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2017年09月14日
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カタナ VOLTIO NINJA 880Hi GOLD アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは KATANA VOLTIO NINJA 880Hi GOLD アイアン の8番です。

シャフトは Speeder 361 です。
ロフトは32度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはR、バランスはD1、キックポイントは先中調子 です。

カタナらしい、美しさと独特の雰囲気をもったアイアンです。
金色の輝き、高級感。
富裕層の方に好まれそうなデザインです。

かなり異質な感じのするアイアンです。
普段接しているアイアンとは、全く別物に見えます。
アイアン型ユーティリティなのかな?と思い、店員さんに尋ねてみたのですが、普通のアイアンだということでした。
このヘッドの大きさ、膨らみ感から、中空構造なのは間違いないだろう・・・。と思いました。

まず目に付いたといいますか、驚いたのは、この『超ワイドソール』です。
ワイドという言葉ではいい表せないほど凄いな・・・。と思いました。
何だこれは・・・。と思ってしまいました。
これまでのクラブの常識とはかけ離れているように見えました。
アイアン型ユーティリティでも、ここまで広い物は見たことがないですし、普通のユーティリティとして見ても広く感じました。
クラブのカテゴリーの境界線が無いアイアンだと思いました。
ソール幅もそうですし、全体的な雰囲気などから、そのクラブの性格などを探っていくことが多いですが、今日はそれができませんでした。
まるで『異次元』のクラブでした。


ソールには溝がありました。
とても珍しいです。
テーラーメイドのアイアンにも溝のようなものがありますが、ここまで深くはありません。
これにも、大きな理由があるのではないでしょうか?
FWやドライバーと同じような効果が見込めるのでしょうか?

トップラインは厚めでした。
しかしトップラインよりも、全体的な膨らみ感のほうが大きく勝っていて、あまり目立ちませんでした。
やはり、これはアイアンというよりはまた別のタイプのクラブだな・・・。と思いました。
ボーダレス化したクラブに見えました。

ネックの長さは短めですが、こういったタイプのクラブとしては、結構あるほうといっていいのかもしれません。
これまでの経験があまり役に立たないような気がしてきました。

以前試打した『 VOLTIO NINJA アイアン シルバー』同様、ホーゼルには『KATANA GOLF CO., LTD .NIPPON』の文字がありました。
カタナは日本のメーカーなので、この表記は分かるのですが、『JAPAN』ではなく『NIPPON』となっているのがオシャレだな・・・。と思いました。
ジャパンではなくニッポンというように、英語でなく日本語で表しているのがとても新鮮に感じられました。

フェース面にミーリングはありませんでした。
ごく普通のフェース面でした。
全体的な雰囲気などとは違い、丁寧ではなく、少し雑な感じがしました。
仕上げがもうひとつのように見えました。

『880 Hi』という文字があったので、高反発なのか尋ねてみたのですが、やはりその通りでした。
カタナは元々高反発のイメージも強いですし、最近は色々なメーカーから、ドライバーやFW以外のクラブでもルール非適合モデルが発売されるようになってきました。
競技に出場しないのであれば、ドライバーやFWだけでなく、他の全ての番手で非適合モデルを使うという選択肢があっても私はいいと思っています。
このクラブはかなり異質な感じがしたので、どんな飛びになるのだろう?と思いました。

オリジナルグリップはソフトなフィーリングで、なかなかいい感じです。
いずれ、ヘッドだけでなくルール非適合なグリップも装着されるようになるのかな?と思いました。
こうなればクラブだけでなく、グローブなど身につける物も全てルールに適合しない物を使うというのもアリかもしれない・・・。と思いました。
競技に出場しなくて、ただゴルフを楽しむのであれば、もっと寛容になって窮屈さを取り除いたほうがいいように思います。
大切なのはゴルフをエンジョイすることです。

ボールを前にして構えてみると、最初の印象よりも違和感はなく、普通にアイアンの感覚で構えることができました。
かなりのラージサイズで、グースの利きも目立ちますが、あのソールの広さは一旦視界から消えたので、少し安心しました。
大きめのアイアンの感覚で構えられました。
私が好むタイプとは、かなりの開きがあるのですが、こういうタイプもこれまで経験しているので、何とかなるだろう・・・。と思いました。
かなり大味な感じがしますが、全体的な印象よりも構え感のほうがいいのは好材料でした。
試打を開始しました。

『打感』は、正直好きではありませんでした。
何ともいえない、複雑な感じの打感でした。
これまであまり体感したことが無い、少し雑な感じがしました。
ペシャッとした打感でした。
アイアンには、この打感は合わないな・・・。と思いました。

『音』はとても静かでした。
高反発クラブはどうしても、昔の甲高いイメージがまだ抜けきらないのですが、このクラブは違いました。
拍子抜けするような静かな音でした。
ただ、この音も、アイアンにはあまり適さないと思いました。

球はとてもあがりやすいです。
見た目の印象そのままです。
特にいいと思ったのが、かなりダフってもいいということです。
軽さや構えづらさなどもあって、最初から結構ダフってしまったのですが、ソールが上手く滑ってくれてボールを拾ってくれました。
『アイアンは上から』というのが私のイメージなのですが、このアイアンは全く異質な感じがしました。
このアイアンのソールの広さが、かなり利いているような気がします。
FWやUTと同じような感覚で打っていけるアイアンだと思いました。
外見はアイアンに近いけど、基本性能はかなりFWやUTに近いのではないでしょうか?

