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2017年07月23日
キャスコ ゼウス インパクト ドライバー

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャスコ ゼウス インパクト ドライバー です。

シャフトは オリジナルカーボンシャフト です。
ロフトは10.5度、クラブ長さは46.25インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は41g、トルクは5.2、バランスはD0、キックポイントは中調子、クラブ総重量は270g です。

久し振りに出会った、キャスコのニュードライバーです。
キャスコのドライバーを試打した経験はまだそれほど多くないのですが、白いヘッドはおそらく初めてではないでしょうか?
白ヘッドブームも一時期に比べ落ち着いた感がありますが、まだまだニーズは高いのだと思います。

ソールのヒール側にある、このウェイトがよく目立っていました。
何gなのかな?と思い近くで見てみましたが、数字は無くて『Hi-R』の文字がありました。
どういう意味なんだろう?と思いました。

ラージサイズですが、それほどシャロー感は強くありません。
むしろ、適度な厚みもあるように見えます。


バックフェースにある、この溝も目立っていました。
どのような効果が期待できるのでしょうか?
数を数えてみたら、25本ありました。

セミディープタイプのヘッドといっていいように思います。
最近では珍しいような気もします。
もっとシャロー系を予想していたので、意外でした。

ネックは、やや短めでした。
調整機能はありませんでした。
最近のニューモデルは、このようなタイプが多いように思います。

『Non Conforming』という文字があったので、非適合モデルなのだということが解りました。
ゴルフクラブはルールによって厳しく上限値が決められています。
それは反発係数であったり、大きさ(体積)や長さであったりします。
このドライバーは何が非適合なのか解りませんが、おそらく反発係数だろう・・・。と思いました。
最近は高反発モデルの人気も高まっているようです。
どうせ非適合なのであれば、反発係数だけでなく、ヘッドの大きさ(体積)であったり、長さなど複数の項目で非適合にするのもアリなのかな?と思いました。
私は競技に出場しているので適合モデルしか購入しませんが、競技でなくプライベートで楽しみたいという方は多いと思いますし、飛距離への追求はゴルファーである以上、永遠のテーマといえるのではないでしょうか?

ソールのデザインが、昔のパーシモンに似ているな・・・。と思いました。
ビスのようなものがありますし、ソールにバックルを付けているように見えます。
パーシモンとは全く別の素材であっても、懐かしさを感じました。

この『1』の表示も、パーシモンっぽいです。
パーシモンのようなデザインが、このクラブのコンセプトなのでしょうか?
『Zeusimpact』の文字も目立っています。
ゼウスとは、あのギリシャ神話に出てくるゼウスのことでしょうか?
もしそうだとしたら、どんなインパクトなのだろう?と期待感がこみあげてきました。

白くて光沢感のある顔です。
これまでも他のメーカーで見られたような気がします。
ヘッドが白いせいか少し大きく見えるな・・・。と思っていたら、店員さんが私の打席に来て、このドライバーは大きさがルール非適合なんですよ・・・。と教えてくれました。
それに加え、反発係数も非適合なのだと教えてくれました。
普通はひとつだけが多いように思うのですが、あえて2つ非適合にしているのは珍しいな・・・。と思いました。
そうであれば、長さも47インチ以上にしても面白いのではないかな?と思いましたが、ミート率などを考えると、このままのほうがいいのかもしれません。
いくらヘッドスピードが上がっても、ミスヒットが増えて肝心のボールスピードが落ちてしまうのでは意味がありません。

このクラウンマークは控えめな感じで好感がもてます。
こういった控えめなところは、日本メーカーのいいところといっていいのかもしれません。

オリジナルグリップにも、『Zeusimpact』の文字がありました。
適度な柔らかさがありながらも、滑りにくいタイプで好感がもてます。

素振りをしてみると、かなり軟らかくてキックポイントも感じにくく、難しいな・・・。と思いました。
なかなかコントロールできない感じがしました。
例えていうなら、ホースで水を撒くときは必ず先端部分を持ち狙いを定めますが、このドライバーの場合は先端部分ではなく、もっと手元側(蛇口側)をもつ感覚に似ているでしょうか?
ホース先が暴れてしまいます。
こういった場合にホースを暴れさせずに撒くには、水の流れ(勢い)を抑えるしかありません。
『適度なスピード』で振っていくしかない・・・。と思いました。
このクラブ(シャフト)にあったスピードを探っていきました。
こういったことは別に珍しいことではないのですが、今日は特にそれを強く感じました。
店員さんから、43くらいを上限に振ってくださいと言われました。
こういったことは昔もよく言われたな・・・。と思いました。
高反発モデルの人気が今よりも高く、ルールで規制される前です。

