2019年07月 - ゴルフクラブ試打日記。


2019年07月

      
2019年07月30日
  

キャロウェイ PM GRIND 19 ウェッジ

                 
キャロウェイ PM GRIND 19 ウェッジ
今日は、このゴルフクラブ試打しました。

試打クラブキャロウェイ PM GRIND 19 ウェッジ です。



KBS HI-REV 2.0
シャフトは KBS です。

ロフトは58度、クラブ長さは35インチ です。



正面
軟鉄の風合いが美しいキャロウェイのウェッジです。


スタンダード感といいますか、これまで出会った数多くの柔らかいフィーリングをもったウェッジと共通する、『いい雰囲気』があります。



側面
大きさなどは普通ですが、トゥ側がやけに出っ張っているように見えました。


こういうタイプはあまり見たことがないですが、ゼロというわけではなく、先日試打したテーラーメイドのウェッジを思い出しました。



フラットフェース
フラットフェースタイプのウェッジです。


今はキャビティタイプのウェッジが増えてきましたが、このウェッジはノーマルなタイプです。


手を掛けるところと、そうでないところのメリハリが利いているように見えます。



トップライン
トップラインの厚さも標準的です。


ちょっと変わった形をしているのでどうかな?と思っていたのですが、標準的だったので安心しました。


こういうタイプでトップラインが厚くなりすぎてしまうと、『大味感』といいますか、ちょっと雑な感じがして構えづらくなるだろうな・・・。と思っていました。



ソール幅
ソール幅は標準的です。


特に狭いとか広いということはありませんでした。


しかし、この形状が独特です。


トゥ側とヒール側が大きく削られていて、幾通りもの打ち方ができそうです。


このソールを見ているだけで、イメージがどんどん膨らんできました。


『クラブ全体』というだけでなく、『ソール単体』にも『マニュアル系』と『オートマ系』があるとするならば、このウェッジは間違いなくマニュアル系な感じがします。


このウェッジが『技(ワザ)』を使っていいですよ・・・。と言っているようでした。


最近のオートマ系ウェッジの充実ぶりを知りながらも、マニュアル系にはどうしても惹かれてしまいます。



ネック長さ
ネックの長さは標準的です。


ウェッジには欲しい、適度な長さがキープされていました。


これくらいの長さがあると、上から拾うイメージが出しやすくなるので良いです。


こうして見ても、ストレートタイプではなく、グースが利いているのが分かります。


やはり海外メーカーだな・・・。と思いました。


テーラーメイドのウェッジはスルーボアタイプでしたが、このウェッジはそうではないようです。



R・19
ホーゼルには『R・19』と刻印されています。


これはどういう意味があるのでしょうか?



4つのアクセサリー
ソールには4つのアクセサリーのようなものがあります。


緑色が美しくて、見た目のインパクトも大です。


これはおそらくウェイトではなくて、空洞にして重心を高くする為なのではないかな?と思いました。


そのまま空洞にしておいてもいいけど、そうしなくてちょっとオシャレにしているように見えます。


昔からウェッジのソールをドリルで穴を開けて、重心を高くするということは普通にされていたので、そう思いました。



ヒール側のバッヂ
ヒール側にはバッヂのようなものがあります。


これはひょっとしてウェイトの役目を果たしているのかな?と思いましたが、実際のところは分かりません。



細かなミーリングのようなもの
フェース面には、かなり細かいミーリングのようなものが見られました。


ミーリングにもいろいろあって、一目で分かるようなゴツゴツした感じのものもあれば、このウェッジのように近くで見ないと分からないような控えめなものもあります。


指で触ってみると、つるつるした感じはなく、結構ザラザラしていました。


スコアラインの深さは結構浅めな感じです。


このフェース面いっぱいにあるスコアラインも、テーラーメイドのウェッジで体験しました。


世界的メーカーといえるキャロウェイやテーラーメイドが、このようにするということはそれだけの理由があるのは間違いないですが、今のところ私は必要性を感じていないというのが正直なところです。



オリジナルグリップ
装着されているグリップはソフトなフィーリングでとても良いです。


海外メーカーだからでしょうか?


やや太めのグリップです。


細くなく、やや太めなので、手の中で遊ばないのがいいです。


同じクラブでも、US仕様と日本仕様では、グリップの太さが違うことも多いので、このウェッジはUS仕様なのかな?と思いました。


グリップが太めだと、先を軽く感じることができるというメリットもありますが、それは人によってはデメリットになってしまうかもしれません。



構え感
かなり独特な構え感です。


テーラーメイドのウェッジよりも、さらにクセが強い感じがします。


しかし、全く初めてということはなく、これまでも経験したことがある顔です。


昔試打した、オノフのウェッジを思い出しました。


私の好みの構え感ではないのですが、これまでも経験していますし、苦手意識のようなものは芽生えませんでした。


今のドライバーはシャロータイプが優勢で、ヘッド後方が大きく膨らんでいるものが多いですが、このウェッジもそんな感じだな・・・。と思いました。


『縦長』というよりは『横長』なタイプです。


グースでありながら、『出っ歯』なタイプでもあります。



開きやすさ
フェースはとても開きやすいです。


ソールが上手く回ってくれるといいますか、『そうして打つべき』というメッセージをクラブから受け取っているような感覚がありました。


開いて構えるのが『ニュートラル』のような気がしてきました。




試打を開始しました。

フェース面
『打感』はソフトで好感が持てました。


ガツンという感じではなく、スーッとフェースに乗ってくれる感じといったらいいでしょうか?


