Post
≪ブリヂストンゴルフ TOUR B X-CBP アイアン | HOME | DOCUS DCI701 TOUR アイアン≫
2017年07月12日
PR
ホンマ TOUR WORLD TW-U FORGED ユーティリティ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ホンマ TOUR WORLD TW-U FORGED ユーティリティ の3番 です。

シャフトは Dynamic gold AMT です。
ロフトは21度、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

久し振りに出会ったホンマのユーティリティです。
ホンマのユーティリティといえば、『鯱(しゃち)』という名器をすぐに思い出すのですが、それ以外にも色々なユーティリティを発表してきました。
最新モデルということで、期待がもてます。

シンプルなアイアン型ユーティリティです。
ユーティリティというよりは、普通の3番アイアンのような雰囲気もあります。
おそらく中空構造だと思うのですが、それをあまり感じさせないところいいな・・・。と思いました。
易しさを追求しながら、形が崩れていないところに好感を持てました。

このユーティリティの特徴は何といっても、バックフェースにある、この2つのウェイトです。
以前試打したユーティリティはひとつだけでした。
トゥ側とヒール側に配置しているということで、おそらく慣性モーメントを高める狙いがあるのだろう・・・。と思いました。

トゥ側

ヒール側
何gなのかな?と思い、近くでよく見てみたのですが、数字は表示されていませんでした。
専用の工具を使えば簡単に取り外せそうですが、色々な重さが用意されてはいないのかもしれません。

リーディングエッジは微妙に削られている感じがしました。
削られているというよりは、鋳造で最初から形作られているといったほうが正しいかもしれません。

ソール幅はワイドですが、アイアン型ユーティリティとして考えると、それほど広くないほうだと思います。
これがもし3番アイアンだったら、かなりのワイドソールということになるのですが、こういったところがアイアンとユーティリティの大きな違いのひとつといえるような気がします。

ネックの長さは普通でした。
もっとショートタイプを予想していましたが、適度な長さがありました。
アイアン型ユーティリティは、いわゆる『頭でっかち』タイプが多いように思いますが、このクラブはアイアンの雰囲気も醸し出しています。
できる限り、アイアンに近い感じで作っていこう・・・。というメーカーの狙いがあるのではないかな?と思いました。

フェース面にミーリングはありませんでした。
ごく普通のフェース面です。

トップラインはちょっとだけ厚く見えましたが、気になるほどではありません。
丸みを抑えてシャープな感じがするので、イメージも出しやすいだろう・・・。と思いました。

オリジナルグリップは、結構しっかり感のあるタイプです。
私が好むツアーベルベットタイプではありませんが、こういうタイプを好まれる方も多いのではないでしょうか?
繊細なフィーリングというよりは、どちらかというと、やや大胆に打っていきたい感じがしました。

ボールを前にして構えてみると、好感がもてましたし、珍しいな・・・。と思いました。
どこが珍しいのかといいますと、かなりの『小顔』です。
普通の3番アイアンと比べても、小顔なほうだと思います。
これが珍しいといいますか、意外でした。
もっと大顔でボテッとした感じなのかと思っていましたが、全く違いました。
適度に小顔でシュッとしていました。
これはいいな・・・。と思いました。
ここまで小顔なのは、アイアン型ユーティリティとしては初めてではないでしょうか?
これまで出会ってきた多くのアイアン型ユーティリティの短所として、大顔で構えづらい・イメージが出しづらい・・・。というのがあります。
なので、あえてアイアン型ユーティリティではなく、普通のユーティリティを使ったほうがいいと思えることも多いのですが、このクラブはとてもいいです。
アイアン好きの私も、この構え感は親しみがもてました。
グースの利きも目立ってはいますが、小顔がそれを上手くカバーしているように見えました。
ロフトの立ったアイアンは元々球がつかまりにくい傾向があるので、これくらいグースが利いていたほうがいいのかな?と思いました。
できれば私はもっとグースが弱いほうがいいな・・・。と思うのですが、このクラブから嫌な感じは全く伝わってきませんでした。
普段、ラージサイズやセミラージサイズのアイアンを使っておられる方には、このクラブはとても小さく見えると思いますし、苦手意識が芽生えてしまうかもしれません。
大らかさも感じにくいかもしれません。
人によって、かなり好みが分かれるところだとは思いますが、私はとても好感がもてましたし、このクラブに対して、どんどん興味がもてるようになりました。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなかいい感じでした。
すごく柔らかいというよりは、ややしっかりした感じがしましたが、嫌な衝撃が手に残ることもありませんでした。
球の重さをズシリと感じることができました。
球の乗りがいいというよりは、少し跳ねる感じがしました。
中空独特のフィーリングだと思いました。

