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2015年12月06日
jBEAM X-15 FORGED アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは JBEAM X-15 FORGED アイアン の7番です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは31度、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は444g です。

初めて手にした、JBEAMのアイアンです。
これまでドライバーやフェアウェイウッドは試打したことがあるのですが、アイアンは初めてです。
JBEAMはすごく好きなメーカーで、私はドライバーを今も愛用しています。
その性能の高さ・完成度の高さを肌で感じ、すごく信頼している大切な相棒です。
なので、今日はそのメーカーのアイアンに出会い、とても嬉しい気持ちになりました。

軟鉄の風合いが美しい、フルキャビティアイアンです。
JBEAMはアイアンのイメージが無いですし、どんな感じなんだろう?と思ったことも無かったのですが、とてもいい雰囲気があります。
美的センスのある、美しいキャビティアイアンです。

キャビティの易しさを感じつつも、とてもカッコいいデザインです。
ある有名なプロが昔、アイアンはバックフェースのデザインで選んだらいい・・・。と仰っていたことをよく覚えているのですが、私も同感です。
機能性などを求めつつも、バックフェースのデザインで選ぶのもアリではないでしょうか?
同じ軟鉄アイアンでも、あまり興味を惹かないデザインの物も少なくないですが、このアイアンは違います。
思わず、じぃっと見つめてしまいました。
初めてのJBEAMアイアンということもあると思いますし、このカッコいいデザインが心を揺さぶります。
しばらく見つめていたいな・・・。という思いと、早く球を打ってみたい・・・。という思いが交錯していました。
オシャレなデザインのアイアンです。

ヒール側には『X-15』の文字があり、キャロウェイの『X-18』や『X-14』という名器を思い出しました。

彫りの深さはしっかりとありますが、雑な感じは全くなく、逆に丁寧さが見て取れます。
今はこのようなフルキャビティよりもポケットタイプが多くなってきているように思うのですが、このように美しいデザインはいいものだな・・・。と改めて思いました。
ポケットタイプの物理的有利さはある程度理解しているつもりですが、目に届きにくいとこができてしまうので、そこが少し不満ですし、クラブの全てを目で楽しみたいです。
あと、使用後の掃除も普通のキャビティのほうが楽というのもあります。

ソール幅は、やや広めでした。
しかし、今のアイアンの中では平均的なほうだと思います。
少しワイドですが、大味な感じはしません。
カッコいい『ソールの顔』をしているアイアンです。

ネックはやや短めに見えたのですが、これも今のアイアンの中では平均的なほうだと思います。
ロングネックは難しそうで敬遠してしまうけど、かといって短すぎるのは使いたくない・・・。という方には、とても親しみやすい長さではないでしょうか?
球があがりやすそうな雰囲気があります。

リーディングエッジが削られていて、抜けも良さそうです。
こういった工夫は今、殆どのアイアンに見られます。
使い込んでいって馴染んだ形状になっていくのではなく、今は最初から『ベストな形』になっています。
リーディングエッジだけでなく、トレーリングエッジも丸みを帯びていました。
いわゆる、『ソールを丸く』使えそうなタイプのアイアンです。
適度に丸みを付けていながらも、輪郭がボヤけていないのがいいな・・・。と思いました。

フェース面には細かなミーリングがあり、今では、とても珍しいので少しだけ驚きました。
まるでウェッジのフェース面のようです。
一時期、アイアンにもウェッジのようにミーリングが施されているものがいくつかありましたが、今では殆ど見られません。
やはり、ウェッジほどの効果は期待できないのでしょうか?
しかし、このアイアンに採用されているということは、それだけ意味があることなのかもしれません。
『物理的な性能』ということよりも、『生産コスト』という点で、アイアンに採用されなくなったのかもしれません。
フェース面を指で触ってみると、かなりザラザラして、まるでウェッジ並みのザラザラ感です。
すごく丁寧に仕上げられているのが伝わってきました。
アイアンの質感は、色々なところで感じられますが、フェース面もその大切なところです。
むしろ、直接ボールをヒットするところなので、一番大切なところといえるのかもしれません。
そういった意味でも、このアイアンにはすごく好感がもてましたし、興味をもちました。

