Post
≪プロギア iD nabla RS TITAN FACE アイアン | HOME | マルマン マジェスティ ROYAL BLACK アイアン≫
2014年11月24日
PR
テーラーメイド TOUR PREFERRED EF SPIN GROOVE ウェッジ

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは テーラーメイド TOUR PREFERRED EF SPIN GROOVE ウェッジ です。

シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは58度、クラブ長さは34.75インチ、シャフトフレックスはS200、トルクは1.7、バランスはD5、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は471gです。

今ではあまり見かけなくなった、『金ピカ』仕上げのウェッジです。
昔はよく見かけましたが、今は少なくなったように思います。
光沢感もありますし、美しい仕上がりになっています。
私はこのような仕上げよりも、ピカピカ光らない『艶消し』タイプが好きなのですが、この『ゴールド仕様』や『光沢感』を好まれる方も、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

形状的にはオーソドックスで、特に変わったところは見られません。
しかし、テーラーメイドのクラブなので、おそらく色々な工夫が施されているんだろう・・・。と思いました。

とても小さいので見えづらいですが、バックフェースには『EF SPIN GROOVE』と記されていました。
スピンの効きを良くする為の工夫が施されているようです。
テーラーメイド独自の工夫があるのだろう・・・。と思いました。

58度ということで、SWという認識でいいと思うのですが、SWとしてはソール幅はノーマルな感じがします。
トゥからヒールにかけて、いわゆる『テーパー』が効いているタイプではなく、ストレートに近いです。
こういったタイプのウェッジは、これまでもたくさん出会ってきました。

ソール自体も全体的に丸みを帯びていますし、『削り』が入っているのも解ります。
『抜け』にもこだわっているように見えます。
最近のウェッジは、ソール形状にこだわったものが多くなりました。
ウェッジの性能の大部分は、ソールが占めているのだと思います。
それは練習場の人口マットの上でなく、コースやアプローチグリーンなど、『実際の芝やラフ』で強く感じます。
特に『逆目のライ』で、引っ掛からずスッと抜けてくれると、すごく助かります。

ネックの長さは充分にあります。
スピンをしっかりと掛けていけそうです。

ホーゼルの部分には『CARBON STEEL』と記されていました。
これまで『FORGED』や『メーカー名』が記されているものをよく見かけてきましたが、カーボンスチールは珍しいと思いました。
しかし、カーボンスチールは普通に使われている素材ですし、メーカーが『軟鉄感』をアピールしたいのかな?と思いました。

トップラインの厚さは適正です。
厚すぎず、程良い厚みだと思いました。
このオーソドックスな感じに、好感をもてました。

ベルベットタイプの、このオリジナルグリップも、とてもいい感じです。
手にフィットしやすいですし、しっとり感があります。
やはり、このタイプのグリップが一番、私の中での好感度が高いです。
微妙な距離感を出したり、こちらのニュアンスを伝えていくには最高のグリップだと思います。
今日は『普段着感覚』で試打ができるな・・・。と思いました。

打席は日陰だったので、日なたに出てみて、光を反射するかどうか確かめてみたのですが、やはり予想通り、かなり反射します。
光沢感もあって、とても美しいウェッジですが、この反射はちょっとマイナスではないかな?と思いました。
もちろんメーカーもあえて、このような仕上げにしてあると思うのですが、コースで構えたときに眩しくなってしまうと、不利にはたらくような気がします。
イメージも出しづらくなってしまいます。
いつでも反射するというのではなく、あくまでも『太陽の角度』などが関係していると思うのですが、ちょうど眩しい位置で構えなければならないときは、ちょっと辛いな・・・。と思いました。
こういったときは、オーソドックスな『艶消しタイプ』か『黒染めタイプ』などがいいかな・・・?と思いました。

フェース面には、細かなミーリングがありました。
『線』のようなタイプではなく、『.(ドット)』のような模様です。
これにも、テーラーメイドのスピンに対するこだわりがあるのだと思います。
指で触れてみても、それほどザラザラした感じはしませんでした。
それよりもフェース面が、いわゆる『コンポジットタイプ』なのだということに気づきました。
昔はよく見られましたが、今では珍しいように思います。
フェース面だけを別に作って、後で組み合わせているのでしょうか?

私はウェッジには『一体感(ワンピース感)』『削り出し感』が欲しいので、このコンポジット感はちょっと好みから外れるな・・・。と思いました。
しかしスピンを求める為に、あえてこうしているのかもしれません。
テーラーメイドはフィーリングを疎かにしているとは思いませんが、それよりも機能性を重視しているように思うことがあります。
今は機能性が高いクラブが各メーカーからたくさん発売されていますが、それを先頭で引っ張っているのは間違いなくテーラーメイドだと思います。
そういったところが、このウェッジにも見られるような気がしました。
ゴルフクラブの中でも、特にウェッジは『職人さんの魂』といいますか『熱意』『気持ち』のようなものを感じやすいところがあると思いますし、そう感じるクラブにたくさん出会ってきました。
そういった点で考えてみると、このウェッジはそれらとはちょっと違う雰囲気を感じました。
『熱意』というよりは、いい意味で『冷静』といいますか、淡々とした印象をもちました。

