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2018年08月30日
クリーブランド RTX-4 ツアーサテン ウエッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは クリーブランド RTX-4 ツアーサテン ウエッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は119g、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は477g です。

クリーブランドの新しいウェッジです。
最近はなかなか出会えていないのですが、今日運よく試打することができて、とても嬉しく思いました。

シンプルな形状のウェッジです。
最近のクリーブランドはキャビティタイプもありますが、このウェッジは違います。

しかしバックフェースにある、このウェイトのようなアクセサリーが、よく目立っていました。
これはやはりウェイトなのでしょうか?
それとも違う意味があるのでしょうか?

ソール幅はノーマルです。
見慣れた感じがします。

リーディングエッジもトレーリングエッジも大きく削られていて、二分割しているようです。
この形状は、これまでも見てきました。
こうすれば、抜けが良くなる・・・。というメーカーの意図が伝わってきます。

ネックの長さは適度にありました。
ウェッジには欲しい長さがしっかりとキープされています。
クリーブランドのウェッジは元々、ショートネックのイメージは無く、ロングのイメージが強いですが、今回もその流れになっているようです。

ホーゼルには『FEEL BALANCE TECHNOLOGY』という文字がありました。
感じ方のバランス技術ということでしょうか?
よく分かりませんが、これまでに無い高い技術が採用されているようです。

トップラインの厚みはノーマルです。
特に薄いということはありませんでした。

フェース面にはミーリングがしっかりとありました。
クリーブランドのウェッジにはミーリングのイメージが強いですが、このウェッジもそうでした。
アイアンにはミーリングを入れないけど、ウェッジには入れているというメーカーも多いので、それだけメリットは大きいのだと思います。
ルールに違反しない範囲で、こういった工夫はどんどん取り入れていって欲しいです。
適正なスピン性能と、フライヤー軽減効果を期待しています。

装着されているグリップはツアーベルベットでとてもいいです。
フィーリングを大切にするウェッジやアイアンには最適で最強のグリップです。
日頃から使い慣れているということもありますし、大好きなグリップなので、このクラブに対して親近感も湧き、好感度も高まりました。
この何とも言えないしっとり感がたまりません。
色々なクラブを試打していると『ホーム感覚』になるときと、逆に『アウェイ感覚』になるときがあります。
今日はホーム感覚でした。
クラブに合わせることなく、また気を使うこともなく、いつも通りで試打していけばいいんだな・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみた感じは、まずまずでした。
特別クセがあるというタイプではないのですが、『出っ歯』がちょっと目立っています。
極端な出っ歯ではないのですが、こうして構えてみると、結構目立っていました。
グースタイプを好まれる方には、構えづらいところがあるかもしれません。
私は強いグースよりは多少の出っ歯のほうが好きですが、もう少し抑えられているといいな・・・。と思いました。
ただ、こういう出っ歯は少し沈んでいるときなど、ライが良くないときでも、上手く拾っていけそうな感じがします。
これまで、そういう経験をたくさんしてきました。
今日は練習場のマットの上からなので、出っ歯が少し目立ちましたが、コースの芝の上では、それほど目立たないのかもしれません。
フェース面には、はっきりとしたミーリング加工がされていますが、こうして構えてみても、それが邪魔になりませんでした。
いつも通り、普通に構えることができました。

フェースは開きやすいです。
ソールの削りがよく効いています。
開いて構えてもバンスが邪魔することもなく、『据わり』がいいです。
ヒールから入れて斜めに抜いていくイメージも出しやすいです。
出っ歯タイプの特長のひとつといっていいと思うのですが、このように開いて構えると、ロブ系のイメージも強く出せます。
ボールが真上に近い感じでフワッと浮き上がり、スピンではなく、高さで止めるイメージも自然に出てきます。
グースタイプは高くフワッというよりは、やや低めに出てキュッと止める・・・。というイメージが出しやすいです。
しかし、グースタイプを使い慣れている友人によると、グースタイプでもフワッと浮かせるのは簡単だということです。
こういったところは、その人の好みや慣れといったところが大きいのかもしれません。
私はウェッジを選ぶときは、『開きやすさ』も重要視するので、そういった意味でも、このウェッジは好感が持てました。
試打を開始しました。