『球のあがりやすさ』という点では、かなりしっかりとしたといいますか、あがりやすさを最優先して作られてはいないと思います。
あくまでもアイアンが好きで、『アイアンの延長』として使っていきたい方の為のユーティリティといえるのではないでしょうか?
最近は3番アイアンを全く見なくなりましたし、アイアンセットを5番あるいは6番から・・・。という方も多くいらっしゃいます。
そういった方には合いづらいかもしれません。
今はアイアンのロフトが立っていて『スタンディングロフト化』が進んでいますが、そういうアイアンを好まれる方にも合いづらいところがあるかもしれません。
『ノーマルロフト』のアイアンを愛用し、『ロフトピッチ』を大切にしておられる方の為のUTといえるのではないでしょうか?
3番アイアンで球があがりやすくなるように設計されているとは思うのですが、ある程度のHSが無いと、球は浮ききらないような気もします。
高~い弾道というよりは、『ライナー系』で充分。と思っておられる方には、意外と打ちやすいのではないでしょうか?

『安定性』という点では、今のイージー系アイアン型ユーティリティと比べると、明らかに性格の違うクラブだと思いました。
適度な大きさで、ラインも出しやすいです。
ラージサイズのユーティリティのような、右にプッシュする感じはなく、球はしっかりつかまってくれました。
スイートエリアが広くて大らかなタイプではないですが、この易しすぎないところがまた魅力なのかもしれません。

『飛距離性能』という点では、普通だと思いました。
特別飛距離性能が秀でているという感じはしなかったのですが、『らしい飛び』だと思いました。
『らしい飛び』というのは、『3番アイアン』あるいは『アイアン型UTの3番』らしい飛びということです。
飛びすぎず、ラインも出しやすいので、狙って行きやすい感じがします。
飛びよりも、アイアン本来の役目である『狙う』ということを目指して作られたクラブといえるのではないでしょうか?

『操作性』は、いい感じです。
最初構えたときに球がつかまりやすそうだな・・・。と思ったのですが、実際に打ってみても、その通りでした。
右にも曲げられましたが、プッシュする感じがなかったので、安心して曲げていくことができました。
曲がりにも『意図した曲がり』と『意図しない曲がり』があると思うのですが、このクラブは意図した曲がりを打ちやすいのがいいです。
『適度な大きさ』のメリットを充分感じました。

私はアイアンやウェッジ系のクラブが好きなのですが、アイアン型UTはなかなかいいのが無いな・・・。と昔から思っていました。
しかし、タイトリストのUTやスリクソンのUTなど、ここ数年親しみのもてる物も増えてきました。

アイアン型UTなのだから、アイアンの感覚で構えられる物が欲しいとずっと思っていました。
全体的な形は確かにアイアンに近いけど、実際に構えてみると、全く違うタイプだったということも多くありました。
それは今でもありますが、アイアンに近いタイプも増えてきたので、嬉しく思っています。

ユーティリティに対する考え方は『アイアンの延長』としてとらえているのか、それとも『ウッドの短い番』としてとらえているのかで、求めるクラブは違ってくると思います。
私は『アイアンの延長』としてとらえているので、こういうアイアンと同じ感覚で構えられるUTには魅力を感じます。

中空タイプなのは間違いないと思いますが、ボテッとした腫れぼったいタイプではなく、キュッとしまった感じがするのもいいな・・・。と思いました。
構えたときだけでなく、全体的な雰囲気もアイアンに近いものがありました。

以前試打したUTよりも、私は断然こちらのほうが気に入りました。
クラブとしての中途半端さは無く、強い個性を発揮していました。
幅広い層に対応しやすいタイプだとは正直思いませんが、こういう適度な大きさで構えやすいアイアン型UTを待っていた・・・。という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

ホンマから、このようなUTが発売されるとは思いませんでしたが、メーカーの本気度が伺えますし、とても好感がもてました。
今日は練習場でしたが、次は是非コースで試してみたいと思いました。
コメント