優しいタッチを出せるウェッジです。



スピン性能
『スピン性能』は、かなり優秀です。


予想していたよりもハイスピンでした。


ハイスピンにも『強いスピン』と『速いスピン』があるとするならば、このウェッジは後者のほうです。


普通のウェッジは『キュルキュル』という感じだったとすると、このウェッジは『キュルキュルキュルキュル』という感じでした。


カツンという感じで『喰わせ』にいくのではなく、ソールを滑らせる感じで、ここまでハイスピンなのは凄いな・・・。と思いました。


これはフェース面によるところも大きいですが、それと同じくらい、ソールにもその要因が隠されているような気がします。


改めで、『ウェッジはソール』だな・・・。と思いました。



トゥ側
グースが利いていますが、球は普通に拾うことができました。


直接ヒットするというよりも、手前から滑らせるのが易しいウェッジです。


グースが利いているので、打つ前は出球の高さのイメージが合わないかもしれないと思っていたのですが、実際に打ってみるとそれほどでもなく、いつもと同じようにイメージと出球を重ねることができました。



バックフェース
『安定性』という点では、標準的な感じがします。


シビアさは全く感じず、どちらかといえば大らかなイメージのほうが強いですが、今のキャビティ系ウェッジと比べると、多少正直なところはあるのかもしれません。


しかし、気難しいタイプではないので、このような形状を好まれる方には、とても易しく感じやすいのではないでしょうか?



操作性
『操作性』は、かなり高いです。


特にロブ系は秀逸です。


このウェッジを構えたときから、転がすイメージはあまり出ず、ロブのイメージばかりが浮かんできたので、ずっとロブ系で遊んでいました。


転がすこともやってみようと思い、トライすると普通でした。


それよりも『フワッとあげて落とす』ことに長けたウェッジです。


ちょっと極端かもしれませんが、『ロブに命をかけたウェッジ』といったらいいでしょうか?


そんな印象をもちました。


ソールの『抜けやすさ』というものがありますが、それにプラスして『抜けのスピード感』といいますか『抜けの速さ』がロブショットには重要になってきます。


その速さを、このウェッジはもっています。



距離感
『距離感』も合わせやすいです。


高さで距離を合わせていけるタイプのウェッジです。


足(ラン)も抑えられているので、アグレッシブに攻めていけます。


もともと持つ高いスピン性能に加え、ボールをフワッと浮かせることによる『高さで止める』ことができるので、実戦向けだな・・・。と思いました。


飛びすぎないウェッジです。



ヒール側
アプローチの仕方も人それぞれで、転がしが得意な方もいれば、あげるほうが得意で、そのほうが距離感も合わせやすいという方もいらっしゃいます。


どちらがいいということではなく、その人に合った寄せ方があると思いますが、このウェッジはあげていってある程度の高さを出して勝負したい方にはもってこいといえるのではないでしょうか?



Callaway PM GRIND 19 ウェッジ
バンスの利きも多いので、おそらくバンカーでも大活躍してくれると思いますが、それよりもロブの印象が強く残りました。


今はウェッジもドライバーのように、『オールマイティ』といいますか、『万能タイプ』が増えてきたような気がするのですが、このウェッジはその比重がロブ系に集約されているように感じました。


もちろん、転がすことも難しくはないですが、ロブ系が『本職』ともいえる、いい意味での偏ったウェッジといっていいような気もします。



Callaway PM GRIND 19 WEDGE
ガツンと強くヒットすることは得意でも、フワッと優しく乗せて運ぶのは苦手だ・・・。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?


そういった方にも、このウェッジを試していただきたいと思いました。



Callaway PM GRIND 19 ウェッジ
先日試打した テーラーメイド MILLED GRIND HI-TOE ウェッジ とイメージが被るところがありますが、どちらが易しいかといえば、私はこのキャロウェイPM GRIND 19 ウェッジのような気がしました。


構えた感じはクセがありますが、それが易しさにもつながっているような気もします。


今度機会があれば打ち比べてみたいですし、是非バンカーでも試してみたいです。



Callaway PM GRIND 19 ウェッジ
顔など、私の好みからは大きく外れているところがあるのですが、面白いウェッジだな・・・。と思いましたし、また試打してみたいです。


ロブ系が楽しくなるウェッジです。


転がすときは、出球のイメージを『重く』したいですが、浮かせるときは逆に『軽く』したいです。


その軽いイメージを、このウェッジだと出しやすいのが大きな魅力です。


今までたくさんのウェッジを試打してきましたが、こう感じさせてくれるウェッジは、そう多くありません。



Callaway PM GRIND 19 ウェッジ
形は奇抜でも、それが理にかなっている高性能なウェッジであることは間違いありません。


よく研究された、実用的なウェッジだな・・・。と思いました。