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2017年11月14日
ダンロップ ゼクシオ テン ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ ゼクシオ テン ドライバー です。

シャフトは Miyazaki です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は53g、トルクは5.2、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は294g です。

待望のゼクシオニューモデルです。
二年に一度のモデルチェンジですが、ずっと楽しみに待っておられた方は多いのではないでしょうか?
色々なゴルフクラブがありますが、ゼクシオほど長く愛され信頼されているブランドは無いような気もします。
初期モデルから優れていたということもありますが、常にあらたな技術を導入し、性能や品質を落としていないところも、人気の理由ではないでしょうか?
良くないクラブから良いクラブに変えるのは簡単だと思いますが、いつもいいクラブなのに、そこにメスを入れるのは難しいことだと思います。

大型でシャロー感のあるヘッドです。
ゼクシオらしい特徴が見られます。
黒がいいアクセントになっていて、以前試打したことのある、ゼクシオフォージドドライバーを思い出しました。

ソールにはウェイトがひとつだけ配置されています。
ひとつだけなのでシンプルですが、やはりウェイトが無いと適正な重量配分は難しいのでしょうか?
今はウェイトのないドライバーを見つけるほうが難しいような気もします。
この位置にあるということや、ヘッドの形状などからも、このドライバーの重心の深さがうかがえます。

ネックは短めでした。
ゼクシオらしい、見慣れた長さといっていいように思います。
当然ながら、調整機能は搭載されていませんでした。
ゼクシオに調整機能のイメージはありません。
調整機能が大人気になって多くのメーカーが採用しても、ゼクシオは『我が道を行く』といった感じで、流行に流されない強さのようなものがあります。
それは品質などもそうですし、シャフトも含め『スペックに対する自信』があるからではないでしょうか?

ソールには溝のようなものがありました。
溝といえるほど深いものではなく、かなり浅めです。
溝というよりは『凹み』といったほうがいいのかもしれませんが、この工夫にも、おそらく大きな意味があるのだと思います。

ソールのトゥ寄りには『TRUE FOCUS IMPACT』の文字がありました。
これまでのゼクシオには見られませんでした。
これが、このニューモデルの大きな改善点なのかもしれません。
本当のインパクトにフォーカスした設計ということでいいでしょうか?

シャロータイプですが、極端なシャローではなく、適度な厚みもあります。
シャロー感が強すぎると、叩けそうな感じはしませんが、これくらいで抑えていると叩いて打つイメージも出せそうです。
ゼクシオのニューモデルに出会う度、このヘッドの形状も『ミリ単位』あるいは『ミクロン単位』で設計されているのではないかと思えてきます。
それくらい『精度の高さ』を感じます。

フェースが、かなり左を向いているように見えました。
ゼクシオなのでフックフェースなのは予想していましたが、その予想よりもフックの度合いが強く見えました。
実際に見比べてみないと詳しいことは分かりませんが、おそらく前のモデルの『ナイン』よりも、フェースが左を向いているのではないかな?と思いました。
毎回、深い研究を重ねに重ねて発表するゼクシオのニューモデルなので、これが『今の正解』といえるのかもしれません。
私には、かなりのフックフェースに見えてしまうのですが、このフックが『今のスクエアフェース』といえるのかもしれません。
本来のスクエアは『ウィークフェース』といえるのかもしれません。
グリップの『フックグリップ』『スクエアグリップ』『ウィークグリップ』と似たようなところがあるのかもしれないな・・・。と思いました。
クラウンが黒というのも新鮮でした。
もうずっとゼクシオは濃いブルーといいますか、紺のような色のイメージが強いので、この黒は珍しいです。
初期の頃のモデルを思い出しました。
ブルー系の色もいいけど、やはり黒が好きだという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
逆に白を好まれる方もいらっしゃると思います。
ゼクシオの白が出ないかな・・・。と待っておられる方もいらっしゃると思いますが、ゼクシオに白のドライバーが登場したことはないと思います。
とはいっても、ゼクシオをいつも試打しているわけではないので、詳しいことは分からないのですが・・・。

