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2017年01月29日
ミステリー 211MF ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ミステリー 211MF ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは52度、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子 です。

初めて手にする、ミステリーのウェッジです。
これまでドライバーやFW・アイアンは試打したことがあるのですが、ウェッジは初めてです。
ミステリーのクラブにはいい印象をもっているので、こうして手にすることができて、とても嬉しく思いました。
ワクワクしてきました。

オーソドックスなタイプのウェッジです。
正統派といっていいカッコ良さがあります。
最近では少なくなった黒染めが、さらに興味を引きます。
この何とも言えない、風合いといいますか質感がたまりません。
今はメッキタイプが圧倒的に多いですが、改めてこのような黒いヘッドの良さを感じました。
艶消しタイプで、いい雰囲気があります。

ワイドソールです。
ソールが広いので、一瞬SWかと思いましたが、AWだということを再確認しました。
今はウェッジも、ワイドソール化が進んでいるように思いますが、SWはともかく、AWでここまで広いのは珍しいです。
とはいっても極端な広さではなく、許容範囲内の広さです。
何の違和感もありません。
トゥからヒールにかけて、テーパーになっているのではなく、ストレートに近いタイプです。
フェースの開閉を抑えて打っていきたい方には、好感をもちやすい形状といえるのかもしれません。

ネックの長さはしっかりとありました。
ウェッジにはネックの長さをしっかりとキープして欲しいと思っているのですが、このウェッジの長さは好感がもてました。
フルショットはともかく、ウェッジは中途半端な距離を打たなければならないことも多いので、そういったときにもグリーンをしっかりキャッチして欲しいと思っています。
そういう時には、ある程度の重心の高さがあったほうが有利だと思います。
途中からスピンがほどけてグリーン奥にこぼれてしまったら、難しいアプローチが残ってしまいます。
特に最近のボールは低スピン傾向にあるので、ウェッジのハイスピン性能が求められている時代だと思います。
角溝が禁止になったので、各メーカーの知恵や技術のみせどころだと思います。

ホーゼルには『MADE IN JAPAN』の文字がありました。
とても控えめな感じでオシャレです。
高品質でありながら、主張し過ぎない感じがして、より好感度が増しました。
この何とも言えない『枯れた感じ』というのでしょうか?
使い減りするのではなく、使っていけばいくほど、いい味が出そうだな・・・。と思いました。

トップラインの厚さは標準的といっていいと思います。
少しだけトゥ側のほうが、ヒール側よりも広くなっているように見えました。
パッと見て分かるくらいなので、ノギスで正確に測ったら数値としてはっきり表れると思います。
この幅の違いにも、緻密な計算がされているのでしょうか?
何といいますか、『手作り感』があっていいな・・・。と思いました。
『ハンドメイドの温もり』のようなものを感じました。

トゥ側にある『A』の文字が存在感を放っていました。
ちょっと面白いところにあるな・・・。と思いましたが、コースでバッグから抜いて使うときも、間違えないで使えそうです。
コースでこのウェッジを使うときは、どんな感じなんだろう?とワクワクしてきました。
使っているところを想像するだけで、笑みがこぼれてしまいます。

リーディングエッジが削られていました。
結構はっきりと削られているので、すぐに分かりました。
まるで何年も使い込んできたような、削りです。
抜けも良さそうです。
こういった工夫をみると、やはり今のクラブなんだな・・・。と思いました。
昔のウェッジと、今のウェッジでは、ソール形状もそうですし、こういった工夫の有り無しが大きく違っています。

フェース面にミーリングはありませんでしたが、とても光沢感があって、珍しいと思いました。
ザラザラ感のあるウェッジはこれまでも見てきましたが、このウェッジはザラザラ感というよりはつるつる感に近い感じでした。
とはいっても、エッジはしっかりと利いている感じがしました。
とても丁寧に、そして綺麗に仕上げられているな・・・。と思いました。
さすがはメイドインジャパンだと思いましたし、メーカーの本気度が伝わってきます。
フェース面にここまで光沢感のあるウェッジはとても珍しいです。
フェース面以外は『艶消し』な感じがあるのですが、フェース面は光沢感があります。
『黒ピカ』といっていいでしょうか?
メッキタイプで、光沢感があるのはまだ分かるのですが、黒染めでのこの光沢感はとても珍しいと思いました。
ちょっとタイプは違いますが、以前試打したOrionのウェッジを思い出しました。
ウェッジはまだまだ奥が深いな・・・。と思いました。
ルールの範囲内で、これからもどんどん性能があがってくれたら嬉しいです。

ボールを前にして構えた感じは、とてもいいです。
構えやすいです。
丸型というよりは、ティアドロップ型といったほうがいいように思います。
とてもいい顔をしています。
色々なイメージを出していけるのがいいです。
ストレートタイプなので、球を拾いやすそうですし、ラインも出しやすそうです。
グースネックタイプを好まれる方は、構えづらいところがあるかもしれません。
こうして構えていても、フェース面の光沢感がはっきりと分かりました。
コースに出て天気がいいとどうなるのかな?と思いましたが、黒染めなのでおそらくそれほど眩しくはないだろう・・・。と思いました。
ウェッジでは『つかまえにいく』というよりも、『逃がしていきたい』『カットめに入れたい』という思いのほうが圧倒的に強いので、このウェッジの構え感はとても好感がもてましたし、安心できました。

フェースの開きやすさは、なかなかいい感じでした。
このままソールを滑らせてボールを浮かして運ぶイメージが出せました。
バンスが邪魔する感じはありませんでした。
黒い色との対比で、白いボールが際立って見えました。
試打を開始しました。

