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2015年08月26日
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プロギア NEW SUPER egg アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは プロギア NEW SUPER egg アイアン の7番 です。

シャフトは M-37 です。
ロフトは27度、クラブ長さは38.25インチ、シャフトフレックスはM-37、クラブ総重量は342gです。

プロギアエッグシリーズのニューモデルです。
先日ニューモデルを試打したばかりなのですが、このモデルはまた違ったコンセプトによって作り出されているようです。
『SUPER』が名前に付いているので、特別な感じがします。

かなり分厚くて、あまり見ないタイプのクラブです。
エッグシリーズは元々、このようなタイプが多いと思いますが、このクラブは特別な感じがします。
他のメーカーでは、なかなかここまで徹底した作りにはなっていないように思います。
さすがPRGRといったところでしょうか?

かなり彫りが深くて、えぐれています。
史上最大級のポケットキャビティといってもいいのではないでしょうか?

バックフェースにはウェイトのような物が見られました。
これは、先日試打したモデルにも見られました。

かなりのワイドソールです。
先日試打したモデルもワイドでしたが、比べものにならないほど、このモデルは広いです。
『ワンピース的な広さ』というよりは、『後から付け足したような広さ』に見えます。
アイアンのソールを見ているという感じはせず、ハイブリッドを見ているようでした。

ネックは短めでした。
これまでのモデルと共通するところだと思います。

ホーゼルには『NON CONFORMING TO R&A/USGA RULES』と記されていました。
アイアンには珍しい表記です。
高反発なのかな?それとも角溝なのかな?と思っていましたが、訊くところによると、高反発モデルなのだそうです。
『高反発』というと、普通ドライバーを連想しますが、そもそも最初は『ロフト15度以下のクラブ』がルールの対象になっていて、後からパターを除く全てのクラブが対象になったということを訊いたことがあります。
今はルール適合モデルのほうが圧倒的に多いですが、それでも高反発モデルは少しずつ見かけるようになりました。
しかし、アイアンで高反発モデルに出会うのはとても珍しいです。
といいますか、初めてのような気がします。
こういった思い切ったところが、PRGRらしい感じがします。
他のメーカーではやらない先駆け的なイメージがあります。
新たな流れを作る、歴史を変えるというのは昔から変わりません。
クラブ業界に一石を投じるメーカーだと思います。

フェース面にミーリングはあるかな?と思い、近くでよく見てみましたが、見られませんでした。
少しフェース面の仕上げが雑に見えました。
軟鉄の雰囲気ではなく、『特別加工』された感じがします。
それが、この独特な感じを作り出しているのかもしれない・・・。と思いました。

『下あご』が出ているように見えます。
このように見えるアイアンもなかなかありません。
『超』という言葉がいくつも付くほどの低重心設計なのでしょうか?
ダウンブローよりも、ボールの手前からソールを滑らせていくイメージのほうが易しく感じられます。

素振りをしてみると、かなりの軽さとシャフトの軟らかさを感じますが、先日試打したモデルとの大きな違いは無いように感じました。
エッグシリーズらしいところだと思います。

ボールを前にして構えてみると、正直かなり違和感がありました。
バックフェースの膨らみが、かなり目立っていました。
このクラブは『アイアン』というカテゴリに入っていますが、アイアンを構えているようには思えませんでした。
アイアンとユーティリティの中間的な感覚。
もっと言えば『新種』といったほうが近いかもしれない・・・。と思いました。
エッグシリーズなので、この膨らみはある程度予想できていたことですが、先日試打したモデルはもっと抑えられていたので、今日は少しビックリしました。
なかなかイメージが湧かず、どのように打っていいのかが分かりませんでした。
なるべくいいところといいますか、親しみやすそうなところを探そうと思い、グースタイプではないところがいいな・・・。と思いました。
アイアンには見えないし、かといってユーティリティでもないな・・・。と思いながら見ていました。
これまでに無い、新しい種類のクラブに出会うことができたんだ・・・。と思いました。
頭の中にモヤモヤした感じが残りましたが、呼吸を整えテークバックのタイミングを計りました。
試打を開始しました。

『打感』はまずまずでした。
すごくソフトでフェースに乗っかる感じはなく、バーンと弾く感じですが、硬すぎないので好感がもてました。
なかなかこちらのイメージを伝えづらく、またクラブからの返答も感じとりにくかったのですが、このようなタイプのアイアンはこれくらいがスタンダードなのだと思いました。

