2023年05月09日
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2023年05月09日
JP Golf Japan BLACK SCRAPED ORANGE LOGO MID BOUNCE

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは JP Golf Japan BLACK SCRAPED ORANGE LOGO MID BOUNCE です。

シャフトは DYNAMIC GOLD 120 S200 です。
ロフトは58度、クラブ長さは35インチ、フレックスはS200、バランスはD2.5、キックポイントは元調子、クラブ総重量は459g です。

初めて手にした、JP Golf Japanのウェッジです。
恥ずかしながら、私はこのメーカーのことを全く知らず、知人に教えてもらい、知ることができました。
私はいつも最新の情報を入れておらず、勉強不足を痛感しています。
老舗メーカーなのでしょうか?
それとも新興メーカーなのでしょうか?
ひとつ確実に言えるのは、とても美しく質感が良いということです。
いろいろなウェッジを試打していると見ているだけで、テンションがさがる物もあれば、全く変わらないもの。
そして、すごくあがるものがありますが、このウェッジは後者です。
見ているだけで、ウキウキ・ワクワクしてきます。
これまで見たことの無い、斬新なデザインが目を引きますが、チープさは全く無く、むしろかなり高級感が漂っています。

標準的な大きさでオーソドックスなタイプです。
初めて手にするメーカーのクラブはどのようなものなのか傾向など、分からないことが多いですが、このウェッジだけで見ると、王道を歩んでいるように見えます。
バックフェースに、このプレートのようなものを組み込んでいるようです。
これにはどのような効果が期待できるのでしょうか?
昔、一世風靡した、『J's チタンマッスル』を思い出しました。

バックフェースの丸みが特徴的です。
ホローバックといっていいでしょうか?
バックフェースだけでなく、このウェッジ全体が絶妙な丸みを帯びていて、なんとも言えない『まろやか』な雰囲気を醸し出しています。
普通、これほど丸みを帯びていると、雑に見えたりアバウト感が強くなってしまったりしますが、このウェッジにはそれがありません。
むしろ、シャープで引き締まった印象を与えてくれます。
こういうところを見ると、このメーカーが、かなり『美』や『感性』を大事にしていることが分かります。
いくらマシンテストで良くても、実際に使うのは人間です。
人間には機械にない『感性』というものがあり、これを無視することはできません。
そういったことをメーカーは熟知しているのではないか?と、このウェッジを見て思いました。

トップラインは少し広めですが、シャープな形状で、見るからに手が込んでいる感じが伝わってきて、チープさは全くありません。
これなら構えたときに、いいイメージが湧いてきそうです。
センスのあるデザインだな・・・。と思いましたし、細部にまでこだわっているのが分かります。

『8』という数字が見えたので、私は最初バンスのことを表しているのだろうと思い、8度なら、ローバンスだな・・・。と思っていました。
しかし、よく見ると『FIFTY』という文字があったので、『FIFTY8』、つまり『58』ということで、ロフトを表していることに気づきました。
このような表示の仕方は初めてなので、驚きましたが、オシャレだな・・・。と思いました。
通常、ウェッジのロフト表示はトゥ側にありますし、このウェッジはヒール側にあるので、ラウンド中バッグから抜くときに、区別がつくかな・・・?と思いましたが、おそらく大丈夫だと思います。
しかし『一瞬』で見分けがつくか?といえば、そうでもないですし、そういった意味では通常の『58』のほうが一目瞭然で、間違えようがありません。
実際に見比べてみないと分かりませんが、『8』だけが数字だと、PW(48)とSW(58)は見分けがつきにくいような気がします。

ソール幅は標準的です。
トゥからヒールにかけて、テーパーになっていなくて、真っ直ぐに近いタイプです。
最近はこのようなタイプが多くなったような気がします。
それよりも、ソールに彫刻のような模様が刻まれていることに驚きました。
ウェッジのソールといえば、一番摩耗が激しい部分であり、だからなのか、各メーカー『形状』にはこだわっても、このような模様は入れていません。
今は新品なのでまだいいですが、使い込んでいくうちに、どのように変化していくのか興味があります。
このソールの模様がだんだんと消えていくと思いますが、『消えていく美学』を追求しているのでしょうか?
クラブは長く付き合っていくものなので、今だけでなく、数年後の未来まで予想してしまいます。

