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2014年10月18日
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ミズノ MP-H5 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ミズノ MP-H5 アイアン の7番 です。

シャフトはダイナミックゴールド です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は129g、キックポイントは手元調子 です。

MPのニューアイアンです。
先日、MP-15 を試打することができましたが、今日はもうひとつのニューモデルを試打する機会に恵まれました。
MPアイアンらしく、軟鉄の風合いが感じられるところが魅力的です。
物理的な性能とは直接関係しないのかもしれませんが、パッと見たときの『質感』はすごく大事です。
そういった意味でも、軟鉄アイアンは魅力的です。

MPアイアンらしく形が整っています。
それほどシャープな感じはしなくて、どちらかといえば打ちやすそうな雰囲気を醸し出しています。
これまでのMPアイアンとは、ちょっとタイプの違う印象をもちました。

彫りの深さも、結構あります。
こうして見る限り、『MP』というよりも『JPX』という感じがしないでもないですが、これも『MPアイアンの進化』ということになるのでしょうか?

バックフェースの膨らみが、かなり目立つので、おそらくここの部分は中空構造になっているのだろう・・・。と思いました。
ここの部分が全てウェイトだったら、どれだけ重心深度が深くなるのだろう・・・?と思いました。
それよりもバランスが重くなりすぎて、振りづらくなってしまうのかもしれません。
これまで、たくさんのMPアイアンに出会ってきましたが、このような形状は初めてのような気がします。
今はポケキャビも多いですし、高い性能をもっていますが、『ゴミが入らない』ということに関しては、中空やノーマルなキャビティのほうが上だな・・・。と、いつも思っています。

ソール幅は広いです。
MPアイアンの中でも、トップクラスといえるのではないでしょうか?
それほどテーパーがきつくなく、緩やかになっています。
極端なワイドソールだとは思いませんが、これくらいの広さに親近感をもたれる方も、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

ネックは、やや短めです。
今のアイアンの中では、比較的ノーマルな長さだとは思いますが、これまでのMPアイアンの中ではショートの部類に入るように思います。
バックフェースの膨らみや、ワイドソールなどもあり、このアイアンが、かなり低重心化されているのが解ります。

ホーゼルの部分には『GF FORGED 1025E』と記されていました。
先日試打した、MP-15にも見られました。
他のメーカーには見られない、ミズノ独自の製法なのでしょうか?
詳しく聞いてみようかな?と思ったのですが、打つ前に情報を入れてしまうと、より魅力的に思えてしまうこともあるので、聞くのを止めました。
ミズノのアイアンに対するこだわりは『世界有数』といっていいと思います。
そういったこだわっているメーカーのクラブを使っていきたい・・・。と、いつも思っています。
MPアイアンを手にするだけで、すごく贅沢な気分になれます。

ソールには7の文字の下に『.』がありました。
これもミズノ独特です。
キャディバッグから抜くときに、7番アイアンは間違えることはないと思いますが、9番と6番では間違えることもあり得るので、こういった工夫はいいのかもしれません。
ミズノはカスタムオーダーで、こういった刻印の色はもちろん、メッキ仕上げの方法などを自分の好みでカスタマイズできるところも、大きな魅力です。
OEMではなく、自社生産しているメーカーの強みだと思います。
クラブは何ヶ月か使って飽きたらすぐに売って、また新しいクラブを購入する・・・。という方には、このようなシステムはあまり意味をなさないのかもしれませんが、『一生物』として大切に使っていきたい・・・。という方には、より愛着も湧きますし、素晴らしいシステムなのだと思います。

トップラインは少し厚めです。
少し厚いですが、特に違和感はありませんでした。
これくらいまでが不格好に見えない、限界の幅かな?と思いました。
やはり、打ちやすさを追求しながらも、『構えやすさ』にも配慮されているのではないでしょうか?
こういった細かいところまで行き届いているのが日本のメーカーの強みだと思いますし、ミズノらしいところだと思いました。

フェースにはミーリングはありませんでした。
MPウェッジにはミーリングがある物も登場してきましたが、アイアンは未だに見られません。
これもミズノのポリシーなのでしょうか?
これからも、このようになっていくかもしれないですし、次のモデルではミーリングが入ったモデルが登場してくるかもしれません。

ボールを前にして構えてみても、好感がもてました。
構えやすいです。
こうして構えるまでは、少し変なクセがあるのかな?と思っていましたが、そんなことはありませんでした。
見とれてしまうようなことはなかったのですが、いいイメージを出すことが出来ましたし、楽な気分で構えることができました。
もう少し『面長』な感じを予想していたのですが、実際はそうでもありませんでした。
適度にコンパクト感があって、いい感じです。
『マニュアル感』というよりは、どちらかというと『オートマチック的』な印象を受けました。
試打を開始しました。

まず感じたのが、この『球のあがりやすさ』『弾道の高さ』です。
予想していたよりも、かなり高くあがりました。
これまでのMPアイアンの中でも、トップクラスといっていいのではないかな?と思いました。
見た目はオーソドックスな感じもしますが、私の中では、かなりの『高弾道系アイアン』です。
やはり、『バックフェースの膨らみ』が、よく効いているのでしょうか?
かなり球があがりやすいので、これまでMPアイアンを敬遠しておられた方にも、親しみやすさを感じやすいのではないでしょうか?

