2023年06月07日
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2023年06月07日
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MUQU Indutry Design アイアン SUS303

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは MUQU Indutry Design アイアン の7番 です。

シャフトは Dynamic Gold120 です。
ロフトは32度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは中調子、バランスはD4、クラブ総重量は437g です。

初めて手にした、MUQUのアイアンです。
私はこのメーカーのことを知らなかったのですが、以前私のブログを読んでくださっている方から教えていただき、試打してみたいと、ずっと思っていました。
なので、今日はその願いが叶い、嬉しくてたまりません。
そして、あまりの美しさに目が釘付けになりました。
クラブとは、ここまで美しくできるものでしょうか?

『MUQU I 00』とは、どういう意味なのでしょうか?

標準的な大きさで、ノーマルキャビティです。
トゥ側に厚みが集中しているので、重心距離を長めに設定しているのかもしれません。

まるで工芸品のような美しさと希少感があります。
昔からゴルフクラブはただ単にボールを打つだけの道具ではなく、工芸品のような側面も持ち合わせていると思っていたのですが、このアイアンを見て、その思いがさらに強くなりました。
こうしてしばらく眺めていて、『目の保養タイム』です。
このような美しいクラブでボールを打ってもいいのか・・・。と思ってしまいました。
このアイアンの素材はステンレスということですが、ステンレスもここまで質感が良くなるのかと感心させられました。

7の見せ方がオシャレですね。
チープさが全くありません。

バックフェースのカーブがとても美しいです。

彫りの深さはたっぷりあって、ノーマルキャビティといっていいと思います。

ソール幅はノーマルです。

トップラインは少し厚く見えましたが、これくらいであれば、『標準の範囲内』といっていいと思います。

ネックは短めです。

ホーゼルにスプリングワッシャーがあり、よく目立っていました。
このアイアンは簡単にシャフトを替えられるシステムになっているようで、このようになっているのだと思います。
以前、似たようなシステムのクラブには出会ったことがあるのですが、このアイアンの凄いところは専用の工具が不要で、手だけで簡単にシャフトの交換ができるということです。
革新的な試打システム
とても便利なシステムで、特にショップ側にはメリットが大きいと思いますが、ユーザー目線で考えれば、正直いいことばかりではないと思います。
それは以前似たようなシステムのクラブを試打したときに感じていました。
まずは、このような工夫をすることにより、重量が増してバランスがズレてしまったり、振りにくくなること。
そして『強度』や『安全性』への懸念がどうしても出てしまいます。
メーカーやショップの方が直接交換するのであれば、事故は極力減らせると思いますが、一般ユーザーがやればトラブルが発生するのは間違いありません。
このアイアンは、以前私が試打した同じようなシステムのアイアンよりはすっきりしていますが、同じような問題を抱えているような気がします。

ソール形状はよく工夫されていて、ソールが『山』のようになっているといいますか、『二分割ソール』です。
かなり抜けが良さそうな雰囲気があります。
ただ美しいだけでなく、実際の使い勝手にも気を配って設計されているのは間違いありません。
『二分割ソール』といえば、ダンロップですが、それとはまたちょっと違ったソールです。

二分割ソールになっているせいか、リーディングエッジだけが特別面取りされているとか、削られているということはありません。

トレーリングエッジも同様です。
ソールを二分割して、なるべく大きい面積で芝の上を滑らせていく狙いなのかな?と思いました。

フェース面には細かなミーリングが施されていて、そのあまりの美しさに、思わず息をのみました。
はぁ~。美しいな・・・。やっぱり工芸品だな・・・。と思いましたし、かなり細かなところまで気を遣い、そして手間を掛けて作られているのが分かります。
いろいろなクラブを試打していると、ときにはメーカーが手を抜いているな・・・。とか、あまり手を掛けたくなかったんだろうな・・・。と感じられることがよくあるのですが、このアイアンは全く違います。
かなり手間が掛かり、丁寧に仕上げられているのが分かりました。
私はフェース面を見ただけで、テンションがあがることもあれば、下がることもありますが、今日は一気にMAXまであがりました。
このような美しいクラブでボールを打つなんて、やっぱり贅沢なことだな・・・。と思いましたし、もうちょっと見ていよう・・・。としばらく眺めていました。
目で楽しみすぎて、なかなか先へ進めません。
このような美しいクラブに出会うということは、ゴルファーとしての大きな喜びです。


