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2017年11月22日
ロイヤルコレクション DB FORGED MT Wedge

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ロイヤルコレクション DB FORGED MT Wedge です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は129g、トルクは1.6、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は473gです。

ロイコレの高性能なウェッジです。
このウェッジは以前試打したことがあるのですが、今日は違うロフトのウェッジを手にすることができ、迷わず試打してみることにしました。
すごくいい印象が残っているせいか、こうして見ているだけで幸せな気分になります。

ロイヤルコレクションらしい、正統派でオーソドックスな形状です。
様々な工夫は見られますが、きちんとした枠は守られているように見えます。
奇をてらった感じは全くありません。

先日試打したモデル同様、キャビティ構造といっていいでしょうか?
ロフトが寝ているウェッジはフラットバック構造で充分だと思うのですが、こうすることのメリットもあるのだと思います。
ウェッジにもアイアン同様、フルキャビティを求めている方もいらっしゃるかもしれません。
ポケキャビ構造を求めておられる方もいらっしゃるかもしれません。
私は必要ないように思うのですが、クラブの進化(変化)はとどまることを知りません。
いずれ登場してきても不思議ではありません。

ソール幅は広めです。
トゥからヒールにかけてテーパーになっているのではなく、ストレートに近い感じです。
私はもう少し狭くてもいいかな?と思うのですが、この広さに親しみやすさをもたれる方も多いのではないでしょうか?
今はワイドソールタイプのウェッジのほうが多いように思います。
これくらい広さがあったほうが、バンカーで砂を弾くイメージが出やすいかもしれません。

バンスは小さいです。
いわゆるローバンスタイプです。
こうして見ていると、PWのようにも見えてきます。
一時期ローバンスモデルの人気が高まりましたが、今はハイバンスタイプが多くなりました。
ローバンスモデルだと、バンカーで難しいと感じておられる方もいらっしゃるように思います。
バンカーやロブショットなど、フェースを開けばとても易しくなるのですが、開くことに違和感をもたれる方もいらっしゃるのかもしれません。
開いて構えるのが苦手という方の多くが、バンカーを苦手にしておられるのではないか?と私の周りを見ていて思います。
確かに開いて構えるとボールは右に飛び出しそうな感じがするかもしれませんが、実際はフェースの向きではなく、『振った方向』にボールが飛んでいくので、それを体に染みこませるとバンカーやロブショットの難易度が格段に下がると思うのですが・・・。
元々アップライトで球がつかまりやすく、左に行きやすい性質をもっているウェッジは、『開いて使う』ということが前提になっているように思います。
フェースを開けば、ローバンスモデルでも自然にバンスが利いてきます。

リーディングエッジの削りがはっきりしていました。
先日試打したモデル同様、抜けの良さにもこだわっているようです。
今はこういった工夫は当たり前のようになってきました。
多くのメーカーが採用しています。

ネックの長さは、ちょうどいい感じです。
ウェッジらしい、適度な長さです。
こうして見ているだけで、いいスピンが掛けられそうな感じがしてきます。
上から押さえ込んでいきたい私は、この長さを見ると『勇気がもらえる』といったら多少大袈裟かもしれませんが、そう思えるくらい、安心感が得られます。

先日試打したウェッジ、そして昨日試打したホンマのアイアン同様、このウェッジにも『MADE IN JAPAN』の文字がありました。
自然と好感度があがります。
ゴルフクラブに限ったことではありませんが、海外製がとても多いなかで、海外製でも価格的にあまり差がなくなってきたように感じます。
海外製の魅力は価格です。
価格があまり変わらないのであれば、日本生産に『回帰』するのもいいのではないでしょうか?
海外製で、もっとコストを抑えられるよう製造国を変えることもしているようですが、少なくともニーズは『日本製』のほうが高いように思います。
日本で日本人が造った製品に魅力を感じます。

フェース面にはミーリングがありました。
指で触ってみても、かなりザラザラ感があります。
ここまでザラザラ感が強いのは、他ではあまり見られません。
ロイコレウェッジらしい特徴です。

トップラインの厚さはノーマルです。
ウェッジに適した、またイメージの出やすい厚さです。

オリジナルグリップは前回試打したモデル同様の、しっかりしたタイプでした。
アイアンもそうですし、特に微妙なフィーリングを求めたい私はツアーベルベットを好むので、もしこのウェッジを購入したら、すぐにグリップを交換するのは間違いないですが、このグリップもたくさん経験していますし、特に不満はありません。
ただ、より自分に合っている物を・・・。ということで考えてみると、ツアーベルベットのほうが私にはマッチしています。

