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2018年09月11日
ヤマハ インプレス UD+2 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヤマハ インプレス UD+2 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO ZELOS 7 です。
ロフトは26度、クラブ長さは37.75インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は77.5g、バランスはD0、キックポイントは先調子、クラブ総重量は379g です。

ヤマハ インプレス UD シリーズのニューアイアンです。
とはいっても、2年前に試打したモデルと瓜二つで、どこが変わっているのだろう?と思いました。
新たな工夫がされているのは間違いないですが、『マイナーチェンジ』であることに変わりありません。

ラージサイズのアイアンです。
UDシリーズらしい特徴です。
こうして見ていても、大きさがあるからなのか、重量感があります。
私はもっと小ぶりなほうが好きですが、この大きさが安心感をもたらしてくれる・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
一口にアイアンといっても、今は昔よりもはるかに多様性があります。
このクラブは昔ながらのオーソドックスなアイアンというよりは、ユーティリティに近いタイプです。

彫りの深さも、かなりあります。
この角度から見ても、やはり前のモデルとの違いが分かりませんでした。
今度機会があれば、見比べてみたいです。
そうすると、細かな違いが見られるような気がします。

トップラインは、やや厚めですが、極端ではありません。

ソールの幅も、たっぷりあります。

ソールには『FRIC OFF SOLE』と表示されていました。
これは前のモデルにもありました。
やはり同じコンセプトで開発されている、『姉妹モデル』といった感じがします。
もちろん、今年のモデルが2歳下の『妹』です。
姉妹モデルは普通、同時期に発売されたものをいうのだと思いますが、このアイアンに関しては2年違いの、まさに姉妹という感じがします。
しかも、時期はずれていながら、『一卵性双生児』といえるほど、そっくりです。

ネックは短めです。
ネックが太く、頭でっかちな『寸胴タイプ』です。
こうして見ていても、グースがよく効いているのが分かります。
このようなタイプでストレートにするのは得策ではないということでしょうか?

ホーゼルには『FORGED』のモデルがあり、意外でした。
このようなタイプのクラブがフォージドというのは珍しいように思います。
易しさだけでなく、フィーリングや調整機能にもこだわっているのでしょうか?
何となくではあるのですが、2年前のモデルよりも仕上がりが美しいような気がします。
ラージサイズのイージー系ですが、チープさは感じられませんでした。

フェース面にはミーリングは見られず、ごく普通でした。
下のスコアラインが白く塗られているのが一本ではなく、二本なのも珍しくなくなりました。
この目的は明らかにターゲットに対して構えやすくすることですが、私にはこの白い線は不要ですし、そもそもこのような形状では構え感が違うので、白い線が無い方がいいような気もします。

装着されているグリップは、これまでも何度も試打してきた標準的なタイプです。
適度なソフトさとグリップ力があり、滑りにくくなっています。

素振りをしてみると、やや軽量タイプではありますが、このようなタイプでは普通だと思います。
小さくて鋭く振るというよりは、ゆったりめで大きく振っていく感じがちょうどいいような気がします。

ボールを前にして構えてみると、かなり面長感がありました。
このようなタイプでは普通ですが、この面長が抑えられていると、もっと構えやすくなるのにな・・・。と思ってしまいます。
そして、グースがもっと抑えられているといいのですが、大型にするにはグースは必要ということなのだと思います。
トップラインも真っ直ぐではなく、カーブを描いているので、包み込むイメージを出しやすい・・・。という方も多いのではないでしょうか?
このクラブは『7番アイアン』ということですが、私は『ユーティリティアイアン』という認識をもって構えていました。
こうして見ても、『フェース高』が低いのが分かります。
上から潰して打っていくタイプではなく、横からはらって打つタイプのクラブに見られる特徴です。
試打を開始しました。

『打感』は、しっかりめでした。
ソフトということはありませんでした。
フォージドタイプですが、期待していた柔らかさはあまり感じませんでした。
乗っかり感も無く、ガツンと強く弾く感じです。
『バネ』を感じさせる打感といったらいいでしょうか?

球はよくあがりました。
普通に打っている限り、あがらないということにはならないのではないか?と思えるほど、ほぼ自動的にあげてくれました。
このようなワイドソールなタイプは、やはりソールを使って、多少ダフらせて打っていく感じがちょうどいいような気がします。
グースタイプではありますが、きつすぎないので、球を拾いづらい・・・。ということはありませんでした。

『安定性』は高いです。
かなりスイートエリアが広くて、『面』を最大限活用して打っていけるタイプです。
どこに芯があるのだろう?と探りながら打っていたのですが、なかなかそれを把握することができませんでした。
フィーリングをつかみづらいところはありますが、かなり大らかなタイプです。

『飛距離性能』は、かなり優れていました。
前のモデル同様、よく飛ぶ7番アイアンです。
UD+2シリーズは、その名の通り『2番手上の飛び』を目指して開発されていると思うのですが、今日の感じでは、それ以上の飛びがあるように感じました。
26度というロフトは7番アイアンでは考えられません。
4番と5番の間くらいです。
ちょっと前まで、7番アイアンはだいたい『36度前後』が主流だったので、それより10度も立っているということになります。
『番手感覚』は完全に無くなった感じもしますが、ロフトを立てた分、あがりやすさをかなり追及していて、タフな感じがしないのが、このアイアンの長所だと思います。
かなりゆっくり振っていく感じがちょうどいいように感じました。

『操作性』という点では、難しく感じました。
得意ではないタイプだと思います。
『オートマ性』が高いので、なかなか思うように細工はできませんでした。
このアイアンのもつ、いい意味での鈍感さを利用したほうがいいのかもしれません。
細工するかしないかは、構えたときの感覚で決まることが多いのですが、今日は細工をしたいとは全く思いませんでした。

かなり性格がはっきりしているので、ユーザーも決めやすいと思います。
こういうタイプが苦手だという方もいらっしゃると思いますし、逆にこういうタイプを好んで使っておられる方も多いと思います。

ゆっくり振って最大限の飛距離が稼げるように、メーカーも色々な工夫を取り入れているのではないでしょうか?
前のモデルとよく似ているな・・・。と思いましたし、飛距離性能も健在でした。

『飛距離』『安定性』『あがりやすさ』の3点が非常に優れているアイアンですが、特に飛距離性能が高いです。
強くではなく、優しく振って距離を稼いでいきたい方には、ピッタリのアイアンといえるのではないでしょうか?

このアイアンは『UD+2』という名前がついていますが、私は『UD+2.5』くらいがちょうどいいんじゃないか?と思いました。
小数点が付いて少し中途半端な感じもしますが、それくらいの飛距離性能をもっています。
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