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2016年11月13日
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ブリヂストンゴルフ TOUR B X-BLADE アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ブリヂストンゴルフ TOUR B X-BLADE アイアン の7番 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは35度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は129g、バランスはD2、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は441g です。

とてもカッコいいブリヂストンのマッスルバックアイアンです。
これまで、マッスルバックはフラットバックタイプが多かったように思うのですが、最近は色々なタイプが見られます。
バックフェースにある、ブリヂストンのロゴがよく目立っていて、インパクトがあります。
BSファンの方にはたまらないのではないでしょうか?
私は昔からBSのクラブに慣れ親しんできたので、とても魅力的に感じられます。
『クラブのカッコ良さ』も、間違いなく『性能の一部』だと思います。
同じクラブを使うなら、やはりカッコいいクラブに憧れをもってしまいますし、そのクラブを使いこなせるようになろうと、練習にも身が入ります。
この『B』ひとつで、ブリヂストンだと、世界中で認識されるところが凄いなと思います。
ゴルフクラブも素晴らしいですし、ブリヂストンのタイヤが素晴らしいことは、世界中に知れ渡っています。
これからの季節、スタッドレスタイヤのニーズが高まりますが、ブリザックはとても優秀です。

普通のキャビティアイアンを『凹型アイアン』とするならば、このアイアンは真逆の『凸型アイアン』です。
ヒッティング部分に厚みがあるのがとてもいいです。
あの名器『TS-201』を始め、ブリヂストンのアイアンは、昔からこのようなタイプが多いです。
打感にも配慮されていたのだと思います。

ソール幅は狭いです。
昔ながらのアイアンを見ているようです。
最近、ブリヂストンゴルフのアイアンは少しずつワイドソール化しているように感じていたのですが、このアイアンはその流れとは逆になっています。
『適度な幅』に収まっています。
マッスルバックらしいソール幅といったらいいでしょうか?
このソール幅を見て、狭くて難しそう・・・。と苦手意識をもたれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、コースではライが悪いときなど厳しい場面ではワイド過ぎる物よりも、適度な幅のほうが易しく感じることが多いです。
いつも『何とかなる』という印象があります。
例え100点のショットは打てなくても、そこそこ及第点のショットを打つ可能性があるように思います。
いわゆる『易しいクラブは、ライがいいときは易しいけれど、良くないときは逆に難しさが顔を出すことが多いような気がします。
とはいっても、それは私のワイドソールアイアンに対する経験不足も大きく影響していると思うのですが・・・。

ネックの長さはノーマルでした。
特別長いとは思いませんでした。
ここが昔のアイアンと大きく変わっているところだと思います。
カッコ良さは変わらなくても、易しさがアップしています。

リーディングエッジは少し削られているように見えました。

トップラインは薄めです。
ツアステの頃も含め、ブリヂストンのアスリート用アイアンはずっと薄いイメージがありますが、このアイアンもそのようになっていました。
他のメーカーでは、なかなか見られないところかもしれませんが、私にはとても魅力的に見えます。

フェース面にミーリングは見られませんでした。
ノーマルなタイプです。
一本一本削るというよりは『スタンプ的』なスコアラインです。
今のアイアンの殆どが、このようになっています。
角溝が禁止になった以上、不適合クラブを作らない為には、一番確実な方法なのかもしれません。
以前人から聞いたことがあるのですが、アイアンのフェース面の傷が目立つから、そのメーカーに送って補修してもらおうとしたら、フェース面やスコアラインをいじってルールに抵触してしまうといけないので、一度出荷したアイアンのフェース面には手を付けられない・・・。との返答をもらったそうです。
なるほどな・・・。と思いました。
しかし、角溝が禁止でも、今は『ミーリング』という方法があり、多くのメーカーが採用しています。
アイアンにミーリングがどれだけ効果的なのかは、分かりづらいところもありますが、ルールの範囲内でできるだけのことをして欲しいと思っています。

このオリジナルグリップは硬めのタイプです。
キャロウェイのクラブに採用されているグリップと同じような感じです。
ソフトというよりは硬めでしっかりとしているタイプです。
私が好むタイプではないのですが、このグリップが好きだという方はとても多いのではないでしょうか?
もし私がこのアイアンを使うとするならば、球を打つことなく、即グリップ交換をします。

