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2017年08月16日
プロギア egg アイアン PC

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは PRGR egg アイアン PC の7番 です。

シャフトは エッグアイアンオリジナル シャフト です。
ロフトは25度、クラブ長さは38.25インチ、シャフトフレックスはM-37、クラブ総重量は340gです。

プロギアエッグシリーズのニューモデルです。
最近エッグシリーズは、暑い時期に出会うイメージがあるので、今年もそろそろだと思っていたのですが、今日出会うことができました。
ニューモデルに出会うときのワクワク感はたまりません。
試打をしていて、とても楽しい時間です。
実際に球を打つ前から既に楽しんでしまっています。
このニューモデルは、カラフルさはなく、落ち着いた感じのデザインになっていました。

エッグシリーズらしく、大型で丸っこい感じのアイアンです。
この丸っこさがエッグという名前の由来なのでしょうか?

彫りの深さも充分過ぎるほどあります。
エッグらしい特徴です。
普通のポケキャビタイプのアイアンとは比べものにならないほどの大きさがあります。
よく見てみると、アンダーカットがありました。

トップラインはやや厚めですが、それほど気にならない感じがしました。

エッグらしい、かなりのワイドソールです。
これは初期の頃から変わっていません。
初めて見たときは驚きましたが、今ではすっかり見慣れました。
このソール幅を見ていると、アイアンというよりはユーティリティのほうが近いのではないか?と思えてくるのですが、ユーティリティという名前はありませんでした。
アイアンとユーティリティの線引きも難しいのかもしれません。

ネックは短いです。
かなり『頭でっかち』に見えます。
これもeggシリーズの特徴といいますか、個性といっていいように思います。

フェース面にミーリングはありませんでした。
見慣れた感じのフェース面です。
ピカピカに磨き上げられているというよりは、少し粗仕上げのような感じでした。

オリジナルグリップはちょっと変わったタイプでした。
色々な工夫が見られ、機能性を感じさせるグリップです。
このグリップのパターンにも、メーカーの深い研究があるのではないでしょうか?

素振りをしてみた感じはまずまずでした。
それほど重量感はないですが、難しく感じることはありませんでした。
エッグシリーズらしい振り感だと思いました。
カーボンシャフトが装着されているということもあり、私はアイアンというよりはユーティリティに近い感覚をもちました。

ボールを前にして構えてみると、バックフェースの膨らみがちょっと見えたので、エッグらしいな・・・。と思いました。
私は無いほうが好きなのですが、これもエッグではお馴染みといいますか、予想はしていました。
ただ、初期の頃のモデルよりも、格段に構えやすくなったような感じがします。
初期のモデルはもっと膨らみが見えていましたし、グースもきつかったように思います。
このクラブもグースは多少効いていますが、それが極端ではなくシュッとしているところが気に入りました。
バックフェースの膨らみが見えますが、『前の部分(フェース寄り)』は、いい感じでした。
『後ろ(バックフェースの膨らみ)』を見るのではなく、『前(フェース寄り)』を見ていこう・・・。と思いました。
構えながら、だんだんとバックフェースの存在を消していました。
試打を開始しました。

『打感』はしっかりといいますか、かなり硬く感じました。
普段慣れ親しんでいる軟鉄タイプとは大きく違ったフィーリングでした。
衝撃も強くて、少し残りました。
特に右手の中指に衝撃が残りました。
このままでは、それほど球数を打てないな・・・。と思いました。
もっと厚めにソールを使って滑らせる感じで打ったほうがいいように感じました。

球はとてもあがりやすいです。
エッグシリーズの長所といっていいところです。
極端にいえば、フェースがボールをコンタクトするだけで、自然とあげてくれる感じです。
『あげる為の技術』とか、『コンタクトの仕方』などはあまり考えず、『ただ当てるだけ』でボールが自然にあがっていく感じがしました。
今のボールは低スピン化が進んでボールがあがりにくくなった・・・。と感じておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、このクラブだとそれが解消されるのではないでしょうか?
ボールをあげる為の技術が、たくさん組み込まれているような気がします。
昔はプレイヤーがやっていたことを、今ではクラブがかなりカバーしてくれるように感じます。
細かな技術というよりは、より大胆に大きくズドーンと振っていく感じでちょうどいいのかもしれません。
プレイヤーの仕事が少なくなってきていると感じるのは私だけでしょうか?