『安定性』も高いです。
ラージサイズらしい、かなりの大らかさがありました。
スイートエリアはどれくらい広いんだろう・・・。と考えるのが無駄に思えるほどワイドに感じました。
グースがよく利いているのでしょうか?
ラージサイズのアイアンではありますが、球がよくつかまりました。
これがもしストレートネックだったら、球がつかまりきらず右に抜けやすくなってしまうかもしれない・・・。と思いました。
ラージサイズにはグースネック。
これがセットになっているのがいいのだと思います。

『飛距離性能』は、かなり優れていました。
この飛びの凄さが、このアイアンの一番の特長だと思います。
高反発仕様というのも、ここまで極端にすると、よく利いているな・・・。と思いました。
よく飛ぶではなく、明らかに『飛びすぎ』といえるアイアンです。
最初から、このアイアンの飛び性能の高さを実感することができました。
7番アイアンでこんなに飛んでしまうと、どうなんだろう・・・?と思ってしまいましたが、その時はこのアイアンが『8番』だということを完全に忘れていました。
今は番手感覚をもてないアイアンが多くなりましたが、このアイアンはその最たる物のひとつといっていいと思います。
フェースがよく弾きますし、キャリーもしっかり稼いでいけるアイアンです。
かなり軽めに打ったのですが、それでも練習場の『180』の看板をキャリーで大きく超えてしまいました。
こうなってしまうと、もう8番とか7番とか関係無いな・・・。自分なりの感覚をもっていかなくては・・・。と思いました。
アイアンではとても重要になってくる『距離の調整』も、ここまで飛んでしまうと、かなり難しく感じました。
短く持ってコンパクトに振っても、かなり飛んでしまいました。
こちらの意思が伝わりづらい感じがしました。
クラブをずっと使い続けていると、いつの間にか『以心伝心』できるようになり、親近感をもてるようになりますが、このアイアンはおそらくずっと『他人行儀』のままだろうな・・・。と思いました。

『操作性』はあまり秀でてはいないように感じました。
かなり大らかといいますか、いい意味で鈍いタイプのアイアンだと思いました。
敏感に反応するとか、小気味いい・・・。という感じはしませんでした。
球はとてもつかまりやすいので、私はスライス系よりはフック系のほうが出やすいと感じました。

最初見たときから、その特異な形状に驚き、異質な感じがしましたが、実際に打ってみても、かなり個性を感じました。
ここまではっきりといいますか、極端な設計をしているのはカタナらしいと思いましたし、凄いことだと思いました。
アイアンという感じはしませんでしたが、こういうクラブが登場してきたことによって、また新たなジャンルのクラブが出てくるのかもしれないな・・・。と思いました。
競技人口が減っているということで、これからはもっと高反発モデルが登場してくるかもしれません。

アイアンではなく、アイアン型ユーティリティ。
もっといえば、普通のユーティリティに高反発がプラスされている・・・。といった印象をもちました。

このアイアンを手にされたら、おそらく多くの方が、このアイアンの大きさやソールの広さに驚かれるのではないでしょうか?
私はこれまでたくさんのクラブに出会ってきましたが、このクラブには驚かされました。
新ジャンルのクラブといっていいのかもしれません。

かなりヘッドが大きいですし、ワイドソールなので、セットでキャディバッグに入れていると、かなり場所を取ってしまうのではないかな?と思いました。
このアイアンが何番からラインアップされているのか分かりませんが、全て揃えるとするならば、他のクラブも含め14本は入りきらないのでは?という思いもありました。
しかし、8番でこれだけ飛んでしまうので、それほど多くの本数は必要ないような気もしました。

私がこれまで経験したことないような、かなり個性的で突っ張った感じのクラブですが、印象には残りやすいだろうな・・・。と思いました。
好みであるかないかということはとても重要ですが、それ以外にも個性があるかどうか?ということも重要になってきます。
これまで、あまり変化の無い同じようなクラブを多く試打しているせいか、今日はとても新鮮な気になれました。
このアイアンはルール非適合モデルということなので、競技に出場されないベテランゴルファーの方に合いやすいように思います。
かなり飛ぶといいますか、飛んでしまうアイアンなので、距離が合わせづらいと感じられる方も多いかもしれません。
コースで試してみたいとは正直思わなかったですし、どのようになるのか、全くイメージできませんでしたが、面白いクラブだな・・・。と思いました。
ここまで極端なクラブは珍しいですが、これからも個性を感じるクラブにはたくさん出会っていきたいと思っています。
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