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2015年06月18日
ロイヤルコレクション SFD X7 フォージドアイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ロイヤルコレクション SFD X7 フォージドアイアン の7番 です。

シャフトは RC 100 HT です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、トルクは2.1、シャフト重量は100g、バランスはD1、キックポイントは中調子 です。

ロイヤルコレクションSFDシリーズのニューアイアンです。
最近はポケキャビが多いので、このようなシンプルなフルキャビが珍しく見えてしまいます。
ハイテクアイアンが多いですが、このアイアンはシンプルさで勝負しているように見えます。

やや面長なタイプのアイアンです。
質感は、これまでのロイコレアイアンと共通するところです。
軟鉄のいい雰囲気はありますが、全体的な質感がもうひとつといった感じもしました。
精密さとか、作り手のこだわりが感じられるタイプではありませんでした。
ロイコレは元々アイアンが得意なメーカーではないと思いますが、昔からのロイコレファンとしては、少し寂しい感じもします。
こういった思いを、もう数年しているように思います。

彫りも深く、かなり易しさにこだわっているように見えます。
これまでも書いてきましたが、ヒッティングポイントのところは肉厚になって欲しいと私は思っているのですが、このアイアンはそういったタイプではなく、これまでたくさん出会ってきたフルキャビティです。
特に変わったところは見られません。

ソールは広いです。
よく見かける広さです。
これが今のアイアンのスタンダードといえるのかもしれません。

ネックも短めで、いわゆる『頭でっかち』なタイプのアイアンです。
重心がかなり低くて、敷居を下げているように見えます。
アイアンをはらって打ちたい方には、魅力的に見えるのかもしれません。
この角度からも、グースの利きが分かりました。

フェース面にはミーリングは無く、ごく普通でした。
正直、仕上げが少し雑に見えました。
少し粗いところがありました。
クラブの性能とは直接関係ないのかもしれませんが、気になりました。
アイアンはドライバーに比べ、使う期間も長いですし、大切に使えば『一生物』といえるクラブです。
なので、『使い減り』するタイプではなく、使っていけばいくほど、いい雰囲気や味のあるタイプに魅力を感じます。
このアイアンは前者のほうかな?と思いました。

トップラインは少し厚めでしたが、今はよく見られる厚さだと思います。

リーディングエッジも、少し削られていました。

このオリジナルグリップも、なかなかいい感じです。
最近のロイコレには、よく見られるグリップだと思います。
ツアーベルベットのような『しっとり感』は無いものの、適度な柔らかさもあります。

ボールを前にして構えてみても、まずまずでした。
ある程度予想していた通りの構え感でした。
セミラージサイズでセミグースタイプです。
今、おそらく一番支持されている大きさ・形状ではないでしょうか?
『私の中でのストライクゾーン』からは、ほんのちょっとだけ外れているのですが、これまでたくさん経験していますし、特に苦手意識が芽生えることもなく、普通に構えることができました。
やや淡々としたところもあったのですが、大きな不満はありません。
これが今の『主流派』といえるアイアンなんだな・・・。と思いました。
この大きさ・ちょっとのグースに好感をもたれる方も多いのではないでしょうか?
あまり細工をするイメージが出なかったので、最初は無理をせず、普通に打っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。

『打感』はまずまずだと思いました。
ソフトで好感がもてましたが、それほどテンションがあがることもありませんでした。
厚みで押していける感じはやや乏しく、予想していた範囲内のフィーリングでした。

球はあがりやすくてイージーです。
タフさは無く、かなり敷居も低いです。
ポケキャビほどの重心深度はないのかもしれませんが、このアイアンの上がりやすさも、かなり優れていると思いました。
幅広い層に対応してくれるアイアンだと思います。

『安定性の高さ』も、予想通りでした。
フルキャビらしい寛容さがありました。
スイートエリアも、かなり広く感じました。
フルキャビに加え、このやや大きいサイズ、そしてつかまりやすくなるようなグース。
3つの効果が上手く合わさっているように感じました。

