Post
≪エポン AF-302 & 303 アイアン | HOME | コブラ FLY-Z ドライバー≫
2015年05月31日
マルマン KS WEDGE ZEROBOUNCE WF

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブはマルマン KS WEDGE ZEROBOUNCE WF です。

シャフトは N.S.PRO 950GH です。
ロフトは56度、クラブ長さは35.25インチ、シャフトフレックスはS、バランスはD3、クラブ総重量は449gです。

とてもカッコいいマルマンのウェッジです。
マルマンはウェッジのイメージはあまり無いですが、すごくいい雰囲気に仕上がっています。

厚ぼったくなく、極限まで薄さを追求しているように見えます。
シャープな感じもしますが、輪郭は丸っこいところもあるので、上手く相殺されているようです。
それにしても、黒染めはいいな・・・。と思いました。
引き締まって見えますし、カッコ良さが倍増します。

WFとは、どういう意味でしょうか?
私はブリヂストンのレイグランデWFを思い出しました。


開口部といいますか、ポケットがあるのが、とても珍しいです。
アイアンでポケットタイプはすっかりポピュラーになりましたが、ウェッジでは見たことがありません。
どういった効果が期待できるのでしょうか?
おそらく、何らかの意味があるのだと思います。
すごくインパクトがありました。
このポケットを見ただけで、このウェッジのことはずっと覚えているだろうな・・・。と思いました。

56度ということで、SWという認識でいいと思うのですが、ソール幅はSWとしてはノーマルなほうだと思います。
丸っこい感じがして、抜けも良さそうだな・・・。と思いました。
リーディングエッジの削りも大きめでした。

それほどロングネックだとは思いませんが、ネックの長さもしっかりとキープされています。
私はウェッジには、もう少し長さが欲しいと思うのですが、これくらいの長さがちょうどいい・・・。という方も多いのではないでしょうか?
昔はアイアンもロングネックが主流でしたが、時代の流れと共に、どんどん短くなってきました。
しかし、ウェッジでは未だにロングネックタイプも多いです。
それだけスピンを掛けるということで意味があるのだと思います。

『ゼロバンス』ということで、どんな感じかな?と思って見てみましたが、特に驚くようなことはありませんでした。
まあ、こんな感じかな?と思いました。
私はバンスがきつ過ぎるタイプは苦手に感じることもあるのですが、今は単にバンスの角度だけでなく、様々な形状になるようにメーカーが工夫しています。
バンス角が結構あっても、開きやすくて切っていけるウェッジは珍しくありません。
そういったこともあってなのか解りませんが、今はハイバンスタイプも多くなりました。
一桁台のバンスは苦手だ・・・。という方も多いかもしれません。
ソールを滑らせてボールを拾っていきたい・・・。という方の多くはハイバンスタイプを好まれるのではないでしょうか?
あまり目立たない部分かもしれませんが、ウェッジは『ソールが命』といったところがあると思います。
ソール形状で難易度が大きく変わってしまいます。
そして、人によって大きく好みが分かれるところだと思います。
ゴルフ歴もそうですし、ずっとアプローチの練習ばかりやっていると、どんなソール形状が自分に合っているのかが感覚的に解ってくるようになると思います。
まだキャリアの浅い方や、小技の練習をあまりしないという方は、なかなか感じにくいところかもしれません。

フェース面にミーリングはありませんでした。
見慣れた感じのフェース面です。
ミーリングは無いですが、いい意味で枯れた感じがして、とてもシブいです。
フェース面を指で触ってみたのですが、特にザラザラ感などは感じませんでした。
アイアンはまだまだ少数派ですが、最近はウェッジにミーリングがある物が多くなってきました。
しかし、こういったところにもメーカーの考えやポリシーなどがあるのだと思います。

ボールを前にして構えてみても、いい感じでした。
変なクセは全くなく、自然にスッと構えることができました。
見慣れた感じなので、『普段着感覚』で打っていけそうな予感がしました。
ウェッジは実戦でもすごくシビアな場面で使うことも多いので、構えづらいと緊張感が他のクラブの何倍にもなってしまうこともあります。
両肩に力が入り、テークバックのタイミングが取れなくなることもあります。
『イップス』というと、普通パッティングでなる方が圧倒的に多いと思いますが、私は一時期アプローチでなりかけたことがあります。
勿論、普段使い慣れている構えやすいウェッジだったのですが、あまりにもシビアに答えを求めすぎたのかな?と今では思っています。
繊細さを求めすぎたのかもしれません。
ライなどの状況にもよりますが、だいたい7割寄れば大成功なところを、私は10割をずっと求めていたように思います。
アプローチになると、心臓の鼓動が聞こえてくるようでした。
そのままフリーズしかけたこともあります。
それを反省し、今では『落としどころの円』を少し大きくして、プレッシャーを緩和するようにしました。
いい意味でのアバウト感を求めていきました。
ただ、『出球の高さ・スピード』にはずっとこだわっています。