ボールを前にして構えてみると、『さすがの構え感』でした。
BSらしい男前です。
ただ整っているだけでなく、硬派で男っぽい感じがするところがいいです。
昔の『J’s』や『ツアステ』の流れに沿っています。
この男っぽいところがとても好きでしたし、実際に球を打っていても楽しくてたまりませんでした。
アイアンは元々『浅重心』ですが、最近はかなり後ろに集まっている物が多くなってきました。
フェース面ではなく、もっと後ろに意識が行きそうなタイプが増えてきました。
しかし、このアイアンは違います。
しっかりと『前』を意識することができました。
フェースとボールが吸い付きそうなイメージをもつことができました。
ネック周りがすっきりしているところも、すごくいいです。
ウッドもいいですが、昔からアイアンの『BS顔』には魅了されてきました。
他のメーカーのアイアンではなかなか見られない『男前度』です。
トップラインの適度な幅が、いいイメージをさらに高めてくれます。
グースタイプでなく、ストレートなところもすごくいいです。
何だか、すごく伝わってくるものがあるな・・・。と思いました。
いい目の保養ができました。
グースにして球をつかまえやすくするという工夫はとても有効だと思いますが、私はグースにして面長にするよりも、ネックを真っ直ぐにして少し小振りにしてフェースターンをしやすくなるほうがつかまえやすくなるので好きです。
これはどちらがいいというものではなく、あくまでもその人による好みが大きいと思います。
試打を開始しました。

『打感』はとても素晴らしいです。
打つ前から予想していましたが、その予想を裏切ることなく、絶妙なフィーリングを味わうことができました。
独特な柔らかさと厚み感がたまりません。
マッスルバックがもつ長所の一つといってもいい、『厚みで押していける』ところがとてもいいです。
ボールに『当たり負け』するのではなく、しっかりと押し込んでいけるところがいいです。
ボールの『乗っかり感』も、すごくいいです。
乗せて運ぶことができるので、こちらの意図が伝わりやすい感じがします。
ボールと仲良くできるアイアンといったらいいでしょうか?

球のあがりやすさは自然な感じです。
出球のイメージが合いやすいです。
球が浮きやすいというよりは、『高さのイメージが合いやすい』といったほうがいいのかもしれません。
最近の『機能性アイアン』とは違う、ナチュラルなところがありました。
横からはらうというよりは、上から拾っていく感じがちょうどいいように思いました。
最新モデルではありますが、とても懐かしい感じがします。

『安定性』という点では、マッスルバックらしい正直なところがありました。
易しさ優先のアイアンではありません。
しかし、この正直なところがまた魅力でもあります。
『ハンドルの遊び』の少ない、レーシングカータイプのアイアンです。

『飛距離性能』はノーマルです。
本来の7番アイアンらしい距離です。
最近のアイアンで、ここまで自然といいますか、昔ながらの距離感をもつアイアンは珍しいように思います。
アイアンに飛距離を求めておられる方には合いづらいかもしれません。
以前も書きましたが、アイアンだけは今でも『番手』で呼ばれています。
しかし、メーカーやモデルによって、同じ番手でもロフトはバラバラです。
ドライバーやFW・UT・ウェッジはロフトが表記されている物が殆どです。
しかし、アイアンにはそれがありません。
『7番アイアン』というよりも、いずれ『32度アイアン』とか『30度アイアン』という時代が来るのではないかな?と思いますし、それがいいような気がします。
そうすると、もっと自然な流れでクラブのセッティングを組むことができるように思います。
『ロフトピッチ』を意識しやすくなるのではないでしょうか?
アイアンも飛距離が求められるようになって、ロフトを立てたりクラブ全体を長くしたりするだけでなく、フェース面などにも様々な工夫がされるようになりました。
ハイテク化が進んでいます。
しかし、『ロフト』と『長さ』が、飛距離に大きく関係しているのは間違いありません。
ロフトがバラバラな7番アイアンでいくら飛んだというのではなく、例えば34度のアイアンでいくらキャリーが出せる・・・。といった具合に『ロフト毎の距離感覚』を磨くことのほうが自然な感じがします。
『リアル』を知ることになるので、そこに抵抗を感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
ゴルファーの心理や望みとは違うこところかもしれませんが、自分のセッティングのロフトを全て把握しておくことはとても有効だと思います。
ロフト表示されることのないアイアンが、今ではセッティングの中で少なくなってきているということも皮肉なことなのかもしれません。
『5番から』あるいは『6番や7番から』入れておられる方も多くなりました。