ゼクシオらしいグリップだな・・・。と思いました。
このフィーリングは何度もゼクシオドライバーで経験しています。
これまでのゼクシオに装着されたグリップと同じフィーリングです。
バックラインがありました。
何から何まで、今の流行といいますか、嗜好に合わせているんだな・・・。と思いました。

素振りをしてみると、軽さと軟らかさを感じたのですが、シャフトもしっかりとついてきてきれ、タイミングも合いやすいと感じました。
よくしなるのですが、遅れる感じはあまりなくて、すぐにいいところに戻ってきてくれる感じがしました。
ムチのようにしならせて飛ばすイメージが出せました。
昔は軟らかめのシャフトを使って、よく飛ばしていたな・・・。と昔の記憶が蘇ってきました。
昔のシャフトはタイミングが合いづらくて暴れる感じの物が多かったですが、今は研究が進んで、軟らかくてもしっかりした物が多くなったような気がします。
ヘッドよりも、シャフトの進化のほうが、今はあるように思います。
おそらく、このドライバーも『カスタム』が用意されているんだろうけど、まずはこのままでもいいかな・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみると、かなりフェースが左を向いている感じがしたので、正直構えづらさはありました。
しかし、メーカーが敢えてこの顔にしているということは、それだけの理由があると思いますし、先ほども書きましたが、これが『今のスクエア』といえるのかもしれません。
ヘッドの大型化などに伴い、フェースが左を向くのが自然で『中立』といえるのかもしれないな・・・。と思いました。
とはいっても、私には左へ引っかけるイメージしか浮かんでこなかったので、右を向いてそこから回していくイメージでスタンスを取り直しました。
これまでゼクシオを使い続けてこられた方や、強めのフックフェースを好まれる方には、つかまり感を感じやすく、安心感があるのではないでしょうか?
今はフックフェースのドライバーでも、それを感じさせないように色を変えたりと、色々な工夫がされているものがありますが、このドライバーにはそれが見られず潔いな・・・。と思いました。
より自然な感じがしました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで好感がもてました。
何となく、少し硬めなのかな?と思っていましたが、そんなことはありませんでした。
すごく『つかまった打感』です。
どう表現していいのか分からず、あくまでも感覚的なのですが、『すき間の無い』打感だな・・・。と思いました。
つかまりのいいクラブに感じることが多い打感です。
逆に逃げやすいクラブは、ほんのちょっとだけすき間があるように感じることがあります。
このゼクシオのニュードライバーはすき間がなく、といいますか、すき間を与えないつかまった打感だな・・・。と感じました。
この感じが今はウケているように感じます。
つかまえ系のドライバーのほうが圧倒的に多いです。

『音』も好感がもてました。
ダンロップのクラブなので、音に対する信頼感を私はずっともっているのですが、その信頼を裏切ることはありませんでした。
ダンロップは昔から音にも気を配っているメーカーだと私は思っています。
やや高めではっきりした音なのですが、心地良い音で気持ち良く振り抜いていくことができました。
インパクトが緩むこともありませんでした。
私は音にこだわりがありますし、強く叩いていきたいタイプなのですが、このドライバーの音は好感がもてました。
実際の弾道を目で追ってみるのもいいですし、目で追わなくても音である程度のことは分かるところがあると思うのですが、このドライバーの音はそれが一致していました。
弾道の強さを見事に表現している音だと思いました。

球はあがりやすくて、タフな感じは全くありませんでした。
ロフト(10.5)ということもありますし、ヘッドの形状やソールにあるウェイトがよく効いているのではないでしょうか?
ドライバーにも『頭(フェース寄り)』が重たいタイプと『お尻(バックフェース寄り)』が重たいタイプがあると思うのですが、このドライバーは後者だと思いました。
日本人ゴルファーを研究して、その大多数に合いやすいように設計されているんだな・・・。と思いました。
弾道も高く、しっかりとキャリーを稼ぐことができました。