トップラインは少し厚く見えたのですが、今のアイアンの中ではノーマルなほうだと思います。

ボールを前にして構えた感じは、まずまずです。
グースの利きが目に入りましたが、それほど強くないので、ラインも出しやすそうです。
セミラージサーズといっていいのではないでしょうか?
私には大きく見えるのですが、今はこれくらいの大きさがポピュラーです。
私はもっと小振りなほうが好きですが、この大きさがちょうどいい・・・。という方は多いのではないでしょうか?
大らかさを感じさせながらも、雑といいますか曖昧さをもたせない顔をしたアイアンです。
イメージがボヤけることなく、しっかりと出していくことができました。
セミラージサイズではありますが、右にフケるイメージは出ず、しっかりとつかまえていけそうな顔をしているアイアンです。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなかいい感じです。
適度な柔らかさがありながらも、ボールがフェースにしっかりと乗ってくれる感じがありました。
いわゆる『食いつき』のいいアイアンです。
最近では、このように感じられるアイアンは全くといっていいほど出会いません。
すごく希少な感じがします。
このフィーリングも、ミーリングによるところが大きいのかもしれません。
だとしたら、アイアンにもミーリングは有効だな・・・。と思いました。
この食いつき感は大好きです。
このアイアンはフルキャビティですが、これがもしマッスルバックやハーフキャビティのような厚みのあるアイアンだったら、もっとフィーリングが向上していただろう・・・。と思いました。
この食いつきの良さと、厚みで押していける感じがプラスされれば、凄いことになりそうだな・・・。と思いました。

球はあがりやすくて、弾道も高めです。
タフなタイプではありません。
ロフトが立っていることを感じさせないあがりやすさです。
やはり、適度な低重心が効いているのでしょうか?
球の食いつきの良さによる、ハイスピン性能があり、それがこの弾道の高さにもつながっているのではないかな?と思えてきました。
いつも色々なアイアンを試打してきて、球が滑りそうに感じることもありますし、インパクトが、ボヤけた感じがすることもあります。
そういったアイアンには魅力を感じませんが、このアイアンは違っていました。
この食いつきのいい感触を、多くの方に感じとっていただきたいです。

『安定性』は高いです。
フルキャビティらしい易しさがあります。
球筋が安定していて、ブレる感じが全くしませんでした。
『他の物』が付け加えられていないので、『ナチュラルな易しさ』といったらいいでしょうか?
シビアさは全く無く、かといって『不自然な易しさ』もないので、とても親しみやすいです。
感性を邪魔しないので、永く使っていけるタイプのアイアンだな・・・。と思いました。

『飛距離性能』も優れているな・・・。と思いました。
今のアイアンの中では、『これくらい常識』といったところなのかもしれませんが、やはり私の中では飛ぶな・・・。と思えるアイアンです。
落としどころがどうしても前に行ってしまいます。
『6番アイアン』くらいの距離感です。
私にとって『飛びすぎ』といえるところがあるのですが、これはもう仕方のないことかもしれません。
『時代の流れ』なのかもしれません。

『操作性』という点では、なかなかいい感じでした。
少し大きく見えましたが、球をつかまえやすいアイアンです。
右に抜けにくい印象をもちました。
私がフッカーということもあると思うのですが、最初からドローめの強い球を打つことができました。
この球筋が私にとっては自然だな・・・。と思いました。
右に曲げてみることにもトライしてみましたが、とても易しく感じられました。
ラージサイズに見えたからでしょうか?
どちらかというと、右に曲げるほうが、ほんのちょっとだけ易しいかな?と思うところもありました。
右に曲げられましたが、球が滑る感じの弱々しい球筋ではなく、しっかりとつかまった強い球でした。
インテンショナルなショットも難しくないですが、基本的には『セミオートマチックタイプ』だと思いました。
反応が鋭すぎず、大らかさをもっていました。