操作性は素晴らしいものがありました。
左右へもすごく敏感に反応してくれますし、大きく曲げることができました。
最近はアイアンもドライバーと同じように大きく曲げづらいと感じる物が増えてきました。
球離れが速くて、なかなかコントロールしづらい物も増えてきました。
バーンと弾く感じなので、感覚を活かしづらく、いわゆる『ノーカン』で打たなくてはいけない物もあります。
ゴルフに限らず他の競技でもそうですが、ノーカンではいいことは続きません。
たとえ上手くいったとしても、それは偶然に過ぎません。
しかし、このアイアンは違います。
こちらのイメージをかなり伝えやすいです。
成功の確率も高まります。

左右の曲がり幅もそうですが、かなり距離感が合いやすいです。
『縦の距離感』が合いやすいので、『飛びすぎ』を気にしなくてもいいところもいいです。
コースでは『方向性の不安』を常に抱えてしまうものですが、それと同じくらい『飛びすぎ』は怖いです。
コントロールできないのは『糸の切れた凧』のようなものかもしれません。
風に流されてどこまで飛んでいってしまうのか分かりません。
しかし、このようなタイプではしっかりと糸がつながっていて最後までコントロールできる感じがします。
しっかりとした『着地』と『止め』を意識できるアイアンといったらいいでしょうか?

ヘッドの大きいドライバーでは、『逆球』が出やすいところもあると思いますが、このように小振りなアイアンではまず考えられません。
もちろん絶対出ないということではありませんが、その確率はかなり低いです。
逆球が出づらいので、自分の球筋を信じてアグレッシブに攻めていくこともできます。
自分が曲げようとする方向に曲がってくれるので、コースではとても安心できます。

ヘッドの大きいアイアンではありません。
いわゆる『寛容』なところはあまり無いのかもしれません。
ミスをミスとはっきりと伝えてくれるクラブです。
ワイドスイートエリアタイプのアイアンではありません。

今はクラブに『易しさ』『親しみやすさ』が求められる時代だと思うので、このようなタイプはそれほど多くの支持は集められないのかもしれません。
しかし、ブリヂストンは昔からマッスルバックを発売していますし、今では多くのメーカーからも発売されています。
それくらい、ニーズがあるということではないでしょうか?

最初は誰でもビギナーですが、ある程度経験や練習を積んできて、クラブの好みが変わってくることもあると思います。
大顔タイプではどうも打ちづらいな・・・。もっとすっきりとした物を使いたくなってきた・・・。という方には、是非試していただきたいと思いました。
たくさんのハイテクが搭載されるようになって、クラブが易しくなったことはとても素晴らしいことだと思いますが、それが全てではないと思います。
スコアを作っていくうえで、いわゆる『クラブの易しさ』はそれほど大きな比率を占めていないのかもしれません。
自分に合うクラブが易しいクラブなのだと思いますし、スコアメイクには欠かせないのだと思います。

打つ前に美しくてカッコいいアイアンだな・・・。と思ってしばらく見とれていたのですが、店員さんからこのアイアンは日本製なのだと聞きました。
ブリヂストンはずっと海外製のイメージが強かったので、少し驚きました。
海外製も素晴らしいクラブはたくさんありますが、やはり日本製には魅力を感じます。

キャビティに比べ、マッスルバックはそれほど幅広い層から支持を集めることはないせいか、数量限定品であることが多いです。
このアイアンもそうなのでしょうか?
ブリヂストンは昔から数量限定品が多かったので、このアイアンもそうかもしれません。
幅広いファンを獲得するのではなく、『コアなファン』の為のアイアンといえるのかもしれませんが、その方々にとって、とても頼もしい相棒になってくれるのではないでしょうか?
マッスルバックやハーフキャビティしか興味がない・・・。という方もたくさんいらっしゃると思いますが、そういった方々にも、是非試していただきたいと思いました。
シビアさもありますし、正直なところも充分ありますが、この美しさとカッコ良さをもったアイアンで球を打ちながら、その余韻に浸るのもいいのではないかな?と思いました。
いつもとは違う練習になるかもしれません。
クラブから得られる、何らかの『プラシーボ効果』はあると思います。
それが上達のきっかけになったり、これまで悩んでいた原因が突き止められたりすることもあるのではないでしょうか?
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