2023年05月22日
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2023年05月22日
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朝日ゴルフ用品 METALFACTORY J1 3rd アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは METALFACTORY J1 3rd アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR115 です。
ロフトは33度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は118.5g、トルクは1.6、キックポイントは元調子、クラブ総重量は432g です。

重厚感溢れる、カッコいいマッスルバックアイアンです。
アイアン好き、特にマッスルバックに愛着を持つ私は、マッスルバックアイアンを見ると気持ちが高ぶります。
それは『易しさ』を目指して作られていなくて、挑戦意欲をかき立てられているのかもしれません。
必要最低限のものだけ搭載して、あとはプレイヤーの技量や創意工夫で使いこなしていく・・・。という、古き良き時代と重なって見え、それがプレイヤーの成長を促していたのだと思います。
かなり独特な質感があり、これは他のメーカーでは、ほぼ見られません。

かなりシャープな形状です。
この角張った輪郭はカッコいいな・・・。と思いながら見ていました。
『マッスルバック=小顔』のイメージが昔からありますが、このアイアンは標準的な大きさで小顔というほどではありません。
独特なバックフェースのデザインと、『削り出し感』があって惹かれます。
最近のアイアンは『足し算』的なものが多く、ヘッドに後からいろいろなものと付け足していくことが普通になっていますが、このアイアンは真逆で『引き算』的で、鉄の塊から余計なものをそぎ落としていくように感じられ、そこがまた魅力的です。
アイアンやウェッジには『引き算の美学』があり、『足し算の美学』はありません。

角度を変えてみても、このアイアンのシャープさが伝わってくると思います。
中空のようにプクッと膨れていないのが、個人的には『どストライク』です。
ここだけを見ていても、いい目の保養ができます。

マッスルバックではありますが、完全なフラットバックタイプではなく、いろいろな工夫がされています。

トップラインは少し厚めに見たのですが、これくらいであれば、普通といっていいと思います。
このトップラインも『ハンドグラインド感』がありました。
いい意味で、『不揃い』なところがあり、これは人によって好みが分かれるかもしれません。


バックフェースには『切り込み』のような溝が彫られていて、これは重心位置をコントロールするためではないか?と思いました。
見た目、重心が少し高くなっているように見えます。

写真では見えづらいですが、ヒール側には『METALFACTORY -J1-』という文字があります。

トゥ側にはMFの文字があります。

ネックの長さは標準的です。

ホーゼルの、この質感がたまりません。
ホーゼルだけではないのですが、この独特な質感はとても魅力的です。
金属の質感を、ここまで楽しめるアイアンはそう多くありません。

ホーゼルには『MADE IN JAPAN』と彫られています。
日本製ということで、さらに好感度があがりました。

ソール幅は標準的です。
トゥからヒールにかけて『テーパー』になっているアイアンは昔からたくさんありますが、最近はこのようにストレートなタイプも多くなりました。
私は『フェースターン』のイメージを出したいので、テーパーになっているアイアンが好きですが、このような真っ直ぐなタイプも名作がたくさんあるので、不満はありません。

ソール形状は平らに近いですが、全体的に少し丸みを帯びています。

リーディングエッジの削り感が独特です。
『ハンドグラインド感』たっぷりで、なかなか見られません。
全体的な質感でも感じていましたが、ゾディアを思い出しました。
均一な幅に削られているのではなく、ところどころ不均等で、これはわざとこうしているような気がします。
手作業でグラインダーを当てて削ったのかな・・・?などと研磨作業をイメージしていました。
私も昔は自分のウェッジを電動グラインダーで削っていたことがあるので、このような『手作業感』は好きです。

トレーリングエッジは軽く『面取り』されているくらいの削りに収まっています。


『7』と彫られているだけで、塗料は使われていません。
ペイントを使わず、全て『凹凸感』で表現しているところがシブいな・・・。と思いました。
7など、番手を表す数字はペイントされていたほうが見やすいのは確かですが、あえてそうしていないところが魅力的です。
ヘッドには塗料でさえも拒絶するほど、『ひとつの原料』にこだわっているのかもしれません。
まさに『究極のワンピースタイプ』です。


この光沢感がハンパない、美しいフェース面に驚かされました。
他のメーカーでは、まず見られません。
『鏡面加工』といったらいいでしょうか?
まさに『ミラー仕上げ』だな・・・。と思いました。
実際に鏡のように、こちらの顔が映るということではないのですが、それくらい光沢感あふれるピカピカのフェース面です。
なかなか見られない美しいフェース面に、しばらく見とれていました。
アイアンは『スピン』を利かせたいクラブなので、このような『ピカピカ感』というよりは、『ザラザラ感』が欲しいところではありますが、スコアラインはしっかり『立って』いて、指で触れてみても、結構ザラザラしています。
スコアラインの一本一本がとても美しく、かなり手が込んでいるのが分かります。
ミーリングは施されていません。
そして、フェース面にはかなりの『フラット感』があり、それも大きな特徴です。
丁寧に仕上げられているのが分かりますし、同じアイアンでも他のメーカーとは製造工程などが大きく違っているんだろうな・・・。と思いました。
アイアンのフェース面で、ここまで美しく『フラット感』を見せてくれるアイアンは、殆ど出会えません。
まだ球を打っていないにもかかわらず、かなりスピンが効いてくれそうなイメージが浮かんできました。