ネックやソールにも、ミーリングのような細かな凹凸があります。
このようにするのはとても難しく、技術の無いメーカーがやってしまえば、逆にチープさが出てしまうこともありますが、このアイアンは全く違います。
美しさをさらに倍増させていて、金属を知り尽くしたメーカーなんだろうな・・・。と思いました。

顔は良いです。
クセの無い、親しみやすい顔をしています。
こうして見ると、ノーマルサイズというよりはセミラージサイズに見えましたが、『大顔感』は無いので、打ちやすそうです。
これ以上ヘッドが大きくなると、イメージが浮かばないかもしれません。
ストレートネックなので、私にはすごく構えやすく安心感があります。
逆にグースネックを好まれる方は、構えづらいかもしれません。

こうして顔を見ていたときに、ネックの『スプリングワッシャー』がよく目立っていて、気になりました。
ヘッドの脱着(シャフト交換)に必要なものだとは思いますが、もうちょっと見せ方に気を配ってもいいのではないでしょうか?
クラブの顔は『水が流れるようにスムーズ』な形状が好きですが、このアイアンの場合はスプリングワッシャーが水を堰き止めているように見え不満です。
この試打したクラブは最初から、このような設計になっていると思いますが、商品として販売されるクラブはこのようなシャフト交換システムが無く、通常のアイアンと同じように構えられるのかもしれないですし、私はそちらに興味をもちました。
せっかく『顔』がいいのに、ネックのスプリングワッシャーが目立ちすぎています。

装着されているグリップもオリジナリティ溢れる個性的なものだろうと思っていたのですが、違いました。
パーツ販売するメーカーで、グリップにはそれほど意識を向けていないのかもしれません。
このグリップはこれまでもたくさん出会ってきた、ツアーベルベット360です。
なかなかいいグリップですが、正直『可もなく不可も無く』といった感じがします。
しかし、後でヘッドを回して取り外してみたのですが、そのときに結構強い力で回さなければならず、このグリップがちょうどいい感じでした。
それほどしっとり感はないですが、適度なグリップ力があるので通常のプレーはもちろん、ヘッドの脱着には適したグリップだと思います。

たくさん試打してきたシャフトなので、振りやすくタイミングも整いやすいです。

ボールを前にして構えてみると、良い印象をもちました。
ボールとの大きさの対比もとれていて、ラインもイメージしやすいです。
このアイアンを最初見たときは、その隙の無い美しさから、クールな印象をもっていたのですが、こうして構えてみると、どこか『ほんわか』といいますか、温かい雰囲気がありました。

こうして構えてみても、やはりスプリングワッシャーが目立っていて気になります。
気になりすぎて集中力が途切れるとか、打ちづらい・・・。ということはないのですが、正直不満です。
もっと目立たないような見せ方があるだろう・・・。と思いました。
使い続けていれば、いつか慣れてくるのかもしれませんが、私はおそらく慣れません。
とても画期的なシステムだとは思いますが、私はあえて、この工夫がされていない、ノーマルなタイプを見てみたいです。
おそらく印象が全く変わると思います。
試打を開始しました

『打感』は、なかなか良いです。
ソフトというよりは、やや『しっかり系』で、結構『ズシリ』ときました。
『球の密度』を感じさせてくれる打感といったらいいでしょうか?
『球乗り感半分』『弾き感半分』といった印象です。
このアイアンはノーマルキャビティですが、全く同じ素材でマッスルバックにしたらどうなるだろう・・・?と思いました。
おそらく厚み感が増して、打感が数段良くなるような気がします。