『音』ははっきりしていて、好感がもてました。
予想していた音でした。

球はかなりあがりやすくて、上下にも寛容だと思いました。
滑らせるイメージのほうが強かったのですが、敢えて上からぶつけてみても良かったですし、ダフらせ気味でも上手くボールを拾ってくれました。
タフさとは全く無縁のアイアンだと思いましたが、やはりアイアンというよりはユーティリティを打っていると思ったほうが合いやすいのかな?と思いました。

『安定性』もかなり高く、今のアイアンの中でも間違いなくトップクラスに入るほどの寛容さを感じました。
オートマチックで、ブレにくいタイプです。
フェース面のスコアラインの殆どがスイートエリアをいえるのではないかな?と思えるほど易しく感じます。
最初から結構打点がブレてしまったのですが、それが球筋には表れにくいタイプです。

『飛距離性能』がとても優れていました。
この飛距離性能が一番のメーカーの狙いだったのではないでしょうか?
『高反発モデル』という利点を思いっきり活かしているように感じます。
球もあがりやすいですし、安定性も高いですが、それも全て飛距離性能につなげる為の工夫に過ぎないように思います。
『番手感覚』が全くもてませんでした。
この『7番アイアン』をユーティリティ代わりに使ってみるのもいいのではないかな?と思いました。
7番でこれだけ飛ぶのだから、もっと上の番手だと、どれくらい飛んでしまうのだろう?と思いました。
訊くところによると、このアイアンセットは『5番から』ということですが、それが正解かもしれませんし、今の流れに沿っているように思います。
2番・3番はもちろん、今は4番アイアンも少なくなりました。

操作性という点では、難しく感じました。
なかなか大きく曲げることができず、思うようにいきませんでした。
ここまで『頑固』なまでのアイアンも珍しいように思いますが、構えたときに苦手意識が先行してしまい、イメージが出せなかったのも、曲げづらく感じた要因のような気がします。
このようなタイプは操作性よりも高い直進性を活かしていったほうがいいように思います。

7番アイアンでこれだけ飛ぶのだから、もっと上の番手よりも『下の番手』を充実させたほうが、スコアメイクが易しくなるような気がしました。
この7番アイアンで強烈な飛距離性能があるので、9番やピッチングなども、おそらく凄いんだろうな・・・。と思いました。
訊くところによるとSWもラインアップされているそうなので、おそらくそれも凄い飛びなのだろうと思いました。
SWの数を増やすとか、LWを入れてみるといった対応が必要になってくることもあるかもしれない・・・。と思いました。
『飛ばないクラブ』を入れておくと、スコアメイクが楽になります。

飛距離性能がかなり優れているのですが、何となく球質が軽いような感じがして、風にはどれくらい対応力があるのかな?というのが少し気になりました。
コースで風を計算できず、少しアバウト的に打ってしまうようになるのかな?と思いました。
何とか球を打つことはできましたが、グリーンに乗せるイメージは出せませんでした。

私が求めたいタイプのアイアンとは正反対な感じがしますが、こういった自由な発想も面白いな・・・。と思いました。
色々なクラブが登場するからこそ、それがクラブの発展につながるような気がします。
今はたくさんの飛び系アイアンがありますが、このアイアンはそれらの中でも間違いなくトップクラスに位置すると思います。
『高反発』という言葉が独り歩きするほど、弾き感を強く感じることはなかったのですが、飛距離性能が優れていることは明らかです。
アイアンの顔はあまり重視せず、軽量で飛距離性能に優れたアイアンを求めておられる方は、是非試してみられてはいかがでしょうか?
どちらかといえば、ヤングゴルファーよりも、ベテランゴルファーの方のニーズにピッタリ合いそうです。

『ルール適合外モデル』なので、私がこのクラブをコースで使うことはありませんが、以前も書きました通り、このような高反発モデルがあっても私はいいと思っています。
R&AやUSGAの作ったルールが全てではないと思っています。
競技ゴルフではなく、プライベートで楽しむのであれば、全く問題ないと私は思います。
ゴルフの本質を失ってはいけないので、ある程度の『ルールによる縛り』は必要だと思いますが、それがあまり度を超してしまうと、ゴルフの楽しみも失われるのではないかな?と思います。
このようなタイプのアイアンは珍しいですが、おそらく他のメーカーからも同様に高反発アイアンが登場してくるのではないでしょうか?
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