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2017年01月27日
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マスダゴルフ ファストマッスルアイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは マスダゴルフ ファストマッスルアイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、クラブ総重量は446g です。

惚れ惚れするほどカッコいい、マスダゴルフのアイアンです。
そのあまりの美しさに、一瞬時が止まったように感じました。
ゴルフクラブはボールを打つ為の道具ではありますが、改めて道具としてだけでなく、工芸品としての美しさを感じました。
いい目の保養ができているのだと思います。
目線を外せませんでした。
このような美しいクラブは、見ているほうも楽しいですが、作っている側の方も楽しいのではないかな?と思いました。
作り手にとって、製品は自分の分身といってもいいのかもしれません。
作り手のプライドが垣間見られるときもありますし、熱意が感じられるときもあります。
このアイアンにも、そのような熱いものが感じられました。

とてもシャープなアイアンです。
一口にマッスルバックアイアンといっても、今は色々なタイプがありますが、このアイアンはとてもシンプルでクラシカルなタイプです。
無駄なものが一切ないアイアンです。
ピカピカ光るミラー仕上げではなく、落ち着いた感じの仕上げになっているので、好感度がさらにあがりました。
『映える』アイアンだな・・・。と思いました。

適度に小顔なのもいいです。
今はラージサイズのアイアンがとても多いですが、ラージサイズはキャビティにするから易しさもアップするように感じます。
マッスルバックのような芯の小さいアイアンでは、サイズが大きくなりすぎると、かえって難しさが増すような気がします。
扱いづらくなりそうです。
そういった点で見ても、このアイアンは適正な大きさだと思います。

フラットバックタイプのアイアンです。
最近はマッスルバックも色々な工夫がされていて、キャビティに近い物もありますが、このアイアンはフラットバックタイプです。
まさに『マッスルの中のマッスル』といったところでしょうか?
メタボ体型ではなく、これ以上削るところはない、計量前のボクサーのような体型といったところかな?と思いました。

トップラインの厚さは普通でした。
特別薄いという感じはしませんでした。

ソール幅もノーマルな感じがしました。
しかし、今はワイドソール化が進んでいるので、今のアイアンの中では狭いほうだと思います。
ソール幅は『狭め』ですが、こうして見ていても、かなりシャープな印象を受けます。


最近のアイアンにしては珍しく、リーディングエッジにもトレーリングエッジにも削りが入っていません。
特にリーディングエッジは、今ではもう『常識』といえるほど、どのメーカーのアイアンも削られています。
抜けの良さを追求しているのだと思います。
しかし、このアイアンにはそれがありませんでした。
とはいっても、昔はこのようなアイアンばかりでした。
最初から削られているアイアンが登場したのは、まだつい最近のことのように思います。
今は最初から抜けが良くなるように・・・。など、様々な工夫がされていますが、昔は『使い込んでいって自分の型に合わせる』といった考え方がありました。
それだけ一つのアイアンを長く使っていたのだと思います。
しかし、今はそうではありません。
最初から使いやすくなっている代わりに、どんどん買い替えるような流れになっているのかもしれません。
ドライバーほどではないですが、アイアンにも流行というものがあるような気がします。
このアイアンは数年前のモデルなのかな?と思い、尋ねてみたのですが、最新モデルだという返事が返ってきました。
懐かしさを感じさせるニューモデルです。

ネックの長さは普通でした。
しっかりとした長さはキープされていますが、ロングネックというほどでありませんでした。
こういったところが、今のアイアンらしいところだな・・・。と思いました。
昔はロングネックが当たり前でした。
昔のアイアンと比べると、少し短いです。
研究が進んで、今のボールに合う、適正な長さにしてあるのではないでしょうか?

フェース面にミーリングはありませんでした。
ミーリングはありませんが、とてもシンプルで美しいフェース面です。
スコアラインの数と間隔も適正で美しいと思いました。
7番アイアンらしいスコアラインだと思いました。
『和の美しさ』といいますか、『日本顔』をしたアイアンだな・・・。と思いました。
今はメーカーによっては、スコアラインの間隔を狭くして数を増やしているアイアンもあります。
スコアラインの数も様々です。
スコアラインが多ければ多いほどいいというものでもないと思いますし、ルールによって制限されているので、限界があると思いますが、私はこのアイアンのスコアラインの間隔と数がちょうどいいように思いました。
こうして近くで見ていても、フェース面にボールを乗せるイメージが自然と湧いてきます。
強いスピンを掛けてボールのカバー(今はウレタンが殆ど)を擦って止めるというよりも、適度に押して止めるというイメージを出しやすいフェース面の仕上げだな・・・。と思いました。
コントロール性能の高さを予感させます。
バックフェースに充分な肉厚のあるアイアンだからこそ、そう感じられるのかもしれません。
バーンと弾くというよりは、しっかりの乗せるというイメージが出やすいアイアンだと思いました。

ボールを前にして構えてみると、思わず笑みが出てしまいました
目尻が下がりっぱなしでした。
極上の構え感です。
適度な小顔もちょうどいいので、ボールとの大きさのバランスもいいです。
自然にいいイメージが出てきました。
『和顔の美しさ』だな・・・。と思いました。
最近のアイアンらしく、少しネック周りにボリュームがありますが、特に気になることはありません。
私はもう少しネック周りが絞られているほうが好きなのですが、このままでも全く不満はありません。
むしろ、今はこのようなタイプのほうが受け入れられやすいのだと思います。
アイアンが大きすぎないので、ボールが大きく見えてきました。
イメージが色濃く浮かんできました。
試打を開始しました。