『打感』は良いです。
ソフトな打感です。
『球の乗っかり』がいいので、コンタクト時間が長く感じられました。
インパクトの、その一瞬で色々なものが伝わりやすい感じがしました。
フェースは光沢感があるのですが、ボールが滑る感じはなく、しっかりと乗ってくれました。

スピン性能は高いです。
ボールにきめ細かなスピンが効いている感じ・・・。といったらいいでしょうか?
質の高い、安定した綺麗なスピンが掛かっている印象がありました。
『激スピン』という感じではなかったのですが、ボールがよく止まってくれました。
フルショットはもちろん、50Yや30Yのショットでも、ボールをしっかり止めてくれました。
カップに吸い込まれるイメージをもちやすいスピン感覚といった感じかな?と思いました。
スピンが安定しているので、掛かったり掛からなかったり・・・。といったことにはなりにくいように感じました。
このように感じるのも、この丁寧なフェース面の仕上げによるものなのかもしれません。

球も拾いやすくて、いい感じです。
出球の高さもバッチリ合いました。
フェース面に乗せて、スーッと運んでいける感じです。

『安定性』は、まずまずだと思いました。
フラットバックタイプですし、今のキャビティタイプのウェッジと比べると、それほど寛容さは無いのかもしれませんが、ラインも出しやすいですし、難しいと感じるところはありませんでした。
構えや振り抜きが、そのまま球の行方につながる感じがとてもいいな・・・。と思いました。

『飛距離性能』という点では、52度のアプローチエッジとしては、標準的といったところでしょうか?
距離を出すタイプではありませんが、距離感が合いやすいです。
この素晴らしいヘッドもそうですし、使い慣れたシャフトということもあるのだと思います。
メーカーによっては、ウェッジのロフトもバラバラになっていることもあるようで、表示ロフトと実際のロフトが合っていないことも少なくないようです。
ドライバーではよく見られることですが、よりシビアな場面で使うウェッジで、正確な距離感が要求されるウェッジで、バラバラなロフトピッチでは、セットとして使いづらいところがあるように思います。
このウェッジのロフトを計測してもらったのですが、きっちりと52度になっていました。
もし、多少のロフトの誤差があっても、軟鉄タイプであれば簡単に修正できますし、ライ角なども自分に合うように調整しやすいので、メリットは大きいと思います。
軟鉄はアイアンやウェッジには適した素材です。

『操作性』は高いです。
色々と細工をして遊ぶことができました。
微妙なニュアンスも出しやすく、飽きが来ません。
一球一球、別のターゲットを選んでカットで打ったり、被せ気味に打ったり、低く出したり高く打ってみたり・・・。と、違いを楽しむことができました。

練習場のマットの上で、ライがいいので、すごく易しく感じましたが、これがもし逆目のライだったりベアグランドだったら、どんな感じかな?と思いましたが、おそらくいい感じで対応してくれるだろう・・・。と思いました。
オートマチックタイプではなく、完全にマニュアルタイプですが、マニュアルタイプだからこそ、様々な場面に対応してくれるのだと思います。
安定したオートマチックタイプもいいですが、様々な場面で、こちらのニュアンスを強く入れていきたいときには、このようなマニュアルタイプのほうが『意思の疎通』ができるような気がします。
私はオートマチックタイプのウェッジをコースで使ったことが無いので詳しいことは分かりませんが、おそらく感想は変わらないと思います。
オートマチックタイプにはオートマチックタイプの、そしてマニュアルタイプにはマニュアルタイプの、それぞれの良さがあるのだと思います。

ミステリーはドライバーやFWのイメージがとても強いので、ウェッジはどうかな?と思うところがありましたが、とても気に入りました。
時間があれば、もっと楽しんでいたかったのですが、そうもいかなかったので、残念でした。
もっともっと、このクラブと会話していきたい・・・。と思いました。

『正確でない』クラブは世に溢れています。
カタログ通りのクラブは多くないというのが現状です。
もちろん、作り手としては正確に作っていて、『製造誤差』といえるほど小さな誤差ならばいいのですが、そうとはいえないほど大きな違いがあるクラブがあるのも事実です。
それは昔から変わっていません。
メーカーの『有名』『無名』は関係ありません。
もちろん、契約プロに渡すモデルはしっかりと製品管理されていると思いますが、一般的に売られているクラブはバラバラなことが多いようです。
見た目には分からなくても、厳密に計測してみると大きく違うことがあります。
数字は正直です。
もちろん、真面目に正確に作っているメーカーもあります。
クラブ(アイアンやウェッジ)を購入して、その数値がバラバラだったり、使いづらいと感じていても、先ほども書きましたが、軟鉄ならば微調整が簡単にできるので、お勧めしたいです。
ステンレスなど硬い素材では難しいと思います。
自分に合うクラブだからこそ、気持ち良く使っていけます。

ウェッジを選ぶにあたって、『グース』か『ストレート』か?ということはとても大きいことだと思います。
まずはネック形状で選ばれる方も多いと思います。
今はセミグースタイプが一番多いように思いますが、ストレートタイプもグースタイプも人気が高いです。

強いグースタイプを好まれる方には、あまりお勧めはできないのですが、ストレートタイプのウェッジを好まれ、新しいウェッジを相棒に迎え入れようかな?と思っておられる方には、是非試していただきたいと思いました。
セミグースタイプを好まれる方にも、好感をもたれやすいのではないかな?と思いました。
自分に合ったウェッジを使うこと。
そのクラブで楽しく練習できることが、『アプローチ名人』の第一歩といえるのではないでしょうか?

今日は、このウェッジのおかげで楽しい練習ができました。
購買意欲も強く刺激されました。
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