『球のあがりやすさ』という点では、普通です。
これまでよく出会ってきたアイアンと同じ感じで、特別あがりやすいとか、タフであがりにくい・・・。ということはありません。
美に特化した、ノーマルアイアンという印象をもちました。
飛び抜けた美しさをもったアイアンですが、性能は標準的で尖っていません。

『安定性』は高いです。
ノーマルキャビティ(フルキャビティ)らしい大らかさ・易しさを充分楽しめます。
このように美しさで圧倒してくるアイアンではありますが、決して気難しいタイプではありません。
むしろ大らかで親しみやすい性格をしています。
特別な『詰め物』などをしない限り、アイアンやウェッジはその外見だけで、おおよその性能を判断できますが、このアイアンがまさにそんなタイプです。
見た目通りの易しさをもっています。
このギャップがないところが、またいいな・・・。と思い、さらに好感度がアップしました。

『飛距離性能』は、今のアイアンの中では普通です。
私の中では『やや飛び』くらいになるのですが、今はとにかく飛距離に特化したアイアンが多いので、それらと比べると、『飛ばない』というよりは『飛びすぎない』といったほうがいいような気がします。
アイアンも飛距離最優先という方には、ちょっと物足りないところがあるかもしれません。

『操作性』は、なかなかいい感じです。
マッスルバックのような反応の速さはありませんが、左右に曲げるのも結構簡単で難しくありません。
これまでの蓄積してきた経験が活かされたような気がします。
試打後の感想

見とれてしまうほど美しいアイアンです。
このアイアンはステンレス素材ということですが、ここまで美しくできるんだな・・・。と感心させられました。
ステンレスのアイアンは質感が良くないものが多く、あまり好感が持てないのですが、このアイアンは素晴らしいです。
とはいってもステンレスには、たくさんの種類があるので、一概には言えないのですが・・・。

私はボールを打つ前にまず、クラブを目で楽しみたい・・・。と思っているのですが、今日はそれができました。
しばらくクラブを見つめていて、打つ前にここまで時間をかけたクラブは久しぶりのような気がします。

『手抜き感』を感じるアイアンはたくさん出会ってきましたが、ここまで細かいところまでこだわって、そして仕上げも美しいアイアンはなかなか出会えません。
最初にパッと見たときから、私は既に虜になっていたような気がします。

これこそが、本当の意味での『ハイテク』だな・・・。と思いました。
後からいろいろと付け足したのがハイテクなのではなく、高い技術を惜しみなく使い、こだわりぬいて作られたのが、ハイテクといえるのではないでしょうか?

特別球があがりやすくなるとか、絶対に曲がらない・・・。といった『お助け機能』は無いかもしれませんが、『自然な易しさ』は充分兼ね備えています。
不自然さに乗っかり続けるよりも、自然なクラブで自身の技量を高めていく・・・。ということもアリなのではないでしょうか?
自分自身で味付けできるからです。
至れり尽くせりのクラブは易しい代わりに、全てのものを受け付けず拒否しているように感じることもありますが、このアイアンは真逆でいろいろなものを吸収して、それをショットに反映してくれるように感じられました。
ここまで美しいベーシックタイプのアイアンは他に無いかもしれません。

このアイアンにすごく魅力を感じたのですが、あえて欠点を探すとなると、
1.なかなか出会う機会が無い。
2.驚くほど高価なクラブで手が出せない。
ということです。
もちろん、かなりの高品質なクラブなので、この値段も妥当だとは思いますが、とにかく手が出しづらいクラブであることに変わりありません。
このアイアンを購入できるのは、ごく一部の方だけかもしれないですし、そういった意味では『セレブリティアイアン』といっていいのかもしれません。
最初見たときから、ずっと気に入っていて、試打していても楽しかったので、なかなかやめるきっかけがつかめませんでした。
今日の体験はとても貴重なものになるだろうな・・・。と思いながら、練習場を後にしました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
THE DOG GOLF
MUQU GOLF