『打感』は、いい感じでした。
『ガツン』と強くくるのかな?と思っていましたが、そうでもなく、『コツン』いう感じで、やや軽めなフィーリングでした。
フェースのミーリングがよく効いているのかもしれませんが、適度な食いつき感もありました。
他のメーカーのウェッジのような強烈な食いつき感ではないですが、フェースがしっかりとボールに働きかけているのが伝わってきました。

スピン性能は高いです。
クリーブランドのウェッジですし、フェース面のミーリングがあるので、スピン性能は高いだろう・・・。と思っていましたが、その通りでした。
いわゆる『激スピンタイプ』とは違う、『適スピンタイプ』といっていいように思います。
何と言っていいのか分かりませんが、『転がりのスピード感』が速すぎないので、距離感(足の長さ)の計算がしやすいです。
激スピンタイプのウェッジだと、確かにボールには強いスピンが掛かるのですが、距離感が合いづらくなってしまう・・・。ということもあります。
『食いつき感』に差が出てしまうこともあります。
慣れるまで時間と球数が必要になってきますが、このウェッジだと、そういうことが無く、すぐに実戦でも使っていけそうな感じです。
ショートアプローチでもしっかりとスピンが掛かっていて、途中でほどけるような感じはありませんでした。
ボールがしっかりとフェースに乗っかってくれる感覚がありました。

球は拾いやすく、しっかりと出球の高さがありました。
予想通り、ロブ系のショットも易しいです。
球の勢いを殺した、フワッという球が打ちやすいです。

『安定性』は普通で、特別難しいとか易しいというタイプではありませんが、最近の高性能なキャビティタイプのウェッジを使い慣れておられる方には、正直さを感じることがあるかもしれません。
しかし、ロフトの寝ているウェッジは、アイアンのようにフラットバック構造になっていても、それほどシビアさが顔を出さないという長所があります。
多少『出っ歯』になっていることで、拾いやすさが向上して、それが易しさにつながっている・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

距離感は出しやすいです。
構えやすくて、出球の高さが合いやすいので距離感も自然に合ってきます。
これ以上『出っ歯』が強すぎると、ちょっときつくなってしまうかな・・・。と思いました。

『操作性』はとても高いです。
フェースの開閉がしやすいですし、色々な球で遊ぶことができました。
このようなマニュアルタイプのウェッジは、一本で色々な仕事をしてくれるので頼もしいです。
14本以内という制限があるので、このようなクラブは重宝します。

このウェッジはクリーブランドの最新モデルなのだそうですが、クラシカルなところも充分残していて、フィーリングを大切にしているところが素晴らしいです。
機能が邪魔していません。
これまでの経験が活かせるクラブは安心できます。

バックフェースにある、この特徴的なパーツがどのような威力を発揮しているのかが、よく分かりませんでしたが、易しくていいウェッジだな・・・。と思いました。
おそらく、大きな意味があると思うのですが、試打している間、ずっとこのパーツの存在を忘れてしまっていました。

このウェッジの印象的なところは、多少出っ歯なところと、高いレベルでのスピンの安定性です。
先ほども書きました通り、『スピード感』が合うので、計算もしやすいです。
計算しやすいということは、よりアグレッシブに攻めていけるということにもつながります。

バンスがそれほど強く効いているタイプではないので、ハイバンスタイプのウェッジを使っておられる方は少し難しそうに感じられるかもしれません。
しかし実際にはソールはよく滑ってくれますし、抜けがいいので、『刺さる』ということもなりにくいような気がします。
ちょっとだけ開いて使えば、易しさは格段にアップするので、敬遠されず試していただきたいと思いました。

聞くところによると、このウェッジは、ロフトは当然ながら、バンスも豊富なバリエーションが用意されているとのことで、自分に合ったウェッジを最初から選びやすいというところも魅力です。
今は昔のように、ウェッジを購入してからグラインダーなどで削ることが少なくなりました。
メーカーがあらゆるユーザーの好みに対応していけるように企業努力してくれています。

もしまた試打することができたら、是非バンカーでも試してみたいです。
ウェッジの老舗メーカーであるクリーブランドらしい、ハイレベルなウェッジです。
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