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2016年06月28日
イオンスポーツ ツアーウェッジ TW15

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは EON SPORTS TOUR WEDGE TW15 です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは56度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS200、クラブ総重量は470g です。

初めて手にした、イオンスポーツのウェッジです。
これまで、ドライバーやフェアウェイウッド・アイアンは試打したことがあるのですが、ウェッジは初めてだったので、嬉しくなりました。
初めてではありますが、軟鉄のいい風合いが感じられたので、親しみを感じながら見ていました。

ソールにある、この3つのウェイトがよく目立っていました。
このウェイトが、このウェッジの一番の特長だと思います。
他のメーカーのウェッジでは見られない工夫です。
ドライバーやFW・UTにウェイトが付いているものは普通に見かけますが、ウェッジでは見たことがありません。
これからはウェッジにも普通に組み込まれるようになるのかもしれません。
ウェッジに付いているということは、いずれアイアンにも付くようになるのかもしれません。
昔は鉛をたくさん貼って調整していましたが、今はこのように最初から工夫されている物が多くなってきているので、鉛を貼ることも少なくなってきました。
鉛の効果を得るには、何枚も重ねて貼るので結構厚みがありましたが、このようにウェイトで調整できるのであれば、見た目もスッキリします。
いろいろな重さが用意されているのであれば、重さを変えることにより、重心距離も変えられそうです。
私は『ヒール重心』が好きですが、トゥ側に重さをもっていきたいという方もたくさんいらっしゃると思います。
見た目は殆ど変わらなくても、人それぞれの好みによって大きく性能を変えられるのは、とても画期的なことです。
他のメーカーに先駆けて、このような斬新なクラブを発表してきたことにより、早くも『星1つ』プラスだな・・・。と思いました。

オーソドックスなタイプのウェッジです。
正統派といった感じがします。
薄っぺらい感じではなく、適度に厚みがあるので、『球乗せ感』が良さそうだな・・・。と思いました。

ソール幅は今のSWとしては、ちょっと狭く見えました。
私はワイド過ぎる物よりも、これくらいのほうが好きなのですが、狭く感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
ワイドソールを好まれる方はたくさんいらっしゃると思うので、少し馴染みづらく感じられるかもしれません。
『バンカー』を意識して開発されたウェッジの多くはワイドソールタイプが多いように思います。
『砂の爆発』を求めるのであれば、ワイドなほうが有利なのかもしれません。
私は砂を爆発させることも求めたいですが、それよりも『砂を切る』イメージが欲しいので、これくらいの幅で好感がもてます。
この幅のまま、アプローチでも活躍してくれそうだな・・・。と思いました。

ネックの長さはウェッジらしく、しっかりありました。
ウェッジは、これくらいの長さは欲しいです。
適度に首が長いので、とても美しく見えますし、スピンが掛かりそうな印象を受けます。
グースタイプでなく、ストレートタイプなところも、私を魅了しました。
こうして見ているだけで、どんどん好感度が上がってきました。

バンスは結構利いていました。
こういったところは、今のウェッジの特徴のように思います。
ハイバンスタイプのウェッジを好まれる方は多いと思いますし、今の流行といえるのかもしれません。
私には少し利きすぎな感じがしたので、もし購入したら、まず間違いなく『削り』を入れると思います。
しかし、実際に打ってみないと分からないことも多いので、まずは、ある程度の球数はこなしていかなければ・・・。と思いました。

フェース面にはミーリングがありました。
近くでよく見ないと分からないような細かなものではなく、はっきりとしていました。
今はウェッジのミーリングも多様化していますが、このウェッジのミーリングはオーソドックスで、スコアラインと平行になっています。
どのタイプが一番いいのか、分かりづらいところもありますが、このようなタイプのミーリングにはいい思い出もあるので、好感がもてました。
見ているだけで、ハイスピンのイメージが浮かんできます。