ボールを前にして構えてみても、とてもいい感じです。
ロイコレのイメージに合う『男前』です。
ドライバーやFWなどに限らず、どの番手のクラブでも、ロイコレは男前でなければなりません。
とはいっても、それは私が勝手に思っているだけなのですが・・・。
しかし、その私の思いをこのウェッジでもしっかりと実現してくれていました。
多少『出っ歯』タイプで、少し薄めに当たっても、上手く拾ってくれそうです。
グースタイプではないので、グースを好まれる方は、あまり好感を持たれないかもしれません。
私はストレートタイプが好きなので、とても好きですが、こういったところは好みが分かれると思います。
フェース面のミーリングはよく効いていますが、それが主張せずに、構えたときに邪魔にならないのがいいな・・・。と思いました。
『つかまえ顔』というよりは明らかに『逃がし顔』のウェッジです。
クラシカルな顔です。
つかまえ顔のウェッジは、細工をするバリエーションが限られてきそうですが、このように逃がしやすいタイプだと、色々な細工ができそうです。
少し開いてカットに打っていくこともできますし、フェースを被せれば低く抑えた感じで打っていくこともできます。
『大は小を兼ねる』と昔からいいますが、ウェッジの場合は『逃がし顔はつかまえ顔を兼ねる』といったところでしょうか?
私はフェースの開閉を積極的に使っていくタイプなので、こういう顔は『大好物』です。
『出っ歯』タイプではありますが、それが強すぎないのもいいと思いました。

実際に開いてみても、いい感じでした。
ヒール側が膨らんでリーディングエッジが浮くこともなく、このままスッと滑らせていけそうだな・・・。と思いました。
ウェッジの開きやすさはとても重要な項目ですが、このウェッジはそれを見事にクリアしていました。
試打を開始しました。

『打感』はとてもソフトです。
この柔らかさは秀逸で、思わず笑みがこぼれてしまいました。
球の乗りがとても良く、『接触時間』が長いように感じられます。
いわゆる『インパクトからフォローにかけて』フィーリングを出していけるウェッジです。
弾くタイプのウェッジでは、こういったことにはなりません。

スピン性能はとても高く、今出回っているウェッジの中でも、間違いなくトップクラスに位置すると思います。
フェースがしっかりとボールに食い付いてくれ、強烈なスピンを掛けてくれました。
ボールにギュギュッとスピンが効いているのがよく分かりました。
かなりスピンを掛けやすいウェッジですが、人によっては掛かりすぎに感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
もう少しスピンが緩いほうが、足(ラン)を計算しやすいので、寄せやすい・距離が合いやすいという方もいらっしゃるかもしれません。
そういった方は、バンカーやラフなどで多少『ならし運転』をして実戦投入するのもアリなのかな?と思いました。

球を拾いやすく、よくあがってくれました。
先日試打したのは56度でしたが、この58度は、より『フワッと感』が増したといいますか、『軽さ』で勝負していけるように感じました。
今のSWは56度と58度が主流で、56度のほうが易しくて使いやすいという方も多いと思います。
いつも58度を使っているけど、どうも難しい・・・。もっと確実性をあげていきたい・・・。という方は56度を試してみられるのもいいように思います。
たった2度ではありますが、ウェッジではその2度に大きな違いがあるのは間違いありません。
もちろん、58度のほうが自分には合っているという方もたくさんいらっしゃると思いますし、そういう方には、このウェッジを試していただきたいと思いました。

『安定性』はノーマルです。
いわゆる『易しさ最優先』という感じはしませんが、ラインを出しやすいですし、そこから大きく外れることはありません。
アイアンはバックフェースの形状が大きく関係していると思いますが、ウェッジのようにロフトが寝たクラブだと、それ以上にソール形状が大きく関係しているのではないでしょうか?
このウェッジのバックフェースにある『ほんの少しのキャビティ』がどれほど威力を発揮しているのか、私ははっきりと感じとることができなかったのですが、易しく感じましたし、気難しさのようなものはありませんでした。
これほど『浅い彫り』でも、十分効果があるのかもしれません。

