく思うことですが、『7』という刻印は要らないのではないか?と思えるほどでした。
キャリーはしっかり出せますが、球質は軽く、風にはノーマルなタイプよりもちょっと弱いのではないか?と思うところがありました。

『操作性』という点では、正直秀でていないと思います。
ボールを前にして構えたときに、操るイメージが出せなかったというのもあるのですが、どうしても大らかさが勝ってしまうので、自在に操るということにはなりませんでした。
何とか左右に曲げてみようと思ったのですが、どうしても上手くいきませんでした。

かなりオートマ性が強いアイアンですが、ここまでくると凄いな・・・。と思いました。
今のアイアンの中でも『最大級』といっていいほどの大らかさとあがりやすさ。
そして軽く振って出せる飛距離性能があります。
まさに次元の違うアイアンといったところでしょうか?

『ディスタンス性能』と『オートマチック性能』が長けているので、こういうタイプを使いこなすことができたら、かなりスコアメイクに役立つのではないかな?と思いましたが、私にはまだまだ先のことだと思いましたし、おそらくこれから先も、こういうタイプは使わないと思います。

PHYZらしい高級感があって、チープさを感じさせないデザインになっています。
マルマンでいえば、マジェスティといった扱いになるのでしょうか?
久しぶりのPHYZですし、高級感があるので、かなり高価なのかな?と思いましたが、値段は他のアイアンと大きく変わることはありませんでした。

私が求めるタイプのアイアンではないですが、メーカーがターゲットにしている層がはっきりしていて、いいことだと思いました。
私と同じように、このようなタイプを苦手に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、逆にピタッとハマる方にとっては、とても頼もしい存在となってくれるのではないでしょうか?
美しさが際立つアイアンですが、決して美しさだけでなく、ブリヂストンのハイテクが注ぎ込まれているアイアンです。

今日は、このPHYZアイアンを試打しましたが、PHYZドライバーやフェアウェイウッドも試打してみたいと思いました。
コメント