『打感』は、なかなかいい感じでした。
想像していたよりは柔らかく感じました。
『打つ』というよりは、『運ぶ』ということをイメージしやすい打感だな・・・。と思いました。

『安定性』も高いな・・・。と思いました。
少々のミスヒットには目をつぶってくれる感じがします。
寛容なタイプだと思いました。
シビアさは感じませんでした。
構えたときの印象通り、『オートマチックタイプ』のアイアンだな・・・。と思いました。

『飛距離性能』という点では、今のアイアンの中では、標準的なほうだと思います。
それほど『飛び』に特化しているようには感じませんでした。
やはり、こういった『抑えるべきところは抑えている』のがMPアイアンだと思います。
飛距離を追求したアイアンは『JPX』の役目なのかもしれません。
あくまでも私の感覚では『約1番手』くらい飛ぶ感じがするのですが、今はこのようなタイプが多いので、特に驚くようなこともありません。
飛距離を出す為に『スタンディングロフト』にしながらも、球の高さが充分に確保できるので、距離が伸びるのも当然だと思います。
キャリーをしっかり出すことができました。

『操作性』という点では、まずまずでした。
他のメーカーの『強すぎるオートマチック系アイアン』と比べると、このアイアンは扱いやすい感じがしますが、これまでの歴代MPアイアンの中では、それほど敏感に反応する感じはしませんでした。
どちらかといえば『オートマチック感』のほうが強いかな?と思いました。
微妙なニュアンスを伝えるというよりは、大らかに振っていったほうがいいように感じました。
左右に曲げることもできたのですが、何となくこのアイアンがそれを少し嫌がっているように感じました。
できれば、あまり細工をせずに『のびのび』と振って欲しい・・・。というメッセージをこちらに送っているようでした。
MPアイアンの中でも少数派の『セダンタイプ』のアイアンだと思いました。

このMP-H5と、先日試打したMP-15の2つのアイアンを試打したのですが、ニューモデルはこれだけということだったので、少し残念でした。
他のメーカーでは『三兄弟』も普通になってきていますし、そういったところはメーカーの戦略や、考え方の違いなのかもしれません。
MPはマッスルバックのイメージも強いですが、今年は発売されないと聞いて、ちょっとだけ寂しい気分になりました。
しかし、今でもMP-4を試打して楽しむことができるので、これからもずっと楽しんでいこう・・・。と思いました。

このMP-H5というアイアンは、機能的なクラブだと思います。
ミズノの高い技術を工夫が、至る所に散りばめられていると思います。
MPというよりは、JPXに近い感じもしますが、MPらしい美しさがあるところも魅力です。

機能性を追求しながらも、外観の美しさが損なわれていないところがすごくいいです。
この絶妙なバランスを保っていけるのも、ミズノらしいところだと思います。
まさに『アイアンを知り尽くしているメーカー』といった感じがします。

『易しさ』や『敷居の低さ』にも、こだわり抜いているように思います。
タフな感じは全くしないですし、かなり球はあがりやすいです。
ロフトが32度なので、私の中では『スタンディングロフト』になるのですが、弾道の高さは充分過ぎるほどでした。
先ほども書きましたが、一球目から、この弾道の高さは目を惹きました。
これまでの『ノーマルロフト』の7番の高さを充分出していくことができるアイアンです。
ロフトが立つことによって起こりうるデメリットを完全に克服しているように感じます。

MPアイアンが素晴らしいことは、多くのゴルファーが知るところですし、日本だけでなく、海外にもMPファンは多いです。
日本のゴルファーは特に打感や音にこだわりが強い・・・。と、以前聞いたことがあるのですが、日本だけでなく海外にもMPファンが多いということは、それだけ海外の方もMPアイアンの打感や音に魅了されているからではないでしょうか?
ミスが許される練習場はともかく、コースではその打感や音で、球の飛んでいった方向や高さなどをつかみ取れないと不安になります。
自分の感覚が活かせない・・・。ということは、スコアメイクにおいても、すごく不利になります。

そういったときに、MPアイアンのようなグッドフィーリングのクラブは頼もしい存在になってくれます。
感性よりも易しさを重視した、いわゆる『イージー系』アイアンをずっと使っているけど、一向にスコアが良くならない・・・。という方は、結構いらっしゃるのではないでしょうか?
一見有利に思われている『易しさ』が、プレイヤー誰もがもっている『鋭い感性』を邪魔してしまっていることもあるのかもしれません。
易しさに慣れすぎてしまって、技量があがっている時期に、上手くいかないこともあるような気もします。

もちろん、難しければいい・・・。というものではないですし、イージー系クラブのメリットはたくさんあります。
しかし、そんなクラブに物足りなさや飽きを感じられた方には、ステップアップの為にも、違うタイプのアイアンを使ってみられるのもメリットが大きいのではないでしょうか?
このMP-H5は、そのような方にお勧めしたいと思いました。
これまで他のメーカーやJPXを使ってきたけど、そろそろ『MP』を使ってみたい・・・。という方にも、是非試していただきたいと思いました。

これまでたくさんのMPアイアンに出会ってきましたが、おそらくこのMP-H5が最も敷居の低いアイアンではないかな?と思っています。
かなり親しみやすいタイプです。
それでいて、全体的に不格好になっていないですし、MPアイアンらしいカッコ良さが残してあるところも好感がもてます。
アイアンは何が何でも飛距離を最優先する・・・。フェースの何処で打っても絶対に曲げたくない・・・。軽いアイアンを使いたい・・・。という方には合いづらいところがあるかもしれませんが、かなり多くのゴルファーに対応できていると思います。
一見『アスリート用』に見えますが、実際に蓋を開けてみると、意外なほど親しみやすいアイアンだった・・・。感じられる方も多いのではないでしょうか?
『MPアイアンの入り口』という見方もできるのかな?と思いました。
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