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2016年05月15日
マルマン VANQUISH by MAJESTY DRIVER

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは マルマン VANQUISH by MAJESTY DRIVER です。

シャフトは HV310 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は54g、トルクは4.4、バランスはD3、クラブ総重量は306g です。

黒をベースとした、カッコいいドライバーです。
シャロー系に出会うことが多いせいか、このドライバーがとても力感あふれる感じがしました。
マジェスティは元々、ベテランゴルファー向けというイメージもありましたが、最近はこのように骨太な感じのクラブも見られるようになってきました。

シャロータイプではなく、ディープタイプです。
ディープタイプは少数派といっていいと思いますが、最近は他のメーカーからも発売されるようになってきました。
それほど多くの支持を集めることはないのかもしれませんが、このようなタイプを好まれる方も少なからずいらっしゃるからだと思います。

ネックの長さは、まずまずでした。
ウェイトも、そして調整機能も搭載されていません。
とてもシンプルなドライバーです。
今は調整機能やウェイトが当たり前になってきているので、珍しく感じられます。
まさに『シンプル イズ ベスト』といったところでしょうか?

かなりのディープヘッドです。
ここまでディープバックになっているドライバーは、最近ではなかなか見られません。
10年以上前に戻ったような気がします。
昔は、このようなクラブばかりでした。
今はディープフェース&シャローバックの組み合わせが多いと思うのですが、このドライバーはディープフェース&ディープバックという組み合わせです。
このドライバーの性格を予想することができました。

バックフェース部分には『NEW LEGEND OF MAJESTY』の文字がありました。
マジェスティの新しい伝説ということでいいでしょうか?
これまでのマジェスティとは一線を画している感じがします。

このフェース面のデザインも、マジェスティらしいです。
他のメーカーでは、ここまで凝ったデザインは見られません。
性能には直接関係ないと思うのですが、こういったメーカーのこだわりは好感がもてます。
フェース面の美しさも、そのクラブの印象に関わる部分です。
クラブが唯一ボールと接する部分なので、とても重要なパーツですし、ここが美しいとクラブの好感度もあがります。
昔もそうですし、今でも雑に感じられるフェース面がありますが、このドライバーとても美しくこだわって作られている印象を受けます。

トゥ側にある、この『MJ』マークがカッコいいです。
これまでのマジェスティとは違うタイプですが、マジェスティのイメージにある、『高級感』『美しさ』は持っているドライバーだな・・・。と思いました。

このオリジナルグリップは、なかなかいい感じです。
手にしっとりと馴染んでくれました。
バックラインがあったので、できれば無いほうがいいな・・・。と思ったのですが、バックライン有りを好まれる方はとても多いと思います。

かなり小振りで男前な顔をしています。
『懐かしいカッコ良さ』だな・・・。と思いました。
昔からある男前という感じがします。
『現在の男前』というよりは、『少し前の時代の男前』といったらいいでしょうか?
こういうドライバーには、昔からたくさん接してきたので懐かしく思いますが、投影面積の大きいシャロータイプを好まれる方は、やや親しみづらいところがあるかもしれません。
人によって好みが分かれるところだと思います。

素振りをしてみると、ヘッドのイメージとのギャップを少し感じました。
ガチガチにハードなタイプではなく、親しみやすさも残しているように感じました。
全体的にそれほど重量感は無いですし、シャフトもよくしなります。
ヘッドとシャフトとのギャップが面白いな・・・。と思いました。
おそらく、このHV310というシャフトが純正だと思うので、この組み合わせがベストなのだとメーカーが自信をもっているように感じました。
マルマンには、昔から『しっかりしたクラブ作り』のイメージがあるので、この組み合わせにも、大きな理由があるのだろう・・・。と思いました。