ボールを前にして構えてみると、かなりの『つかまえ顔』に見えました。
私には左に行くようにしか見えませんでした。
これは難しいぞ・・・。と緊張感が走りました。
どのように打っていいのかが解りませんでした。
呼吸も浅くなってしまいました。
スピードだけならまだ何とかなるのですが、これだけ左を向いていると、ミスのイメージしか浮かんできません。
頭の中がゴチャゴチャしてきました。
かなり苦手に感じましたが、どうしても対処しきれない感じだったので、まずは細工をせずにそのまま打っていこう・・・。と思いました。
もしフックが出ても、練習場なので大丈夫だ・・・。と自分に言い聞かせました。
試打を開始しました。

『打感」は硬めでした。
正直、あまり好きになれないフィーリングです。

『音』は、やや大きめなのですが、インパクトが緩むほどではありませんでした。
すごく透き通ったクリアな音というのではなく、表現が良くないかもしれませんが、少し雑な感じの音に聞こえてしまいました。

『球のあがりやすさ』という点では、結構しっかりしている感じがしました。
打つ前に予想していたよりも、高さが抑えられていました。
もっと高弾道系で浮く感じかな?と思っていたのですが、そうではありませんでした。
この意外さは、ある意味新鮮でした。
今はそれだけ高弾道系のドライバーが多いということなのかもしれません。

『安定性』という点では、高いと思いました。
私は安定してフックを打ってしまいました。
構えたときに感じたイメージ通りの軌道を描いていきました。
最初からずっとフックを打ってしまいました。
かなりつかまりがいいドライバーだと思いますが、私は左へのミスがとても嫌なので、合いづらい感じがしました。

『飛距離性能』は普通だと思いました。
長尺仕様ですし、高反発系なので、本来はもっと距離が稼げるのではないか?と思っていたのですが、それができない私の未熟さを痛感しました。
「43を上限に・・・。」と言われていたので、もっとゆっくりめで振っていったのですが、驚くような飛距離性能があるとは感じませんでした。
これまでも経験してきた他のメーカーのドライバーとあまり変わらないように感じました。
『ゼウスインパクト』を体感することができませんでした。
それよりも左へ大きく曲がってしまうので、そのロスも大きいと思いました。
高反発なのでヘッドスピードを抑えて打つよりは、適合モデルでヘッドの割れなどを気にせず、気持ち良く振り抜いていったほうが、私の場合は距離が稼げるな・・・。と思いました。

『操作性』という点では、難しいと思いました。
どうしてもフックばかりが出てしまいました。
大きく右に曲げてみようと思ったのですが、なかなか大きく曲げられませんでした。
何とか小さく右に曲げることはできました。
スライス『撲滅』とまではいきませんが、『抑制』ドライバーであることは間違いないと思います。

ルール非適合モデルは最近、よく見かけるようになりました。
最初から非適合として売られている物もあれば、流通した後で非適合という結果が出てメーカーが回収することもあります。
公式競技に出場しないのであれば、非適合モデルを使うのも、私はアリだと思っています。
クラブの安全性が担保されていればの話ですが・・・。

このドライバーは、かなり思い切った造りになっています。
他のメーカーではなかなかやらないようなこともやっています。
キャスコは最高のグローブメーカーとして有名ですが、クラブもドルフィンウェッジのように個性的なクラブがあり、人気も高いのだそうです。
色々なクラブを試打していると、あまり個性を感じないな・・・。と思うことはよくありますが、このような個性的なクラブは印象に残りやすいですし、いい刺激にもなります。

私では、このクラブのもつ魅力を最大限発揮するころができず、このクラブに申し訳ないな・・・。と思ったのですが、競技に出場しない方で、白いヘッドを好み球がつかまりやすくてルールを無視した飛びを体感したい方には、とても魅力的なドライバーといえるのではないでしょうか?
高反発モデルの『宿命』といっていいのか解りませんが、『ヘッドスピード規制』のようなものがあるので、速めの方にはお勧めはできません。
メーカーも、ある程度ユーザー層を絞っているのは間違いないと思います。
このニュードライバーは、私には会いづらい感じがしましたが、またこれからも素晴らしいクラブを発表して欲しいです。
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