ボールを前にして構えてみると、好感がもてました。
形状自体はオーソドックスで、すっと楽に構えることができました。
ただ、やはり『フェース面のコンポジット感』があったところと、この『ピカピカ光る感じ』がなければもっといいな・・・。と思いました。

一応フェースを開いて構えてみたのですが、なかなかいい感じでした。
バンスが邪魔することもなく、結構開きやすいウェッジだと思いました。
開いたときにリーディングエッジが浮きすぎてしまうウェッジは、あまり色々なことをしづらくて、『使える技』が限定されてしまうようなところがあるのですが、このウェッジはそういったマイナス要素はありませんでした。
『開きやすさ』も、ウェッジの重要な性能のひとつだと私は思っています。
ただ、もし私が使うとするならば、もう少し削りを入れたくなるだろうな・・・。と思いました。
私がソールを入れたい角度と、ソールの形状が少し合っていないような感じがしました。
しかし、この金メッキが剥がれてしまうのが気になりましたし、そのときは思い切って『黒染め』に加工し直してもらうのもいいのかな?などと思いました。
ただ、ここまでこだわってしまうのは、それだけ、このウェッジが好みに近いからだと思います。
あまりにもかけ離れていれば、ここまで深く追求はしないように思います。
もっと淡々としていたかもしれません。
試打を開始しました。

『打感』はソフトで、なかなかいい感じです。
この『金ピカ感』からくる印象とはちょっと違っていて、ソフトで親しみやすいです。
フェースに乗せやすい感じがしました。

スピン性能は、かなり高いと思いました。
ボールに急ブレーキが掛かり、すぐに止まりました。
ここまでのスピン性能を予測していなかったので、少し意外でした。
フェースのミーリングもあると思いますが、『ソールの抜けやすさ』や『開きやすさ』も、このスピン性能の大きな理由だと思います。

球も拾いやすくて、好感がもてました。
私はやはり、このようなノーマルなタイプが易しく感じます。
グースネックタイプを好まれる方は、少し難しく感じられるかもしれません。

『安定性』は標準的といったところでしょうか?
特に変わったところはなく、飛び抜けた寛容さがあるとは思いませんでした。
普通にラインを出していくことができました。

距離感も出しやすくて、イージーでした。
ただ、打席は日陰だったので、易しく打てましたが、もし構えたときに眩しく感じてしまうと、ここまで易しくは打てなかったかもしれません。
メーカーが、何故このような仕上げにしているのか、私にはよく解らないのですが、やはりニーズがあるからだと思いますし、この高級感は捨てがたいところなのかもしれません。
『ゴールド感』が強いので、一見『セレブリティ仕様』かと思ってしまうこともありますが、中身は『アスリート仕様』になっています。

『操作性』はとてもいいです。
開いたり閉じ気味にしたり、色々と遊ぶことができました。
バンスが邪魔しないので、ロブ系のショットも易しく感じました。
テーラーメイドのクラブはどちらかというと『オートマチック系』のイメージが強いですが、このウェッジは完全に『マニュアル系』だと思いました。
ウェッジでは、自分の思い通りに球をコントロールしたい・・・。という方には、とても魅力的なウェッジといえるのではないでしょうか?

第一印象ではオーソドックスな感じもありましたが、やはりテーラーメイドの技術や工夫がたくさん盛り込まれているウェッジだと思いました。
外見はベーシックな感じで、中身は実は『ハイテクなタイプ』といえるウェッジだと思いました。

先ほどから書いています通り、私はウェッジ(アイアンも同様)にはこのようなピカピカ光るタイプを求めていなくて、シックな感じのサテン仕上げのほうが好きです。
しかし、このウェッジは見た目のインパクトもありますし、パッと見て惹きつけるものがあります。
この光沢感を好まれる方も多いのではないでしょうか?

打感もいいですし、フェースも開きやすいので、扱いやすいウェッジです。
おまけに、多くの方がこだわっておられると思いますが、スピン性能も高いです。
打ったときに、それほど『食いつき感』は感じなかったのですが、確実にボールに高いスピンを掛けてくれました。
機能性が高いウェッジだと思いました。

しかし、今回は購買意欲がそれほど強く刺激されることはありませんでした。
もちろん、今度は実際にコースなどでも試してみたいと思いましたが、私の中での『ど真ん中のストライク』ではありませんでした。
野球のバッティングでいうと、私は『ベルトの高さ』が一番好きですが、このウェッジは相手ピッチャーから、最初『インハイ』に投げられて、ちょっとのけぞらされて、その次に投げられる『アウトローいっぱいの球』といったところかな?と思いました。
少し打ちづらい感じがしました。
無理に引っ張ってしまうと、確実に内野ゴロに仕留められてしまいそうな感じ・・・。といったらいいでしょうか?

全体的な光沢感と『フェース面のコンポジット感』が少し気になりました。
しかし、違う仕様の物があれば、また試してみたいと思いました。
テーラーメイドはあまりウェッジのイメージはありませんが、やはりすごく研究が進んでいるように思います。
次回作にも期待しています。
コメント