『ゼロバンス』なので、おそらく開きやすいだろうな・・・。と思っていたのですが、やはりその通りでした。
私はフェースの開閉をよく使います。
とはいっても、閉じて使うことは殆どなく、少し開くか大きく開くかして使うことのほうが圧倒的に多いです。
フルショットはともかく、コントロールしたいときは殆ど開いて、前に進もうとする球の勢いを上に逃がしながら運ぶことが多いです。
なので開きやすいウェッジを私は求めたくなるのですが、そういった意味でも、このウェッジは合格でした。
いいイメージがどんどん頭に浮かんできました。
楽な気分で構えることができました。
試打を開始しました。

『打感』はソフトな感じで、好感がもてました。
打つ前からある程度予想していた通りのフィーリングでした。

スピン性能は、なかなかいい感じでした。
正直、それほど『激スピン』だとは思いませんでした。
少しランも出ました。
それほどフェース面に仕事をさせて止めるタイプではないのかもしれません。
ボールへの食いつき感はあまり感じませんでした。
『抜けの良さ』で勝負しているウェッジではないかな?と思いました。
『乗っかり感』もありました。

『球のあがりやすさ』は普通だと思いました。
難しくなく、普通に打っていくことができました。
こちらのタイミングで打っていけるのがいいな・・・。と思いました。

『安定性』も平均的な感じでした。
特に難しく感じることは無かったですし、予想していた通りでした。
構えやすくて拾いやすいので、ラインを出していくのがとてもイージーでした。

距離感も合いやすいです。
落としたいところまで、きっちりと運んでくれました。
高さのイメージも合いやすいので、必然的に距離感が合ってきます。

『操作性』という点でも、好感がもてました。
フェースを開きやすいので、色々と遊ぶことができます。
ヘッドを真っ直ぐ抜いていったり、カットに抜いていったりして細工をしました。
ソールの滑りもいいので、減速せずに加速したまま運ぶことができました。

なかなか面白いウェッジだな・・・。と思いました。
一番印象に残ったのは抜けの良さです。
しかし、今日は練習場のマットの上からなので、実際の芝やラフの上で打ってみないと詳しいことは解りません。
ただ、おそらく今日の感じだと、すごくいいのではないかな?と思いました。

『ゼロバンス』というは、とても思い切ったことだと思います。
他のメーカーでは見られません。
今はバンスを利用して打っていくのが主流のような気がします。
なので、このようなタイプのウェッジはある程度限られた層にだけ支持が得られるのかもしれません。
そういった意味ではクセのあるウェッジということになると思います。

今日の感じでは、『ゼロバンス』による難しさは全く感じませんでしたが、やはり実戦かそれに近い場面で試してみないと解りません。
特にバンカーではどのようになるのかが、とても気になります。
私はバンカーでは大きなエクスプロージョンではなく、出来れば砂を薄くカットして距離感を出していきたいタイプなので、このウェッジはとても興味がもてました。


このポケットの意味が最後まで解りませんでした。
といいますか、打ち終わるまで、このポケットの存在をすっかり忘れていました。
重量配分の為でしょうか?
それとも違う意味があるのでしょうか?
詳しいことは私には分かりませんでしたが、おそらく大きな意味があるのだと思います。
しかし、他のメーカーが追随していないということは、特に大きな効果が得られないのかな?という思いもありました。
あくまでも私が試してみた結果でいえば、このポケットは無くてもいいんじゃないかな?普通のタイプのほうがいいな・・・。と思いました。
面白いウェッジだと思いましたし、また試打してみたいと思いましたが、正直購買意欲が強く刺激されることはありませんでした。
ただ、それはこのウェッジが良くないのではなく、あくまでも私の好みによるところです。

最近はマルマンの人気も復活しているようで、昔から馴染みのある私はとても嬉しく思っています。
新しいメーカーもいいですし、老舗メーカーにも頑張って欲しいと思っています。
たくさんの素晴らしいメーカーがある日本に住んでいて、本当に幸せだな・・・。と思いました。
コメント