素晴らしい打感でした。
『柔らかさ』と『厚み感』の融合といったらいいでしょうか?
軟鉄マッスルバックやハーフキャビティなど、適度な厚みのあるアイアンがもつ、素晴らしい打感を味わうことができました。
これだからマッスルバックやハーフキャビティはやめられないんだよな・・・。と思いました。
適度な厚みがある分、伝わってくる情報量も多いような気がします。
薄めで弾くタイプのアイアンは、飛距離が出る物が多いですが、伝わってくるものが少ないような気がすることがあります。

『球のあがりやすさ』という点では、7番アイアンらしいところがありますが、今のアイアンの中では、結構タフなほうかもしれません。
ある程度のHSがないと、球はしっかりと浮いてはくれないのかもしれません。
最近はロフトが立っていても、それをカバーするには有り余るくらいの工夫がされているアイアンが多いですが、このアイアンにはそういったものは見られません。
ごくノーマルで自然な感じです。

『安定性』という点では、マッスルバックらしく、シビアなところがありました。
それほど寛容さを求めるタイプではないと思います。
しかし、こういった正直なタイプだからこそ、クラブから教わることも多いと思いますし、プレイヤー自身のスキルアップに役立つことがあると思います。
例えば、昨日はナイスショットが100球中50球しか打てなかったけど、今日は55球打てるようになろう・・・。明日はもっと多く打てるように確率を上げていこう・・・。といった具合に、モチベーションアップにもつながるような気がします。
自分ではミスをしたのが解っていて、ミスしたはずなのにボールは殆ど曲がらず真っ直ぐ飛んでいったり、少しダフったはずなのに、それをカバーしてくれたり・・・。といったことが、今のアイアンを試打していると感じることがあります。
そういったことが易しさにつながるのかもしれませんが、私はミスしたらそれを正直に伝えてくれるクラブが好きなので、昔からアイアンの好みは変わっていないような気がします。
なので、このアイアンの正直さには魅力を感じました。

『飛距離性能』は標準的だと思いますが、今のアイアンの中でははっきりと飛ばないほうだと思います。
アイアンに距離を求めておられる方には、やや合いづらいところがあるかもしれません。
正確に縦の距離を刻んでいきたい方に合いやすいアイアンです。
最近はアスリート系と呼ばれるようなアイアンでも、徐々に飛距離が出るようなタイプが多くなってきましたが、このアイアンはそれらとは違うタイプです。

とても高い操作性がありました。
マッスルバックの長所のひとつです。
微妙なニュアンスも伝えやすいです。
左右に大きく曲げることができました。
球持ちのいいアイアンらしく、乗せる感覚で球を運ぶことができました。

曲げにくいアイアンではなく、曲げやすいアイアンなので、ちょっとのことで大きく変化させていけるところがいいです。
自分の持ち球が高い確率で打ちやすいので、逆球が出る確率がとても低くなると思います。
ラージサイズのアイアンでは、逃がそうと思ってもそれが上手くいかなかったり、つかまえにいったのがつかまりきらなかったり・・・。と、『安定性』で勝負している分、こちらの思いが伝わりづらいところもあります。
しかし、このアイアンはとても敏感に反応してくれました。

長所は短所でもあり、またその逆も然りだと思います。
このアイアンのように敏感に反応しなくてもいい。どのように打ってもできるだけ真っ直ぐ飛んで欲しい。という方も多くいらっしゃると思います。
いい意味での鈍感さが欲しいという方もいらっしゃると思います。
そういった方には合いづらいかもしれませんが、オートマチック性ではなく、操る楽しさを求めていきたい方には、是非試していただきたいと思いました。

リーディングエッジやトレーリングエッジが削られていないですし、最小限の工夫しかされていないアイアンといっていいのかもしれません。
あとはプレイヤー自身が使い込んで、『自分の色』に染めていって欲しい・・・。というメーカーの思いが伝わってきます。
手が加わりすぎていない分、使いこなせたときの喜びは何倍にもなるのかもしれません。
ちょっと大袈裟かもしれませんが、『ロデオの暴れ馬』を乗りこなすのと似たところがあるかな?と思いました。

とてもクラシカルなアイアンだと思いました。
キャリアの長い方には、懐かしく感じられるのではないでしょうか?
親しみやすいタイプのアイアンではないので、それほど多くの支持は集められないかもしれませんが、マッスルバックを好まれる方には魅力的なアイアンといえるように思います。
性格がまるくなく、尖っているからこその魅力もあるのだと思いました。
イージー系のアイアンには飽きてきた。そろそろ『正直系』のアイアンを使ってみたい・・・。という方にも、試していただきたいと思いました。
人によって違いがあると思いますが、結構易しく打てるものだな・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
『食わず嫌い』といいますか、これまで敬遠してきたけど、実際に打ってみるとそうでもなかったな・・・。普通に打てちゃうな・・・。という方もいらっしゃると思います。
『今のマッスル』には、そういった易しさがあるように思います。
シンプルな形状にも、プレイヤーに打ちやすくなるような工夫がされているように感じることが多いです。

易しいタイプのアイアンではありませんが、やはりいいものだな・・・。と思いました。
とても楽しめました。
また何度でも試打してみたいですし、もしまた試打する機会があれば、違うメーカーのマッスルバックアイアンと打ち比べてみたいと思いました。
私はマスダゴルフのクラブを手にした経験がそれほど多くないのですが、このアイアンを試打して、ますます興味をもちました。
まだまだ寒さは厳しいですが、このアイアンのおかげで、HOTな気分で練習場を後にすることができました。
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