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2016年03月31日
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ヨネックス N1-MB フォージドアイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ヨネックス N1-MB フォージドアイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 TOUR125 です。
ロフトは35度、シャフトフレックスはS、バランスはD2 です。

ヨネックスの新しいアイアンです。
マッスルバックアイアンです。
国内メーカーでマッスルバックを発売しているメーカーといえば、ブリヂストンやミズノ・ダンロップ・ヤマハ・ホンマなどが思い浮かびますが、ヨネックスもその中に入っています。
他のメーカーと比べ、それほどイメージは強くないですが、これまでもヨネックスのマッスルバックアイアンを試打したことがあります。

とてもシャープでカッコいいアイアンです。
最近はマッスルバックやハーフキャビティも少しずつ『易しさ』へシフトしていっているように思うのですが、このアイアンにはそんな雰囲気は感じられません。
贅肉を削ぎ落とした・・・。といいますか、研ぎ澄まされた感じのするアイアンです。

バックフェースには、黒いパーツが組み込まれていました。
近くで見ると、『GRAPHITE HYBRID』の文字がありました。
ヘッド素材に、この黒いパーツ(グラファイト)が組み合わさっているので、ハイブリッドということになっているのかな?と思いました。
このパーツはどんな効果があるのだろう?と思いました。
マッスルバックのシビアさを少しでも緩和する目的なのかな?それともあがりやすくしているのかな?と思いました。
見た目はとてもシンプルなマッスルバックアイアンですが、ただ単にノーマルなマッスルバックにするのではなく、このような工夫がされているところが、ヨネックスらしいです。
ヨネックスは、これまでも素晴らしいクラブをたくさん生み出してきました。
見慣れた感じのアイアンを作るよりも、そこに何か1つ足して、これまでに無いものを作っていこう・・・。というメーカーの姿勢がうかがえます。

ソール幅は、かなり狭いです。
最近のアイアンでここまで狭い物はなかなか見られません。
まるで昔に戻ったようです。
昔はこのようなアイアンが多かったので懐かしく感じますが、今はワイドが当たり前になってきているので、懐かしいと同時に珍しく感じます。
他のメーカーでいえば、タイトリストのニューモデルも狭い印象があります。
今度機会があれば見比べてみたいと思いました。
このソール幅も人によって好みが分かれると思います。
この狭さに苦手意識をもたれる方は多いかもしれません。

ネックの長さは標準的です。
それほど長くはありません。

ホーゼルに『MADE IN JAPAN』の文字がありました。
好感度がグッとあがりました。
今は日本のメーカーでも海外生産が当たり前のようになってきているので、MADE IN JAPANはなかなか見られませんが、ヨネックスはあえて国産にしているようです。
この文字が何だか誇らしげに見えました。
日本製だから何でも全てがいい・・・。というものではありませんが、やはり好感度はあがりますし、興味ももてるようになります。
すごく贅沢な感じがします。
他にも『MADE IN U.S.A.』とか『MADE IN ITALY』『MADE IN FRANCE』など、興味のもてる国はたくさんありますが、日本製が一番贅沢に感じます。
それはゴルフクラブに限ったことではなく、自動車や電気製品などの工業製品もそうですし、薬品や化学製品・食料品でも日本製が贅沢で安心できます。
シールではなく、クラブ本体にしっかりと刻印して好感度のあがる国にいることはとても誇らしく思いますし、恵まれているのだと思います。

ぐるっと回して見てみると、このアイアンの名前『N1-MB』が刻印されていました。
MBはマッスルバックだと分かるのですが、N1はどういう意味だろう?と思いました。

