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2017年08月20日
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ピン G400 ハイブリッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブはPING G400 ハイブリッド の2番 です。

シャフトは ALTA J CB です。
ロフトは17度、クラブ長さは40.75インチ、シャフトフレックスはS、クラブ総重量は339g です。

PING G400シリーズのハイブリッドです。
G400シリーズはドライバーを試打していて、とてもいい印象があるので、このクラブにも期待できそうだと思いました。

少しシャローな感じのハイブリッドです。
それよりも、ソールが平らに近い形状で、そこに目が行きました。
最近は丸みを帯びているものが多いので、このように平らなタイプは珍しいような気がします。
これにもPINGの緻密な計算があるのだと思います。
ウッド系のクラブを好まれる方は、この平らに近いソール形状に好感を持たれる方も多いのではないでしょうか?
接地面積の少なさで滑らせていくのではなく、ソール全体でまんべんなく滑ってくれそうな印象があります。

ソールにはひとつだけウェイトがありました。
よく目立っていました。
専用の工具を使えば取り外しは簡単そうですが、数字が刻印されていなかったので、何gなのか分かりませんでした。
ウェイトを交換するタイプではないのかもしれません。

『MARAGING STEEL』という文字があったので、マレージング鋼が使われているのが分かりました。
最近は少しずつ増えてきたように思います。
今のドライバーは、チタンがほぼ100%といっていいと思いますが、UTやFWなどもっと小さいヘッドになると、今でもいろいろな素材が使われているようです。
チタンは強度が高いので、ヘッドを大きくしても薄くすることができ、軽量化できるのが大きなメリットだと思いますが、UTやFWはそれほど大きさが求められていないので、チタンにする必要性はないのかもしれません。

ネックの長さはたっぷりありました。
珍しいです。
今のハイブリッドの中でも確実にロングですし、ショートネックのイメージが強いPINGから、このようなクラブがでるのが少し意外でした。
しかしロングネックは嫌いではなく、むしろ好きですし、これまでもいいクラブが多かったので、期待感が大きくなりました。
こうして見ているだけだと、PINGのクラブだと分からないな・・・。と思いました。
ネックに調整機能は搭載されていませんでした。
ドライバーにはあったのですが、ハイブリッドには必要ないということなのかもしれません。
テーラーメイドなどはドライバーに限らず、FWやUTにも調整機能が搭載されていますが、こういったところはメーカーの考え方の違いなのかもしれません。
調整機能を必要とされている方には、物足りないところかもしれませんが、私はシンプルでいいな・・・。と思いました。

セミシャローバックタイプといっていいでしょうか?
最近はディープ系も多くなりましたが、この形もよく見かけます。
ドライバーの流れに沿っているような形状です。

とてもいい顔をしていました。
最近はオフセットが強く利いていてアゴがでているUTが多いように思うのですが、このクラブは違いました。
昔ながらのオーソドックスな顔です。
ヘッドも小振りで、いい感じです。
この顔も、これまでのPINGのイメージとはちょっと違うように見えたのですが、いい感じで変わってきているので好感がもてました。
艶消しなのもいいです。
これなら天候に左右されず落ち着いて構えることができそうです。

クラウンの突起もありました。
先日試打したドライバーと比べるとシンプルです。
ヘッドの大きさによって変えているのでしょうか?
この突起があることによって、どれだけいい結果が得られるのか、はっきりとした数値で知りたいな・・・。と思いました。

フェース面のスコアラインはきちんと『溝』になっていて、凹凸がありました。
最近はフラットな物も多いですが、このクラブは違いました。

装着されているグリップはベルベットタイプで、とても良いです。
この独特のしっとり感がたまりません。
他のグリップと比べても比較的安価で、量販店などでも購入しやすいのもいいです。
量販店で、このグリップを置いていない店はおそらく無いと思います。
それくらい、ポピュラーなグリップです。
グリップは消耗品なので、常に交換のことを考えておかなくてはなりません。

素振りをしてみても、なかなかいい感じでした。
ハードなタイプではありませんが、タイミングも取りやすく、頼りない感じはしませんでした。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
奇をてらったところが全く無く、オーソドックスでした。
独特の『静寂感』といったらいいでしょうか?
すごく落ち着いて構えることができました。
そこに邪念は無く、集中して構えることができました。
クセの無い、いい顔をしているということもありますし、適度な大きさというのもすごくポイントが高いです。
ボールとの大きさの対比も良くて、バランスが取れていました。
大味な感じは全くありませんでした。
最近のハイブリッド(UT)の中では小顔なほうだと思います。
少しボールが大きく見えたのでイメージが、より鮮明に浮かんできました。
球は適度にあがってくれそうですが、左へ引っかけそうな感じがしなかったのも好感がもてました。
クラウンの突起も、全くといっていいほど気になりませんでした。
試打を開始しました。

『打感』は良いです。
すごくソフトという感じではないのですが、どっしりというよりは、ややライトなフィーリングでした。
球の抵抗感をあまり感じませんでした。
弾き感がありました。

『音』は小気味いい金属音でした。
高すぎず大きすぎず好感のもてる音です。
金属系クラブの見本となるような、いい音だと思いました。
フィニッシュまで気持ち良く振り切ることができました。

