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2018年03月05日
タイトリスト VG3 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは タイトリスト VG3 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 105 です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、バランスはD1、クラブ総重量は420g です。

タイトリストVG3のニューアイアンです。
先日TYPE-Dを試打しましたが、今日は普通のVG3です。
ハイセンスなデザインです。

オシャレなキャビティアイアンです。
ハーフキャビティなどと違う、『イージー系キャビティ』といっていいと思うのですが、すっきりしていて好感がもてます。
適度な大きさですが、シャープというよりは、丸みがあって、易しそうな雰囲気があります。
この外見に好感を持たれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

トゥ側には『TUNGSTEN』の文字がありました。
これは先日試打したTYPE-Dと同じです。

ソールの広い部分にウェイトが配置されているのが分かります。
比重の大きいタングステンを組み込んで、大きさを変えずに易しさを追求しているのだと思います。
今は『ワンピースタイプ』のほうが少ないかもしれません。
『鍛造』もそうですが、特に『削り出し』になると、すごく贅沢な感じがします。
価格が高くなっても、『削り出し』のアイアンやウェッジを所有したいな・・・。と思っています。
便利さではなく、『シンプルな不便さをあえて愛する』といったらいいでしょうか?
不便だからこそ、使いこなしてみたいと思いますし、長くつきあっていけるような気がします。

彫りの深さは、普通でした。
一応、ポケットのようになっていますが、ほぼノーマルなフルキャビティアイアンといった感じがします。
ソールにウェイトを配置しているので、ポケットを大きくする必要がなくなったのでしょうか?
重心の低さはもちろん、深さも充分ありそうです。
私は腫れぼったい感じのアイアンは苦手ですが、このようにすっきりしているものは興味が湧きます。

トップラインは、ほんの少しだけ厚く見えましたが、標準の範囲内です。

ソール幅はノーマルでした。
ワイドというタイプではありませんでした。

ネックは少し短く見えましたが、今のアイアンの中では平均的といえるように思います。

フェース面にミーリングは見られませんでした。
スコアラインの均一性がとれていて、美しいフェース面です。

装着されているグリップは、先日試打したTYPE-Dと同じです。
ソフトなフィーリングで好感がもてます。

ボールを前にして構えてみると、予想していたよりもいい顔をしていて、好感がもてました。
最近は『つかまえ系の顔』をしたアイアンが多いように思うのですが、このアイアンはどちらかというと逆に近い感じがしました。
グースの利きが弱いのが意外でした。
VG3シリーズはセミグースのイメージがありますが、このアイアンはそれほど強くないように見えました。
グースタイプを好まれる方には、物足りないところがあるかもしれませんが、私は好感を持ちました。
どこかまろやかで、易しそうな感じがするのですが、決して形は崩れていなくて、スッキリしているのがいいな・・・。と思いました。
ヘッドの大きさも、いい感じです。
試打を開始しました。

『打感』は良いです。
適度にソフトさがあって、好感がもてました。
キャビティタイプなので仕方ないですが、『厚み感』はそれほどなく、薄い感じがしましたが、特に不満はありませんでした。

球はあがりやすくて、イージーです。
形の整ったオーソドックスな感じのアイアンですが、かなり親しみやすい性格のアイアンです。
尖ったところはありませんでした。
ソールに配置されているウェイトがよく効いているのだと思いました。

『安定性』も高く、キャビティアイアンらしい寛容さがありました。
見るからに易しそうな雰囲気を醸し出しているアイアンですが、実際に打っても、その通りの印象をもちました。
いわゆる『イージー系』では、形が崩れてしまっている物も少なくないですが、このアイアンは充分な易しさがありながら、形が整っているところも魅力的です。
ボールだけでなく、アイアンでも世にたくさんの名器を送り出しているタイトリストらしい気配りといったらいいでしょうか?
メーカーの、そしてブランドイメージを高めています。

『飛距離性能』も優れています。
よく飛びます。
今はディスタンス系アイアンが多いので、この飛びにも驚くことはなかったのですが、やはり飛距離にも重点をおいて開発されているんだな・・・。と思いました。
今のアイアンの特徴といっていいと思いますが、『距離』と『易しさ』がセットになっているものが圧倒的に多いです。
昔のクラブは飛ぶことは飛ぶけど、上手くいったときとそうでないときの差が激しい・・・。ということが多くありました。
しかし最近のクラブは違います。
『安定して』飛ばせるようになっています。
こういったところが、多くのゴルファーの支持を集めているのではないでしょうか?
このアイアンも、そのようなタイプです。

『操作性』は、まずまずでした。
易しいのでオートマチック的な印象をもちましたが、左右に曲げるのも難しくありませんでした。
マッスルバックのような敏感に反応するタイプではありませんが、この扱いやすさは好感がもてました。
フェード系のイメージが出しやすいので、グースタイプでラージサイズが苦手なフェードヒッターの方に合いやすいのではないかな?と思いました。
構えやすいので、マニュアル系のようなイメージも持てたのですが、実際に打ってみると『オートマ色』が強く、大きく曲げるのは難しいように感じました。
寛容さがあり、大きなミスにはつながりにくいように感じました。

VG3らしい易しさを充分感じることができました。
このアイアンをひと目見たときから、易しそうだな・・・。綺麗だな・・・。と思っていたのですが、その外見の印象通りの性能があって、フィーリングもいい感じでした。

『親しみやすさ』というのは、とても大切なことだと思いますが、このアイアンはそれがとても秀でているように思います。
ただ単に物理的に易しいというのではなく、『形の美しさからくる易しさ』といったらいいでしょうか?
あらゆる面で易しさを感じられました。
バランスの取れた易しさといっていいのかもしれません。

アイアンは『狙う』クラブなので、余計なものがなくすっきりして欲しいと思っていますが、このアイアンはすっきりしていたので興味をもつことができました。
タイトリストらしい美しさがあって、目でも楽しむことができました。

ただ美しいだけじゃダメ。易しいだけじゃダメ。
やっぱり飛ばなきゃ・・・。仲間達に距離でおいていかれたくない・・・。という方もたくさんいらっしゃると思います。
今はディスタンス系のアイアンが多いですが、このアイアンはそれらと比べても、距離で負けていなくて充分勝負できるので、距離を求めていきたい方にも頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
私の感覚では、だいたい『1番手半』くらい距離が違うように感じたのですが、今はこういったことが多いので、『主流』といえるのかもしれません。

先日試打したTYPE-Dも印象深いですが、私はこちらのノーマルなVG3のほうが気に入りました。
これはどちらがいいというものでもなく、人によって好みが分かれるような気がします。
中空タイプでユーティリティの要素も兼ね備えているTYPE-Dは『高機能な最新系』といえるのかもしれません。
対して、このアイアンは『フルキャビ』と『ポケキャビ』の両方の特徴をもった『複合型最新系』といっていいのかもしれません。
このアイアンはポケキャビのようなところもありますが、どちらかといえば、フルキャビの印象のほうが強く残りました。

タイトリストのイメージに合う、すっきりしてカッコいいアイアンですが、決してハードルは高くなく、親しみやすい性格をもっているので、多くの方に試していただきたいと思いました。
見た目以上に慣性モーメントが大きいので、曲がりづらくて安定感があります。
打点のブレにも寛容なので、高い支持を集めるのではないでしょうか?

これまでVG3シリーズのアイアンはいくつか試打してきて、いい印象が残っているのですが、私はこのモデルが一番気に入りました。
また何度でも試打を楽しみたいと思います。
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