2020年04月
2020年04月30日
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テーラーメイド SIM フェアウェイウッド

先日、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは テーラーメイド SIM フェアウェイウッド


シャフトは TENSEI TM50 です。
ロフトは15度、クラブ長さは43.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は52g、トルクは4.0、バランスはD2、キックポイントは中調子、クラブ総重量は315g です。

とてもカッコいい、テーラーメイドのフェアウェイウッドです。
先日、SIM MAXというフェアウェイウッドを試打したのですが、今日はSIMです。
テーラーメイドらしく、メカニカルで機能性を感じさせるデザインになっています。
このヘッドにも色々な工夫が見られます。

シャロー感があって、円盤のように薄いタイプのFWです。
このクラブはスプーンでありながら、かなりシャロー感があって、しかも小ぶりです。
こうして見る限り、先日試打したSIM MAXと大きな違いはないような気もするのですが、おそらく微妙に変えられているのだと思います。

ネックの長さは標準的です。
最近はこれくらいの長さが主流といっていいように思います。
いずれ、またショートタイプが流行るような気もしますが、私はこれくらい長さのあるほうが好きです。

ネックには調整システムが搭載されています。
SIM MAXには見られませんでした。
こういったところがテーラーメイドの面白いところです。
同時期に発売されたクラブでも、モデルによって調整システムの有無の違いがあり、一貫していません。
これも、おそらく大きな意味があるのだと思います。
SIM MAXには調整システムを搭載する必要がない(というか取り付ける余裕がなかった)が、SIMには余剰重量があって、搭載することができなのかな・・・。と思いましたが、本当のところは分かりません。
私は調整システムを重要視していませんが、このシステムが無いと困る・・・。という方もいらっしゃると思うので、SIM MAXよりも好感を持たれる方も多いのではないでしょうか?

試打するのは、このSTD LOFTのポジションです。
テーラーメイドはずっと調整システムを採用し続けていますが、この機能自体は大きな変化は見られません。
もうこれ以上、手の加えようがないのかもしれません。

ヒール側に『TITANIUM』の文字があったので、このFWがチタンなのだということを知りました。
これまでもフェアウェイウッドにチタンが使われてきたことがたくさんありますが、なかなか定着しません。
ドライバーのようにヘッドを大きくする必要がないからなのかもしれません。
しかし、チタンはメタルよりも強度があって比重が軽いので、設計自由度が高くなるというメリットもあります。
私はFWにはチタンでなければならないと思ってはいませんが、チタンも適しているのは間違いないですし、いい印象もあります。
チタンのフェアウェイウッドといって真っ先に思い出すのが、ミステリー C-HT511 フェアウェイウッドです。
このFWは顔が良くて、とにかくよく飛びました。
打感も良くて球もあがりやすくて、易しさと飛び、そしてフィーリング性能が優れたFWです。
初めて試打してから数年が経っていますが、今でも私の心の中に生き続け、購買意欲を刺激し続けるクラブです。
それからもたくさんFWを試打してきましたが、このクラブを超える購買意欲を刺激してくるFWはありません。
今でもFWを買うのであれば、このクラブを第一候補にしたいほどです。
テーラーメイドがFWにチタンを採用しているということで、他のメーカーも追随してくるかもしれません。

ソールにはウェイトがひとつ配置されています。
数字が刻印されていないので、重さは判りません。
この位置にあるということは、重心が浅くなっているのかもしれません。
『SPEED POCKET』という溝の代わりのようなものも見られます。
トゥ側に『V STEEL』の文字があり、懐かしいです。
私は数年使っていたことがあり、とても気に入っていました。
テーラーメイドのクラブにはたくさん接してきましたが、忘れられないクラブのひとつです。
テーラーメイドは『歴史を作ったクラブ』『歴史を変えたクラブ』『ブームを作ったクラブ』など、名器と呼ばれるクラブがたくさんありますが、V STEELは間違いなく名器と呼べるクラブです。
先日試打したSIM MAXにもV STEELの文字が見られたので、このSIMシリーズのフェアウェイウッドはV STEELの流れをくみ、後継モデルという位置づけなのでしょうか?