ソールは全体的に丸みを帯びていますが、それがまた絶妙な形をしています。
先日のスリクソンアイアンのような『二分割ソール』とはまた違うタイプの、高い機能性を感じさせるソール形状です。
ソール形状を見ているだけで、『抜けの良さ』や『芝やベアグランドなどに対するタッチ』をイメージできますが、このウェッジはすごく良さそうに見えました。
おそらく、かなりのデータの蓄積によって、この形になったのではないでしょうか?
バンスの利きは普通で、それほど膨れていないので、バンカーショットでエクスプロージョンのイメージをつかんでおられる方には、やや親しみづらいソール形状かもしれません。
トレーリングエッジもそうですが、リーディングエッジもかなり丸みを帯びているので、逆目のライでも芝やラフの抵抗を極力減らしていけそうです。
ひょっとしたら、ソールに刻まれた『模様』も、芝への抵抗を減らすためなのかもしれません。
私はよくラフに打ち込んでしまうので、このソールを見て、勇気をもらえると共に、よりアグレッシブに攻めていくイメージが湧いてきました。

ネックの長さ・太さは標準的です。
最近はこのネックの部分も、微妙に『くびれ』がついているウェッジがありますが、このウェッジはほぼ真っ直ぐに近いタイプです。
写真では見えづらいですが、ホーゼルには『PREMIER』の文字があり、まさにプレミアだよなぁ・・・。と思いながら見ていました。
プレミア感と、かなりの高級感があるウェッジです。
見ているだけで、すごく贅沢なことだな・・・。と思えてきました。

惚れ惚れするほどの美顔です。
初めてのメーカーなので、顔の傾向なども分からないのですが、この顔を見て安心しました。
私がウェッジに求める顔が、ここにあるからです。
ストレートネックの『わずかな出っ歯』形状で、ラインを出しやすく、球を拾いやすそうな感じがします。
初対面であっても、既に私の中ではイメージが構築されつつありました。
これまでの経験が活かせそうで、安心感があります。
苦手な顔だったり、いいイメージが浮かんでこない顔だったりすると、どうにかして良くしていこう・・・。と、プラスになるようこちらから働きかけていくことになるのですが、今日はそんな心配は無さそうです。
リーディングエッジの見せ方。
トゥ側の絶妙な丸みで、カットに打つイメージも出しやすいが中立な顔。
絶妙なトップライン。
ヒール側が広すぎてボテッとしていない、ちょうどいい広さ。
見ているだけで、ワクワクしてきます。
見るだけでもすごく楽しいのに、今からこの美顔ウェッジで球を打つことができるのかと思うと、気持ちの高ぶりを抑えられません。
周りに人がたくさんいたので、やりませんでしたが、もし誰もいなかったら、軽くスキップでもしたくなるような精神状態でした。

フェース面には細かなミーリングが施されています。
『半円を描く』ようなミーリングですが、フェース面全てがそうなっているわけではなく、場所によって少し違っているのが珍しいです。
指で触れてみたのですが、『強烈なギザギザ感』というよりは、『鋭く細かな触感』というほうが合っていると思います。

メーカーオリジナルグリップが装着されています。
全くグリップにこだわっていないと思われるメーカーもあれば、かなり力を入れているメーカーもありますが、このウェッジは完全に後者です。

このグリップパターンがとても変わっていて、見たことがありません。
通常のグリップには採用されないパターンです。
握ってみたのですが、ツアーベルベットのような、柔らかさとしっとり感は無いものの、硬すぎず、そして強いグリップ力があって、雨の日のラウンドでも頼りになりそうです。
見たことのない質感で、初めて見ました。
まるで『編み目のような』といいますか、『竹細工』のような一本一本丁寧に編み込まれたようなグリップです。
これは通常のグリップよりも手が掛かっているので、かなり高価なグリップなのではないでしょうか?
それでなくても、今はグリップの価格が上がっているので、このグリップの価格を聞くのが怖いです。
とはいっても、ウェッジに適したグリップだと思いますし、今日はヘッドやシャフトだけでなく、このグリップを楽しもう・・・。と思いました。