距離感はとても合いやすいです。
独特のくっつき感が、この距離感の正確性を高めていると思います。
構えたときのイメージ通り、落としどころを狙っていくことができました。
アプローチで距離感を合わせづらいという方は、『出球の高さ』をイメージされると合いやすくなると思うのですが、このウェッジはそれが容易でした。
大顔でなく、適度な大きさであることも、距離感が合いやすい要因のように感じられました。
大雑把な感じがしません。

操作性はとても高いです。
完全にマニュアルタイプのウェッジです。
フェースの開閉がスムーズにできるので、色々なショットで遊ぶことができました。
ロフトが58度以上になると、『ほぼ真上』くらいに打ち出していくイメージが、私の場合出しやすくなるのですが、このウェッジはとてもいいです。
私は練習場でロブ系のショットで遊ぶことも多いので、今日はとても楽しめました。
ドライバーなど飛ばす練習も楽しいですが、ウェッジの練習は集中力が、その何倍にもなります。

ロブ系のショットを打ったときに、先ほどの『フワッと感』を56度のときよりも感じました。
何と言っていいのか分かりませんが、飛んでいく『ボールに羽が生えている感じ』といったらいいでしょうか?
例えばフルショットの時だと、羽を全開にして大きく羽ばたく感じで、スリークォーターだと4分の3くらいに羽ばたく感じで、ハーフショットだと半分くらいで、ロブだとほんの少しだけ羽ばたく感じで・・・。といった感じです。
あくまでも私の感覚・イメージの世界なのですが、このウェッジでロブショットを打っていて、そのように感じました。
『着地点』を意識して運んでいける感じがしました。

どのウェッジを試打してもそのように感じるのではありません。
このウェッジのように打感がソフトで球の乗りのいいウェッジに限られます。

アプローチではロブを使わない。
殆どがランニングかピッチエンドランという方もいらっしゃると思います。
確かにロブショットが必要な場面はそう多くないですし、そうならないようにできるだけシンプルで確実な寄せをしたいところです。
しかし、これはロブのほうが寄りやすいな・・・。という場面はありますし、少し冒険心をもちたいときもあります。

ロイコレはFWやドライバーやUTがあまりにも素晴らしいので、ウェッジはそれほど目立った存在ではないかもしれませんが、とてもいい物が多いです。
このウェッジもそうですし、以前も高性能なウェッジを試したことがあります。
カッコいいだけでなく、とても実用的です。

アイアンに軟鉄ではなく、ステンレス系の素材が使われることは少なくありません。
それはウェッジも同じです。
ステンレス系の最大の利点は『耐久性』だと思います。
確かに軟鉄はステンレスよりは耐久性が劣ると思います。
特にウェッジはクラブの中では、かなり消耗が激しいので、交換が必要になってくるかもしれません。
もちろん、それはその人の使い方次第ですが・・・。
ウェッジ系のアイアンやウェッジも素晴らしいと思いますが、私はやはり軟鉄が好きですし、それ以外は使うことはないと思います。
軟鉄にできて、ステンレスにできないといいますか難しいのは、やはり『調整のしやすさ』といえるのではないでしょうか?
自分に合ったロフトやライで使っておられる方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?
おそらくかなり少ないと思います。
重心深度の浅いアイアンやウェッジは、ライ角が方向を決めるといっても過言ではありません。
購入後も自分に合うように使いたいというのであれば、軟鉄が最適だと思います。
まだやってみたことが無いという方もいらっしゃると思いますが、実際の作業はとても簡単で僅かな時間で終わってしまいます。
え、もう終わっちゃったの?という感じですが、軟鉄だからそれができるのです。

このウェッジは色々な『いいとこ取り』しているな・・・。と思いました。
顔がいいですし、打感も良くてスピン性能も高い。
球の乗っかり感が秀逸で、コントロールしやすい・・・。
軟鉄なので、自分に合わせた『角度』に調整しやすい・・・。
ただ、どうしてもステンレス系でないと嫌だという方や、強いグースタイプが好きだという方。
そして小顔は苦手だ・・・。という方には合いづらいかもしれません。
あまり細工をするのは好きではないので、マニュアルタイプのウェッジよりも、オートマチックタイプが好きだという方にも合いづらいかもしれません。
人によって好みが大きく分かれるところだと思いますが、このようなオーソドックスで高性能なウェッジが好きだという方には、是非試していただきたいと思いました。
私はウェッジの練習が大好きなので、今日はすごく楽しめましたし、是非実戦投入したいと思いました。
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