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2017年03月15日
キャスコ ドルフィン アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブはキャスコ ドルフィン アイアン の7番 です。

シャフトは DP-151 です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはR、シャフト重量は53g、キックポイントは中調子、バランスはC8、クラブ総重量は375gです。

久し振りに出会った、キャスコのアイアンです。
キャスコはグローブがあまりにも有名ですが、それ以外にもドライバーなど素晴らしいクラブを世に送り出しています。
他のメーカーとは一線を画した、個性的なクラブが多いように思います。
このアイアンは番手を表す数字『7』の横に、『30』という数字がありました。
おそらく、これはロフトのことだと思います。
以前も書きましたが、アイアンにもロフト表示されるといいと思っていました。
なかなか出会うことができませんでしたが、こうして実物を見ると、いいな・・・。と思いました。
O番アイアンで何ヤード飛ばすというのではなく、ロフトO度のアイアンで何ヤード飛ばすというように、『リアル』を知ったほうがいいと思います。
番手の距離ではなく、ロフトの距離のほうが、いい目安になると思っています。

このアイアンを一目見たときに一瞬、ドルフィンウェッジのニューモデルかな?と思いました。
それだけ形が似ていましたし、ドルフィンウェッジのインパクトが強いのだと思います。
サイズもかなり大きく見えました。
ラージサイズのアイアンはたくさんありますが、ここまで大きく感じたのは最近では無いように思います。

かなり彫りの深いポケットキャビティです。
この深さは、今では『標準』といえるのかもしれません。

彫りの深さよりも、この波打つようなソールに目が行きました。
このような形状は初めてです。
ドルフィンウェッジは『フィン』のようなものがありましたが、アイアンにも同じような工夫がされているのでしょうか?
他のメーカーには無い『個性』といえますが、個性以上に『異質』な感じもしました。
しかし、おそらく大きな効果が期待できるのだと思います。

トップラインは厚めでした。

ソール幅はワイドでしたが、極端なワイドではありませんでした。
それよりも、この波のような形状が目立っています。
中央部分を凹ませて、トゥとヒールを大きくしています。
こうすることで、より『慣性モーメント』が大きくなるのでしょうか?

ネックの長さはノーマルな感じでした。
これまではこういうタイプだと、かなりのショートネックが多かったように思うのですが、このアイアンはしっかりとした長さが確保されていたので、好感がもてました。

フェース面にミーリングはありませんでした。

このオリジナルグリップはソフトなフィーリングで好感がもてました。

素振りをしてみると、かなり軽く感じました。
今はアイアンの重量も軽めの物が多くなったように思いますが、それでもこのアイアンの軽さは際立っていました。
最初はレディス用なのかな?と思いましたが、そうではありませんでした。
この軽量感とラージサイズ・形状などから、メーカーがターゲットにしている層が浮かんできました。

ボールを前にして構えてみると、構えづらい感じがしました。
正直違和感がありました。
ヘッドの大きさもそうですし、これまであまり見たことのないような形状に、イメージが出せず、どのように打っていいのかが分かりませんでした。
救いはグースがきつすぎないことでした。
セミグースタイプといっていいと思います。
構えづらいので、完全に『アウェー』気分で構えていました。
いつもよりも注意深く、慎重に打っていかなくてはいけない・・・。と思いました。
頭の中がゴチャゴチャしていました。
試打を開始しました。

『打感』は正直、馴染めませんでした。
これまであまり経験したことがないようなフィーリングでした。
何と言っていいのか分かりませんが、インパクトのときの衝撃が残る感じがしました。
『激しいタイプの打感』といったらいいでしょうか?
おとなしい感じはしませんでした。

球はとてもあがりやすいです。
フェースのどこに当たっても上げてくれるような易しさがありました。
メーカーもあえてダフって打つことを想定しているのでしょうか?
ソールの滑りもよく、はらう感じのインパクトが合っているように思いました。

『安定性』も、かなり高いです。
これまで安定性の高いアイアンをたくさん試打してきましたが、それらの中でも、おそらくトップクラスといっていいと思います。
かなりの高安定性で、寛容さがあると思いました。
フェース面の全てといったら大袈裟になるかもしれませんが、かなり広くフェース面を使っていけるアイアンだと思いました。
『点』ではなく、『面』で打っていけるタイプのアイアンです。

『飛距離性能』は、なかなか高いと思いました。
飛距離をもっと出すには、重量感が足りないと思いましたが、この軽量感を好まれる方も多いのではないでしょうか?
もうちょっと『出球の勢い』があってもいいのかな?と思いました。

『操作性』は、あまり秀でていません。
操るタイプのアイアンではないと思いました。
それだけ安定性が勝っているのだと思います。
大きく曲げようと思いましたが、なかなか上手くいきませんでした。
『曲げにくい』アイアンといっていいと思います。

かなり個性的で面白いアイアンだと思いました。
他のメーカーには見られない個性があり、楽しめました。

私の好みとは違う部分もあって、馴染めないところがあったのですが、メーカーもそうですし、クラブも『個性』が大切だと思っているので、こういうクラブに出会うと嬉しくなります。
こういった革新的なクラブが登場することにより、また新たなトレンドが生まれるように思います。

設計自由度の低いアイアンは、ドライバーなどと比べ、それほど大きな変化は見られづらいですが、このアイアンの個性はいい刺激になるだろうと思いました。

これからもキャスコのクラブには期待していきたいです。
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