ちなみに、グリップエンドはこのようになっていました。
日本のメーカーだということが分かります。

最高の構え感で、私の目尻は下がりっぱなしです。
今日の天気のように、私の心は晴れ晴れとしていました。
見ているだけで、いいイメージが湧き出てきましたし、頭の中がクリアになっていくのが分かります。
日頃の疲れもどこかへ吹き飛んで、楽しい気分でいっぱいです。
いい顔をしているなぁ・・・。ボールとの大きさのバランスもいいな・・・。これからどうやって遊んでやろうか・・・。などと考えていました。
良いクラブというものは、こうして構えただけでプレイヤーに想像力を働かせたり、インスピレーションを与えたりしてくれるものですが、まさにこのウェッジがそうです。
この顔を見ただけで、今日は練習場に来た甲斐があったな・・・。と思いました。
私はこの顔が好きですが、ラージサイズやグースネックを好まれる方には、あまり好まれないのかもしれません。
このウェッジはグースネックもラインアップされているのでしょうか?

フェースを開いて構えてみたのですが、いい感じです。
かなりソールが『仕事』をしてくれていて、バンスが邪魔をしません。
ソール形状が絶妙なので、『丸く』使っていけます。
『開き具合』を限定したり、段階を決めないところもいいです。
58度という、かなり寝たロフトなので、こうして少し開いただけで『真上』に運ぶイメージが出せます。
このときに、リーディングエッジが浮きすぎたり、ボールの下をくぐらせるイメージが出せないと上手くいきませんが、このウェッジは『絶妙な構え感』です。
SWでは、私はフェースを開いて使うことが多く(といいますか、ほとんど開いて使う)、開きやすさは決して無視できません。
フェースを回して(開閉をして)使うということは、ソールを丸く使うことだな・・・。と再認識しました。
今のままでも充分ですが、数年使い込んでいって、どのようなソール形状に『進化』していくのか、興味があります。
試打を開始しました

『打感』はとても柔らかいです。
打つ前から柔らかいだろうな・・・。という思いと、ひょっとしたら少し硬いかもしれない・・・。という思いが交錯していたのですが、実際はかなりソフトです。
この柔らかさをどう言葉で表現したらいいだろう・・・?と自問自答していて、『すこぶるソフト』という言葉が浮かんできました。
何が、このソフトなフィーリングを生み出しているのでしょうか?
硬くなく柔らかめの打感でも、『芯がぼやける』といいますか、ボールの質感を感じにくいものも過去にあったのですが、このウェッジは違います。
『すこぶるソフト』でありながら、ボールの質感が伝わってきて、そのバランスが見事です。
フェース面全体で感じるフィーリングではなく、フェース面の『一点』で感じることのできるフィーリングだな・・・。と思いました。
打感が一点からフェース面全体に伝わっていく感覚ではなく、接触した部分にだけ滞在する感覚・・・。といったらいいでしょうか?
そういった意味でも、このウェッジの打感は『分散型』ではなく、『集中型』といえます。
フェース面全体を使って易しく打っていきたい・・・。という方はたくさんいらっしゃると思いますが、ゴルフを続けていれば必然的に打点は『一点』に集中していくものなので、このような集中型の打感はとても魅力的です。
『球の乗り』も、すごくいいです。

球を拾いやすく、よく上がってくれました。
ロブ系のショットも簡単です。
構えたときの出球のイメージも合致していて、初対面とは思えないほど息ピッタリでした。
まるで10年以上も相棒として活躍してくれているような関係性です。
ほんの少しだけ『出っ歯』になっているので、少々薄いライでも何とかなりますし、この『歯先で拾う』感覚がもてるウェッジは安心感があります。

『スピン性能』も高く、よく止まってくれますが、『激スピン』タイプではありません。
むしろ、『安定系』スピンといった感じです。
球の乗っかりがいいので、野球のピッチャーに例えると、リリースポイントでできるだけ前にもっていけるような感覚です。
コントロールが付き、安定感も増すので、実戦的なウェッジといっていいと思います。