フェース面はシンプルですっきりしています。
一時期に比べ、フェース面のチープさが解消されてきました。
先日試打したヨネックスのFWはスコアラインが斜めだったのがとても印象的なのですが、このクラブの場合は水平です。
ミーリングも見られません。
どれがベストなのか私には分かりませんが、色々なタイプが出てきてくれると嬉しいです。

トゥ側には『TWIST FACE』の文字があり、これまでの技術が採用されているようです。

シャロータイプのヘッドです。
これはSIM MAXと変わらないように思います。
FWでの、このシャロー形状が今はスタンダードになりました。
一昔前までは、スプーンでこのような形状は考えられなかったのですが・・・。
それは昔、スプーンがドライバーの『縮小版』といいますか、ドライバーを基準にして設計されていたところがあると思うのですが、今はクリークやUT側に寄せて作られているからではないかと思います。
バフィやクリークはシャローでもスプーンだけはドライバーのようにディープな印象が未だに抜けないのですが、クラブは様変わりしました。
しかし、それは今のクラブがそれだけ易しくなって親しみやすくなっているということでもあります。

クセのないまとまった、いい顔をしています。
SIM MAXも好感が持てましたが、このSIMもいい感じです。
コンパクトで、やや逃がしやすそうな感じがします。
SIM MAXは少しつかまえ系に見えたのを覚えているのですが、このクラブは違いました。
しっかりと見比べて見ないと詳しいことは分かりませんが、顔の印象は違いました。
どちらもいい顔ですが、私はこちらのほうが好きです。
つかまえ系の顔を好まれる方には、SIM MAXのほうが好感を持たれるかもしれません。
いずれにせよ、どちらも殆どクセのない顔をしています。
最近のテーラーメイドのクラブは顔がいいものが増えてきたような気がします。

クラウンはカーボンコンポジットになっています。
これはお馴染みです。
ちょっと前まで、テーラーメイドのウッド系のクラブは『白』が主流でしたが、今はこのカーボンコンポジットが主流になりました。
これは流行のようなもので、また色々なタイプが登場するのではないでしょうか?
テーラーメイドは常に止まらず、進み続けている印象があります。

装着されているグリップは、これまで同様ソフトなフィーリングで好感が持てます。
好感が持てるグリップです。

素振りをしてみた感じは、まずまずです。
それほどしっかりしているとは思いませんが、タイミングも取りやすく、すぐに合わせることができました。
このシャフトが純正なのでしょうか?

とても構えやすくて、いい感じです。
クセがなく、イメージも出しやすいです。
このニュートラル感がたまりません。
クラブ(顔)の影響を受けず、自分のスイングで方向性を決められるのがいいです。
一時期に比べ、最近はクセの強いクラブは少なくなったように思いますが、それでも『つかまえ顔』が多いので、このクラブの顔には好感が持てました。
つかまえ系の顔を好まれる方でも、強すぎるフックフェースは苦手だという方もたくさんいらっしゃると思いますし、このクラブはそれほど逃がす感じが強くないので、好感を持たれやすいのではないでしょうか?
試打を開始しました

『打感』はいい感じです。
ソフトでありながら、ボヤけた感じはしません。
はっきりと球の質感を感じ取ることができました。
ガツーンと手に強く響くこともなく、『球当たり』が優しいです。

『音』も好感が持てました。
はっきりした音ですが、大きすぎず高すぎず、インパクトを邪魔しません。
小気味いい感じの音で、打っていて心地よいです。

『球のあがりやすさ』という点でも、いい感じですが、どちらかといえばヒッター向けという印象をもちました。
スプーンだからそう感じたのか、これがもしクリークだったらまた違う印象をもったのかもしれませんが、このスプーンはタフというほどではありませんが、ある程度HSがあったほうがいいようです。
ソールのフェース寄りにウェイトがあるので、かなり浅重心になっていて球が浮きづらいのかな?と打つ前は思いましたが、実際に打ってみてそうではないと思いました。
直打ちでも球はしっかりとあがってくれましたが、高~くあがっていく感じはしませんでした。。
どちらかというとライナー系で飛んでいくタイプで、高弾道で飛ばしていくタイプではありません。
スピン量も抑えられている感じで、『スピン過多』で距離をロスしておられる方には、是非試していただきたいFWです。

構えやすいのでラインも出しやすくて、まとめやすいのが印象的です。
つかまえ系の顔には見えなかったのですが、適度に小ぶりなせいなのか、普通に打ってもしっかりと球をつかまえてくれました。
私はこれくらいがちょうどいいです。
『寛容さ』という点では、普通といいますか、特別変わった感じはしませんが、気難しさもなく親しみやすいところがあります。
こういったところはシャロー系の長所といえるのではないでしょうか?