『安定性』も高いです。
今のアイアンの中でもトップクラスといっていいほどの『高安定性』といいますか『ブレにくさ』がありました。
スイートエリアはかなり広く、スコアラインのあるところでヒットすれば、大きなミスにはなりにくいように感じました。
『横が広い』と感じました。

『飛距離性能』は、かなり優れていました。
もう完全に『7番アイアン』の範疇を超えています。
このクラブのソールに『7』の刻印があったので、『7番アイアン』という認識をもっていたのですが、実際に球を打ってみると、全く違う印象をもちました。
ユーティリティアイアンの4番くらいでしょうか?
それくらいよく飛びます。
球は浮きやすく、キャリーをしっかりと稼いでいくことができました。
『ガッツのある飛び』といったらいいでしょうか?
初速も速く、かなり弾く感じがしました。
今は『フェースに乗る』というよりは『バーンと強く弾く』感じのアイアンも増えてきましたが、ここまで強く感じたのは初めてです。
ウッド系に近いような弾き感がありました。
この弾きの良さも、高い飛距離性能の大きな要因なのではないでしょうか?
メーカーがとことん飛距離にこだわって開発しているように感じます。
こういった『とことんさ』といいますか、極端にできるところも、プロギアの大きな強みだと思います。
中途半端な感じはしません。
個性があり、その個性にはしっかりとした裏付けがあるように思います。

『操作性』という点では、なかなか大きく曲げられず苦戦してしまいました。
構えたときはアイアンに近い印象をもっていたので、もっと曲げられるかな?と思いましたが、クラブのもつ大らかさがどうしても勝ってしまいました。
オートマチックに、かなり真っ直ぐに近い感じで打っていきたいクラブだと思いました。
私は細工をして遊びたくなるので、この『大らかさ』はちょっと退屈といいますか、いい意味で『つまらない』感じもするのですが、それが長所でもあるのだと思います。
飛距離系のアイアンは高い安定性も同時に求められています。

エッグシリーズらしいところは充分感じられましたが、新たな工夫も充分見られました。
これまで色々なクラブに出会ってきて、デザインは少し変えているけど、中身は殆ど変わっていない・・・。と思えるメーカーのクラブはたくさんありました。
変えようが無いというところもあるのかもしれないですし、厳しいルールの中で、アイデアが枯渇してしまったのかな?と思えることもあります。

しかし、このPRGRのクラブは違いました。
明らかに違っていました。
その違いが『進化』ととらえていいのか、それとも単に『変化』ととらえていいのか、判断が分かれるところではありますが、今回は『進化』といっていいように思います。

一番大きく変わったのは、その『弾き感』『弾きの強さ』です。
打感もそうですし、球の弾き感が印象に強く残りました。
メーカーも、おそらくここに一番力を入れているのではないでしょうか?

落ち着いた感じのデザインですし、少し大人しい感じのニューモデルなのかな?と思っていましたが、全然そんなことはありませんでした。
すごく『主張』するクラブだと思いました。
言い換えれば、少し『アク』があるといってもいいのかもしれません。
ヒッタータイプの方には合いづらいような気もします。
確かによく飛びますが、少し感覚に合わない飛びのような気がします。
構えたときの感じは好感がもてて、いい変化だな・・・。と思いました。
ソール幅やネックの長さを見ていると、アイアンというよりはユーティリティに思えてくるのですが、実際に構えてみると、かなりアイアンに近い印象をもちました。
アイアンに近い構え感をもったユーティリティといった印象をもちました。
ここにも好感がもてました。
メーカーの工夫が感じられます。

対してあまり変わっていないな・・・。といいますか、しっかりと継承されているな・・・。と思ったところは、『あがりやすさ』と『高安定性』です。
かなりのイージー系で、オートマチックタイプのクラブです。
このクラブのもつイージーさに魅力を感じられる方も多いのではないでしょうか?
ソールには『7』の刻印がありますが、完全に『7番アイアン』の性能ではなく、『7番ユーティリティ』といったほうがいいのではないかな?という思いもありました。
今は多くの方がアイアンの数を少なくして、その分をFWやUTが占めるようになりました。
3番4番はもとより、5番や6番も抜いて『7番から』というセッティングも見かけることが多くなりました。
このクラブは、構えたときにはアイアンに近い感じもしましたが、実際に打ってみるとUTに近いといいますか、殆どUTといったほうがいいように感じました。
アイアンよりもFWやUTを好まれる方にも、合いやすいのではないでしょうか?

メーカーによってはブランド毎のコンセプトといいますか、性能などが曖昧な場合があったりしますが、PRGRははっきりしているのでいいと思いました。
最初からターゲットとなるゴルファーが明確で、そこにひたすら新しいアイデアと高い技術を注ぎ込んでいるように感じられます。
今年のモデルのRSドライバーはとても魅力的ですが、このエッグシリーズもプロギアのいいところがしっかり出ているな・・・。と思いました。
プロギアの他のモデルにも期待していきたいです。
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