2022年09月06日
| HOME |
2022年09月06日
PR
PING i525 アイアン

今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは PING i525 アイアン の7番 です。

シャフトは N.S.PRO 850GH neo です。
ロフトは29度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は88g、トルクは2.0、キックポイントは中調子 です。

PINGのシンプルでカッコいいアイアンです。
以前、i59というアイアンを試打して、それによく似ているな・・・。と思ったのですが、それよりも、もっとシャープでシンプルになっています。

マッスルバックのような精悍さがあって、とてもカッコいいですが、ちょっとだけプクッと膨らんでいるので、中空なのかな?と思いました。
ひとくちに中空といっても、『フル』もあれば、『リトル』といっていいのか分かりませんが、少しだけ中空タイプも、これまで出会ってきました。
中空の良さといえば、マッスルバックのようなカッコ良さがありながら、フルキャビティのような易しさがあるということです。
いい意味での『見た目とのギャップ』こそが、中空アイアンといっていいのではないでしょうか?
そういった意味でも、このアイアンはいい雰囲気があります。

トゥ側にはウェイトのようなものがあり、これもお馴染みです。

ヒール側にはわずかな凹みのようなものが見られ、完全なフラットバックではなく、キャビティになっています。
FORGEDの文字があるので、軟鉄なのかな?と思いましたが、軟鉄の質感ではありませんでした。
ただ、これまでも軟鉄のように見えない軟鉄もありましたし、FORGEDは軟鉄だけではありません。

ボテッと膨らんでいなくて、シュッとしているのがいいです。
ゴルフクラブに限ったことではないですが、『まずは見た目から』なので、そういった意味でも、このアイアンは好感が持てます。

トップラインの厚みは標準的です。

ソール幅も標準的で、トゥからヒールにかけて、テーパーが強くなっていて、これがPINGアイアンの特徴といえます。
ピンのアイアンは昔に比べ、かなり好感が持てるといいますか、親しみやすいものが増えてきましたが、どうもこのソールの形状や雰囲気だけは好きになれません。
このアイアンも同じです。
大きな不満があるというわけではないのですが、どこか大雑把で繊細さが見られないところがあります。
もちろん、このソール形状にも最新の研究によってデザインされていると思うのですが、あまり好きになれません。
ゴルフクラブには、その角度によって、いくつもの『顔』がありますが、ソールを中心とした、この顔は私のストライクゾーンからは外れます。

ネックの長さは標準的で太くなく、『ずんぐりむっくり』になっていないのがいいです。
『頭でっかち』でもなく、バランスも良さそうです。
こうして見ても、やはり『無機質』といいますか、『機械的』に見えてしまい、どこか冷めた部分が感じられました。

このネックの凹みを見て、
あぁ、やっぱり軟鉄じゃないんだな・・・。と思いました。
軟鉄ならこの凹みは必要ないからです。
でも、これは他のメーカーには見られない、PINGの個性なので続けて欲しいと思います。
昔からステンレスを愛用しているゴルファーはたくさんいらっしゃるからです。

フェース面にミーリングは見られませんでした。
ごく普通のフェース面で、特別変わった工夫のようなものは見られません。
このフェース面を見ただけでもテンションがあがることもあれば、あがらないこともあり、逆に下がることもあります。
このアイアンは真ん中のタイプで、テンションは上下しませんでした。
いろいろなメーカーのアイアンを試打してきて、各社あまりフェース面にはこだわっていないようです。
ここの部分にこだわると工程が増え、コストが掛かるので仕方ありません。

装着されているグリップは、まずまずです。
他のメーカーのクラブでもよく見かけるグリップで、無難な感じがします。

ボールを前にして構えてみると、すっきりしていて好感が持てました。
違和感は無く、普通に構えられます。
PINGのアイアンといえば、どうしてもあのボテッとしてグース大のイメージが強いのですが、このアイアンはそうではありません。
トップラインも薄く見えましたし、多少グースがついているものの、気になるほどではありませんでした。
とても美しくて見とれるということはなかったのですが、不満はありません。
私がビギナーのときの、ホンマのアイアンを使用していた頃を思い出しました。
一時期、このような顔をしたアイアンがとても多かったように思います。
とはいっても、当時の私はホンマのクラブに夢中で、あまり他のメーカーのクラブを見ていなかったということもあるのですが・・・。
試打を開始しました

『打感』は、なかなかいい感じでした。
予想していたよりもマイルドな打感で、『球当たり』が優しいです。
軟鉄マッスルバックであれば物足りない打感ですが、中空だと考えると、かなり好感がもてます。
実際に打ち比べてないので分かりませんが、おそらくi59よりも、こちらのほうが上のような気がしました。

球は普通によくあがってくれますが、どちらかといえばヒッター向けアイアンだと思います。
球質はやや軽めな感じです。
ロフトが立っていることを感じさせないアイアンですが、ある程度HSが無いと、球は浮ききらないかもしれません。

『安定性』も結構あって、見た目はマッスルバックのようですが、やはり中空なんだな・・・。と思いました。
中空らしい大らかさを感じさせてくれたからです。
スイートエリアも見た目は狭そうですが、実際はそんなことはなく、寛容さも持ち合わせています。

『飛距離性能』は長けていて、今のディスタンス系アイアンといって間違いありません。
しかも飛距離が出るだけでなく、シュッとしていてカッコいいのが、このアイアンのいいところです。
私はアイアンに、このような飛びは求めていませんが、今は飛びを求めておられる方が多いですし、それが今の流れだと思います。
易しく飛距離を出したいけど、ラージサイズでボテッとしたアイアンは嫌だ・・・。シュッとしてカッコいいアイアンを使いたい・・・。という方にはピッタリなのではないでしょうか?

『操作性』はいい感じで、クセが無く、左右同じように曲げることができました。
寛容さもありますが、操作性とのバランスがとれています。
大らかさと扱いやすさのバランス・・・。
それをメーカーは目指して設計したような気がします。
試打後の感想

とてもよく考えられて作られたアイアンです。
クセもなく、シュッとしているので、多くのファンから支持を集めるのではないでしょうか?

フォージドでありながら、軟鉄ではなく、ステンレスなど他の素材にこだわっているメーカーだと思います。
もちろん、過去には軟鉄アイアンを発売しましたが、その数は他のメーカーに比べ、圧倒的に少ないです。
軟鉄はステンレスと比べると、耐久性が劣りますが、その耐久性の高さにこだわっているのかもしれません。
私は耐久性も確かに大切ですが、それよりも自分に合うように微調整できることのほうが大切だと思っています。
しかし、ネックに凹みをもたせることで、その問題もクリアしているのがPINGのアイアンです。

昔、PINGのクラブは大手ショップでは見かけないことも多く、ライバルメーカーのテーラーメイドやキャロウェイ・タイトリストと比べると出会う頻度が少なかったのですが、最近はよく見かけるようになりました。
私は特にドライバーやフェアウェイウッドが充実していると思っていますし、私の友人は全てPINGで揃えているくらい、ハマっています。

このアイアンは全てにおいて性能のバランスがとれているところがウリです。
飛距離など、一部分だけが優れていてあとが劣っている・・・。ということはありません。
構えやすくて、寛容さもあり、飛距離性能も長けているので、今のニーズに合っていると思います。

このアイアンに近い形で軟鉄アイアンも打ってみたいな・・・。と思いました。

最近のPINGの充実ぶりが分かるような、高性能でバランスのとれたアイアンです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。