『飛距離性能』は、かなり優れています。
今流通しているFWの中でも、間違いなく『トップレベル』といえる高性能なFWです。
一球打って、うわぁ、凄いなぁ・・・。と声が出てしまいました。
テーラーメイドはFWでも実績があるので、この高性能も納得できるのですが、それでも凄いです。
これまでテーラーメイドのFWはたくさん試打してきましたが、このクラブがベストといっていいように思います。
テーラーメイドはRBZが大人気でしたが、間違いなく、こちらのほうがレベルアップしています。
弾道が力強く、伸びが力強いです。
スプーンでこれだけ飛ぶのだから、ドライバーの出番は少なくなるといいますか、必要性を感じない・・・。という方も増えてくるのではないでしょうか?
そう感じられるほど、このクラブはよく飛びます。
弾道だけ見ると、FWとは思えないところがありました。
打ち出しの高さ(高すぎず抑えられている)と、球の伸びが私の心を熱くさせました。

『操作性』という点では、左右にも曲げられましたが、どちらかというとオートマ性のほうが強く感じられました。
私は普通に打つとドロー系の球が出たのですが、かなり曲がりが抑えられたストレートボールに近い球を連発することができました。
完全に、このクラブの性能です。
フェード系のボールもいい感じですが、しっかりとつかまってくれるので、弱々しい弾道ではありません。
試打後の感想

見た目もカッコいいですが、打ってみてすごく気に入りました。
一球打っただけで、心が躍らされました。
一番の魅力は高い飛距離性能ですが、球もいい感じであがってくれて、寛容さもあるので、気楽に飛ばしていけるのも魅力的です。

先日試打したSIM MAXもいいクラブだと思いましたが、私は断然こちらのほうがいいです。
このスプーンは『ドライバー要らず』という別名を与えてもいいくらいの高性能なスプーンです。
直打ちはもちろん、ティショットでも威力を発揮してくれそうです。
できればもう少しフェース高があるのがいいような気もしたのですが、このフェース高でも特に問題はありません。

振りにいくと、つかまり感が増し、ストレートがドローになる感じです。
普通に打つと、限りなくストレートな球筋です。
私の持ち球が関係していると思うのですが、右に曲がる球は一球も出ませんでした。

装着されているTENSEI TM50というシャフトがおそらく純正だと思いますが、このシャフトとのマッチングも素晴らしいと思いました。
できれば、もうちょっと重量感があってしっかりしていると、もっと振っていけるような気がしたのですが、今は『チョイ軽』のクラブが流行っているようですし、今のニーズにマッチしているのではないでしょうか?
このシャフトのままでもすごくいいですが、色々なシャフトでも試してみたいと思わせてくれるハイレベルなFWです。
『飛ばし損じ』が無いといいますか、普通に打てば自動的に飛ばしてくれるスプーンだな・・・。と思いました。

テーラーメイドのSIMシリーズをこれまで何本か試打してきて、このSIMフェアウェイウッドが一番気に入り、購買意欲を強く刺激されてしまいました。
これまでも書いてきましたが、私はFWはドライバーと違い、無理にチタンでなくてもメタルで充分だと思っています。
しかし、このような高性能なチタンFWに出会うと、これからはチタンが主流になるのかな?と思いました。
もちろん、このクラブがここまでよく飛ぶのはチタンだけが理由ではなく、様々な要素が絡み合っているのは間違いないですが、そのバランスの良さが魅力的です。
構え感や打感・音も好感が持てて、フィーリング性能も高いクラブです。
☆
構えやすさ・・・☆☆☆☆☆
打感・・・・・・☆☆☆☆
あがりやすさ・・☆☆☆
安定性・・・・・☆☆☆☆
飛距離性能・・・☆☆☆☆☆
操作性・・・・・☆☆☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。