トップラインの厚さは、まずまずでした。
薄いというタイプではありませんが、厚くて『ボッテリ』とした感じではないので好感がもてます。
これまでも目にしてきました。

テーパーになっていました。
こういった工夫は、これまでも他のメーカーのウェッジで見てきました。
真っ先にフォーティーンのウェッジを思い出しました。

ボールを前にして構えてみると、とてもいい感じでした。
オーソドックスな感じで、奇をてらったところがありません。
ソールにある3つのウェイトを見ると、かなり『機能性』をもたせていて、ちょっとクセのある感じかな?と思っていましたが、そうではなく、オーソドックスなところに魅力を感じました。
球も拾いやすそうですし、何ともいえない『柔らかいフィーリング』を連想させてくれました。
いい顔をしているので、『出球の高さ』が自然にイメージできました。
いいクラブというのは、色々なイメージがつながって出てくるものだと思いますが、このウェッジはまさにそんな感じがしました。
逆に好感のもてないクラブは、なかなかつながっていきません。

『開きやすさ』は、まずまずでした。
開きづらいということはないですが、ちょっとバンスが効きすぎているかな?と思いました。
やはり、ちょっとだけ削りを入れたくなりました。
しかし、大きな不満というほどではありませんでした。
『カット』に入れるイメージが出せました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、とてもいいです。
見た目、とても柔らかそうな感じがしていましたが、実際に打ってみても、その通りのグッドフィーリングでした。
球乗せ感もいいです。
この心地良いフィーリングはたまりませんでした。

スピンはよく掛かりました。
フェースのミーリングがよく効いているのだと思います。
ボールへの食いつきが、とても良いです。
フェース面でボールをしっかりとキャッチして運んでいくことができました。
このスピン性能の高さは、心強い感じがします。

球は拾いやすく、出球の高さのイメージも合いやすいです。
初対面ではあっても、それを感じさせない易しさがありました。

『安定性』は、今はイージー系ウェッジがたくさんあるので、それらと比べると『易しさ』をそれほどウリにはしていないように思いますが、ラインも出しやすいですし、易しいと思いました。
ノーマルな易しさといいますか、感性に訴えかける易しさという感じがしました。
高慣性モーメントの易しさとは違う、イメージしやすい易しさといったらいいでしょうか?
感覚的なものなので数字には表れにくい部分ですが、人間が使う以上、必ずあるものだと思います。

安定性のあるシャフトが装着されているということもありますし、距離感も合いやすいです。
落としどころの円にきちんと運んでいくことができました。
出球の高さのイメージが合いやすいので、必然的に距離感も合ってきます。

『操作性』は高いです。
『開閉』を使っていくことができました。
オートマチックタイプではなく、完全にマニュアルタイプのウェッジだと思いました。
色々と細工をして遊ぶことのできるウェッジです。

打感や操作性がとても魅力的なウェッジですが、ソールにあるウェイトを交換すれば、また印象も変わるような気がしました。
今度機会があれば、是非ウェイトを交換してみたいと思いました。

ウェッジでウェイトを交換することができるのはとても珍しいですが、とても理に適っていると思うので、これから追随するメーカーも出てくるのではないでしょうか?
ドライバーのようなヘッド体積が大きくて重心深度のあるクラブよりも、アイアンやウェッジのような重心が浅いクラブのほうが、ウェイトを移動ないし交換するメリットも大きいのではないかな?と思いました。

イオンスポーツはドライバーのイメージがとても強いのですが、このウェッジはとてもいいと思いました。
軟鉄なので、ライ角やロフトを調整しやすいのも、大きなメリットです。
今はステンレスタイプのウェッジも多いですが、ライ角を調整しづらいので、方向性が合っていないときには使いづらくなってしまいます。

ウェイトを交換することができるメリットは大きいですが、自分に合うようにライ角を調整することのメリットのほうが大きいような気がします。
このウェッジは、その『2つのいいとこ取り』ができているウェッジだと思いました。

グースタイプを好まれる方には合いづらいところもあると思います。
このウェッジはグースタイプが用意されているのか分かりませんが、ストレートネックが苦手な方の為に、グースタイプも用意されているといいな・・・。と思いました。

実戦でもすぐに試してみたいと思いました。
1度試打したら、ずっと印象に残りそうなウェッジです。
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