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2017年05月17日
アキラプロダクツ PROTOTYPE H-858 ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは アキラプロダクツ PROTOTYPE H-858 ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは元調子です。

アキラらしい、カッコいいウェッジです。
アキラのウェッジを試打した経験は、まだそれほど多くないのですが、とてもいい印象をもっています。
特にツアーウェッジの印象は強いです。
オーソドックスなタイプで、スピン性能がピカイチでした。
このウェッジには『PROTOTYPE』という名前がついていますが、完全なプロ支給モデルなのでしょうか?

シンプルな形状です。
贅肉のない、鍛え抜かれた感じのウェッジです。
今はゴルフクラブにも『ファットタイプ』といったら表現が良くないかもしれませんが、色々なパーツが付け加えられて全体的に大きく膨らんでいるものがあります。
このウェッジはそれらとは相反する、『アスリート体型』といいますか、充分トレーニングを積んで絞り込んだ感じに見えます。
色々な場面でも、機敏に反応してくれそうです。

トップラインの厚さは標準的でした。
薄いということはありませんでした。

ソール幅も、ノーマルな感じです。




しかし、その形状が独特です。
見たことがありません。
今は各メーカー、ウェッジのソールには色々な工夫をしていますが、このアキラのウェッジも、かなり研究がされているようです。
個性的なソール形状です。
この形状を一目見て、ソールの滑りが良さそうだな・・・。と思いました。
芝の抵抗に負けず、スーッと滑ってくれそうです。
トゥ側とヒール側が大きく削り込まれていると見るか、真ん中付近を少し突起させて平らにしていると見るかは、人によって違いがあるかもしれませんが、こうすることの意味はとても大きいように思います。

ネックの長さも、しっかりとありました。
ウェッジでは標準的といっていいと思います。
ショートネックタイプよりも、このようにしっかりとした長さがあるほうが好きです。

リーディングエッジは綺麗に削られているのが、一目見て分かりました。
ソールの滑りだけでなく、抜けの良さにもこだわっているようです。
リーディングエッジも、削り方によっては、草を切るイメージが出せない物もありますが、このウェッジは違っていました。
鋭利な感じがしたので、ボール手前の草もしっかりと切ってくれそうな感じがしました。
『抜ける』『滑る』というイメージに加え、『切る』というイメージが欲しいと、私はいつも思っています。
状況に合わせて色々と対応してくれるウェッジはとても頼もしく感じます。

トレーリングエッジも削り込まれていました。
バンスも、結構利いている感じがします。

フェース面には、とても細かなミーリングのようなものがありました。
かなり細かいので、近くでよく見ないと分からないほどです。
フェース面を指で触ってみたのですが、ザラザラ感がありました。
これなら、ボールに強い摩擦が掛かるだろうな・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみると、とてもいい感じでした。
オーソドックスな顔で、構えやすいです。
ヘッドの据わりもいいな・・・。と思いました。
ソール(特にヒール部分)が出っ張った感じがしなかったので、上手く抜いていけそうに感じられました。
ヒール側が絞り込まれているので、締まったイメージが出せますし、フェースの開閉も易しそうです。
昔からよく見られたティアドロップ型といっていいと思います。
懐かしいな・・・。と思いました。
グースはちょっとだけ利いていますが、これくらいであれば球を拾いやすそうだな・・・。と思いました。
色々なウェッジを試打していると、あくまでも私の感覚なのですが、『順回転(オーバースピン)』をイメージしやすいものと、逆に『逆回転(バックスピン)』をイメージしやすいものに分かれます。
このウェッジは逆回転をイメージできました。
『斜め(カット)』のイメージも出せました。

フェースを開いて構えてみたのですが、いい感じでした。
ロブ系のショットも易しそうです。
ボールがほぼ真上に飛び出すイメージも出てきました。
色々なショットで遊べそうなウェッジだな・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで良いです。
『乗っかり感』もありました。
軟鉄の特長が充分出ています。

『スピン性能』は、とても高いです。
以前試打したアキラのウェッジのイメージが強く残っているので、このウェッジにも期待していましたが、期待通りでした。
今日は打席ではなく、アプローチグリーンで試してみたのですが、ボールに意思があるようにキュキュッと止まりました。
今日のグリーンは多少柔らかめではあったのですが、それを差し引いてもスピン性能は高いと思いました。

元々アキラのウェッジはハイスピンのイメージが強いのですが、このウェッジはさらに磨きがかかった感じがします。
ボールがフェース面を滑るのではなく、しっかりと乗ってくれるので、微妙な感じが出しやすいです。
フェース面側から言えば、『食いつき』がいいウェッジといえます。
ボールへの食いつきがいいので、『押して』止めることができます。
押していけるので、余計スピンが掛かります。
その『正のスパイラル』があるように感じました。

球も拾いやすくて、いい感じです。
出球の高さのイメージも合いやすいです。
アプローチグリーン周りのラフといいますか、雑草を鋭く刈り込んでくれました。

奇をてらったところがなく王道をいっているので、ラインも出しやすいです。
寛容さ重視のウェッジではないと思いますが、普通に打っている限り、大きな失敗にはつながりにくいだろう・・・。と思いました。
この安定感は、あの独特なソール形状が大きく関係しているような気がします。

距離感もすごく合いやすいです。
初対面とは思えないほど、息がバッチリ合いました。
普通のショットでのナイスショットもそうですし、アプローチでの『ナイス寄せ』も、プレイヤーとクラブとの共同作業だと思うのですが、今日はそれを強く感じました。
途中から、クラブ主体にして、任せる感じで打っていきました。
こちらはイメージをクラブに伝えるだけで、あとはクラブがいい仕事をしてくれる感じでした。
目標の円に球を運びながら、「グッジョブ」と呟いていました。

『操作性』もとても高いです。
フェースの開閉を使って、色々な球で遊ぶことができました。
草の抵抗を上手く『いなして』くれました。
ロブ系のショットも易しくできました。
球の勢いを殺したフワッとした球も打てました。
アプローチはSW一本でほとんどやっている・・・。という方もたくさんいらっしゃると思います。
そういう方をこれまでもたくさんお見かけしました。
私は状況に応じてクラブを変えるタイプですが、SW一本でなるべく対応していきたい・・・。という方には、このウェッジのような操作性の高いタイプは魅力的といえるのではないでしょうか?

すごく実戦的なクラブだな・・・。と思いました。
何度も何度も実践を繰り返してデータを蓄積し、工夫に工夫を重ねて作られたウェッジなのだと思います。

『PROTOTYPE』という名前が付いていますし、本格的な感じがしますが、実際に使ってみると、とても易しく感じる部分もあるので、敬遠すべきではないと思います。
強いグースタイプやラージサイズのウェッジを好まれる方には合いづらいところがあるかもしれませんが、オーソドックスなタイプを好まれる方には試していただきたいと思いました。
国内外に、ウェッジで有名なメーカーはたくさんあります。
そのメーカーと比べると、アキラはそれほど有名とはいえないかもしれません。
しかし、いいクラブを造るメーカーだと私は思っています。

アプローチの練習は私の一番好きなメニューですし、いいクラブに出会えたときは、楽しさが倍増します。
今日は、途中から試打ということを忘れ、ずっと実戦モードで練習していました。
『気持ちの入り』が違っていました。
カッコいいウェッジですが、敷居が高いとは感じなかったですし、親しみやすさのある実戦向きなウェッジです。
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