『安定性』は高く、これまでのゼクシオユーザーの方も好感を持ちやすいのではないでしょうか?
構えたときに、フェースがかなり左を向いているように見えたので、どうなのかな?と思いながら試打したのですが、初球からフェースのほぼ真ん中でヒットすることができ、それがずっと続きました。
こういったタイプのドライバーでは打点がバラつくことも多く、慣れるまで不安定なところがあるのですが、今日はそれがありませんでした。
スイートエリアも広そうですし、反発力もありました。
ただ、方向性という点では、私にはつかまり過ぎるので、少し工夫が必要だと思いましたが、それは私がフッカーだからなのだと思いました。
今はスライサーの方やフェードヒッターの方に易しいドライバーのほうが多いように思います。
このドライバーも、そんなドライバーのひとつなのは間違いありません。
球のつかまりはいいですが、その度が過ぎないのがいいと思いました。
構えたときの印象よりも、フックの度合いは抑えられているように感じました。

『飛距離性能』はゼクシオらしい、工夫された印象をもちました。
ヒッタータイプの方も、まずは試してみられる価値があるのではないでしょうか?
シャフトは軟らかめですが、しっかりついてきてくれたので、頼りなさのようなものは無く、『当たり負け』することもありませんでした。
『ゼクシオの飛距離』というものがあるのかもしれません。
他のクラブと比べるのではなく、あくまでもゼクシオならではの飛距離といったほうがいいかもしれません。
易しくて安定した、合理的な飛びだと思いました。
ただ、私にはややスピンが多かったようで、それが克服されるともっと距離が伸ばせたような気がするのですが、ロフトなど違うスペックで試してみたくなりました。

『操作性』という点では、それほど長けたタイプではないと思います。
『オートマタイプ』のドライバーです。
球がつかまりやすいですし、なかなか右へ曲げることができませんでした。
かなりカットに打ったつもりでも、ボールはほぼ真っ直ぐ飛んで行ってしまいました。
右へプッシュすることも少なくなるだろうな・・・。と思いました。

易しく飛ばしていきたい方。
これまでゼクシオを使い続けて、もう他のクラブは使えないという方。
まだゼクシオを使ったことがないけど、今年からデビューしてみようかな。と思っておられる方。
日頃、コスリ球が多くて距離が伸ばせていないという方。
そういった方々には是非試していただきたいと思いました。

ゼクシオの長所は他にもあります。
それは『試しやすい』ということです。
多くの量販店で取り扱っているので、実際に手にしてみることが容易なので、その良さを体感しやすいというのは大きなポイントです。
数量限定でもなく、量販モデルですが、質は決して劣っていなくて均一性がとれているのも、ゼクシオの長所のひとつです。
メーカーのプライドが、ゼクシオには詰まっていると思います。

ゼクシオの宿命といえるのかもしれませんが、この最新モデルよりも、前のモデルのほうが好きだという方もいらっしゃると思います。
必ずしも最新モデルが最高ではありませんし、ゼクシオは常にいい物をバージョンアップさせているので、人によっては前のほうが合いやすいということもでてくると思います。
それは最新モデルが良くないのではなく、歴代のモデルがそれだけ優秀だということです。

今回は顔の印象が変わりました。
もともとフックフェースのイメージはあったのですが、その度合いが強くなった印象をもちました。
そして、最初の数球はミスヒットを予想していたのですが、思いのほか打点が揃っていたのが印象的でした。
球筋としては、私にはつかまり過ぎなところがありましたが、これくらいがちょうどいいという方はきっと多いのではないでしょうか?
メーカーが多くのデータを解析して、このようなクラブが誕生したのだと思います。

『二年に一度のお祭り』と、ゼクシオファンの方はいえるのではないでしょうか?
私はどちらかというとスリクソンのほうが、親近感をもっているのですが、ゼクシオが大人気なのも頷けます。
私の周りでも大人気です。
しばらくはゼクシオフィーバーが続くかもしれないな・・・。と思いながら、練習場を後にしました。
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