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2018年12月06日
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テーラーメイド P760 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは テーラーメイド P760 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは33度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS です。

テーラーメイドのカッコいいアイアンです。
先日790というアイアンを試打したのですが、今日はまた違うモデルです。
姉妹モデルなのでしょうか?

オーソドックスな形状のアイアンです。
ここ数年、テーラーメイドのアイアンはラージサイズでボテッとした形が多かったのですが、このアイアンは違います。
アイアンらしいアイアンといったらいいでしょうか?
この形状には惹かれるものがあります。
トゥ側にFORGEDの文字があったので、フォージドアイアンだということがわかりました。
テーラーメイドはずっとステンレスのイメージが強いのですが、昔から軟鉄鍛造が無かったわけではありません。
これからはニーズの高いフォージドアイアンも発表していくということなのでしょうか?
ただ、独特な『膨らみ感』などから、標準的な軟鉄鍛造ではなく、中空タイプなのだということがすぐに分かりました。
易しさを追求するために色々な工夫が今はされていますが、より易しさを追求していけば大きくなりすぎたり、形が崩れてしまったりすることがあります。
それを解消する為には中空構造が有効だとは思いますが、中空は打感が犠牲になってしまうことが多いです。
しかし全ての中空アイアンの打感が劣るということはなく、いい印象をもった中空アイアンもありました。

彫りは浅く、こうして見ているとハーフキャビティに見えますが、中空構造なので普通のハーフキャビティよりはさらに易しくなっていると思います。

トップラインの厚みはノーマルです。
キュッと締まった感じで好感が持てます。

ソール幅は昔から見慣れた感じの『標準タイプ』ですが、今のアイアンの中では明らかに狭いです。
これも中空のなせる業でしょうか?

ネックは少し短く見えましたが、今では標準的といっていいと思います。

フェース面にミーリングはありませんでした。

装着されているグリップはツアーベルベットでとても良いです。
ソフトなフィーリングと、何ともいえない『しっとり感』がたまりません。
テーラーメイドがこのグリップを採用しているのは珍しいように思います。
もうずっと、テーラーメイドはフィーリングから離れた開発をしてきたように思っていたのですが、フィーリング重視にシフトチェンジしたのでしょうか?

素振りをしてみると、タイミングがとりやすくて、いい感じです。
やや軽量タイプではありますが、軽すぎないところに好感が持てます。

ボールを前にして構えてみると、いい感じでした。
オーソドックスな形状と、標準的な大きさですが、少し『被って』いるように見えました。
それは製造工程における、熱の冷める過程での収縮によって、フェースが少し左を向いているような感じでした。
ネック形状も完全なストレートというよりは、少しグースが利いています。
今はこういうタイプの人気がとても高いように思います。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなかいい感じでした。
フォージドアイアンということで、もっとソフトでいい打感を予想していたのですが、ちょっと違いました。
大きな不満は無いのですが、ちょっと『ゴツン』といいますか、硬い感じがしました。
しかし、中空ということを考えると、仕方ないのかもしれません。
『球の乗っかり感』も、あまり感じられませんでした。

球はあがりやすいです。
この見た目とは違う、ハードルの低さが魅力です。
こういったところが中空の最大の利点といえると思います。
外見からくる印象とは違う易しさがあります。
ワイドソールではなく、ボテッとした形状ではないですが、あがりやすくする為に、色々な工夫がされているのは間違いないと思います。
ヘッド内部にウェイトなどが組み込まれているのかもしれません。

『安定性』も、なかなかいい感じです。
それほどワイドスイートエリアという感じはしませんでしたが、ある程度の寛容さのある、『難しすぎないアイアン』です。
外見はハーフキャビティ。
だけど実際はフルキャビティと同等の易しさをもっている。
そんなタイプのアイアンだと思います。

『飛距離性能』は普通の範囲内です。
特別飛距離が出るタイプではありませんが、弾く感じで『やや飛びタイプ』といっていいかもしれません。
いくら中空とはいっても、このようなタイプでロフトを立てすぎてしまうと、かなり難易度があがってしまうので、メリットは少ないのかもしれません。
アイアンに飛距離を求めていきたい方には、やや物足りないところがあるかもしれませんが、飛びすぎを嫌う方には親近感のもてるアイアンといえるのではないでしょうか?

『操作性』は高いです。
このようなシュッとした感じで大顔タイプではないので、操りやすさがあります。
左右へも曲げやすく、反応のいいアイアンです。
適度な易しさと扱いやすさの両立ができています。

先日試打した790もそうですし、この760アイアンに出会うことができて、テーラーメイドのアイアンも変わりつつあるのかな?と思いました。
海外メーカーのトップ4といえば、タイトリスト・テーラーメイド・ピン・キャロウェイだと思いますが、テーラーメイドだけずっとアイアンが『独自路線』を走っていたように思います。

タイトリストは昔からですし、キャロウェイはXフォージドから、軟鉄のカッコいいアイアンを発表して今に続いています。
ピンも昔はかなり個性的な物が多かったですが、数年前からオーソドックスで構えやすいアイアンを発表しています。

しかし、テーラーメイドだけはずっとラージサイズでボテッとした感じのアイアンが続いていて、正直私はあまり興味をもてず、試打する回数も少なくなりました。
機能性を重視するあまり、フィーリングが疎かになってしまったような気がしていました。
いわゆる『ワンピース構造』ではなく、色々なパーツが組み合わさって外見も派手になりましたが、物足りなさを感じていました。

とはいっても、フィーリングのいいアイアンは他のメーカーからたくさん発表されているので、そちらを使えばいい・・・。というのもありましたが、やっぱりテーラーメイドからもカッコいいアイアンを見たいな・・・。と思っていました。
テーラーメイドはアイアンというよりも、完全のウッド系が得意なメーカーですが、これからも、このようなフォージドアイアンも発表して欲しいです。

中空ということもあり、打感はもうひとつでしたが、外観が良くカッコいいアイアンです。
操作性が高いので、実戦でも大いに役立ちそうです。
飛距離や安定性にすごく長けているという感じはしませんが、バランスの良さがあります。

フォージドアイアンではありますが、どことなく『ステンレス感』も残っているな・・・。と思いました。
いつも色々なアイアンを試打していると、そのクラブの『温度』を感じることがあります。
それは手で触れてみた実際の温度ではなく、あくまでも『感覚的な温度』です。
どうしてそう感じるのか上手く説明できないのですが、クラブの温度を感じることはよくあります。
今日もその温度を感じ、ホットというよりは、ちょっと冷たいといいますか、クールな感じがしました。
よく言えば冷静沈着に・・・。その逆でいえば、あまり感情移入できない・・・。というタイプのアイアンです。
それは、このアイアンが良くないというのでは全くなく、ただ単にそう感じただけです。
本来のアイアンらしいカッコ良さがあり、操作性も高いので、魅力を感じる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
これまでの『機能的すぎる』アイアンにちょっと距離を置いていたけど、久しぶりにテーラーメイドのカッコいいアイアンを使ってみたいな・・・。という方には是非試していただきたいです。
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