トップラインは薄めです。
この角度から見ても、かなりシャープです。
カッコいいな・・・。と思いました。

フェース面にミーリングはありませんでした。
これまでもたくさん見てきた、ノーマルなフェース面です。

とても構えやすいです。
目を見張るほどの美しさ・構えやすさです。
小顔タイプで、ボールとのバランスもちょうどいいです。
いいイメージが鮮明に浮かんできました。
ネック周りもすっきりしていて、どこかクラシカルな雰囲気があります。
最近はネック周りがボテッとした感じの物が多いので、ここまでスッキリしているのは珍しいように感じます。
かなりシャープな顔をしているので、人によって好みが分かれると思いますが、私は大好きです。
クラブの顔がイメージを濁らせたり邪魔したりすることは、これまでもありましたが、このクラブはありませんでした。
とてもクリアなイメージを出せました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、とても良いです。
この何とも言えない、まったりとした感じがたまりません。
バーンと弾き飛ばすのではなく、フェースで乗せて運ぶ楽しみを味わうことができました。
最近は弾く感じのアイアンも増えてきましたが、そういったアイアンとは一線を画す、好感のもてる打感です。

『球のあがりやすさ』は自然な感じでした。
今主流の高機能タイプのアイアンとは違う、自然なあがりやすさです。
元々の7番アイアンらしい『高さ・あがりやすさ』といったらいいでしょうか?
いい感じで上がってくれるので、これならホームコースの砲台グリーンでもしっかりと止めてくれるだろうな・・・。と思いました。
今はロフトが立っていてもそれを感じさせないような機能性があり、あがりやすくなっているアイアンが多いので、そういったタイプのアイアンを使い慣れておられる方には、やや上がりづらいと感じられるかもしれません。
ある程度のHSがないと、球が浮ききらないかもしれません。
装着されているNS PROのシャフトも、とてもしっかりとしていて好感がもてました。
私はゴルフを始めたときからずっと、ダイナミックゴールドを使っているのですが、全く違和感なく普通に打てました。
DGのイメージで打つことができました。
NS PROにも色々とあるようですが、とてもいいシャフトだな・・・。と思いました。

『安定性』は、かなりシビアです。
マッスルバックらしい正直さがあります。
バックフェースに組み込まれている黒いパーツは、易しくなる為に組み込まれているのかな?と思っていたのですが、実際に打ってみて、それを強く感じることはありませんでした。
打点のブレにも、それほどの寛容さはありません。
『見た目通り』の性能です。
打点がブレると打感も大きく変わってきますし、球筋も乱れました。
アイアンに寛容さを求めておられる方には、合いづらいところがあるかもしれません。
『芯』も、それほど広いとは思いませんでした。
おそらく易しくなるような工夫はされていると思うのですが、それはあくまでも『マッスルバックとしての易しさ』ということであって、キャビティタイプほどの易しさは持ち合わせていないように感じます。

『飛距離性能』も、それほど『飛ぶ』という感じはしません。
今のアイアンは飛距離に特化しているものが多く、アスリートモデルでも少しずつ飛ぶようになってきました。
しかし、このアイアンにはそういった『飛距離』という点での優位性はあまり無いような気がします。
『縦の距離感』『出球の高さのイメージ』を大切にしたい方に合いやすいアイアンだと思います。
ロフトの立っているアイアンは距離がだせる分、どうしてもアバウトになってしまうところもあるので、『面』として狙っていかなければならないところもあると思うのですが、このようにナチュラルな高さを出していけるタイプは『点』で狙っていけるのだと思います。
クラブ自体に易しさはあまり感じませんが、その分、難しいグリーンにも立ち向かっていける勇気を持たせてくれるのではないかな?と思いました。

『操作性』は、かなり優れていました。
見た目通りの性能でした。
左右に大きく曲げることができました。
色々な大きさに曲げていけるので、懐の深いアイアンだな・・・。と思いました。
私は曲げて遊ぶことが大好きなので、とても楽しめました。
『フック』『スライス』。
どちらも同じように大きく曲げることができました。
『自在』という言葉が似合うアイアンだな・・・。と思いました。

今は色々なメーカーからマッスルバックやハーフキャビティが発売されていて、それらの中には『易しさ』を感じるものが少なくありません。
しかし、このアイアンはそういった易しさを感じるタイプではありませんでした。
かなり正直なタイプです。