球のあがりやすさも、いい感じでした。
見た目シュッとしていてカッコいいので、難しそうと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に打ってみると見た目の印象以上にあがりやすいクラブだと思いました。
ソールにある大きなウェイトがよく効いているのかもしれません。
タフな印象はありませんでした。
このハイブリッドはロフトが17度ということで、FWでいえば今はバフィ(4W)が殆どないので、クリーク(5W)に相当するでしょうか?
私は昔からバフィは16度、クリークは18度というイメージをもっているのですが、このクラブはクリークに近い印象をもちました。
クリークのあがりやすさを、そのままこのクラブで体感できました。
高弾道でしっかりとキャリーを出して運んでいけるクラブです。
FWよりもUTが得意な方には、とても魅力的な性能をもったクラブといっていいように思います。
ただ、普段からクリーク(5W)を愛用しておられる方の中には、少しあがりづらく感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
使い慣れているクリークのほうがあがりやすいかもしれません。
今のあがりやすい5Wと比べると、少しタフに感じられるかもしれません。
アイアンならば2番になると思います。
さすがに今は2番アイアンを見かけるのは難しいと思うので、アイアンを多く使っておられる方にとって魅力的なクラブといえるのではないでしょうか?
2番アイアンよりは、はるかにあがりやすくて易しいクラブなのは間違いありません。
ロングアイアンの代わりにUTを使いたい・・・。という方には、とても親しみやすいクラブといえるのではないでしょうか?
今回試打したのはロフトが立ったモデルですが、当然ながら違う番手のクラブもあると思いますし、そういったクラブではもっと親しみやすさが増すと思います。
17~18度くらいはFWを考えておられる方も多いと思いますが、意外とこれくらいのロフトのUTも掘り出し物がたくさんあるように思います。
タフさ全開のクラブではありませんが、ヒッター向けのクラブであることは間違いないと思います。

『安定性』は、なかなかいい感じでした。
小振りでいい顔をしていますが、気難しさのようなものはありませんでした。
むしろ穏やかといいますか、大らかな性格をしているな・・・。と思いました。
絶対に曲がらない、曲げるのが難しいというクラブではありませんが、普通に振り抜いていく限り、大きなミスにはつながりにくい印象をもちました。
クセの無い顔をしているからなのか、球を拾うタイミングも揃いやすく、安定しているな・・・。と思いました。
シビアさは全く感じず、直進性も高さを感じました。
この大きさのハイブリッドの中では、かなり安定性に長けていると思います。

『飛距離性能』も優れていました。
弾きが良くて初速が速く、弾道の高さが印象に残りました。
ゴチャゴチャした感じはなく、むしろシンプルな感じがしますが、見えないところにも飛ばす為の工夫がたくさんされているのではないでしょうか?
この飛びを見て、先ほど見た『MARAGING STEEL』のことを思い出しました。
マレージング鋼を使っているのも、この飛距離性能につながっているのかもしれません。
最近のウッド系クラブはフェース面に色々な工夫がされている物が多く、おそらくこのクラブもそうだと思いますが、それ以外の部分でもマレージング鋼が活きているのかな?と思いました。
もしそうだとしたら、これからは再びマレージング鋼が脚光を浴びることもあるかもしれません。
もう既に浴びているのかもしれませんが・・・。
飛距離性能は優れていますが、飛ぶときはよく飛ぶけどミスしたら大きく距離をロスするという『一発の飛びタイプ』ではなく、安定して飛ばしていける『安定型』だと思いました。
反発エリアの広さがそうさせているのかもしれません。

『操作性』は普通でした。
顔がいいので色々と細工をしてみたくなりましたし、実際に左右に曲げるのも難しくはなかったのですが、できればあまり細工をせずに自然に振り抜いていきたい感じがしました。
適度な小顔ということもありますし、私がフッカーということもあると思いますが、『スライス』『フック』でいえば、私の場合はフックのほうが自然な感じがしました。

PINGの今年のニューモデルG400は、ドライバーの印象がとても強いですが、このハイブリッドもいいクラブだな・・・。と思いました。
ドライバーとの流れもいいので、セットで使っていけそうです。
海外メーカーで、ハイブリッド(UT)がいいメーカーといえば、やはりタイトリスト・キャロウェイ・テーラーメイドの『御三家』が真っ先に浮かびますが、そこにピンも加わってきて『四天王』といいかもしれません。

かなりのハイテククラブだと思いましたが、そこに嫌味といいますか、変なクセのようなものが無かったところにも好感がもてました。
すぐにでも実戦投入できそうな感じがしました。

顔が良くてカッコいいクラブですが、尖った性格ではなく、むしろ穏やかで丸い性格をもったクラブだと思いました。
性能的にも、どこか一カ所だけ優れているのではなく、バランス良く高性能なところもいいです。

この番手(2番)でいい印象をもったので、次は違う番手でも試打してみたいと思いました。
私は今、ハイブリッドを買い替える予定は無いのですが、もし購入するなら、このクラブも候補に入れたいと考えています。

今のPINGの充実振りが伺える、秀作ハイブリッドです。
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