ボールを前にして構えてみると、好感がもてました。
適度な大きさとフェースの見え具合が絶妙でした。
ライナー系の強い弾道がイメージできました。
左右どちらかに偏ったクセのようなものはないので、扱いやすそうな印象を受けました。
真っ直ぐよりは、曲線のイメージが出せました。
『スライス系』『フック系』でいえば、ややフック系のイメージのほうが強くでましたが、左へのプレッシャーを感じることなく、リラックスして構えることができました。
フェース面が見えすぎてしまうと、低く打ち出していきたい・・・。という思いから、少し細工をしてしまうこともあるのですが、このドライバーは『そのまま』打っていけばいいように感じられました。
かなり低弾道で『地面スレスレ』の球を打ってみたいな・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はしっかりしているのですが、硬くないので好感がもてました。
この打感は、ある程度予想していました。

『音』は控えめでした。
叩いても、全く問題ない音でした。
このような『叩きたくなる』ドライバーでは、音が大きすぎたり高すぎたりすると、そのクラブのもつポテンシャルを上手く発揮できないところがあると思うのですが、この音はとても好感がもてます。
自然に振り抜いていくことができました。

『球のあがりやすさ』という点では、かなりタフなタイプです。
『見た目通りの性能』といっていいかもしれません。
高弾道・中弾道というよりは、明らかにライナー系の球が出やすいタイプです。
球があがりきらず途中でドロップしてしまう・・・。という方もいらっしゃるかもしれません。
敷居が低いタイプではないですし、幅広い層をターゲットにしている感じはしません。
ただ、昔のクラブと比べて、シャフトがソフトスペックになっているせいか、昔ほどの『ガチガチ感』は無くて、多少易しく感じる部分も残しているな・・・。と思いました。
ライナー系を予想していて、実際その通りだったのですが、振っていけば結構浮いてくれる感じもしました。

『安定性』という点では、シビアなタイプです。
見た目通りです。
かなり正直なタイプです。
ウェイトは無いですし、調整機能も搭載されていないので、自分に合うように調整しづらいというところも、このドライバーの敷居の高さにつながっているのかもしれません。
イージーなタイプではありませんでした。
ヘッドとシャフトの相性も、もうひとつかな?と思いました。
少し遅れてくる感じがしました。
もう少ししっかりしていれば、もっとタイミングが合いやすくて、球筋も安定しやすくなるように感じました。

『飛距離性能』という点では、はっきりと好みが分かれると思います。
今のたくさんあるドライバーの中で、最もタフで使い手を選ぶタイプだと思いました。
明らかにヒッター向けです。
低スピン系を好み、高弾道ではなく、ライナー系で飛ばしていきたい方には魅力的なドライバーといえるような気がします。

『操作性』は良いです。
構えた時にフック系のイメージが強く出せたのですが、右に曲げることも簡単でした。
最近は球のつかまりがいいドライバーが多いですが、このドライバーは球がつかまり過ぎるタイプではないので、自然な感じで曲げていくことができました。
極端なことをしなくても、すぐに反応してくれました。
ディープタイプがもつ、反応の良さを感じました。

先ほども書きましたが、ディープタイプでありながら、見た目ほどハードでないところもありました。
それは総重量がそれほど重くないということもあると思いますし、シャフトもフレックスが『S』ですが、軟らかく感じられたところがあるからなのかもしれません。
このように『軽量』『軟らかめ』というのは、今のクラブの流れになっていると思います。

『長尺化』したというのもあると思いますが、今はドライバーで『330g』を超える既製品は見なくなりました。
『軽量』『長尺』は、『ディープ』『シャロー』関係なく、同じ方向に進んでいるような気がします。

今は易しそうに見えて、実はハードなタイプもあれば、逆にハードそうに見えて実はそうでもなかったり・・・。というクラブに出会うことも多くなりました。
見た目とのギャップのあるクラブも増えてきました。
このドライバーは基本的に『見た目通り』だと思います。

重量的にそれほど重くないですし、シャフトもよくしなるので、振りやすい・・・。と感じられる方は多いような気もします。
ただ、ヘッドは正直なタイプなので、『あがりやすさ』や『方向性』は敷居が高いところがあるかもしれません。

『NEW LEGEND OF MAJESTY』というように、これからマジェスティはこのようなタイプが多くなるのでしょうか?
コンダクターとの『線引き』も難しくなるような気もするのですが、マルマンらしい美しくて高性能なクラブが登場してくるのであれば、それでいいな・・・。と思いました。
かなり強く印象に残る、『骨太』なドライバーでした。
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