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2015年09月11日
ピン i アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ピン iアイアン の7番 です。

シャフトは NS PRO MODUS3 です。
ロフトは32度、長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は114g、トルクは1.7、クラブ総重量は426g です。

オシャレなPINGのニューアイアンです。
派手さは無いものの、シンプルで印象に残りやすいデザインです。
易しさとフィーリングを追求したアイアンのような印象を受けました。
落ち着いたデザインがたまりません。
いわゆる『目線が散らない』デザインです。

全体的な形状や輪郭は、これまでのPINGのアイアンらしい感じがします。
軟鉄アイアンで、輪郭の美しいアイアンに出会うこともありますが、このアイアンはそれとはちょっと違った感じがします。
日本的というよりも、やはり海外的な感じもします。

トゥ側にはウェイトのようなものが組み込まれているのが解りました。
これまでのPINGのアイアンに、よく見られてきたところです。
絶妙な重量配分がなされているのでしょうか?

ソール幅は広めです。
しかし、PINGのアイアンでは、これくらいが普通といえるような気がします。
PINGのアイアンでナローな印象はありません。
ゴルフクラブには、様々な『顔』があります。
それは『第一印象で見る顔(アイアンの場合はバックフェース)』であったり、文字通り『フェース面』であったり、『構えたときの顔』であったりします。
またそれ以外にも『ソールの顔』もあると思います。
ソールの顔でも色々なタイプがあります。
それによって印象も変わってきます。
惚れ惚れするようなアイアンにもたくさん出会ってきました。
そういった意味では、このアイアンがもつ『ソールの顔』は、惚れ惚れすることはなかったのですが、PINGらしい顔だな・・・。と思いました。
私はやはり『和顔』が好きなんだな・・・。と思いました。

お馴染みの凹みがあります。
この凹みを見るだけで、PINGのアイアンだと分かります。
他のメーカーのアイアンでは見られない個性だと思います。

ネックは、やや短めでした。


彫りの深さも、充分あります。
色々な部品が組み込まれているようです。
ゴチャゴチャしたところはありませんが、かなり機能性を重視して作られているように見えます。

このバックフェースのアクセサリーのような物も、よく目立っていました。
ウェイトの役目を果たしているのかな?と思いました。
後から貼り付けられているように見えました。

フェース面にミーリングはありませんでした。
ノーマルな感じのフェース面です。
何となくではあるのですが、どことなく金属の冷たさのようなものを感じました。
軟鉄の風合いとは異なるからかもしれません。
球が『しっかりと乗ってくれて運ぶ』というよりは、バンと弾くイメージのほうが強くでました。

トップラインは少し厚めでした。
こういったところはある程度予想していました。

このオリジナルグリップは模様が変わっていますが、よく研究されていると思います。
ラバータイプらしい、ソフトなフィーリングですし、適度な滑りにくさもあります。
雨の日でも心強いのではないかな?と思いました。

ボールを前にして構えてみると、なかなかいい感じでした。
見とれてしまうようなことは無かったのですが、特に気になるようなマイナスポイントもありませんでした。
トップラインの厚さも、あまり気にならなかったですし、ストレートタイプなのも好感度が上がりました。
ライン出しが易しそうだな・・・。と思いました。
こうして構えるまでは、もっと大顔タイプを予想していましたが、違っていました。
すごく小顔ということもないですが、セミラージサイズというほどでもありません。
『標準』といえるのではないでしょうか?
私はどちらかというと大顔タイプよりは小顔タイプのほうが好きなのですが、このアイアンの大きさには好感がもてました。
あまり曲げるイメージは出せず、どちらかというと真っ直ぐに近いイメージが出ました。
スコアラインの一番下が白く塗られています。
今はよく見られる工夫です。
私はできればこの工夫が無いほうが好きなのですが、このように色違いにしていることでターゲットに構えやすくなるという方は多いのではないでしょうか?
ドライバーやFW・UTのクラウンマークもそうですが、私は構えたときに、あまり限定させないほうが好きです。
真っ直ぐよりも『曲げる(自分の持ち球)』イメージを出していきたいです。
試打を開始しました。

『打感』は、なかなかいい感じでした。
予想していたよりはグッドフィーリングでした。
ソフトでしたが、しっかりと芯のある打感だと思いました。
球を『運ぶ』という感じではなく、どちらかといえば『打つ・飛ばす』というイメージのほうが近いように思いました。
何といいますか『バラつき』が少ない打感だな・・・。と思いました。

『音』も、小気味いい感じで好感がもてました。

球もあがりやすいです。
大きさや形状はオーソドックスでありながらも、かなりあがりやすさに長けている感じがしました。
機能性アイアンだと思いました。

『安定性』も高いです。
このようなセミラージサイズでもない『大きすぎないアイアン』の中では、トップクラスといっていい寛容さがあるといってもいいのではないでしょうか?
構えたときに大きすぎないので、セミラージサイズを使っておられる方は難しそうな印象をもたれる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はそんなことはなく、かなりイージーなタイプだと思いました。
キャビティの特長でもある寛容さが充分感じられました。
シビアな感じは全くしませんでした。

『飛距離性能』という点でも、予想していたよりも飛ぶな・・・。と思ったのですが、今のアイアンの中では標準的といえるでしょうか?
私は普段の7番アイアンの感覚とは違うな・・・。と思ったのですが、今はこれくらいの飛距離性能がかすんでしまいそうなほど、飛距離系アイアンがたくさんあります。
高さが充分出せましたし、キャリーをしっかり稼いでくれました。
このアイアンに組み込まれた、様々な工夫が活きているのではないでしょうか?
『スタンディングロフト』による、球の浮きにくさ・ドロップ感のようなものは感じられませんでした。

『操作性』という点では、最初からつかまりの良いドローボールを打つことができました。
大顔タイプではないので、球が自然につかまります。
いい感じでラインを出していくことができました。
右にも曲げてみましたが、あまり大きく曲げられませんでした。
『曲げ幅の大きさ』で勝負するタイプではないように思いました。

大顔タイプではありませんが、とても優れた『セミオートマチックタイプ』だと思いました。
マニュアル感よりも、オートマチック感のほうが強いと思いました。
構えたときはマニュアル的な感じを予想していましたが、違っていました。

見た目の印象以上に易しいセミオートマチックタイプなアイアンといっていいと思います。
大顔タイプのアイアンは苦手だけど、球のあがりやすさや寛容さをアイアンには求めていきたい・・・。という方には、是非試していただきたいと思いました。

PINGのアイアンらしい、イージーさが充分感じられました。
敷居が高すぎないアイアンだと思います。

機能性を重視しながらも、構えやすさや打感などのフィーリングが決して犠牲になっていない、バランスの取れたアイアンだと思いました。
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