『安定性』もいい感じですが、今のウェッジの中では普通といったところでしょうか?
構えたときに浮かんだラインに乗せやすく、途中から外れることもありません。
マニュアルタイプのウェッジですが、これだけロフトが寝ているウェッジは、スライスも出にくいですし、シビアに感じる方は少ないような気がします。
ただ、どのウェッジにも言えることですが、シャンクにだけは気をつけなければなりません。
私は昔、ラウンド中にグリーンがすぐ目の前にあるのに、シャンクを3回続けてやってしまったことがあります。
それまでいい調子でいっていたのに、もうグッタリです。
頭の中が真っ白で、帰りの車の中で独り、涙を流していたのを思い出しました。
せっかくいいウェッジなのに、私のせいでウェッジには余計なことをさせてしまったな・・・。と、その日はいつもよりも念入りにクラブ磨きをした記憶があります。

『距離感』はとても合いやすいです。
とても構えやすくて、出球のイメージが合いますし、安定したシャフトも大きく関係していると思います。
1球目は30Y。
2球目は50Y。
3球目は80Y。
というように、一球一球落としどころを変える練習をいつもしているのですが、このウェッジは見事に応えてくれました。
よく言われることですが、ゴルフは『打つ前が大事』ということです。
打つ前の準備が大切ですが、それにはこのウェッジのような『文句のつけようのない美顔』が欠かせません。
構えづらいクラブだと、仕方ないか・・・。などと妥協してしまいますが、このようなウェッジではそれはできません。
ミスすれば、全てこちら側の責任であり、クラブには何の責任もありません。
そう断言させてくれるクラブが私は好きで、昔から好んで使っています。

『操作性』は最高です。
フェースの開閉を使って、いろいろな球で遊ばせてくれました。
かなり極端なことをしても、ミスショットにならず、いい感じでボールを運んでいくことができたので、『懐の深い』ウェッジだな・・・。と思いました。
いつもの試打なら、ここまで極端なことをすると、大きなミスになるだろう・・・。というところでも、このウェッジではなぜかミスにならず、ボールを操ってくれました。
操ることができないボールは糸が切れた凧のようなものですが、このウェッジで打つと、まるでウェッジとボールが糸でつながっているかのような錯覚を覚えるほどです。
ロブ系のショットも良し。
フェースを被せて転がしていくのも良し。
少しだけ開いて潰す感じで打って、ボールに急ブレーキをかけて止めるのも良し。
バリエーションが豊富ですが、それはやはりいい顔をしているからだと思います。
試打後の感想

試打するのが楽しくて、すっかり魅了されてしまいました。
以前も書きましたが、ウェッジを試打するときは、試打を忘れて完全に楽しんでしまっていることが多いです。
私の心の中は、今日の天気のように『晴天』でした。

最初見たときから、すごくいい雰囲気があるな・・・。
これはどこから来るんだろう・・・?
などと考えていましたが、おそらくクラブ全体から感じたのだと思います。

素晴らしいウェッジを発表しているメーカーはたくさんあって、どれもハイレベルなのですが、このJP Golf Japanというメーカーはそれらの中で確実にトップクラスにいると感じました。

『PREMIER』の名の相応しい、特別なウェッジです。
手にすることに喜びを与えてくれます。

ゴルフを長く楽しんでいく為に、そしてレベルアップしていくには、クラブへの愛着が必要ですが、それだけでなく、尊敬にも似た感情をもつことも大切だと思うのですが、このウェッジはそういう存在になれると確信しました。
それはどこがどう・・・。というのではなく、あくまでも私のこれまでの経験の蓄積による勘という部分が大きいのですが・・・。

私はいいクラブに出会ったら、仲間たちに知らせたくなります。
彼らの喜ぶ顔を見るのが大好きだからです。
明日、早速このウェッジをみんなに紹介しようと思いましたし、このメーカーのことを教えてくれた知人には感謝しかありません。
まだまだ私の知らないメーカーがたくさんあるようです。
そういったメーカーのクラブをたくさん試打していきたいと思います。
今日は、このウェッジのおかげで、とても楽しい時間を過ごすことができ、感謝の気持ちでいっぱいです。
クラブに対する『センサー』が働き、購買意欲が強く刺激されました。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆☆
スピン性能・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
距離感・・・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
JP Golf Japan 公式ホームページ