『操作性』は普通でした。
左右に曲げていくのも、特に難しく感じることはありませんでした。
できればあまり細工をしたくないですし、なかなかイメージも湧いてきませんが、曲げていきたいときに、それに応えてくれるタイプのアイアンだと思いました。
『曲げにくい』という印象はありませんでした。

『飛距離性能』は優れています。
こういったタイプのアイアンですし、今はアイアンにも飛距離が求められている時代なので、この高い飛距離性能も予め予想していました。
アイアンも飛距離にしのぎを削る時代なのかもしれません。
私もそうですが、アイアンに飛距離性能をそれほど求めておられない方もいらっしゃると思います。
このアイアンは飛距離性能を求めておられる方に使って頂きたいアイアンです。

すごくシンプルなイージー系アイアンだと思いました。
ハイテク感はなく、昔ながらのベーシックなタイプのアイアンです。
見えないところに様々なハイテクが組み込まれているのかもしれませんが、私はそれを感じとることができませんでした。

易しいアイアンを使いたいけれど、あまりゴチャゴチャした感じは嫌だ・・・。
できれば軟鉄アイアンを使いたい・・・。
という方には、とても合いやすいのではないでしょうか?

軟鉄アイアンの最大の特長ともいえる、『調整のしやすさ』もあります。
イージー系のアイアンで、自分に合うようにロフトやライ角を調整すれば、まさに『鬼に金棒』となってくれるのではないでしょうか?
いくらイージー系でも、ライ角が合っていなかったり、ロフトピッチやライ角ピッチがバラバラだったりすると、難しくなってしまいます。
やはり『最終的な調整』が必要になってくることもあると思います。

人それぞれ、体格なども異なりますし、最初からピッタリと合ったクラブには、なかなか出会いづらいように思います。
かなり低い確率ではないでしょうか?
そういったときに軟鉄アイアンだと、後の調整が簡単なので魅力的です。

おそらく、今一番支持されやすい形状・大きさのアイアンといえるのではないでしょうか?
一番『売れやすい』『売りやすい』タイプだと思います。
他のメーカーも含め、このようなタイプがとても多いです。

最新モデルですが、特に変わったとか、驚くようなことはありませんでした。
第一印象で感じられた性能そのもの・・・。といった感じでした。
アイアンは驚くようなことが多くないですが、それも仕方ないことなのかもしれません。

先ほども書きましたが、ロイヤルコレクションはアイアンのイメージはあまりなく、やはりFWのイメージが強いです。
このアイアンを試打してみて、改めてアイアンは得意としていないんだな・・・。と思いました。
それは、このアイアンが良くないのではなくて、いい意味でも、そうでない意味でも『無難』といいますか、まとまってしまっている感じがしました。
無難なのはいいのですが、クラブから伝わってくるものがありませんでした。
最初にパッと見たときに、質感といいますか、全体的な仕上げがもうひとつのように見え、気持ちも上がりきらないまま試打をしました。
これが今のロイコレのアイアンなんだろうか?と思いました。
軟鉄はアイアンに最高の素材ですが、軟鉄であれば全ていいのではなく、最終的な仕上げが必要になってくると思います。
『見え方』も重要になってくるのかもしれません。
そういったところが『M社』や『M社』『H社』などは上手いと思います。
アイアンにこだわっていないメーカーは、こだわっているメーカーには敵わないのは仕方ないような気もします。
それぞれの『得意分野』というものがあると思います。
私はアイアンやウェッジ系のクラブが大好きなので、特にこだわっているところがあるのかもしれません。
ただ、このアイアンは優れているところもたくさんあると思いますし、今のハイレベルなクラブの中でも、全く見劣りしません。
軟鉄アイアンを使ってみたいけど、易しくて飛距離が出るタイプがいい・・・。という方に、是非試していただきたいと思いました。
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