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2016年07月06日
エポン AF-205 フェアウェイウッド

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは エポン AF-205 フェアウェイウッド の3番です。

シャフトは FUJIKURA Speeder FW です。
ロフトは15度、クラブ長さは43インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は73.5g、トルクは3.2、キックポイントは先中調子、クラブ総重量は338g です。

久し振りに出会った、エポンの新しいフェアウェイウッドです。
これまでのモデルと大きな違いは見られないような気もするのですが、エポンらしい美しさ・高級感が漂っています。
エポンのクラブに出会うといつも、贅沢な気分になります。
こうして見ているだけで、いい目の保養ができます。
以前試打した203によく似ているので、後継モデルということでいいのだろう・・・。と思いました。

オーソドックスな形状です。
最近のFWはシャロー系が多いですし、このクラブもそのようになっていますが、それほど極端ではありません。
程良くいい感じに整っているように見えます。

ネックは短めですが、今のFWの中では標準的といえるかもしれません。
調整機能も付いていなければ、ウェイトも見られません。
たくさんの『付属品』だらけのクラブが今はたくさんありますが、このシンプルさに魅力を感じました。
ピュアな感じがします。
クラブに調整機能を求めておられる方には物足りないところかもしれません。

トゥ側

ヒール側
トゥ側とヒール側には、それぞれ凹みが見られました。
これは微妙な重心設計によるものでしょうか?
それともデザインに過ぎないのでしょうか?
こういった工夫は、これまでも見られました。

セミシャローといっていいでしょうか?
今はもっとシャローな物が多いので、少し厚みがあるようにも見えるのですが、ディープというほどでもないと思いました。
シャローな印象のほうが強いです。
実際に見比べてみないと詳しいことは分かりませんが、前のモデルの203よりも少しシャローな感じがします。

エポンらしく、いい顔をしています。
変なクセの無い、シュッとした感じがします。
いかようにも対応してくれそうな雰囲気があります。
『エポン顔』といっていいように思います。
独特の丸っこさとシャロー感がありました。
バルジがシャープな印象を受けました。

素振りをしてみても、なかなかいい感じでした。
シャフトもよく走るタイプです。
こういうタイプはあまりタメずに、すっと穏やかに解放する感じがちょうどいいような気もします。
タイミングもすぐに整いました。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
とても構えやすいです。
これまで何度も出会ってきたエポンらしい構えやすさです。
フェースが被っているようには見えませんでしたが、つかまりやすそうな印象を受けました。
右に逃がすというよりは、つかまりやすいイメージのほうが、色濃く出ました。
ボールとの大きさの対比も、いい感じです。
ティアップして打つときと違い、直打ちはヘッドが大きすぎると難しさを感じることもありますし、違和感につながることもあります。
イメージが出ないこともあります。
しかし、このクラブにはそういったマイナス的なことは感じませんでした。
ちょうどいい感じの大きさです。
私はもう少し小顔でもいいと思いましたが、この大きさでも全く不満はありません。
スプーンではありますが、球がよくあがりそうだったのでティアップせず、このまま直打ちで試してみることにしました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトでとても良いです。
エポンらしいフィーリングです。
これまでエポンのFWやドライバーを試打してきているので、このようなフィーリングを予想していたのですが、その予想通りのグッドフィーリングでした。
ソフトですが、ボヤけた感じはなく、しっかりと球の質感を感じとることができました。
コントロールしやすい打感だと思いました。

『音』も好感がもてました。
はっきりしていますが、大きすぎずちょうどいい感じです。
気持ち良く振り切ることができました。

『安定性』という点では、平均的だと思いました。
シビアさは感じませんでしたが、『高い直進性』とか『曲がりにくい』というタイプではないと思いました。
ある程度の『正直さ』があり、『易しさ』とのバランスが取れているように感じました。

『球のあがりやすさ』は、良いです。
直打ちでも充分あげてくれました。
タフな感じはしませんでした。
球も拾いやすいですし、構えたときの出球のイメージと合っていました。
先が動く感じのシャフトが装着されているのも、大きく関係していると思います。
タフさは感じないですが、あがりやすさを強調したFWではないと思いました。
あがりやすさ・曲がりにくさということでいえば、もっと秀でているFWは他にもたくさんあると思います。
易しさを追求したタイプではないですが、『極端過ぎない』のがいいと思いました。
こういったところも、エポンの魅力といえるような気がします。
ある程度の機能はクラブに持たせているけれど、それが行きすぎていなくて、後はプレイヤーに委ねている感じ・・・。といったらいいでしょうか?

『飛距離性能』は、いい感じでした。
エポンらしいレベルの高さを感じました。
ボールも力強いです。
シンプルな作りになっていて、余計な雑味が無い分、それが飛距離にもつながっているのではないかな?と思いました。
私はこれまでもエポンのドライバーやFWのシンプルなヘッドで、高い飛距離性能を体感してきました。

『操作性』は、まずまずだと思いました。
それほど敏感に反応するタイプではないように感じましたが、左右へ曲げるのも、そつなくこなしてくれました。
細工をしていくというよりは、できるだけ自然に振り切りたい感じがしました。
私がフッカーということもありますし、装着されているシャフトも関係していると思うのですが、スライス・フックでいえば、フックのほうが少し易しいような印象を受けました。

シンプルで美しさがあり、フィーリングや飛距離性能に長けたFWです。
エポンらしい、いい雰囲気がありました。
ブランドイメージを損ねていないので好感がもてますし、安心できます。

こうしてシンプルなヘッドで高い飛距離性能を実感していると、改めて調整機能やウェイトは『補助機能』に過ぎないのだと思いました。
もちろん、プレイヤーに合わせて微調整が容易にできるのはとても画期的なことだと思いますが、それが全てではないのだと思いました。

中には無理に調整機能を付けてしまったせいで、飛距離性能などが犠牲になっているようなクラブもありました。
そういったクラブにはあまり魅力を感じませんが、もちろん調整機能やウェイト付きのクラブで素晴らしい物もたくさんあります。
それは調整機能によって基本性能が犠牲になっていないクラブです。

調整機能付きクラブを使っているけど、どのポジションが一番自分に合っているのか分からない・・・。という方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?
その日の体調などにもよって違うと思いますし、変えすぎることによって、また余計な迷いのようなものが生じてくるのかもしれません。
そういったときに、あえてこのような『何も無い』クラブで球を打ってみることも有効なのかな?と思いました。
その人に合ったヘッドとシャフトの組み合わせ。
そしてスペック。
そういったことが大切なのだと改めて感じました。

このエポンの新しいFWは、エポンらしく美しさとフィーリングの良さが素晴らしいと思いました。
『易しすぎない』ということも、これまでのエポンユーザーの方のハートをキャッチするのではないでしょうか?
他のメーカーのFWのような『ハイテク感』はないのですが、このシンプルで美しく造られていることこそが『ハイテク』なのだと思いました。
機会があれば、また何度でも試打したいフェアウェイウッドです。
このクラブのおかげで、とても楽しい時間を過ごすことができました。
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