色々なアイアンのフェース面を見ていると、時には雑に感じられたりすることもあります。
新品のはずなのに、仕上げが丁寧でなかったり、不均一さを感じたりすることもあります。
今の多くのアイアンはボールを『飛ばす』という機能が求められていると思いますが、私はボールを『運ぶ』。
もっといえば『止める』機能を強く求めていきたいので、このアイアンのフェース面はすごく気に入りました。
打つ前に見ていたときから、ボールを止めやすそうな雰囲気が、このフェース面にはあるな・・・。と思いながら見ていました。
シビアな場面でも活躍してくれそうです。

JBEAMの、軟鉄の、美しくてフィーリングのいいアイアンだな・・・。と思いました。
初めて手にしたJBEAMのアイアンということで興味津々というところもあったのですが、仕上げの美しさが強く印象に残りました。
ピカピカ光るミラー仕上げでなく、落ち着いた感じのサテン仕上げであるところも、好感度が上がった要因のひとつです。
これがもし『黒染め』だったら、また『シブさ』も増していただろうな・・・。と思いました。

とてもカッコいいデザインですし、第一印象からずっと好感をもっていたのですが、その好感度が全く落ちることなく、試打を終えることができました。
マッスルバックやハーフキャビティ以外で、ここまでたくさんボールを打ったのは久しぶりのような気がします。
途中から完全に試打ではなく、ただ単にこのアイアンを楽しんでいただけのように思います。

何度も書きましたが、雑に感じられないのがすごく魅力的でした。
丁寧さが伝わってくるので、使う方も丁寧に使っていこう・・・。と思えてきます。
今は機能性重視のアイアンがたくさんあり、かなり研究されて作られているな・・・。と思うことが多々あり、メーカーの努力には頭が下がる思いです。
しかし、そういうタイプのアイアンを試打していても、あまり気持ちが乗らないこともあります。
ニュークラブを試打するのはとても楽しいのですが、テンションがあがりきらず、淡々とすることも少なくありません。
それは全体的な質感などもあると思いますし、メーカーのそのクラブに対する扱いのようなものが感じられるからかもしれません。
アイアンは消耗品ではなく、大切に使えば『一生物』といってもいい、長くつきあっていける大切な相棒となってくれるクラブです。
なので、目新しさや色々な物が組み込まれた物よりも、シンプルでプレイヤーの感性を邪魔せず技量を向上させてくれるアイアンが長く使っていけるのだと思います。
そういった意味でも、このアイアンには好感がもてました。

軟鉄アイアンということがすごくいいです。
美しい外観やフィーリングがいいということもありますが、自分に合うように微調整するのが簡単だということも魅力のひとつです。
細かいことを言えば、私はここまで飛んで欲しくはないですし、できればもう少し小顔なほうが好きです。
もし、そういうタイプのアイアンが『姉妹モデル』として発売されているのであれば、是非試してみたいと思いました。

JBEAMのクラブということで、『上級者用』とか『敷居が高そう』と思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは違います。
軟鉄に対する『自分にはまだ早い』という印象をもっておられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、今は易しい軟鉄アイアンもいろいろなメーカーからたくさん発売されていますし、敬遠される必要は全くないと思います。
もちろん、このアイアンも親しみやすいタイプなので、多くの方に試していただきたいです。

これまで、JBEAMはアイアンのイメージが全く無かったのですが、このX-15 FORGEDという、素晴らしいアイアンに出会えたおかげで、アイアンにも興味がもてました。
この美しい仕上がりや独特の雰囲気などから、ひょっとしたら『兵庫県産』ではないかな?と思いましたが、実際のところは解りません。
今は多くのメーカーが海外製を採用していますが、このアイアンはどうなのかな?と思いました。
他のメーカーのアイアンでは見られない『フェース面の工夫』が、とても大きな武器だと思いましたし、球を打つだけでなく、目でも楽しむことのできるアイアンでした。
また機会があれば何度でも試打を楽しみたいです。
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