なかなかいい顔をしています。
フェース面の光沢感が際立っていて、かなり個性的です。
ちょっとグースが利いているのが残念ですが、強いグースではないですし、これくらいであれば、特に問題はありません。
どの角度から見ても美しいですし、金属の美しさを表現しているアイアンだな・・・。と思いました。

素振りをしてみても、タイミングがとりやすくていい感じです。
ドライバーと違って、アイアンのシャフトは『黒子』に徹して欲しいと思っていて、このアイアンはその役目をしっかり果たしてくれそうに感じました。

ボールを前にして構えてみると、好感が持てました。
見とれるようなことはなかったのですが、特に不満はありません。
左右にも曲げられそうですが、ほぼストレートのイメージが一番色濃く浮かんできました。
試打を開始しました

『打感』はソフトで、とても良いです。
このような打感は、インパクトの瞬間どこに飛んだか、いちいち目で追わなくても感じ取りやすいのがいいです。
『方向性は打感で分かる』というアイアンです。
これが弾き系&ディスタンス系のアイアンでは、こうはいきません。
ズシリと球の重さを感じ取れ、乗せて運んでいけるので、飛んでいくボールも満足しているのではないかな・・・?と思えるような打感です。

『安定性』は、マッスルバックらしく、正直なタイプなので、寛容さを求めておられる方には多少合いづらいところがあるかもしれません。

『球の上がりやすさ』という点では、普通で特別変わったところはありません。
ディスタンス系のアイアンは、構えたときにイメージした出球の高さと実際の高さが合わないことがよくあるのですが、このアイアンはほぼ一致していました。
自然な感じで高さの出るアイアンで、『打ち込んでいける』ところがいいです。

『飛距離性能』も普通で、特別飛ぶアイアンだとは思いません。
アイアンに飛びを最優先しておられる方には不満が残るかもしれませんが、私は『飛びすぎる』ほうが嫌なので、これくらいで収めておいてくれたほうがいい感じです。
とはいっても、もう少し(ロフトを)寝かせたいかな・・・。というところがありました。
ロフト設定が中途半端な気がします。

『操作性』は抜群で、左右へ曲げることも簡単です。
最近はドライバーだけでなく、アイアンも曲げづらいと感じることが多かったのですが、このアイアンはいろいろな球を打つことができて楽しめました。
オートマチックタイプのアイアンもいいですが、やはりマニュアルタイプで反応のいいアイアンはいいですね。
『遊び』の小さいアイアンで、ミスはミスとはっきりと出ますが、そこがまた魅力的です。
スイングの精度を上げていくには、『正直な』クラブが欠かせません。
試打後の感想

他のメーカーではなかなか見られない、とても個性あふれる魅力的なアイアンです。

全体的な質感が個性的だったのですが、やはり、このフェース面が独特でした。

打感や操作性が高いのはもちろんですが、『目で楽しませてくれる』アイアンです。
マッスルバックを敬遠される方は多いかもしれませんが、まずはこの美しさを見ていただきたいと思いました。

先ほども書きましたが、『引き算の美学』があるアイアンです。
このようなアイアンに魅力を感じる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

『ピュア』なタイプのアイアンなので、いわゆる『お助け機能』のようなものは見られませんが、その分自分の思いやイメージを、このアイアンにぶつけていく・・・。といいますか、浸透させていくこともできるのではないでしょうか?
ちょっと表現は良くないかもしれませんが、時々『濁っている』なとか、『泥水のような不透明感』を感じるアイアンに出会うことがあります。
実際はそんなことはないのですが、そう感じたアイアンはたくさんあります。
その点、このアイアンは真水のように透き通っているように感じました。
余計なものが付いていないからだと思います。

ひとつ残念なのが、このアイアンは数量限定で、もうとっくの昔に売り切れていて、購入できないということです。
他のメーカーもそうですが、マッスルバックは数量限定になることが多いようです。
多くのゴルファーから支持されていないのか、敬遠されているだけなのか分かりませんが、数量限定で売り切れていることも多いので、求めるユーザーは決して少なくないということが分かります。
易しいだけのアイアンに飽きた方。
もっと自分自身のスイングを見つめ直したいという方は、マッスルバックを試してみられるのもアリなのではないでしょうか?
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
※(100P満点)
☆1つ=0~20P
☆2つ=21~40P
☆3つ=41~60P
☆4つ=61~90P
☆5つ=91~100P
最後までお読みいただき、ありがとうございました。