バックフェースに組み込まれている、黒いパーツは『易しさ』の為にあるのだろう・・・。と思っていましたが、このシビアさを見ていると、そうでもないように感じました。
普通のマッスルバックにするのではなく、『色づけ』をする・・・。といいますか、メーカーのこだわりが感じられます。
『調味料を足す』といったらいいでしょうか?
いいところは活かしながらも、そこに新たな工夫を足しているように感じます。

試打をしながら、この黒いパーツはどんな効果があるのだろう・・・?と思っていたのですが、球数をこなしていくうちに、このアイアンがもつ素晴らしい構え感と打感の良さに魅了され、あまり考えなくなりました。
おそらくメーカーの狙いがあると思うのですが、打ち終わっても、その効果を実感することはできませんでした。
新たな工夫だと思いますが、おそらく無くてもいいんじゃないかな?好感度は変わらないんじゃないかな?と思いました。

今はクラブに『イージーさ』が求められている時代といっていいと思います。
それはアイアンに限らず、ドライバーやFW・UT・ウェッジ・パターまで、全てのクラブにいえることです。
ウェッジでもキャビティタイプが増えてきているのですが、このアイアンはマッスルバックタイプです。
ソール幅も、今どき珍しい『ナロータイプ』です。

なので、今の時代には合いづらいところもあるかな?と思いましたが、全てのゴルファーがイージータイプのクラブを求めているわけではないと思います。
イージータイプだとイメージが出ない・・・。という方は少なくないと思います。
今でもマッスルバックは人気があります。
このアイアンは、寛容さをあまり感じられない分、『構えやすさ』『打感』が優れていて、イメージ通りに打っていけるところが魅力だと思います。

反応がいいので、こちらが極端なことをしないで済みます。
そういった点で、融通が利く感じがします。
『寛容さ』や『あがりやすさ』よりも、昔ながらの『ナチュラル』な感じといいますか、自身の感性と合いやすいアイアンを使っていきたい・・・。という方には是非試していただきたいと思いました。
いわゆる『易しい』タイプではないので、敷居が高い・・・。と感じられる方も少なくないかもしれません。
なので、それほど人気が爆発・・・。ということにはならないような気もします。

そういったことを考えながらも、このアイアンのもつ美しさやフィーリングの良さに魅了されました。
易しさがウリのアイアンではありませんが、普段からマッスルバックを愛用しておられる方には、何の問題もなく打っていけると思います。
やはり『慣れ』というものが大切になってくるのかな?と思いました。
ヨネックスのマッスルバックは、これまでもいくつか試打してきていますが、このアイアンは印象深く残るだろうな・・・。と思いました。
時代と逆行している感じがしないでもありませんが、このような正直なアイアンでスイングの乱れを修正していくのもいいのかな?と思いました。
これからもヨネックスには期待していきたいです。
コメント
やっぱりマッスル?
やっぱり難しめのアイアンがいいですね。
中古の美品ですが昨日、2013年のツアーモデルを購入しました。少し難しいですがMP-54に比べると距離や方向が自分の思う部分に重なります。
友人からもらった2011年のツアーモデルにKBS TOUR が挿してありますが、しなり感はないですか、強くて高い球が
出ますよ。
2016-04-01 12:08 Makoto URL 編集
マッスルはいいですね!
golfdaisukiです。再びコメントを寄せてくださり、ありがとうございます。
仰るとおり、マッスルバックにはキャビティには無い良さがありますね。
正直なところがあるので、敬遠されがちではありますが、私はこの正直なところが好きでずっと使っています。
ミスをしたらそれをはっきりと感じ取れるクラブが好きです。
素晴らしいアイアンを使っておられますね。
ナイスショットを連発しておられるのが、文面からも伝わってきます。
私もそのスペックのアイアンを使ってみたいと思いました。
これからも記事を書いていきたいと思いますので、お時間がございましたら、また私の記事にお付き合いいただけると幸いです。
それでは失礼いたします。
2016-04-05 01:21 golfdaisuki URL 編集